★びじゅなび密着取材企画★〜DEZERT編〜Vol.3:2023年3月21日(火・祝)柏PALOOZA

311()新横浜NEW SIDE BEACH!!から開催されている<DEZERT LIVE TOUR 2023 / 天使の前頭葉

びじゅなびでは初日新横浜に続き、3日目となる金沢公演も密着取材を果たした。

不測のアクシデントがむしろバンドの結束力を浮き彫りにさせた貴重なライヴとなったが、ツアーも中盤に差し掛かるこの先どのような展開が待ち受けているのか

今回はツアー4日目となる柏PALLOZA公演に再潜入!

 

 

会場となる柏PALOOZA。先日の金沢AZに続いて建物の2階がライヴフロアになっている。

 

 

この会場でお馴染みの映える照明が楽曲にどのような作用を与えるかも楽しみだ。

フロアはこのショートツアーの中では比較的大きく450キャパとなっている。

 

 

もちろん本日も超満員完売御礼。

 

いつにも増してスピード感ある作業で搬入・ドラムのセッティングが進んでいく。

その理由はほどなくして判明。

この日はWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の準決勝<日本対メキシコ>が日本時間朝8時から行われていたためその展開次第では作業に支障が出ることを見越してとのことだ。

 

実際、SORAがステージ端に野球好きのスタッフのiPadを設置し簡易ライヴビューイングを開催する気遣いを見せていた。こういった思いやりが現場の空気作りにも一役買う。

 

 

そう思った矢先9回裏、劣勢の日本が大谷翔平から反撃を開始すると案の定、iPadの画面に食い入るようにSORAをはじめ全スタッフが集結。SORAの号令で一旦全ての作業は中止に。

ここまで不調だった村上選手がサヨナラタイムリーを放ち日本の大逆転勝ちが決まった瞬間は大盛り上がり!

 

 

SORAおっしゃ!ストロボ焚こうぜ~!の一言でステージではストロボがバチバチと光り、侍JAPANの勝利を祝福。まさか柏PALOOZA名物の照明の力がこんな形で発揮されるとは

 

 

ヴォーカルの千秋は一番最後に会場入り。カメラを向けると「おはよう、早くからご苦労様。楽しい1日にしましょう。いつもありがとうね。」と言わんばかりの表情で爽やかに親指を立ててくれた。

 

 

ケータリングには柏名物のホワイト餃子。

人気店のようだ。会場斜め前の店舗には終始行列ができていた。

もっちりした厚めの衣に餡がぎっしり詰まっていて旨味がすごい。スタッフ間でも口コミで広まりあっという間になくなってしまった。

 

 

リハーサル開始。

今日もまた金沢公演からセットリストを変更して臨むことになっているようで入念なリハーサルが行われる。またさらにそこで予定されているセットリスト外の楽曲も確認する作業が行われており、今日も直前までメニューを熟考するようだ。

楽屋に掲示されたセットリスト上にもいくつか「未定」の文字が並んでいる。

 

 

Sacchanに訊いたところ、この会場は吊り下げ型のアンプになっており、キャパシティの割に天井が高いということもあり音作りの勝手も変わってくるようだ。

 

 

周囲とのバランスを考慮し、Miaykoもローをより効かせた方向性でチェックを行う。

中音、外音併せて天井が高いフロアに満員の観客が入ることも想定したサウンドチェックとリハーサルは予定時間を大幅に過ぎ、納得がいく状態を作り上げるまで2時間以上続いた。この辺りは会場との相性もあるようだ。

 

 

歌詞やキーの確認もルーティーンとなっている。

全曲の歌詞のファイル、鍵盤は欠かせない。

特にこのツアーでは急遽の変更が生じるため、プレイされる予定のない楽曲の歌詞にも軽く目を通す。

 

 

カメラを向けると「チッ、1500円な?」と言いながらも応えてくれる千秋。

(本番前にありがとうございます。)

 

 

スタッフからの「気合い入れしないの?」の声かけで思い出したかのように4人が手を重ねる。バンドによってスタイルが異なるが、DEZERTの気合い入れは随分リラックスした様子で、この日はボン・ジョヴィを口ずさみながら行われた。

 

 

このツアーを通じてセットリストに劇的な変化はないものの、この日は各ブロックのブリッジ的な役割をする楽曲に変化が加えられた。

全編を通じて陰と陽だけでなくこれまでのどのツアーよりも楽曲の振り幅が広く、ブロックごとに切り分けるとまるで同じバンドとは思えないのが特徴だ。

4th ALBUMblack hole』の1曲目であり生まれてしまったことがもう間違いだと繰り返される「Dark In Black Hole」ではサビで観客の手があがる。この辺りは楽曲が浸透してきたというよりはむしろ、楽曲が内包するベクトルが生まれた当時と現在のステージ上で微妙に変化し始めているようにも見受けられる。

千秋(Vo)の歌詞は近年、希望的なものや未来へのポジティブな枯渇を思わせるものが増えているが、それは単純にポジティブな思想ではない。同じ光でも明るいところより、暗闇から覗く光の方がいっそう眩いように明るい歌詞であってもその現在地はまだ闇のなかであったりする。歌詞や楽曲におけるどの側面を高い濃度で抽出するかで印象が大きく変わるのが『black hole』の世界観なのかも知れない。

このツアーで定番になりつつある中盤のセッションでは全員がSORA(Dr)の周りに集まり、千秋もブレスを加えリズムを刻むがその流れで即興の「PALOOZAの歌」が披露された。柏を盛り上げたい~という歌詞が聞き取れ、観客も爆笑で応え別世界のようなコメディカルな空気に変わる。

一方、あんたらは救えないかも知れないと前置きされた「Call of Rescue」では再び暗闇の中へ突き落す。鬼気迫るプレイで魅せた金沢と同様にMiyakoのギターが無尽に駆け巡り、SORAに至っては上体が浮き上がるほど全身を使いに感情のままに叩きつける魂のこもった圧巻のプレイ。

続く「神経と重力」でSaccahn(Ba)が内臓を抉るような重低音を放つとMiyakoはひざまずき、SORAは息も絶え絶えにうずくまるようにシンバルに寄り添う。思えばこの「Call of Rescue」や「神経と重力」はパンデミック化以降もセットリスト上に生き残ったものであり、プレイされ続けたことによりベクトルの変化ではなく深化を果たしていることも興味深い。

 

 

再びアッパーな展開を挟み、このツアーで著しく効力を発揮しニューアンセムへと変貌を遂げた一撃必殺の「半透明を食べる。」でヘッドバンキングの嵐を巻き起こし大バーストで本編終了。

 

 

アンコール、笑顔を見せるSORAの姿をびじゅなびのために千秋が激写してくれた。和やかな空気のMC

 

このツアーではここまで『black hole』から全ての楽曲が演奏されているが、千秋は「選別し始めている」と気になる発言をしていた。

 

DEZERT617()CLUB CITTA’よりDEZERT LIVE TOUR 2023 “きみの脊髄と踊りたいんだっ!!ツアーで全国を廻ることが発表されている。このショートツアーがそこへ向けて新たな武器調達の選定場でもあるという意味だろうか。

『タイトルなし』、『最高の食卓』、『TODAY』の三作以上に幅広い『black hole』の楽曲を鑑みると、これらがこれからのバンドにとってそれぞれどのような役割を果たすのかが楽しみな傍ら、アルバムの世界観そのものをダイレクトに感じられる時間も残り僅かということになる。

 

 

この柏公演は驚くほどにメンバーがリラックスし、千秋は衛星のようにメンバー間を頻繁に練り歩きアイコンタクトを取りながら終始ステージを楽しんでいるのが見て取れた。自由度が増した結果、基本的に『black hole』以前の楽曲のみによる構成という暗黙の了解も解かれ、アンコールでは「インビジブルビリーヴァ―」がプレイされたが、これも直前に楽屋で決まったものである。こういった一連の心境の変化が一体どのように作用していくのかも引き続き見届けたい。

 

DEZERT LIVE TOUR 2023 / 天使の前頭葉>残すは水戸と京都の二か所。いずれも完売公演となっているその模様を引き続きびじゅなびでは密着レポートを行う。(予定!!!)

次回もお楽しみに!

 

 

取材・文:山内秀一

 

★<Vol.1:2023年3月11日(土)新横浜NEW SIDE BEACH!!>はこちらから★

★<Vol.2:2023年3月18日(土)金沢AZ>はこちらから★

 

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LIVE>

 

DEZERT LIVE TOUR 2023 / 天使の前頭葉 

311() 新横浜NEW SIDE BEACH!!  OPEN 17:30 / START 18:00

312() HEAVEN’S ROCKさいたま新都心VJ-3  OPEN 17:15 / START 18:00

318() 金沢AZ  OPEN 17:30 / START 18:00

321(火・祝) PALOOZA  OPEN 17:15 / START 18:00

325() 水戸ライトハウス  OPEN 17:15 / START 18:00

41() 京都MOJO  OPEN 17:30 / START 18:00

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※全公演チケットSOLD OUT! 

公式リセールについて https://www.dezert.jp/news/detail/9477 

 

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DEZERT LIVE 2023 / 天使の前頭葉結ふ

424() SHIBUYA CLUB QUATTRO OPEN 18:15 / START 19:00

【チケット料金】前売5,500(税込・ドリンク代別) オールスタンディング 

※THANK YOU SOLD OUT!※

 

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DEZERT LIVE TOUR 2023 “きみの脊髄と踊りたいんだっ!!ツアー

617日(土)CLUB CITTA’ OPEN 17:00 / START 18:00

71日(土)新潟NEXS   OPEN 17:30 / START 18:00

79日(日)仙台Rensa  OPEN 17:30 / START 18:00

715日(土)福岡DRUM Be-1  OPEN 17:30 / START 18:00

716日(日)福岡DRUM Be-1  OPEN 17:30 / START 18:00

722日(土)岡山CRAZYMAMA KINGDOM  OPEN 17:30 / START 18:00

723日(日)高松MONSTER  OPEN 17:30 / START 18:00

729日(土)札幌ペニーレーン24  OPEN 17:30 / START 18:00

826日(土)名古屋DIAMOND HALL  OPEN 17:15 / START 18:00

827日(日)なんばHatch  OPEN 17:15 / START 18:00

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【チケット料金】6,000円(税込・ドリンク代別)

 スタンディング(大阪公演以外の9公演)

 全自由/座席有り(827日大阪公演のみ)

 ※入場整理番号付き

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【オフィシャルHP先行受付(抽選)】 受付期間:325()12:0043()21:00

受付ページ https://eplus.jp/dezert230608-official/ 

※イープラス抽選受付、各公演12枚、スマチケのみ、同行者登録有り

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【チケット一般発売】429(土・祝)

◎公式リセール実施予定

 

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LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂) DEZERT SPECIAL LIVE 2023 -DEZERT-

923 () LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)

詳細は後日発表。

 

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<リリース情報>

 

Blu-ray / DVD 「DEZERT SPECIAL LIVE 2022 in 日比谷野外大音楽堂 “The Walkers”」発売中

【通常盤】(Blu-ray) DCXL-7 / 7,700円(税込)

【通常盤】(DVD DCBL-21 / 6,600円(税込)

収録曲・特典等の詳細はこちらhttps://www.dezert.jp/discography/detail/1197/  

 

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