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2016年11月30日 (水)

【ライヴレポート】MUCCミヤ主催の最狂イベント「COMMUNE Vol.2」熱気冷め止まぬまま終演!

REPORT - 12:51:27

11月25日(金)、26日(土)の二日間、東京・Zepp Tokyoにて「COMMUNE Vol.2」が行われた。
DANGER CRUEに脈々と受け継がれる“イズム”を継承すべく、
2015年にMUCCのミヤ(Gt)をオーガナイザーに始動した「COMMUNE」。
二度目の開催となる今回はMUCC、Plastic Treeの2組を中心に、強烈な個性を放つバンドが集結。
ただのお祭り騒ぎでなく、刀で斬り合うように互いにしのぎを削るヒリヒリした空気感と
白熱のライヴアクトに両日、超満員の観客が熱狂した。

11月25日(金)はMUCC、Plastic Treeに、昨年の「COMMUNE」にも出演したDEZERTを加えての開催。
初日トップバッターという、ある意味イベントの方向性が決まる重要な役割を託されたDEZERTは、
序盤から「おはよう」「変態」と人気曲を畳み込んでオーディエンスを引き込むと、約50分の持ち時間を一気に完走。
後輩だからと臆することなく、激しく重厚なサウンドと攻めるステージングでイベントの幕開けを華々しく彩った。

続いては両日の出演となる、Plastic Tree。
今回、ミヤが“オルタナティブ”をキーワードにイベント出演者を考えた時、真っ先に声を掛けたというこのバンド。
「Thirteenth Friday」で静かに力強く始まると、代表曲と言える「メランコリック」で、会場を自身の色に染め上げる。
有村竜太朗(Vo)のメロウで繊細かつ求心力のある歌声、息の合った奥ゆきのある演奏でオーディエンスを魅了すると、
ラストはたっぷり感情を込めた歌と演奏で聴かせた「スロウ」でフィニッシュ。
初めて見る人の心にも、その存在をしっかり知らしめた。

初日のトリで登場したのはMUCC。
前半、「ズタズタ」「盲目であるが故の疎外感」など、初期DANNGER CRUE時代の楽曲たちを惜しみなく披露すると、
熱心なファンから「キャーー!」と悲鳴に近い声が上がる。
「ヤバいの見に来たんだろ?」と逹瑯(Vo)が煽って会場が熱を上げる中、「僕が本当の僕に耐え切れず造った本当の僕」、
「友達(カレ)が死んだ日」と切なさや苦しさを含む曲が心に闇を落とし、MUCCの本領を発揮。
MCでは逹瑯がこのイベントへの出演が急遽、キャンセルになってしまったlynch.に
「文句を言いたくても、みんなの前に顔を出すのを待ってないと言えないから。
lynch.が帰ってくるまで、その心の拳をしまったまま待っててください。ウチらも待ってるんで」とメッセージを送り、
「夜」、「およげ!たいやきくん」と、再び貴重な楽曲たちを披露。
その後、「蘭鋳」、「MAD YACK」が最高潮の盛り上がりを生むと、
アンコールでは「あの〜、アルバム出るんです」と来年1月25日にニューアルバム『脈拍』をリリースすることを
さらっと発表してMUCCのファンを歓喜させると、「歌える人がいたら、歌ってください」と
これまたさらっとlynch.「MIRRORS」のカバーを披露。lynch.のファンを歓喜させた。

11月26日(土)はMUCC、Plastic Tree、メトロノーム、NOCTURNAL BLOODLUST、アルルカンというラインナップで開催。
トップバッターを務めたNOCTURNAL BLOODLUSTは、デスボイスとエクストリームな轟音で
フロアの熱を急上昇させると、「銃創」ではウォールオブデスで盛り上がりを生む。
「ここは先輩ともガチで戦う場所だと思ってるので、戻って来たらlynch.とも対決して欲しい」
と語っていた尋(Vo)は、タンクトップを脱ぎ捨てて筋肉美を披露しながら、
過激にメロディアスにと変幻自在のボーカルでオーディエンスの心を掴んだ。

続いて登場した「COMMUNE」初出演のアルルカンは、「今の自分たちをそのままみんなに見せたい」と
この日にかける想いや覚悟を語り、歌と演奏にたくさんの想いとメッセージを込めて、
オーディエンスに全身全霊でぶつかっていた彼ら。
「ダメ人間、準備はいいか?」と始まった、ラスト「ダメ人間」ではオーディエンスが拳を上げて応えて、
会場に一体感を生んだ。

3番手に登場したメトロノームは09年に活動を休止し、今年9月に活動を再開したばかり。
この日のライヴのMCで「昔見て「カッケェ!」と思ったのが間違いじゃなかったと思って嬉しかった」と
逹瑯が語っていたように、MUCCがインディーズ時代に共演していたこのバンド。
「みなさん、一瞬で7年、歳を取ったことはありますか? 僕らはあります」と笑わせると、
ブランクを感じさせないステージパフォーマンスと、エレクトロとバンドサウンドを融合した
独創的なサウンドでオーディエンスの体を揺らす。
9年ぶりの新曲「解離性同一人物」では、重厚かつポップなサウンドにキャッチーなメロディを乗せて、
シンセやテルミンの演奏を加えた最新型のメトロノームサウンドで沸かせた。

続いて登場したのは、Plastic Tree。
「イロゴト」、「曲論」と続き、「やあやあ」と自然体のMCで自分たちの空気を作ると、
「イベントも後半。化粧も落ちてきてるみたいだけど、僕らも早く追いつきたい」と
激しくエッジィで悲痛な「梟」で熱いパフォーマンスを見せる。
さらに「一番マッチョな曲やります」と披露したのは「Ghost」。
たくましく切ない歌声が映えるヘヴィな演奏にオーディエンスがヘドバンを合わせる中、
竜太朗もヘドバンをして笑顔を見せる。「楽しい夜をありがとう。僕らはそろそろ記憶の星になります」と
ラストに演奏されたのは、「アンドロメタモルフォーゼ」。
美しく力強いバンドアンサンブルと伸びやかな歌声が壮大で幻想的な世界観を生み、会場を包みこんだ。

2日間に渡って行われた「COMMUNE」の大トリを務めたのは、もちろんMUCC。
YUKKE(Ba)の野太いベースが鳴る中、逹瑯が「暴れられんのか!」と煽り、「大嫌い」でライヴがスタート。
前半戦は「絶望」「スイミン」といった、初期DANGER CRUE時代の楽曲を中心に構成したセットを
前のめりな攻めのステージで展開。SATOち(Dr)のドラムで始まり、ファンから歓声が起きた「イタイ手紙」や
「暗闇に咲く花」は、深みのある演奏にたっぷり気持ちを乗せた逹瑯の歌声が映え、オーディエンスが釘付けになる。
「このイベント楽しくないか?」と始まったMCでは、
「またこういうイベントをウチのリーダーがやってくれると思うので。その時はlynch.も呼ぼう。
そんなに遠くない未来に会いましょう」と語り、
「さぁ、踊って暴れる時間だぜ!」と「娼婦」、「蘭鋳」で大きな盛り上がりを生む。
希望溢れる「TONIGHT」で本編を終えると、アンコールではPlastic Treeの竜太朗、ナカヤマアキラ(Gt)を
ステージに迎えて、前日に続いてlynch.「MIRRORS」のカバーを披露。
このステージで叶えられなかった3組の共演を別の形で叶え、『COMMUNE Vol.2』を締めくくった。

 

TEXT◎フジジュン

 

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COMMUNEオフィシャルサイト
http://www.danger-commune.jp/ 

MUCC  http://www.55-69.com/ 
<MUCC 20TH ANNIVERSARY 97-17 “飛翔”> 特設ページ http://www.55-69.com/20th/ 

Plastic Tree  http://www.jrock.jp/plastictree/ 
DEZERT  http://www.dezert.jp/ 
メトロノーム http://meto21.com/ 
NOCTURNAL BLOODLUST  http://www.nocturnalbloodlust.com/ 
アルルカン http://arlequin-web.com/ 

 

PHOTO◎西槙太一

 











2016年11月16日 (水)

【lynch.】<11月15日(火)渋谷CLUB QUATTRO>全てが武道館までの階段ー。超満員のツアーセミファイナル!

REPORT - 14:08:57

 

lynch.が、11月15日、渋谷CLUB QUATTROにて全国ツアー『TOUR’16「THE NITES OF AVANTGARDE」』を行った。

 

「やっと会えたな、東京!」という葉月(Vo.)の感極まる一言で始まった本日は、9月14日に発売されたアルバム『AVANTGARDE』を提げた全国ツアーのセミファイナル。チケット発売当日に即完売ということもあって、いつになく熱い空気が漂う中、葉月が「今日はすげぇ人数に愛されに来ました!最後までよろしくお願いします!」と言い放つと「THE FATAL HOUR HAS COME」「KILLING CULT」と、爆音ナンバーを畳み掛ける。

 

中盤、静まり返った会場に青白い光が差し込み「FAREWELL」をしっとりと歌い上げてlynch.特有の艶美な一面を見せながらも、後半戦ではステージの最前に立つ葉月に続いて玲央(Gt.)、悠介(Gt.)、明徳(Ba.)が横一列に並び、それぞれがフロアを煽った。

 

アンコールでは“ステージの上から観ると客席がエグい!ライブしてる時の高揚感と恐怖感がたまらない。「いつか武道館でも!」と意気込む明徳に、葉月も「ここからの1曲1曲全てが武道館までの階段だと思え!」と胸を張って吠えるように叫び、晁直(Dr.)が叩くドラムのカウントが響き渡るとダブルアンコールまで歌い上げた。

 

lynch.は今後、年末に大型フェス『COUNTDOWN JAPAN 16/17』への初出演(lynch.は12月28日(水)に出演)が決定しており、12月30日(金)・31日(土)にはNAGOYA BOTTOM LINEでワンマンライブを開催する。そして、2017年にはツアーの第二章として『TOUR’17「THE NITES OF AVANTGARDE #2」”A BLOODY REVENGE”』を東名阪で開催する。勢いが止まらないlynch.の未来に期待を抱く。

 

 

Text by 羽村萌

 

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■11月15日@渋谷CLUB QUATTROセットリスト

 

  1. EVIDENCE
  2. DAMNED
  3. GREED
  4. GUILLOTINE
  5. THE FATAL HOUR HAS COME
  6. KILLING CULT
  7. PRAYER
  8. ILLUMINATI
  9. UNELMA
  10. PHANTOM
  11. FAREWELL
  12. PLEDGE
  13. BEAST
  14. VANISH
  15. NEEDLES
  16. THE OUTRAGE SEXUALITY
  17. MIRRORS
  18. pulse_
  19. A.K.E.

En1-1.GALLOWS

En1-2.INVINSIBLE

En1-3.TIAMAT

En1-4.EVOKE

En2-1.A GLEAM IN EYE

En2-2.discord number


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lynch. LINE公式アカウント設立!

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■商品情報

Album『AVANTGARDE』 (読み:アヴァンギャルド)

 

発売日:2016年9月14日(水)

【初回限定盤】KICS-93415/¥3,333+税/スペシャルパッケージ仕様・スペシャルイベント応募ハガキ封入/CD+DVD

[CD]1.AVANT GARDE/2.EVIDENCE/3.PLEDGE/4.F.A.K.E. /5.DAMNED/6.UNELMA/7.PHANTOM/8.KILLING CULT/9.PRAYER/10.NEEDLEZ/11.THE OUTRAGE SEXUALITY/12.FAREWELL

[DVD] 「F.A.K.E.」Music Video収録

【通常盤】KICS-3415/¥2,778+税/初回プレス分のみスペシャルイベント応募ハガキ封入/CD only

[CD]初回限定盤と同内容

GAISHIN RECORDSよりヨーロッパでも発売中!

リード曲「F.A.K.E.」Music Video公開中! https://youtu.be/SAAQh5oZqWA

アルバム全曲試聴動画公開中! https://youtu.be/lJx81k73mw8

マルチアングルLIVE映像公開中! https://youtu.be/LTgLMS-jA6A

 

 

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■TOUR’16「THE NITES OF AVANTGARDE」

10/16(日)16:45/17:30 @新潟LOTS

10/20(木)18:15/19:00 @梅田CLUB QUATTRO

10/22(土)17:00/17:30 @鹿児島CAPARVO HALL

10/23(日)16:45/17:30 @福岡DRUM LOGOS

10/26(水)18:30/19:00 @京都MUSE

10/29(土)17:00/17:30 @高松MONSTER

10/30(日)17:00/17:30 @広島CLUB QUATTRO

11/3(木)17:00/17:30 @浜松窓枠

11/4(金)18:15/19:00 @横浜Bay HALL

11/8(火)18:30/19:00 @札幌PENNY LANE24

11/9(水)18:30/19:00 @札幌PENNY LANE24

11/12(土)16:45/17:30 @仙台Rensa

11/15(火)18:15/19:00 @渋谷CLUB QUATTRO

11/17(木)18:15/19:00 @名古屋CLUB QUATTRO

 

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■TOUR’17「THE NITES OF AVANTGARDE #2」”A BLOODY REVENGE”

2017年2月11日(土)16:45/17:30 @Zepp Nagoya

2017年3月12日(日)16:45/17:30 @Zepp Tokyo

2017年3月26日(日)16:45/17:30 @なんばHatch

<チケット情報>

一般発売日:2016年11月26日(土)

1Fスタンディング¥4,860 / 2F指定¥5,400 / ドリンク代別途必要 / 未就学児童入場不可

詳細はHPに記載。→http://pc.lynch.jp/live.html

 

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■SHADOWS ONLY 12th Anniversary Premium Live「THE IDEAL」

12/30(金)16:45/17:30 @NAGOYA BOTTOM LINE(ファンクラブ限定)

 

■Countdown Live「2016-2017」

12/31(土)開場/開演 22:15/23:00 @NAGOYA BOTTOM LINE

 

■葉月単独公演「奏艶」

12/11(日)17:15/18:00 @品川INTERCITY  Piano:堀田健志

 

■イベント出演情報

・11/25(金)・26(土)『COMMUNE Vol.2』Zepp Tokyo
 出演:MUCC / Plastic Tree / lynch. and more]

・12/28(水)『rockin’on presents COUNTDOWN JAPAN 16/17』幕張メッセ

※イベントの詳細はHPに記載→http://pc.lynch.jp/

 

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■「lynch.プレミアムライブ実現キャンペーン 第二弾」実施決定!

全国のカラオケまねきねこ(他系列店舗)に設置のオリジナルカラオケ機種「すきっと」で、lynch.の曲がキャンペーン期間中に全国総計「15000回」を歌われると、プレミアムライブの開催が実現!

 

キャンペーン期間:2016年9/20(月)~12/25(日)

※プレミアムライブ開催時期は2017年初頭予定(場所・会場等詳細は開催決定後に発表)

※参加方法、店舗情報等はHPに記載。

 https://www.skit-net.com/web/pc/kikakuWeb/lynch5/

 

 

Photo by 土屋良太

 









2016年11月08日 (火)

【ライヴレポート】<YUKKEバースデイ♪>MAVERICK DC GROUP 35th Anniversary★JACK IN THE BOX mini★2016年11月5日(土)品川ステラボール!

REPORT - 14:40:43

 
JACK IN THE BOXと言えば、音楽事務所MAVERICK DC GROUPの年末恒例イベント。
そのmini版とくれば、いったいどんなイベントになるのか、期待が膨らむのも当然。
ましてや今日は、YUKKE(MUCC)の誕生日。ということで、この日のために、
YUKKE BIRTHDAY UNITも登場。誰がどんな曲をプレイするのか、乞うご期待。
 
イベントのトップバッターを飾ったのは、シドのマオらがプロデュースするVALS。
ドラム、ベース、ヴォーカル、そしてダンサーが二人という、変則的なバンド形態だ。
1曲目の「シルエット」が始まっても、最初は少しとまどいを見せていたオーディエンスもいるようだったが、
キャッチーなメロディに、艶のある男らしいRioの声に少しずつ引き込まれていく。
「チェリーハント」はスピード感たっぷりのシャッフルで、アダルトな雰囲気を漂わせ、これまでとは異なる世界を見せた。
さらに「deuce」ではダンサー二人がラップを聴かせるなど、この編成を活かして
もっともっと幅広い音楽性にもチャレンジできるのではといった可能性を感じさせた。
 
続いては、CLØWDの登場。いきなりヴォーカル以外の4人がフロアタムを叩くという、男臭いオープニング。
「WAKE UP」が始まると、隅々までしっかりと考えられたステージングやパフォーマンスに、
このライヴにかける意気込みが伝わってくるようだった。
そして続く「狼煙」は聴かせるサビが印象的で、伸びやかなハリのある歌声で届けられる歌詞には説得力も感じられた。
「暴れる曲を持ってきた」と始まった「Worry?」で会場をさらに暖め、男らしさ満載のステージからは熱気がひしひしと迫ってくるよう。
演奏はもちろん、見せ方にも隙のない姿は、初めて見るオーディエンスにしっかりとその存在を知らしめたことだろう。
最後「#夏の微熱」まで、バンドとしてのまとまりを崩さず、表情豊かな歌声をきっちりと聴かせつつも、
楽器のカッコよさも見せつけるなど、バランスのいいパフォーマンスに引き込まれたオーディエンスも多かったのではないだろうか。
 
続いて、3周年記念ライヴをおこなった思い出深い会場に姿を現したのはユナイト。
フロアには蛍光色の指輪などの光がきらめきだし、対するステージにはモノトーンを基調とした衣装を身につけたメンバーが登場。
一曲目は「無限ピクセル」。サビで一転明るい世界を展開したかと思うと、「暴れるのは好きですか?」と吠えて、「—キリトリセン—」へ。
一見可愛い表情とは裏腹に、結が激しく荒々しい雄叫びを響かせる。「PiNKY_she_SWeAR」では、
どこかエキゾチックな世界観を醸し出しながら、途中にドラムに合わせて皆で手拍子するコーナーも。
ドラマティックな雰囲気に酔わせるだけでない、遊び心が彼ららしいのかもしれない。
「HELIOS」から、激しいノリで攻め立てていくと、会場もどんどん熱く高まっていく。
そんな中、最後に聴かせたのが、「small world order」。溢れる照明にふさわしい、明るい光を伝えるエンディングでライヴを締めくくると、
「ハッピーバースデー」とYUKKEへのメッセージを残し、ステージを去った。
 
イベントもいよいよ中盤、ここで登場したのはAKi。楽器陣の後に悠々と登場すると、一気に会場中の目を釘付けにするようだった。
1曲目は「Sing it Loud」。そのタイトルどおり、歌うことを宣言するかのように、堂々と歌声を聴かせていく。
「頭振れ、品川!」「熱くいこうぜ」と煽りつつも、カッコつけすぎないところが、たまらなくカッコいい。
男らしさ全開でスタートした「STORY」では、オーディエンスも力強くこぶしで応え、AKiもまた全力でぶつかっていく。
そんなぶつかり合いが楽しくてたまらないらしい。終始この空気感を楽しんでいる様子を振りまいていた。
MCでも、「YUKKEおめでとう」と言いつつ、「祝い殺してやる」と物騒なことを口にしたり、
ファミリーでこういったライヴができる楽しさをしみじみ噛みしめたりと、ご機嫌な調子で言葉が口をつく。
「とことん盛り上がろう!」と始まった「ミッドナイト/狂騒/DARLING:」では、
途中コール&レスポンスも盛り込み、会場をひとつにまとめあげた。
勢い任せで突っ走るかと思った「libido」では、中盤しっとりと聴かせ、それまでと異なる表情を見せるなど、まるで飽きさせることがない。
最後「The Inside War」では、ポップなサビに、さわやかささえ感じさせ、元気いっぱいのフロアがそれに応えた。
メンバー紹介をすると、高らかに「どうもありがとう」と告げ、十分にこのステージを楽しんだことが見て取れた。
 
トリを飾るのはもちろん、YUKKE BIRTHDAY UNIT。
メンバーはVoにmaya(LM.C)、Gに悠介(lynch.)と冬真(CLØWD)、Drに莎奈(ユナイト)。
最後に姿を現したYUKKEが弾き始めたのは、「大嫌い」(MUCC)のイントロ。ざわめくフロア。
mayaが「嫌い嫌い…」と歌い出すと、普段とはまるで別人。
その後mayaは、この夜を台無しにしてやるとか、今日が何の日か知らないとか言いたい放題。
そんな態度の奥底にこそ、YUKKEへの愛が詰まっていた(はず)。続いて「EVOKE」(lynch.)が始まると、
さらなる大歓声で、会場は熱気の渦へ。そしてYUKKEはすでに汗だくだ。
 
その後は、「Cage」(Dir en grey)、「88」(LM.C)、「ヴァンパイア」(Janne Da Arc)といった、
5人バンドならばやってみたかったというYUKKEセレクトの曲が並び、バースデーイベントにふさわしい盛り上がりを見せていたところ、
いきなり、おかわりのOKが。タイムテーブルにもない展開に、まずは「EVOKE」を再び。
さらに「大嫌い」では、本家本元である逹瑯(MUCC)が登場。
出るつもりがなかったから髭もそってないとマスク姿の彼は、曲が終わると共に風のように去っていった。
 
入れ替わるように登場したのがバースデーケーキ。と思いきや、なんとマグロのユッケで作った特製バースデーユッケ(?)。
YUKKEも一口味わうと、「おいしいです」と笑顔。さらにKenからは、ユッケづくしのプレゼント。
そして、出演者全員からはくす玉。と、盛りだくさんのプレゼントを前に、YUKKEが感謝のスピーチを始めたところへ、
フロアのオーディエンスから一斉に無数のカラーボールがYUKKEを直撃! 出演者は大笑い。仕込みは大成功。
 
ここからはお祭りならではということで、AKi、Kenも交えて、「flower」(L’Arc~en~Ciel)をプレイ。
出演者同士が自由に絡んでプレイする姿に、仲のよさが感じられる、ほのぼのとした時間となった。
そしてこのイベントの最後を飾ったYUKKEがヴォーカルをとる「地獄のLOVE YOU ONLY」(TOKIO)では、
YUKKEの、至近距離まで近づいて、じーっと見つめる悠介の姿が見られた。
実は、ユニット結成にあたってYUKKEが一番最初に声をかけたのが、悠介だったのだとか。
しかし残念ながら、その熱い視線に気づかないYUKKE。
 
記念撮影になっても、カラーボールを全身に入れられるなどYUKKEはいじられっぱなし。
誰からも愛されるYUKKEのバースデーならではのイベントとなった。
と同時に、YUKKEが口にしていたように、これが年末の「JACK IN THE BOX」につながると言うから、
いったい12/27には武道館で何が起きるのか大いに期待したい。
同じ事務所というファミリーならではの、他とは異なるイベントの楽しみをたっぷりと味わわせてもらった一夜だった。
 

 

文◎村山幸

写真◎西槙太一

 

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<JACK IN THE BOX mini 2016/11/6 品川ステラボール>
SET LIST

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■VALS  
1 シルエット
2 月陽   
3 チェリーハント
4 deuce
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■CLØWD
1 WAKE UP
2 狼煙
3 Tomorrowland
4 Worry?
5 RUDENESS RESORT
6 #夏の微熱
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■ユナイト
1 無限ピクセル
2 —キリトリセン— 
3 PiNKY_she_SWeAR
4 HELIOS
5 ice
6 small world order
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■AKi
1 Sing it Loud
2 Be Free
3 STORY
4 FAIRY DUS
5 FREAK SHOW     
6 ミッドナイト/狂騒/DARLING:
7 libido
8 Brave New World
9 The lnside War
—————-          
■YUKKE BIRTHDAY UNIT
Bass:YUKKE(MUCC)
Vocal:maya(LM.C)
Guitar:悠介(lynch.)、 Guitar:冬真(CLØWD)
Drum:莎奈(ユナイト)
 
Special Guest Guitar : Ken
Guest Bass : AKi
 
1大嫌い (MUCC)
2 EVOKE (Lynch.)
3 Cage    (Dir en gray)
4 88        (LM.C)
5ヴァンパイア (Janne Da Arc)
6 EVOKE (Lynch.)
7 大嫌い (MUCC)
8 flower  w/Ken、AKi (L’Arc~en~Ciel)
9 地獄のLOVE YOU ONLY  w/Ken、AKi (TOKIO)
 

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<MAVERICK DC GROUP 35th Anniversary JACK IN THE BOX 2016>
2016年12月27日(火)  日本武道館
開場 13:00 / 開演 14:00
 
【出演】MUCC、シド、M.A.D SUPER ALL STARS、MDC SUPER ALL STARS、D’ERLANGER、and more…
 
【チケット料金】
   前売¥7,500-(全席指定・税込) 当日¥8,500-(全席指定・税込)
【一般発売日】2016年11月27日(日)
【問】SOGO TOKYO 03-3405-9999
 

JACK IN THE BOX 2016オフィシャルサイト
http://www.jack-itb.com/
 

 

※集合写真のYUKKEには服の中全体にカラーボールが入っています!