2017年02月06日 (月)
【ライヴレポート】Soanプロジェクトwith芥★初ワンマンツアーがスタート!2017年2月3日(金)高田馬場AREA<『静謐を制し征する音、慟哭を鼓動として道とする音』Release Oneman Tour>
REPORT - 01:05:33
Soanプロジェクトwith芥/手鞠が2月と3月に行う東名阪を舞台にした初のワンマンツアー「『静謐を制し征する音、慟哭を鼓動として道とする音』Release Oneman Tour」。
前半部を彩るActとして、Soanプロジェクトwith芥が2月3日(金)高田馬場AREAを舞台にツアーの始まりを告げた。
この日は、Soanプロジェクトwith芥として発売した1st Mini Album『慟哭を鼓動として道とする音』の発売記念も兼ねた単独公演。
イベントへの出演は幾度か重ねてきたが、Soanプロジェクトwith芥としてのワンマン公演はこの日が初めて。
『慟哭を鼓動として道とする音』へ収録した5曲以外は、すべて初披露。
まさに、異例の“初尽くし“となるライブ。加えて、今回のステージを支えてくれるメンバーの一人であるShun(EX:DuelJewel)の誕生日当日でもあった。
波が穏やかに広がるよう場内に美しい音色が染み渡ってゆく。
幕が開いた中にいたのは、光に包まれたメンバーたち。
彼らは『パラドクス』の演奏を合図に心の扉を解き放ち、沸き立つ感情を唸る音を通してフロアー中に叩きつけた。
芥の揺れる気持ちへ重なるように、演奏が静謐と躍動を繰り返していく。
♪聞かせてよ君の声を 脈打つ鼓動を♪。
彼らは箱庭(会場)の中で一つに鼓動を重ねあおうと、目の前にいる人たちへ触れ合いを求めてきた。
箱庭に広がったのは重く激しい音の唸り。
『不確かな箱庭』を通し(舞台上と客席で)二つの感情が交じり合い、互いに鼓動の音を昂らせてゆく。
身体を思いきり折りたたみ、身体にズシッと響く音にかしづきながら、誰もがそこに希望の声を覚えていた。。。
「さぁ、踊ろうかー!!」。
煽る芥、Soanは観客たちへ手拍子を求めてゆく。
『薄紅は舞い散り寂光に消える』が放たれたとたん、場内には、頭上高く掲げた手を打ち鳴らす歓喜の宴が生まれていた。
Shunの掻き鳴らすギターへ導かれ、沸き立つ想いを吐き出すように芥が歌いかけてきた。
『隔つ虚構紡ぐ真実と憧憬』が場内に作り上げたのは、スリリングな衝動。
気持ちを熱く掻きむしる演奏に興奮をぶつけずにいれなかった。拳を振り上げ、想いを突き付けずにはいられなかった。
流れだした重厚な黒い調べ。やがてその音色は、フロアー中を黒く塗り潰しだした。
舞台上で呟き続ける芥、それが狂声へ変わったのを合図に『透過幕』が始まった。
今にも壊れそうな声で歌う芥、重厚でトライバルな音の粒たち。
大きな音の唸りに包まれながら、何時しか心は舞台上へ釘付けになっていた。想いの呪縛へ嬉しく縛られていた。
鋭利な音が胸へスーッと突き刺さってきた。
それは何の知らせ?!、光をつかむための合図?!、想いを確かめるよう誰もが『 sign… 』へ身を委ねていた。
その歌と演奏は確かに未来を向いていた。嘆くような蒼い心模様を抱えながらも、微かな輝きを曲の中に見いだしていた。
美しも荘厳な音色の上で、芥が祈るように歌い出した。
「いこうかー!!」、その声を合図に『undelate』が力強く大地を蹴り、駆けだした。
激しく駆け続ける演奏に刺激され、魂を震わせてゆく観客たち。なんて気持ちを歓喜させる演奏だ。
その歌声と旋律が心へ染みたとたん胸が昂りを覚えていた。
「届かない空に手を伸ばし、太陽に焼かれた身体 このまま灰となるのか、このまま塵となるのか…」。
呟く芥の言葉。
「さぁ、吐き出せ!!」。身体を嬉しく震わせる歓喜と躍動の旋律。闇を抱きながらも、なんて神々しさを抱かせる演奏だ。
『朽ち木の行方』に誰もが身を預け、掲げた右手を左右に、頭を思いきり振りまわし、全力で身体を前へ屈めては、黒い高揚の塊となった音へむさぼるように食らいついていた。
「踊ろうかー!!」、その声を受け走りだした『躁狂の踊り子~山紫水明の宴~』に合わせ、観客たちがタオルを振りながら左右に駆け続けてゆく。
身体をキリキリと突き刺す重い衝撃。
その黒い躍動は、感情の奥底から歓喜の魂をグイグイ引きずり出していく。
何時しか場内は、タオルを振りまわし右へ左へ駆ける踊り子たちの熱に支配されていた。
「まだまだイこうぜ!!」。芥の煽りを受け、場内中に突き上がる無数の拳の針山。
熱をたっぷりと湛えた演奏が、感情の留め金を外し心を野生に導いてゆく。
『meteo trive』が理性を破壊し、どんどん熱狂の中へ観客たちをトライブさせていた。
「ぶち上がっていこうぜ」と芥が煽る。「飛べ飛べ飛べ飛べ」とSoanががなりたてる。
Shunが上げた叫び声。観客たちが終始跳ね続けた『arrive』は、歓喜と興奮を導き出すSoanプロジェクトwith芥流のダンスロック。
メンバーたちの煽りに負けじと声をぶつける観客たち。
♪求めれば求めるほど失うのが怖くなる♪。
だから彼らは熱狂を求めれば、観客たちもその想いへ応え続けてゆく。
いや、互いにそうすることで、生きている証を感じていたかった。
最後の『hysteria show time』が鳴り響いた頃には、誰もが本能を剥き出しに暴れ、快楽に溺れていた。
踊らずに、はしゃがずにいれない躍動の宴を描き出すに相応しい音の魂たちが、歓喜の叫び声を沸き上がらせていた。
アンコールは、本編で演奏した楽曲をふたたび披露。
「踊ろうかー!!」の煽りに続き、『薄紅は舞い散り寂光に消える』が飛びだした。
左右に跳ねながら、頭上高く掲げた両手で手拍子を刻み、誰もが熱を抱いた演奏へ楽しく身を預けていた。
舞台上のKも、観客たちの動きへ合わせるように身体を揺らし、熱した想いを仲間たちと重ね合わせていた。
「宴を続けようかー!!」、『躁狂の踊り子~山紫水明の宴~』に合わせ、手にしたタオルを振りかざし、観客たちが左右に駆けだした。
荒ぶる音に感情を重ね、無邪気にはしゃぎたい。
「踊れ、歌え、狂え」の声に煽られ、場内に生まれた左右に大きく揺らめいた花たち。
Soanプロジェクトwith芥の中へ、熱狂を描き出す新たなダンスナンバーが生まれたのは間違いない。
Soanの指示へ従い、Shunが客席中央へ移動。
スクリーンに映し出されたのは、元DuelJewelのメンバーからのバースデーメッセージ。
さらにここで、仲間だった祐弥がバースデーケーキと花束を持って登場。
さらに、ケーキの上にのっていた苺を祐弥がKISSをしたうえで食べさせる場面も。
まさにShunにとって嬉しいサプライズになったようだ。
『arrive』が鳴り出すと同時に、観客たちが荒ぶる勇壮な演奏に導かれ、跳ねだした。
間奏では、芥と観客たちによる絶叫のやり取りやShunの情熱的なギターソロも登場。
誰もが手を振り、その場で満面の笑顔を浮かべ跳ね続けていた。
絶叫と絶叫を交わしあったその空間には、確かに一体化した空気が満ち満ちていた。
「これからもっともっとプロジェクトが掲げるテーマとそれぞれが描く道を共有していけたらと思います。
生まれたこの道と、これから描くこの道を、ここにいる全員と見られるように…」
最後にSoanプロジェクトwith芥は、優しさ抱いた美しいバラード『刹那を駆ける命の一行に』を演奏。
澄み渡る旋律の一つ一つに心癒されながら、穏やかな笑みを浮かべ、壮麗に広がる歌へずっとその身を、心を寄り添い続けていた。
「嘘と海と僕らの間に一輪の花を」、その歌声と調べは心を無垢に染め上げてくれた。
汚れた想いさえ白い光で消し去ってくれた。
キラキラと輝くその旋律たちは、まるで夜空に輝く星空のようだった。
潤い込み上げる美しい高揚を、最後にありがとう。
Soanプロジェクトwith芥は、この後、名古屋と大阪で公演を行なう。
この日記した姿が、この先に控えたライブの手引き書になれたら幸いだ。
ぜひ、残りの2本のSoanプロジェクトwith芥のライブに足を運んでいただきたい。
PHOTO:Dora
TEXT:長澤智典
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Soan Official Blog http://ameblo.jp/moran-soan/
Soan twitter https://twitter.com/soan_official
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★LIVE情報★
■Soanプロジェクト『静謐を制し征する音、慟哭を鼓動として道とする音』Release Oneman Tour
Soanプロジェクトwith芥
2.11(sat)名古屋SPADE BOX『慟哭を鼓動として道とする音~名古屋編~』
2.12(sun)OSAKA MUSE『慟哭を鼓動として道とする音~大阪編~』
Soanプロジェクトwith手鞠
3.15(wed)名古屋ell.FITS ALL『静謐を制し征する音~名古屋編~』
3.16(thu)大阪RUIDO『静謐を制し征する音~大阪編~』
3.23(thu)Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASURE『静謐を制し征する音~東京編~』
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★CD情報★
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Soanプロジェクトwith芥
1st Mini Album『慟哭を鼓動として道とする音』
¥2,500(tax in¥2,700) 品番:S.D.R-306
Recording Musician:
Drums・Music:Soan
Vocal・Lyric:芥(from Chanty)
Guiter・Voice:Shun
Bass:Ivy(from ラッコ)
【収録曲】(All Music:Soan All Lyric:芥)
1.『不確かな箱庭』
2.『隔つ虚構紡ぐ真実と憧憬』
3.『透過幕』
4.『arrive』
5.『hysteria show time』
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Soanプロジェクトwith手鞠
1st Mini Album『静謐を制し征する音』
¥2,500(tax in¥2,700) 品番:S.D.R-307
Recording Musician:
Piano・Drums・Music:Soan
Vocal・Lyric:手鞠
Chorus:祐弥
Acoustic Guiter:タイゾ(from Kra)
Violin:Sachi(from 黒色すみれ)
【収録曲】(All Music:Soan All Lyric:手鞠)
1.『夕闇に鳴動する衝動と幸福の在処』
2.『それは呪いと同義語の魂の鎖 永遠に続く祝福と云う名のカルマ』
3.『投影された在りし日の肖像と云う名の亡霊』
4.『感情を媒介として具象化する感傷の逝く宛』
5.『そして君は希望の光の中に消えた』
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●Soanプロジェクト with 芥 Live Member
Drums:Soan
Vocal:芥(from Chanty)
Guitar:K
Guitar,Voice:Shun
Bass:Ivy(from ラッコ)
●Set List
Lyric:芥 Music:Soan
1.SE~『パラドクス』
2.『不確かな箱庭』
3.『薄紅は舞い散り寂光に消える』
4.『隔つ虚構紡ぐ真実と憧憬』
5.『透過幕』
6.『 sign… 』
7.『undelate』
8.『朽ち木の行方』
9.『躁狂の踊り子~山紫水明の宴~』
10.『meteo trive』
11.『arrive』
12.『hysteria show time』
Encore
13.『薄紅は舞い散り寂光に消える』
14.『躁狂の踊り子~山紫水明の宴~』
15.『arrive』
16.『刹那を駆ける命の一行に』
2017年01月27日 (金)
【Versailles】ヨーロッパツアー“Renaissance” 初日がスタート、モスクワから観客を熱狂の渦へ!
REPORT - 13:41:482月14日に日本武道館公演を控えているVersaillesが、ヨーロッパツアーを敢行!! 26日、初日のモスクワ公演が「Teatr Club」にて行われた。
開演前から、彼らの姿を待ち望んでいるオーディエンスが長蛇の列を作り、今か今かと公演を待ちわびている。
場内が外の気温とは対照的なフロアが確かな一体感を作り出し、「Prelude」でメンバーを迎え入れると、「Aristcrat’s Symphony」からボルテージは絶頂に。
ライブで定評の高い「zombie」など、これまでを回想させながらも熟成されたそのステージは海外においてより一層のパワーを放っている。
中盤では、楽器隊によるインストナンバー「SILENT KNIGHT」を披露。確固る演奏力を見せつけた。
嵐のような本編に引き続き、アンコールで演奏されたのは、2月14日に日本武道館でリリースされる四年ぶりのニューアルバム「Lineage ~薔薇の末裔~」よりタイトルチューン、「Lineage」が初披露された。
ファンとの掛け合いによるサビの「We have a Lineage」のフレーズが耳に残り、そしてメッセージ性溢れたその楽曲に、Versaillesのさらなる可能性が広がっていくようだ。
後に続く「Sympathia」では国境を越えステージとオーディエンスが固い絆で結ばれるのを感じ、大ラスの「The Revenant Choir」は突き抜けるような爽快感と、大いなる感動を初日から誘っていた。
この後も続いていくヨーロッパツアーの成功と、過去最高のスケールが期待される日本武道館公演へ、大いに期待を募らせて欲しい。
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【EUROPE TOUR 2017 “Renaissance”】
1月27日 Helsinki (ヘルシンキ) @ Gloria
1月29日 London (ロンドン) @ Islington Academy
2月1日 Bochum (ボシャム) @ Zeche
2月2日 Warsaw (ワルシャワ) @ Hybrydy
2月4日 Barcelona (バルセロナ) @ Salamandra
2月5日 Paris (パリ) @ la Machine
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【初の武道館公演!! Chateau de Versailles】
「Chateau de Versailles」
2017年2月14日(火) 日本武道館
開場 17:30 / 開演 18:30
チケットは各プレイガイドにて一斉発売中!!
●チケットぴあ (Pコード:309-011)
電話番号 0570-02-9999
http://t.pia.jp
●ローソンチケット (Lコード:70017)
電話番号 0570-08-4003
http://l-tike.com
●イープラス
http://sort.eplus.jp/sys/T1U14P0010163P0108P002021147P0050001P006001P0030085
[お問い合わせ] DISK GARAGE 050-5533-0888 (平日12:00~19:00)
Versailles OFFICIAL SITE
http://chateau-agency.com/versailles/
2017年01月24日 (火)
有村竜太朗、初のソロツアー“実験成功”!
REPORT - 08:43:47
Plastic Treeの有村竜太朗(Vo)が昨年11月にリリースした自身初のソロアルバム『デも / demo』を携え行ってきた東名阪ツアーが、1月23日、品川ステラボールにて最終公演を迎えた。
冒頭では「ついにこの日がやってきてしまいましたね。最後の“実験”、楽しんでいってください」と感慨深げに挨拶をした竜太朗。
今回の公演は、一部:アコースティック形態、二部:バンド形態という二部構成でそれぞれ『デも / demo』収録曲が披露され、同じ楽曲を全く異なる二つの表情で魅せるという、他に類を見ない、まさに実験的なライブとなった。
さらに、アンコールでは一部と二部でも披露された「鍵時計/kagidokei」「恋ト幻/rentogen」がライブならではの別アレンジver.で演奏され、また新たな魅力を引き出してみせたのだった。
また、装飾物のないシンプルな舞台(一部では紗幕に覆われていたが)、そこに映し出された様々な映像や照明の色彩美と楽曲が織り成す世界観は、果てしなく芸術的な空間を創り上げていたことも記しておきたい。
アンコール中、Plastic Treeは今年メジャーデビュー20周年を迎え、春ツアーが控えていることに触れ「ソロで得たものを返しに行きます」と竜太朗。
そして「こんな歌うたいの我儘につき合ってくれたプラのメンバーに、最大の感謝を」と告げたのだった。
かねてから竜太朗本人が“実験”と称していた今回のツアーは、大成功で幕を閉じた。
「再演を誰よりも楽しみにしている」という彼の言葉を胸に、“Plastic Tree”と“有村竜太朗”の今後の活動に期待したい。
なお、この模様は、この春にライブドキュメントとして映像商品化される事が決定している。
文・金多賀歩美
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有村竜太朗オフィシャルHP http://arimuraryutaro.com
Plastic TreeオフィシャルHP http://www.jrock.jp/plastictree/