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2021年09月24日 (金)

【ライヴレポート】<INORAN -TOKYO 5 NIGHTS- BACK TO THE ROCK’N ROLL>2021年9月23日(木)恵比寿LIQUID ROOM◆オーディエンスの内なる熱量を極限まで高めるようなロックンロール・ショウ

REPORT - 19:04:40

923日、INORANLUNA SEA)が、5日間10公演を連続して行うライヴ企画「INORAN -TOKYO 5 NIGHTS- BACK TO THE ROCK’N ROLL」をスタートさせた。この企画は本来2020年の同時期に「INORAN 50TH ANNIVERSARY BASH! -TOKYO 5 NIGHTS –」として予定されていたが、新型コロナウイルスの感染拡大状況を鑑みて延期となり、晴れて1年後に開催に漕ぎつけた経緯がある。INORANバンドの4人が集まり、有観客でライヴを繰り広げるのは約2年ぶり。声援を送ることが禁じられ、シンガロングも当然できないといった様々な制約はあるものの、1st 、2nd Stage共にオーディエンスの内なる熱量を極限まで高めるようなロックンロール・ショウを繰り広げた。

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LIQUIDROOM ebisuのフロアには整然と椅子が並べられ、ライヴハウスとしては異例の光景。観客はルールを守り、会話を控えて静かに開演待機。Yukio MurataGt)、u:zoBa)、RYO YAMAGATADr)に続き、INORANが手を叩きながら軽やかな足取りで姿を現すと、客席からの拍手はひときわ大きくなる。1曲目の一音目が鳴った瞬間、オーディエンスが色めき立った気配を肌で感じる。4人が鳴らす大きな音、凄まじい振動、生み出されるグルーヴを全身で受け止めながら、ライヴハウスの醍醐味を痛感。INORANはメンバーと顔を見合わせて弾けるような笑顔を見せ、心底うれしそうに歌い、ギターを鳴らしていた。

 

これからご覧になる方のためにネタバレは極力回避するが、まずは、1stと2ndのセットリストが全く異なっていることに驚いた。いずれも約1時間のショウであり、各回11曲のうち共通していたのは2曲のみである。また、久しぶりの披露となるレア曲も多く、全く予測不可能、かつ非常に丁寧に練り上げられた、充実のメニューとなっている。

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1st2nd共通して披露され、そこに吹く風を五感で味わっているようなINORANの満たされた表情が印象的だった「Beautiful Now」は、ゆったりとしたテンポ感と大きなうねりを感じさせるグルーヴが至福。ステージのライトで観客の姿が黄金色に輝き、会場全体が大きな光の中に包まれているような光景は、かつて何の制約もなくライヴを楽しんでいた頃となんら変わりない美しさで切なくもあり、胸を打たれた。例えば、1stの「raize」では<諦めず 信じて走ろう>という歌詞に心揺さぶられるなど、既存の曲に新たな意味が加わって聞こえる瞬間も多々あった。ファンとのコール&レスポンスやシンガロングを求めることができない代わりに、u:zoはコーラスに一層力を込め、MurataRYOも共に歌っていた。声に代わる感情表現として、オーディエンスは熱のこもった拍手やクラップを惜しみなく送り続け、ステージへ捧げるように伸ばす手の動きからはエネルギーが迸る。INORANが「声とか出せなくても、聞こえる。『皆が歌ってる』と思っちゃった」と語った通り、ライヴが進むにつれ、ファンの心の声がありありと聞こえてくるような、不思議な感覚に包まれていった。

 

MCINORANは、延期の果てに開催というプロセスを振り返り、「ちょうど1年後にこうして迎えられたことが、とてもとても尊いですね」と感慨深そうに語った。コロナの話題を避けては通れないものの、ネガティヴな言葉選びを極力避け、想いを伝えようとするINORAN。「去年の今頃、『どうなっちゃうんだろう?』って思ってた。でも『希望を持って生きよう』って、ある時思って」「この4人で、このチームINORANでライヴをできるようにできるだけ早くできるようにって、いつもいつも願ってました」と心情を吐露する。「ミュージシャンとしてはいろんな立ち位置があると思うんですけどこの4人で絶対に絶対に、絶対にやってやる!って」と決意していたそうで、「そこに皆がいてくれることが、どれだけ尊い時間なんだろうって」とファンの存在にも言及。「河村隆一(LUNA SEAVocal)の真似するわけじゃないけど(笑)、来てくれた皆に、心から“I for You”」とコメント、全国ツアーを果敢に開催中であるLUNA SEAの、良好なバンドの状況を伺わせるジョークで笑わせた(※実際に笑い声をあげることはできなかったが)。そして何度も、様々な表現で感謝の想いを繰り返し述べていた。

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味変(あじへん)と称したユニークな試みでは、INORANはマイクから離れ、ギタープレイに専念。遊び心を感じさせる意表を突いたコーナーで、INORANバンドの秘めたるポテンシャルを発揮した。INORANの感性が反映されたメロディアスな楽曲群はもちろん素晴らしいのだが、このバンドの凄みを強烈に感じるのは、歌の無いセッションパートであったりする。血の通った重厚なビートを繰り出すRYO(このライヴのために遥々フランスから帰国)、静けさと狂気の両極を飄々と行き来するMurata、ファンキーな味わいのグルーヴを生み出すu:zo。強烈な個性の持ち主が集まって、生きた音楽、ロックンロールを高らかに鳴らす。固い絆で結ばれた4人の音と音とのぶつかり合いは、やはりライヴハウスで直に体感すると格別の心地良さなのだった。

 

ライヴ全編にわたりINORANはギターを搔きならしながら歌い、ジャンプし、ターンし、ステージを右へ左へとアクティヴに行き来。様々なリズムのクラップを自ら生み出してファンを先導し、ボクサーがパンチを繰り出すような動きをしたり、繊細な指の動きでエモーションを雄弁に物語ったりもして、全身を用いて表情豊かにパフォーマンスしていた。1st Stageで、「みんなの顔がよく見えて、みんなから飛んでくる眼力は、こうやってライヴをやっていた当時と全然変わらなくて。また希望が芽生えました」としみじみ。それは事前に用意したセリフではなく、ステージに実際に立ってみて実感することを素直に言葉にしていることが分かる、生きた言葉だった。2ndの終盤、「あと8公演あります!」と腕を突き上げ、「今のは、苦しいとか辛いとか、苦しみの顔じゃなくて、楽しみの顔です(笑)」ともコメント。「来てくれる人にも感謝だし、来られない人にも感謝だし、納得できるし」とファン各自の事情に想いを馳せ、慈しみ深い言葉を送った。

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1stのラスト、「皆で音を出して思うのは諦めることも多いかもしれないけど、全て諦める必要はないから。絶対に一つや二つ、そして絞られた中に一番大切なものが実はあったと思う」「尊いものに感謝しながら僕は生きていくつもりだし、希望、目標を、僕らのバンドサウンで、ロックンロールで、これからも出し続けていくので。皆さん、明日からもものすごく頑張りましょうね!」との言葉から感じられたのは、絵空事ではない、リアルな救いだった。また2nd では「とんでもない世の中になっちまったな(笑)!」とユーモラスに語り出し、「また4人でこうやって会えるのがうれしくて。いろんなアルバムを出したけど(※20209月リリースの『Libertine Dreams』、2021年2月の『Between The World And Me』をステイホーム期間に生み出し、INORAN一人で全作曲・演奏を担った)、この4人、ロックバンド、バンドサウンドを忘れてなくて」と秘めていた想いを明かした。今回のライヴを4人で行うにあたり、過去の作品やライヴDVDを観返したと言い、「『この頃に戻りたいな』とかじゃなくて、『この4人で絶対にまたワールドツアーやるぞ!』とか、『絶対全国ツアーやるぞ!』とか、『東京でめちゃくちゃライヴやるぞ!』とか。その布石を投下しにきたつもりです」と宣言。不屈の姿勢を示した。

 

世界が一変した2020年初頭以降、INORANは音楽の歩みを止めることなく、精力的に曲を生み出し、世に送り出してきた。そして、配信ライヴではオンラインならではの魅せ方をしっかりと編み出し、届けてもきた。しかし今回、4人が集まり、オーディエンスの眼差しと想いを受け止めながら繰り広げたステージは、生の音楽体験の尊さ、替えの効かなさを痛烈に思い起こさせた。残す8公演でセットリストに更なる変化があるのかは未知数だが、1stと2ndを通して観れば、かなりの楽曲ヴァリエーションを楽しめることは間違いないだろう。かつ、1stだけ、2ndだけでももちろん充分に楽しめる内容となっている。誰もが何の制約も無くライヴを楽しめる日はまだ遠いかもしれないが、この企画は、魅力的な選択肢をファンに提示した画期的な試みではないだろうか? 音楽の灯を消さないよう、ロックンロールを鳴らし続けるINORANのスタンスは尊い。そう思わせる初日公演だった。

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取材・文/大前多恵

 Photos by 田辺佳子

 

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NEW ALBUM

 

ANY DAY NOW

20211020()発売

https://youtu.be/GAOH4t-zYZ8

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【完全生産限定盤-LP SIZE BOX-

仕様:CD+Blu-ray+写真集 ※LP SIZE BOX仕様、KING e-SHOP限定特典付き

品番:NKCD-6964 価格:¥13,200(税抜価格¥12,000

CD】:

01. See the Light

02. Wherever,Whenever

03. Feel It In The Air

04. Live it Up

05. Run Away

06. A Beautiful Mess

07. Count Me In

08. No Way But Up

09. flavor

10. Dancin’ in the Moonlight

BD:

Wherever,Whenever (Music Video) *

Between The World And Me (Lyric Video) *

*High-Resolution Audio

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完全生産限定盤 特典情報】:

・「直筆サイン入りアナザージャケット色紙」

・「INORAN -TOKYO 5 NIGHTS- BACK TO THE ROCK’N ROLL」のダイジェスト映像が視聴できる

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【通常盤】

仕様:CD

品番:KICS-4022 定価:¥3,300(税抜価格¥3,000

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01. See the Light

02. Wherever,Whenever

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04. Live it Up

05. Run Away

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10. Dancin’ in the Moonlight

 

商品情報はこちら

https://www.kingrecords.co.jp/cs/artist/artist.aspx?artist=33839

 

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INORAN -TOKYO 5 NIGHTS- BACK TO THE  ROCK’N ROLL

923(木祝) LIQUIDROOM ebisu

925() LIQUIDROOM ebisu

926() LIQUIDROOM ebisu

929() LIQUIDROOM ebisu

930() LIQUIDROOM ebisu   ※FC会員限定公演

 

 

<一般発売日>2021911()10:00

イープラスhttps://eplus.jp/inoran/ (スマチケのみ)

[料金]: 前売 ¥6,300 (税込/ドリンク代別) (※座席指定&立ち位置指定)

[開場/開演]1st STAGE15:1516:00

        2nd STAGE18:4519:30   (※開場/開演時間は5日間共通)

 

 

レーベルサイト:https://www.kingrecords.co.jp/cs/artist/artist.aspx?artist=33839

INORAN OFFICIAL SITE http://inoran.org/

INORAN OFFICIAL FAN CLUBNO NAME?」: http://inoran.org/no-name/

 







2021年09月24日 (金)

【ライヴレポート】<Psycho le Cému『理想郷旅行Z ~二十年後の僕たちへ・・・~』>2021年8月14日(土)姫路市文化センター大ホール◆2年越しの地元姫路公演、大成功!今度は新曲を携え全国ツアーへ──。

REPORT - 12:00:55

新型コロナウイルスの感染拡大により、さまざまなスケジュールの変更を余儀なくされたアーティストと同様、一昨年に結成20周年を迎えたPsycho le Cémuもまた、苦渋の決断を迫られることが続いていた。彼らの故郷である姫路で予定されていた20周年記念ライヴは延期となり、翌年にLINE CUBE SHIBUYAへと場所を移して実施する決断をしたものの、それも見送りとなった。

 

それでも諦めなかった彼らがたどり着いたのが、8月14日姫路市文化センター大ホールだ。日程が変わり、感染が拡大する状況ではあったが、彼らは感染防止対策をしたうえで有観客、そして配信でのライヴを行うことを決めた。

 

この日のライヴは『理想郷旅行Z ~二十年後の僕たちへ・・・~』と題され、第14帝國の楠本柊生元帥による脚本と演出のお芝居と演奏を織り交ぜた、Psycho le Cémuならではのステージだった。開演時間を迎えると、静かにお芝居が始まり、一気に観客は引き込まれていく。ステージに登場したメンバーはさすがに緊張した様子もうかがわせたが、大きなステージのうえで堂々としたパフォーマンスを見せていた。

 

そしてライヴの一曲目は、全員で踊るダンスナンバー「BLADE DANCE」。真剣な様子でお芝居の展開を見つめていた観客も、両腕につけたサイリウムを光らせながら踊り出す。オリエンタルなムードのイントロに続いたのは、「激愛メリーゴーランド」。「来たで、来たで。サイコが姫路に帰って来たで」と、YURAサマがとびきりの笑顔を振りまきながら、観客をノせていく。イキイキとした表情でプレイするLida、気合いがみなぎるseekなど、5人の表情からは既にライヴの成功が約束されているかのように感じられた。

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「親愛なるキミたちへ贈ります」というDAISHIの言葉から始まったのは、「愛の唄」。伸びやかなメロディに、素直な歌詞を乗せて歌い上げるDAISHI。ストレートに心に飛び込んでくるような歌が、彼らの魅力のひとつであることは間違いない。そんな風に愛を届けていたDAISHIが一転、「抱かれる覚悟で来たか、頭振れ!」と観客を挑発する。「インドラの矢」が始まると、怪しげな空気が漂い、観客へと忍び寄っていく。

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そのまま「ノスフェラトゥ」へ、ロックバンドならではのサウンドでなだれ込んだかと思うと、次の「one day」では観客も一緒にみんなでジャンプ。ラップを交え、軽快なノリで体を動かす。すっかり体が温まり、会場に熱気が満ちたところで、おなじみのギターフレーズから、「クロノス」が始まった。ドラマチックに歌い上げるDAISHIの表情はどこか切なく、感情に溢れた歌が胸を打った。

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続くステージでは、さらにドラマチックで感動的なお芝居が待っていた。理想郷の扉を開くために、なぜかお笑いのネタを競っているメンバー5人。そこへ流れ出したのは、子どもの声によるナレーション。南の洞窟へ行くと、未来の自分に会えるのだという。さらにLidaについて話すこの声は、子ども時代のDAISHIのもののようだ。

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そして現在のDAISHIの前に、子ども時代のDAISHIが登場。20年後の自分、そして20年前の自分に会う二人の姿は、現実ではありえないが、誰もが一度は空想する夢でもある。「理想郷へ行けた?」「Lidaとずっと一緒にいる?」と無邪気に尋ねる少年時代のDAISHIに、「あいつのおらん人生は考えられへん」と答えるDAISHI。20年以上に及ぶPsycho le Cémuでの歳月、幼馴染として過ごしてきたそれまでの歳月。そんな現実を想像して重ね合わせると、台詞ひとつひとつがさらに胸に響いた。

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AYA、seek、YURAサマという仲間と冒険をすると言う未来を聞いて、大喜びする子ども時代のDAISHI。DAISHIの人生と、Psycho le Cémuの歴史、それらが見事に重ね合わされたストーリーは、単なるファンタジーの物語を超えて、この20周年ライヴに相応しいものだった。

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次の「想い出歩記」では、子ども時代のDAISHIがかわいらしく各メンバーのもとを歩き、プレイを真似てみせ、お互いに顔を見合わせて笑顔を交わす。どれだけ望んでも子ども時代に戻ることは誰もできない。誰もが共感できる、美しい切なさが、音楽とパフォーマンスで表現された素晴らしいシーンだった。

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少年時代のDAISHIが現在のDAISHIに問いかける。「大人になるのって楽しい?、幸せ?」そして、DAISHIは答える。「めっちゃ幸せや。同じ場所、時代に生まれてきてくれてありがとう」それはDAISHIからほかの4人のメンバーへの、そして会場で、さらには全国から配信を通してみつめていたファンへの思いにほかならない。

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ここからはDAISHIと魔王をはじめ、みんなで殺陣が繰り広げられる。このような派手なシーンのにぎにぎしさもPsycho le Cémuらしい演出だろう。DAISHIのエクスカリバーの一撃で魔王はやられ、とうとう理想郷の扉は開いた。これからも笑顔で闘い続けることを誓い、「ファイティング!」が始まる。メンバー5人はリラックスした様子で笑顔を浮かべ、華やかにお芝居を締めくくった。

 

AYAのMCからいよいよ終盤戦。希望の光に包まれて「あきらめないDAYS」が始まる。あきらめない強さを聴く者に与えるこの曲は、困難にあっても前へ進む彼らそのものだ。5つの笑顔は、「STAR TRAIN」でますます弾け、どこまでも明るく輝いた。

 

「そろそろひとつになろうか、姫路。トバしていくぞ!」というDAISHIの一声から、「妄想グラフィティー」。全力を出し切ろうと力を込めるメンバーは、時折客席を見上げるように力強い眼差しを送る。激しいシャウト、そしてヘドバンと、荒々しいステージに向け、声は出せなくても応える観客。それはきっと、それぞれの場所で配信を観ていたファンも同じだったに違いない。

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本編最後は「聖~excalibur~剣」。思い切り掲げられたたくさんの手が今日のライヴの成功と、これまでのPsycho le Cémuの歩みを祝福しているかのように見えた。「お前ら愛してるぞー」というDAISHIの叫びが、観客の声なき声を受け止めていた証だ。演奏とお芝居、見応え聴き応えたっぷりのライヴがここで終了。おなじみYURAサマの「ロケットバイビー」で本編の幕を下ろした。

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アンコールは、“白鷺城下町を旅立ち今~”という歌詞で始まる、この場に相応しい「夢風車」で幕を開けると、メンバー一人ひとりが思いを語るシーンがあり、涙に詰まる表情も見られた。「支えてくれた人に大きな拍手を」と感謝を告げたLida。「この5人でサイコができてよかった」と誘ってくれたDAISHIに感謝を告げたseek。YURAサマは「最高のライヴをして、やりたいことが増えました」と未来への展望を口にし、DAISHIはコロナのため客席を埋めることはできなかったけれど「今までで一番の景色でした」と断言した。そしてAYAは、「いい音楽、いいライヴをつくって、恩返しをしていきたい」と気持ちを新たにしていた。

 

恒例ロケットジャンプの後は、「あきらめないDAYS」が流れる中、全開の笑顔で無邪気にはしゃぐ幸せいっぱいの姿が見られた。その輝きっぷりは観ている側まで幸せになるほど。それぞれが満足そうにステージを去っていく中、最後にLidaが深々と頭を下げ、ステージを後にした。

 

誰もステージにいないところに流れ出したのは、新曲「アカツキ」。“さぁ取り戻せ 僕らの世界を”という歌詞から始まるこの歌は、未来への彼らの強い意志の現れ。この日に発表されたように、10月2日、デビュー記念日にZepp Tokyoで「理想郷旅行Z~ENCORE~in Zepp Tokyo」を行った後、彼らは全国ツアーを出発する。

 

エンターテインメントを取り巻く状況がまだ厳しいのは否めない。この日もメンバーは口々に決断の難しさを語っていた。けれども彼らは勇気を持って前へ進む。今はライヴ会場へ足を運べないファンもいるかもしれないが、勇者である彼らの優しさを信じていてほしい。勇者は、勇気と優しさの大切さを知っているのだから。

 

 

全国ツアートレーラー映像

https://youtu.be/rvPXmjv_Sco

新曲「アカツキ」

 

 

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■Psycho le Cému「理想郷旅行ZENCOREin Zepp Tokyo

10.02(土)Zepp Tokyo

OPEN16:15 / START17:00

全席指定:¥8,800-(税込)

チケット好評発売中!

 

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■全国ツアー2021 勇者物語~聖剣を探す嘘つき少年~

10.23(土)広島セカンドクラッチ OPEN17:30 / START18:00

10.24(日)神戸VARIT. OPEN17:30 / START18:00

10.31(日)名古屋ELL OPEN17:30 / START18:00SOLDOUT

11.04(木)札幌cube garden OPEN17:30 / START18:00

11.05(金)札幌cube garden OPEN17:30 / START18:00

 

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■全国ツアー2021 勇者物語~愛を唄えない青年~

11.07(日)仙台CLUB JUNK BOX OPEN17:30 / START18:00SOLDOUT

11.13(土)新潟GOLDEN PIGS RED STAGE OPEN17:30 / START18:00

11.14(日)金沢AZ OPEN17:30 / START18:00

11.20(土)ESAKA MUSE OPEN17:30 / START18:00

11.21(日)松山サロンキティ OPEN17:30 / START18:00

11.23(火祝)福岡DRUM Be-1 OPEN17:30 / START18:00

 

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■全国ツアー2021 勇者物語~幻想曲に選ばれた勇者~

11.28(日)浜松窓枠 OPEN17:30 / START18:00SOLDOUT

12.04(土)新横浜NEW SIDE BEACH!! OPEN17:30 / START18:00

12.05(日)柏PALOOZA OPEN17:30 / START18:00SOLDOUT

12.11(土)HEAVEN’S ROCKさいたま新都心VJ-3 OPEN17:30 / SOLDOUT START18:00

12.17(金)Veats Shibuya OPEN17:30 / START18:00

12.18(土)Veats Shibuya OPEN16:30 / START17:00SOLDOUT

 

全席指定:¥8,800-(税込)

チケット好評発売中!!

 

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★Psycho le Cemu OFFICIAL SITE★

https://psycholecemu.com/

★Psycho le Cemu OFFICIAL Twitter★

https://twitter.com/PLC_official







2021年09月21日 (火)

【ライヴレポート】<mitsu 親密 vol.6「九月の奏」>2021年9月13日(月)◆7か月ぶりの親密、半年ぶりの有観客ライブ。昭和歌謡が織り交ぜられたセットリスト、ストーリー性がもたらす感動。

REPORT - 19:00:56

2021年9月13日(月)、mitsuがシリーズで開催している「親密」の6回目となるライブが開催された。

7か月ぶりとなる今回の親密ライブは、ゲストにギタリストの夢時(eStrialHOLLOWGRAM)を迎え、有観客で開催。同ライブの生配信も行われた。

 

有観客ライブは3月のみつの日「TRIAL」以来、半年ぶり。会場は5周年記念オンラインライブが行われた三軒茶屋のGRAPEFRUIT MOONだ。

温かみのある照明を配した壁面が印象的な会場は、5周年ライブをオンラインで見ていたファンにとって、実際に目にすることができる嬉しい機会にもなった。

 

7月に開催されたソロ始動6周年記念ライブ「DEEP LAYER」では、重厚なテーマをコンセプチュアルに表現したmitsu

ライブ終了後のインタビューで「次は何も考えずに単純に楽しめるライブをやりたい」と語っていたが、今回のライブでは単純に楽しめるを超えた感動をプレゼントしてくれた。

 

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親密史上初! 昭和歌謡が織り交ぜられたセットリスト

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「九月の奏」と題された今回のライブは、mitsuが純粋に歌いたいと感じ、さらに演奏や歌唱、音楽そのものの素晴らしさをじっくりと味わえる楽曲でセットリストが組まれた。

昭和歌謡を含むセットリストは、親密メンバーにとっても過去にないラインアップとなった。

 

オープニングは『時代』(中島みゆき)。

ゆったりと、しかし確実に移り変わっていく時間を歌う名曲でスタートを切った。

優しく、伸びやかな歌唱は2曲目の『時の流れに身を任せ』(テレサ・テン)へと続き、情熱的な愛情を歌い上げる歌声と、優美なバイオリンの音色が溶け合っていた。誰かを想う気持ちは3曲目の『言いたいことも言えずに』へと受け継がれる。

 

4曲目、それまでとガラッとイメージを変えた演奏で、『異邦人』(久保田早紀)が奏でられる。

ドラマチックなアレンジと力強いmitsuの歌声が、楽曲の個性をよりいっそう引き立てていた。

異国情緒にあふれる雰囲気はそのまま5曲目の『蜃気楼』へと続く。

ライブで披露されるたびに新しいアレンジを聴かせてくれる曲。

ギタリスト・夢時氏が参加する今回のバージョンも必聴だ。

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新型コロナウイルス感染予防のため観客は声を出すことができないライブではあるが、そんな状況でも、mitsuにはコミュニケーションを取るのにうってつけの楽曲がある。

6曲目は、観客とともに手拍子でリズムを作る『シュガー』。

mitsuと同じ場所で同じ時間を過ごしていることを強く実感できるひとときとなった。

 

切ない想いを歌う7曲目の『キンモクセイは君と』は、秋がはじまる今の季節にぴったりの曲でもある。

ぎゅっと胸が締め付けられるような感覚は8曲目『蛍』でさらに強まり、9曲目『会いたい』(沢田千可子)で深い悲しみへと変わっていき、情緒豊かに歌うmitsuの歌声が涙を誘う。

10曲目『さよならの向こう側』(山口百恵)では、別れを悲しむだけではない、心の奥底にある強さを表現していた。

 

MCをはさみ、11曲目には、愛する人と寄り添う未来を歌う『Hikari』(androp)、さらに12曲目では、これまでの、そしてこれからの人生を大切にしていこうと思わせてくれる『未来へ』(Kiroro)と続く。

優しい曲で手渡された前向きな気持ちは、ラストの曲『Live Your Life』でさらにパワフルになり、これから先を見つめ、歩みを進めるエネルギーになった。

 

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ストーリー性がもたらす感動

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「九月の奏」のセットリストは、抗えないもの=時の流れ・時間” “誰かを想う気持ち”“希望を持つことの3つのセクションに分けることができ、ストーリー性のある内容だ。

MCでもmitsuは「言葉だけでは伝えきれない想いを曲に込めた」と語っている。

単純に楽しいだけのライブであれば、アップテンポで明るい歌詞の曲ばかりで構成することもできたはずだ。

しかし、単純に楽しいだけにしなかったのは、6周年記念ライブを経たmitsu自身の変化によるところが大きい。

今回のライブ前のインタビューで、「俺が楽しく歌うためには、カバー曲でも自分の曲でも、ストーリー性が欲しくなってしまっている自分に気付いた」と話している。

楽曲セレクトに込められた想いやライブへの意気込みを語ったインタビューは、パンフレット(ネットプリント)で配布しているので、ライブのアーカイブ視聴とともにぜひご一読を。

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MCで「音を楽しんで」とも話していたmitsu

メッセージを込めた楽曲たちは、音楽のそのものの素晴らしさを楽しめる名曲たちでもある。

季節の移り変わりをじっくりと味わうように、心に沁みる演奏と歌声を堪能してほしい。

 

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SET LIST

 

1.時代(中島みゆき/cover

2.時の流れに身を任せ(テレサ・テン/cover

3.言いたいことも言えずに(ν[NEU]

4.異邦人(久保田早紀/cover

5.蜃気楼

6.シュガー

7.キンモクセイは君と

8.

9.会いたい(沢田千可子/cover

10.さよならの向こう側(山口百恵/cover

11.Hikariandropcover

12.未来へ(Kirorocover

13.Live Your Life

 

 

Text:板垣可奈子

PhotoKONAN,櫻本麻純

 

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■親密「九月の奏」

2021913日(月) 

 

ボーカル/mitsu

キーボード/藤原 泰斗

バイオリン/柴 由佳子(チーナ)

ゲスト:ギター/夢時(eStrialHOLLOWGRAM

 

配信視聴チケット:¥4,800-

・購入特典:当日の演奏曲より1曲、楽曲データのダウンロードURLをお送りします

有観客ライブのチケット購入特典と同じ楽曲となります

チケット購入:https://twitcasting.tv/neu_mitsu/shopcart/96882

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【アーカイブ視聴可能期間】

927日(月)23:59まで

会場:GRAPEFRUIT MOON

http://grapefruit-moon.com/

 

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mitsu INFORMATION
mitsu Official Website

http://mitsu-official.com/

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