2022年06月03日 (金)
【ライヴレポート】<HOWL ご新規さん大歓迎ワンマン>5月27日新宿HEIST★楽しみに待っていた“声出し解禁ライヴ”!
REPORT - 15:24:06HOWL ご新規さん大歓迎ワンマン『「HOWLさん…!よく友達のリツイートで流れてきます。楽しそうなライブしてるのは知ってるんですけど、実際に見たことはないです。あれって本当に開催してるんですか?」 「いや知らねーーーんだったら教えてあげよう!!楽しいライブは試験範囲。仲の良い友達には教えてあげなきゃいけない」』
先日、真宵とゆうとが出演したラジオ「BEAT SHUFFLE」でも話題となったとっても長いタイトルのワンマンが、5月27日に新宿HEISTで開催となった。
声出し解禁となった本公演の当日の様子をご紹介したい。
お馴染みのSEにのせ、キラキラなステージにお揃いの制服姿のメンバーが登場した。
1曲目は「DARLIN’!!」。この日の服装によく似合う楽曲である。
早速、HOWLお得意のMCが始まり、続けてコール&レスポンスが始まった。
真宵の「HOWLのライブは超楽しい」のコールから、会場に駆けつけた“はうるんるん”のテンションを上げていく。
その流れのまま「#prologue」へ。
「褒めて欲しかったんだろ、新宿。褒めちぎりあいましょう」と真宵の言葉から「生きてるだけで褒められたい。」へ。
今日はHOWLの「楽しい」だけが詰まった、ご新規さんに向けた王道セトリのようである。
「honey♡drunker」が立て続けに披露され、この曲ではしばらくお預けとなっていたメンバーコールだ!
声出し解禁となっている“はうるんるん”もメンバーの想いに応えている。yuki、ゆうと、よっぴと続き、最後に真宵。
「小さかったら帰るからなー!」と言いながら、会場を煽っていく。
曲と曲の間でも、ずっとメンバーを呼ぶ声が響いており、「声出し」ワンマンを待っていたのが伝わってくる。
ここでもMCを挟み、いつも来てくださっている方達を「お得意様」と独特な呼び方で呼ぶ真宵。
そして、初期の楽曲「Mr.Moonlight」へ。
「UNVENUS」「evergreen」と“はうるんるん”にも人気のある曲が続く。
ここでメンバーは楽器を置き、ご新規さんに向けて、代表曲である「ふぁぼって人生。」の振り付け講座を行う。ゆうとが独特な動きで会場を笑顔でいっぱいにする。
フリが気になる方はYouTubeにも動画がアップされているので、ぜひ見ていただきたい!
フリを説明した後は、「ふぁぼって人生。」のIDOLバージョンを披露。
IDOLバージョンではメンバーも楽器を置き、マイクを持つ。
こんなことが出来てしまうのも、HOWLの良さかもしれない。
振り付け講座の甲斐があって、会場の一体感も増していた。
続く「無防備フライデー」。
HOWLの楽曲の中で、最高レベルのフリの難しさを誇る、真宵の揚げ物への愛を綴った1曲である。
ここで空気を変え、「ボクラノシンフォニー」へ。
「みんなが声を出せる、今日みたいな日のために作った曲だ。」と真宵。
これまで制限がある中でしか演奏されてこなかったこの曲。
曲中に「wow oh wow」と会場が一つになる必要がある箇所がやってくる。
初めての声出しOKでの披露となったわけだが、全員が声を出しているのが伝わるほど大きな声が集まり、感動を覚えた。
今までも演奏されていた曲ではあるが、初めて「完成形」が聞けたような気がした。そして演奏中には観客の声を集音し録音する場面も。かつて一切の制限なくライブをしていたあの頃の状態に一歩また近づいた、そんな時間に思えた。
「アガっていけますか、新宿!」と真宵が煽り、「先天性君症候群」へ。
テンションだけでなく、会場の温度もどんどん上がっていく。
「ENIGMA」が続く。会場にヘドバンの嵐が起こる。
「東京!声!声!」と真宵が煽り、応える“はうるんるん”。声出しに慣れてきたのか、どんどん声も大きくなってきているようである。
ここで最後のMCへ。メンバーがそれぞれ感謝を伝えた。
「みんなにとってなんでもない日だったかもしれないけど、こういった声出しOKのワンマンで沢山の人に会えた。今日は俺たちにとっても特別な日になりました。」と真宵からのメッセージを受け、「1/365day」へ。
6月21日に発売となる2nd Singleに収録される楽曲である。
ぜひ歌詞を見ながら、ゆっくり感じて欲しい1曲だ。
そしてラストの楽曲となるのは「メロドラマ」は、次また笑顔で会うための約束の曲。
お別れが近づいているのが、とても寂しくなる。
歌詞にあるように、『「さよなら」よりも「またね」が似合う』そんな瞬間の約束をHOWLはたくさん用意してくれている。
最後に、真宵は「楽しかったか??」と何度も会場に問いかけ、大きな返事が返ってきていた。
メンバーとのお別れを惜しむように、“はうるんるん”の大きな声がたくさん届けられた。
久しぶりとなった声出しOKなライブ。“はうるんるん”たちが楽しみに待っていたのが、とても伝わるライブだった。
その証拠に、終演後には声が枯れてしまっている人もいたほどである。
引き続き声出しができない会場も多いが、やはりライブは楽しくてなんぼである。
声が出せないから楽しくないというわけではないが、これでこそだなと感じた1日だった。
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[SET LIST]
1.DARLIN’!!
C&R
2.#prologue
3.生きてるだけで褒められたい。
4.honey♡drunker
MC
5.Mr.Moonlight
6.UNVENUS
7.evergreen
MC
8.ふぁぼって人生。
9.無防備フライデー
10,ボクラノシンフォニー
11.先天性君症候群
12.ENIGMA
MC
13 .1/365day
14.メロドラマ
Live photo by 千佳 @cka_photo
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OFFICIAL WEBSITE
公式 @HOWL_staff
Vo.真宵:@myi_howl
Gt.よっぴ:@yoppy_howl
Ba.ゆうと:@yuto_howl
Dr.yuki:@yuki_howl
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【ONE MAN LIVE】
●HOWL SUMMER 2022
7月4日(月)新宿HEIST
8月31日(水)新宿HEIST
詳細は追って発表となります。
●HOWL ONE MAN LIVE TOUR 2022「僕らだけの約束」
8月6日(土)新宿HEIST
8月8日(月)福岡graf
8月9日(火)広島Yise
8月10日(水)大阪・心斎橋VARON
8月12日(金)名古屋・今池3STAR
8月15日(月)池袋EDGE
https://howl-official.com/contents/50297
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【RELEASE】
●2nd single「ボクは全肯定霊。」
2022年6月21日(火)RELEASE
インストアイベント(予約会)開催中!!
https://howl-official.com/contents/50206
2022年06月01日 (水)
【ライヴレポート】<nurié 再始動ワンマンライブ「bouquet」>2022年5月31日(火)SHIBUYA REX:サポートBa. 祥平(fromアルルカン)◆高らかに掲げられたブーケは、先の見えなかった未来を照らす灯火のようだった──。
REPORT - 21:00:41昨年12月7日、翌日に開催予定だった東京でのワンマンライブへの移動中の事故により、ベースの小鳥遊やひろが永眠。バンドの活動を止めざるをえなくなったnurié。
それぞれのメンバーカラーの花と、小鳥遊やひろのメンバーカラーの黄色の花を中心に添えたブーケを手に、5月23日に地元大阪での待望のライブ復活を遂げ、ついに5月31日、東京、SHIBUYA REXにて再始動ワンマンライブが行われた。
ハンドクラップを誘うSEの中、ドラムの染谷悠太、ギターの廣瀬彩人、そして、東京でのサポートベースを務める祥平(アルルカン)が登場。それぞれが持つブーケをまっすぐに空へと捧げる。
そして、ヴォーカル大角龍太朗が現れると、ステージの中央に進み、深く頭を下げてから歌い始めた1曲目は、今年の1月にリリースされた最新シングル「RooM-6-」。この曲が生まれるきっかけとなるイメージでもあり、MVでもその世界観を表していた色、赤、青、紫のライトがステージを照らす。
ライブで演奏するのは、大阪のライブに続き2 回目。
フロアにはやっとライブで聴けるという思いと共に、メンバーを失った彼らとの待望の再会の瞬間をどう受け止めていいのだろうかというとまどいも見られたが、大角の「これからの話をしようぜ」の言葉から続いた「今宵、未来のために歌おう。」が、ステージと客席の距離を縮めnuriéのライブの音が帰ってきたという確かな実感を伴う温度感が湧き上がる。
染谷の力強いドラムのイントロと背景に映し出された激情の赤が渦巻く「【ばいばい】」では、この日最初の大角の笑顔が垣間見えた。
大角龍太朗
最初のMCで大角は「楽しむことは悪いことじゃねえぞ」と放つ。
そして、nuriéのライブに欠かせない「骨太もんちっちくん」では、待ってましたといわんばかりに、オーディエンスも両腕を動かしながら身体を揺らして、ライブの熱量を上げる。
そこから廣瀬の切り裂くようなギターイントロが世界観を一転させ、現代社会の心の有り様に憤りをぶつける「人として人で在る様に」。大角による剥き出しの歌詞がストレートに心に響き、まさに本領発揮といえる姿を見せた。
この曲を歌い終えたあとのMCで、やっとこの一言を聞くことができた。
「ただいま」。
あの事故から、大阪でのお別れ会、インタビュー記事、YouTubeやそれぞれのSNSなどで彼らの動向を知ることはできていたが、ライブでの「ただいま」を待っていたファンがどれだけ多かったことだろう。
このときのMCでは、今日のライブのサポートベースを務める祥平(アルルカン)が改めて紹介され、nuriéのメンバーから一緒にステージに立っている今はもちろん、スタジオでのリハーサルから緊張したというエピソードが明かされた。
「始まりの音をここに鳴らします」という大角の一言から、nuriéの歴史が始まった1stシングル「モノローグ」が奏でられる。メロウな世界観は「カンセツショウメイ」へと繋がれ、“大好きだよ”の歌声に大角の抑え切れない気持ちが溢れ出す。
ミッドテンポの「今晩だけのサーカス」で、フロアは手を振りながら身体を揺らし、“触れていたい”の歌に合わせて、頬を指でつつく大角の可愛らしい仕草も見られた。
廣瀬彩人
この日のMCでは、大角が話すときには、常に廣瀬のギターの音色が自然に寄り添っていた。そして、大角は語り出した。
「12月7日、俺たちの運命が変わった日。俺たちが一生涯悲しみを抱えることになった日。どうやって立ち直ったらいいかわからない。どうやって乗り越えたらいいかわからない。そんな毎日でした。今でも変わらず苦しくて悲しくてしょうがないよ。でも、その悲しみを俺は乗り越える必要なんてないんじゃないのって思っている。俺はやひろさんがこの世に存在しない世界に対して、悲しみを無くしてしまうような人間にはなりたくない。あなたたちもどう立ち直っていいかわからない人だってたくさんいると思う。だからこそ俺は言いたい。立ち直る必要なんてないよ。しっかりとその悲しみを背負ってこれから進んでいけばいい。この『bouquet』というライブを通じて、あなたたちの止まった時間から、何か一つ動きだすものがあればと思っています。」という言葉から自然に、“嘲笑うこの夕焼けが そんなもんじゃねぇ、俺の傷はと”歌い出し、「愛を歌わせろ人生」へ。
この曲は音源では歌い出しで“愛を歌わせろ人生”と叫ぶ声が象徴的だが、この夜、大角から発せられた“愛を歌わせろ人生”の言葉の音は、音源とはまるで変わっていた。“愛”という言葉一つに、この半年ほどの激動の人生で経験した思いが込められ、愛の意味が彼らの中で大きく変化したことを感じる瞬間だった。
そして、昨年11月に開催されたアルルカンPresents「束の世界」に出演した際に、1曲目として演奏した「透明に混ざる。」のイントロが鳴り響いたとき、止まっていた時間が高速で走り出すようなきらめきがフロアを駆け抜けた。
“愛してくれるアナタを思うと”。
その声から、nuriéを愛してくれている人への思いが伝わってくる。
本編の最後は、シングル「RooM-6-」のカップリングとなった「白を溢す。」。
このときまでクールな表情で的確なギターフレーズを奏で、nuriéの楽曲を彩ってきたギターの廣瀬が感情を爆発させるような顔を見せながら、叫ぶようにコーラスを歌い、曲にさらなる熱を加える。
nuriéの良さを改めて突き詰めたときに生まれたというこの曲での本編の幕閉めは、まさにnuriéの再始動のライブにふさわしい1曲だった。
染谷悠太
アンコールを求める拍手の中、ステージ上のスクリーンから、7月29日の結成3周年記念日に池袋EDGEで開催されるワンマンライブと4 th single「生きてて偉い」のリリースが発表された。
再びステージに登場したメンバーからは、本編を終えた安堵感が見られ、ドラムの染谷が1曲目の「RooM-6-」で、かけていた眼鏡がいきなり飛んで、同時にドラムスティックも飛んだというハプニングを笑顔を交えて話すシーンがあった。
またライブ中に祥平が小鳥遊やひろのベースを使用して演奏したことにも触れ、メンバーが祥平に小鳥遊やひろのベースを預け、祥平が今日までそのベースを使って練習をしていたというエピソードも明かしてくれた。
「俺たちはまだまだ音楽の力で何かを変えられると思っている。絶対変えるよ。」と宣言し、この場に集った一人ひとりの未来を輝かせるように、ライブハウスを晴れ渡らせた「晴天に吠える。」。
向かうべき場所に進んでいく強さをじっくりと歌い上げる「ランナー」では、ステージに立てない間も、真摯に音楽に向き合った成果を発揮するように、地に足のついたサウンドを響かせ、現実を正面から見据えて目を逸らさずに歩むことを決意したバンドならではの音を轟かせた。
nuriéのライブは曲から曲への立ち上がりが早い。しかし、アンコール最後の曲だけは、演奏する前にじっくりと時間を取った。大角が意を決して話し始める。
「俺たちは間違いなくこの瞬間を生きています。あなたたちも今日この瞬間を生きている。やひろさんのことがあってから、当たり前じゃないなと思うことがすごく増えました。だからしっかりと俺たちらしく生きてやろうと思っています。俺たちらしく歌ってやろうと思います。誰かが生きたかった明日だとか、俺は絶対言いません。俺たちらしく、後悔ないように生きる。あなたたちもそうしてください。自由に生きろ。今日東京で、この曲を初めて演って帰ります。全ての思いを込めて作りました。この曲があなたたちの背中を押せるように、この曲であなたたちが笑顔を取り戻せるように、そう思って書いた曲です。そして、やひろさんにしっかり届けよう。最後に聴いてください。」
「生きてて偉い」。このタイトルは、小鳥遊やひろがよく口にしていた言葉だ。小鳥遊へのありのままの思いを壮大に歌い上げる新曲。
「しっかり届けようぜ、上の上まで。」と大角がこの曲を天に届けるように手を伸ばす。客席も、一人、また一人と手を挙げ、無数の手がアンテナとなるように「生きてて偉い」を、地上から空へと繋げていく。
nuriéの楽曲は、人がこの世に生を受けたからこそ感じる心の葛藤や、世界への鋭い眼差しが多く描かれている。
小鳥遊やひろと共に作り上げた曲たちは、彼らがこの先を生きれば生きるほどに、その輝きを増すだけではなく、聴いた人の中で意味を持つ楽曲へと花開いていく。
復活の鐘は高らかに鳴り響いた。この世界をかつて見たことがないほどに色鮮やかに染め上げていくnuriéの歴史は、6月17日(金)新宿clubSCIENCE 、6月23日(木)アメリカ村FANJtwiceで開催される無料ワンマンライブへと続いていく。
勢いを増す彼らを見るなら、今だ。
(文・武村貴世子/写真・Ayami Kawashima)
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◆セットリスト◆
01. RooM-6-
02. 今宵、未来の為に歌おう。
03. 【ばいばい】
04. 骨太もんちっちくん
05. 人として人で在る様に
06. モノローグ
07. カンセツショウメイ
08. 今晩だけのサーカス
09. 愛を歌わせろ人生
10. 透明に混ざる。
11. 白を溢す。
En
01. 晴天に吠える。
02. ランナー
03. 生きてて偉い
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<ライヴ>
■nurié 3rd Anniversary Oneman
生きてて偉い
2022年7月29日(金)
池袋EDGE
開場 17:30 開演 18:00
チケット
前売り¥4,000 当日¥4,500
チケット発売日後日解禁
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<リリース>
★4th Single「生きてて偉い」
7月29日(金)池袋EDGE ワンマンライブにて先行リリース
8月10日(水)各店舗リリース
【収録曲】
1.生きてて偉い
2.ミルクティートリップ
3.阿呆やん。
定価 ¥1,500(税抜)
品番 NRNR-006
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★nurié OFFICIAL SITE★
★nurié OFFICIAL Twitter★
https://twitter.com/nurie_official
2022年05月29日 (日)
【ライヴレポート】<XANVALA FREE ONEMAN LIVE「SHANGRI-LA」>2022年5月27日(金)下北沢Shangri-La◆
REPORT - 11:26:47俺たちの一部になってくれ。XANVALA、初の無料ワンマン公演。仲間たちの想いの結晶が作りあげた最高の理想郷が、そこには生まれていた。
…………………………………………
現在、全国ツアー『XANVALA ONEMAN TOUR 2022「ASK」』を実施中のXANVALA。彼らが、ツアーの最中となる5月27日(金)、下北沢Shangri-Laを舞台に無料ワンマン公演『XANVALA FREE ONEMAN LIVE「SHANGRI-LA」』 を行った。XANVALAにとって初の無料公演は、今の彼らに相応しい光景を描きだしていた。
重厚なSE音に乗せ、フロア中から沸き起こった手拍子。その音へ導かれるようにメンバーらが舞台へ姿を現した。手にした楽器を鳴らし、みずからを鼓舞するメンバーたち。ライブはドラマー知哉のカウントを合図に、何時ものよう轟音を叩き付けるように幕を開けた。
「かかってこい!!」、巽の叫び声を合図に『デスパレート』が飛びだした。フロアを埋めつくしたΛ(観客)たちが頭上高く掲げた手の花を大きく揺らせば、サビ歌では力強く拳を突き上げながら飛び跳ねていた。制限された環境とはいえ自身の楽しむフィールドを目一杯使い、XANVALAの投げかける熱い想いを誰もが全身で受け止め、その身を激しく揺らすことで思いを返していた。胸に熱い何時もの光景だ。でも、心の声を張り上げ、拳を振り上げ、高く飛び跳ねなきゃここに来た意味がない。
先程以上の轟音がフロア中を席巻してゆく。『左耳の悪魔』に合わせ、フロア中の人たちが両手を高く掲げくるくるまわり出せば、高く右手を上げて跳ね続ける。時に髪の毛をザンバラと振り乱し、大きく身体を折り畳み、誰もが本能へ導かれるまま、轟音に身を預け笑顔ではしゃいでいた。正直、マスク越しなので微笑んでいたかはわからない。でも、踊り狂うその姿が苦しいわけがない。抑えられない気持ちをとにかく解き放ちたくて堪らないという様で、フロア中のΛたちか飛び跳ねながら、ライブハウスの床をガンガン叩きつけていた。
「やっぱりそうだ、わたしが正しかった。壊れているのは、あんたのほうだ…」。高笑いしながらそう語る言葉を合図に飛びだしたのが、破壊衝動満載な『Bamby』だ。これまで以上に激しく身体を折り畳み、今まで以上に小刻みに飛び跳ね、舞台上のメンバーらへ沸き立つ想いをぶつけるΛたち。そこに叫び声がないだけで、ここには、ライブとしてあるべき魂を開放する自由が生きていた。Λたちが髪の毛振り乱すたび、フロアに風を巻き起こす。それだよな、ここに必要な、楽しんでいる証というのは…。
「君たちは、XANVALAの一部だ。俺たちの一部になりませんか。そして明日を生きていくために今共に闘おう」。この日もこの空間には、メンバーらと足を運んだΛたちによる熱狂と興奮、恍惚を互いに高めあう戦いが生まれていた。演奏が始まったとたん、今まで以上に激しく身を揺さぶり、力強く身体を折り畳むΛたち。互いに、身体中に流れる血を沸騰させ、身体中を駆けめぐる熱い血流を感じながら、ここで生きている意味を誰もが強く感じていた。身体を激しく折り畳むごと、共に感情をぶつけあえる戦いに喜びを覚える。歓喜の想いを、大きく広げた両手で示すΛたち。奮い立つ想いを吐き出し続ける『聖戰』に相応しい景色が、ここには生まれていた。
熱狂に熱狂を塗り重ねるように、興奮に高陽と心の絶叫を掛け合わせるように、XANVALAは『ジャノメ』をぶち込んできた。理性なんて言葉はとっくに忘却の彼方へ置いてきたΛたちが、あらん限りの力を振り絞り暴れていた。巽の「かかってこい!!」の叫びを最高の獲物に、Λたちが本能の牙を剥きだしに暴れ騒ぐ。じっとなどしなくていい。本能が導くまま騒ぎ狂えば、それでいい。
エレクトロな旋律が、次の景色へ連れだす合図だった。XANVALAはダウナーでダークな『ゆらゆら』を歌い奏でながら、重厚な音の鎖をΛたちの身体に巻き付け、ぐいぐい闇へと引きずり込んでゆく。メンバーらが引き寄せる音楽の鎖に縛られたΛたちが、ゆらゆら身体を揺らしながら心地好く身を落していく。ゆっくりと、でも奮い立つ気持ちを抱えたまま闇へ身を落とすΛたち。その様が、恍惚を覚えるほど心地好い。身体を揺らすのではない、身体がバランスを失い自然とゆらゆら揺れてしまう。酩酊するその感覚が、気持ちいい。
踏み切りの音が場内中に鳴り響く。飛びだしたのが、フリーキーでサイコティックかつアバンギャルドな『ケ・セラ・セラ』だ。理性や常識など、世の中の正論をこの曲が一瞬でぶち壊す。何にも縛られるな。己の気持ちが向いたままに行動すればいい。破壊的衝動に満ち満ちたこの曲は、触れた人たちの魂を自由へ解き放つ。常軌を逸脱した楽曲だ。自由に、己の心の動くままに騒ぎ狂えばいい。その言葉に相応しい狂熱した景色が、ここには生まれていた。
「縛られた予定調和よりも、好きにやってほしい」「俺は夢を叶えるためにステージを選びました。かならず全部持ち帰ってやるからさ。ここは一番自由な場所だ。一番自由な音楽をしませんか!!」
「ぶっとべ!!」。巽の叫び声に相応し光景が、『LEGAL』を通してこの会場に描きだされていた。誰もが高く掲げた両手を黒い翼に変え、無邪気に跳ね続ける。止まらない、止めたくない、この衝動もっともっと大きく膨らませていたい。止まることなく跳ね続ける光景が生まれれば、煽りパートでは、これまで以上に高く飛び跳ねながら、誰もが無邪気な乙女や少年に戻り、限界を超える勢いではしゃいでいた。ここには、現実をすべて消し去り、楽しさだけが支配する世界が生まれていた。誰もが無垢で無敵な頃の自分に戻り、夢中ではしゃいでいた。
「そろそろ熱くなってきたんじゃないか、まるで夏みたいだな。ここを真夏にしてみませんか!!」。『キネマ』の演奏が始まるのを合図に、フロア中のΛたちが手にした扇子を大きく振りながら全力で跳ねだした。熱狂に浮かれた人たちが作りだす最強で最狂に熱い宴が、この空間を支配していた。手にした扇子を大きく舞い揺らし踊り狂う、大勢の人たち。熱狂の祭り人たちが浮かれ騒ぐこの光景、まるで浮世の宴のようだ。
ライブも終盤戦へ。メンバーの煽り声に合わせ跳ね続けるΛたち。「ここが俺たちの理想郷だ」の言葉を合図に、楽曲は『XANADU』へ進化。大地に縛りつける鎖などとっくに引きちぎったΛたちが、その先に見える理想郷へグイグイ引っ張ってくれと言わんばかかりに、大きく両手の翼を広げ、舞台上のメンバーたちへ向かって思いきり跳ね続けていた。凄まじい体力だよな、Λたち。いや、本気で夢中になったら体力の限界なんてものも忘れてしまうのに違いない。
メンバーらの叫ぶ声に合わせ、跳ね続ける光景は『ΛLIVE』でも続いていた。豪快に跳ねる演奏に感情と身体をシンクロしながら、フロア中の人たちが飛び跳ね、身体を折り畳み、ここで生きる喜びを謳歌していた。大きく手を振りながら跳ね続けるΛたちの振動が、さらに感情を揺らすパワーとして膨らんでいった。
「これが今の俺たちです。ここで、このステージの上で闘っています。今はまだ幸せな歌は歌えないけど、一緒に泣いてくれる人たちがたくさん出来た。俺は、それが幸福だと思います。一緒に幸せになろう」。
「ガタガタガタガタうるせぇな!!」と歌う巽の声を合図に、最後にXANVALAは『誰が為の幸福論』を叩きつけた。高ぶる気持ちを噴火させるように、フロア中のΛたちがザンバラと髪を振り乱し、高く腕を突き上げ、飛び跳ねていた。何時もの景色と言ってしまうのは簡単だ。でも、どんなときでも本能だけが身体や心を支配し、無条件で笑顔に導き、気がついたら体力のすべてを奪ってしまう。それくらいに夢中にしてくれるライブを、何時だってXANVALAは見せてくれる。だから、彼らの居る箱に何度も何度も足が向いてゆく。
この日のアンコールは、1曲勝負。しかも、1曲丸々ライブ撮影を許可。その曲として選んだのが、XANVALAの攻撃的な姿を色濃く映し出した『CREEPER』だ。この記事を見た人たち、ぜひTwitterで『XANVALA』と検索してほしい。この会場に足を運んだΛたちが、その熱狂の様をネット上にアップしているはずだ。ここのパートは、その映像を観て感じてくれ。きっと、身体が騒ぎたくてうずうずしてしまうだろう。
動きを止め、映像を撮っていては不完全燃焼で終えてしまうと判断したXANVALAは、ふたたび『CREEPER』を演奏。会場中のΛたちの身体を跳ねさせ、ザンバラと髪の毛振り乱す猛り狂った宴の住人へと染めあげていった。「俺たちの一部になってくれ」の言葉を、とてもリアルに感じれたライブを、この日も僕らは味わっていた。割れんばかりの拍手が、その事実を物語っていた。
XANVALAは今、8月27日の新宿BLAZE公演へ向け全力で走り続けている。この日、目の前に最高の景色を描いたその布石の一つが、この日の無料ワンマン公演でもあった。この後、彼らはふたたび全国各地へ、現実を忘れさせる熱狂に包まれた世界を描きに行く。その音楽を、ぜひ体感してくれ。
photo by @a_kwsk_1985
TEXT:長澤智典
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<セットリスト>
『デスパレート』
『左耳の悪魔』
『Bamby』
『聖戰』
『ジャノメ』
『ゆらゆら』
『ケ・セラ・セラ』
『LEGAL』
『キネマ』
『XANADU』
『ΛLIVE』
『誰が為の幸福論』
-ENCORE- –
『CREEPER』
『CREEPER』
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★インフォメーション★
■XANVALA ONEMAN TOUR 2022「ASK」
06.10(金)【東京】池袋BlackHole
06.18(土)【石川】金沢gateBlack
06.19(日)【新潟】新潟CLUB RIVERST
06.25(土)【宮城】仙台spaceZero
06.26(日)【福島】郡山PEAK ACTION
07.01(金) 【東京】池袋BlackHole
07.05 (火)【北海道】札幌Crazy Monkey
07.06 (水)【北海道】札幌Crazy Monkey
07.22(金)【静岡】浜松FORCE
07.23(土)【大阪】心斎橋soma
07.25(月)【愛知】HOLIDAY NEXT NAGOYA
07.26(火)【長野】長野LIVE HOUSE J
08.01 (月)【栃木】宇都宮HELLO DOLLY
08.04 (木)【群馬】前橋DYVER
08.07 (日)【埼玉】浦和Narciss
08.13(土)【千葉】柏Thumb up
08.20(土)【神奈川】川崎Serbian Night
TOUR FINAL
08.27(土)【東京】新宿BLAZE
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ツアー特設サイト
〈Official Site〉
〈Twitter〉
XANVALA @XANVALA
Vo.巽 @XNVL_Tatsumi
https://twitter.com/XNVL_Tatsumi
Gt.Yuhma @XNVL_Yuhma
https://twitter.com/XNVL_Yuhma
Gt.宗馬 @XNVL_Souma
https://twitter.com/XNVL_Souma
Ba.70. @XNVL_70
Dr.知哉 @XNVL_Tomoya
https://twitter.com/XNVL_Tomoya
〈Instagram〉
https://www.instagram.com/xanvala/