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2015年03月15日 (日)

【ギルガメッシュ】ライブレポ!2015年3月14日(土)新木場STUDIO COAST&超必見最新ヴィジュアルが解禁!!

REPORT - 13:57:41

「俺達ギルガメッシュのライヴを一番分かっているのは、ここにいるお前らだろ!?」

 

 2015年3月14日(土)、ギルガメッシュが新木場STUDIO COASTにて『girugamesh 2014-2015 tour “gravitation” FINAL ONEMAN』を開催した。

 

 昨年10月、渋谷clubasia公演を皮切りに、ラウドシーンで活躍する猛者達をサポートアクトとして招き、約5ヶ月42公演に及ぶロングツアーを行なったギルガメッシュ。その最終地であり、彼らにとって約1年半ぶりの国内ワンマンライヴとなった新木場STUDIO COAST公演は、ツアーで鍛え上げた昨年9月にリリースされたミニアルバム『gravitation』の楽曲を披露するのみでなく、結成10周年イヤーのラストを飾るにふさわしいステージとなった。

 

 SE「MONSTER」で登場した4人は、手始めに「gravitation」「Go ahead」と最新型のギルガメッシュサウンドを連発。フロアに巨大なサークルを発生させ、そこからも「antlion pit」「Not Found」など、近年接近しているメタルコアサウンドを畳み掛けていく。それだけでなく、初期曲の「crime-罪-」を披露したり、「Resolution」「睡蓮」「COLOR」といった彼らの特徴でもあるキャッチーなメロディーを活かした歌モノを3連発で繰り出したり、かなり久々の披露となった「sunrise」では、サンバビートとコール&レスポンスでフロアの興奮を更に煽っていた。また、このツアーで何度か披露した「ALONE」もプレイ。オーディエンスから大音量のクラップとシンガロングを巻き起こして会場の多幸感を高め、それが最高潮となった「Another way」の直後、ヘヴィな「お前に捧げる醜い声」で一気に地獄絵図に塗り替えるなど、さまざまな音楽を貪欲なまでに食らいつくし、自らの血肉にして世に放ち続けている彼らの歴史を総括するかのようなステージが繰り広げられていた。

 

 また、ライヴ中盤では、楽器隊が柔らかく音を重ね合わせる中、左迅がこの10年間を振り返る場面もあった。

 

「たくさんの夢を叶えることができたし、好きなことをやってきたから、楽しいこともたくさんありました。ただやっぱり、それと同じぐらい、苦しいこととか辛いこともあって。でも、なんで活動を続けてこれたかというと、日本全国に、そして、全世界に俺達の音楽を好きだと言ってくれて、俺達のことを待ってくれてるファンのみんながいるから、今日までやってこれました。本当に感謝しても感謝し切れないんですけど、この10年間、俺達のことを支えてくれてどうもありがとうございます! 永遠なんてこの世にないからさ、人間いつ死ぬか分からないし、バンドだっていついなくなるか分からないからさ、また明日から、お互いに悔いのない人生を、精一杯歩んでいきませんか!?」

 

 フロアから沸き起こる大歓声に応えるように、4人は「Break Down」をドロップ。2008年に発表されたこの曲は、ライヴで必ずと言っていいほど披露されるギルガメッシュの代表曲だ。陽性な響きを持つラウドサウンドに、リズムに合わせて拳を振り上げる者もいれば、軽快にツーステップを踏む者も、クラウドサーフをする者もいれば、楽しそうに身体を揺らす者もいて、オーディエンス達は自分の好きなようにこの曲を楽しんでいた。現状に留まることなく、常に大胆な変化を繰り返し続けて来たギルガメッシュ。この日集まったオーディエンス達のさまざまなリアクションは、バンドがこれまで辿って来た変遷そのものを物語っていたと思う。そして、賛否両論を怖れずに前へと突き進んできた彼らの生み出した音楽が、ジャンルというある種のクローズドな世界を飛び越え、多くのロックリスナーに愛されていることを力強く証明しているかのようだった。

 

 この日のライヴで10周年イヤーを締め括ったギルガメッシュは、彼らが初ライヴを行なった3月24日に、本八幡Route Fourteenにて、彼らのオフィシャル・モバイル・ファンクラブ「GMFC」会員限定ライヴ「anniversary live “thanks GMFC”」を開催。過去楽曲を多数披露する記念祭を終えた後、結成11周年を祝したワンマンサーキット「-Memories of LIVEHOUSE oneman circuit- 『XI』」を行なうことを、ライヴのMCで発表した。4月25日(土)OSAKA MUSEからスタートする今回のサーキットは、渋谷DESEOや下北沢ERAといった彼らに由縁のある会場で、11周年にかけた11公演行なうというもの。自身の過去の思い出とリンクさせてみたり、当時と現在のギルガメッシュの音楽を比較してみたり、さまざまな切り取り方で楽しむことができるライヴになりそうだ。また、今回のツアーに関しては、ライヴ中の写真・動画撮影もOKとなっている。

 

「tour<gravitation>」のアジア追加公演として台湾、香港、上海でのライヴも決定しているギルガメッシュ。11年目へ突入する彼らの勢いはまだまだ増して行くばかりだ。

 

TEXT:山口哲生
PHOTO:西槇太一

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ギルガメッシュオフィシャルサイト http://www.girugamesh.jp/

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■LIVE情報
‐Memories of LIVEHOUSE oneman circuit- 『XI』

4月25日(土)OSAKA MUSE
OPEN 17:00 / START 17:30
(問)キョードーインフォメーション 0570-200-888

 

4月26日(日)神戸太陽と虎
OPEN 17:00 / START 17:30
(問)キョードーインフォメーション 0570-200-888

 

5月2日(土)名古屋ハートランド
OPEN 17:00 / START 17:30
(問)ジェイルハウス 052-936-6041

 

5月5日(火・祝)下北沢ERA
OPEN 17:00 / START 17:30
(問)DISK GARAGE 050-5533-0888

 

5月6日(水・祝)渋谷DESEO
OPEN 17:00 / START 17:30
(問)DISK GARAGE 050-5533-0888

 

5月8日(金)目黒鹿鳴館
OPEN 18:30 / START 19:00
(問)DISK GARAGE 050-5533-0888

 

5月10日(日)渋谷GARRET
OPEN 17:00 / START 17:30
(問)DISK GARAGE 050-5533-0888

 

5月16日(土)浦和NARCISS
OPEN 17:00 / START 17:30
(問)DISK GARAGE 050-5533-0888

 

5月23日(土)池袋CYBER
OPEN 17:00 / START 17:30
(問)DISK GARAGE 050-5533-0888

 

5月30日(土)新横浜NEW SIDE BEACH!!
OPEN 17:00 / START 17:30
(問)DISK GARAGE 050-5533-0888

 

6月3日(水)高田馬場AREA
OPEN 18:30 / START 19:00
(問)DISK GARAGE 050-5533-0888

 

※LIVE中の写真、動画撮影OK!
※各会場終演後、来場者全員にミート&グリート(握手会)あり!

【チケット料金】
前売¥3,800 当日¥4,300(税込・全立見・ドリンク代別)
※未就学児入場不可

 

【チケット一般発売】
2015年4月4日(土)

 

MOBILE FAN CLUB [GMFC]チケット先行受付
[受付期間] 3/14(土)22:00 〜 3/19(木)16:00
[抽選結果発表・お支払期間] 3/23(月)13:00 〜 3/26(木)23:59(銀行15:00)
[制限枚数] 1公演につきお1人様4枚まで

 

お申込はこちら
ギルガメッシュ MOBILE FAN CLUB [GMFC]
スマートフォン版 http://sp.gmfc.jp/
フィーチャーフォン版 http://www.a-deli.com/girugamesh/

 

※チケットは抽選受付となります。
※お申込みにはMOBILE FAN CLUB [GMFC]の有料会員登録(月額300円(税抜))の他に、
MOBILE FAN CLUB [GMFC]専用の「チケットデリ」への会員登録(無料)が必要です。
ご利用ガイドをご確認の上、お申込みください。
※スマートフォン版とフィーチャーフォン版はサービスが若干異なります。
※受付詳細は、GMFCサイト内「チケット先行受付」をご確認ください。

 

 こちらが最新のギルガメッシュ!!

カッコよすぎじゃございませんか(  ;∀;)








2015年03月04日 (水)

【ライヴレポート】2015年3月1日(日)新宿ReNY『HYSTERIC CIRCUS 2015“春爛漫”』

REPORT - 11:58:38

全国9ヵ所9公演を廻るイベントツアーViSULOG PRESENTS 『HYSTERIC CIRCUS 2015“春爛漫”』の初日が東京・新宿ReNYで開催された。
当日の天候はあいにくの雨模様ではあったが、出演バンドたちはそれを吹き飛ばす春風のようなをステージを見せてくれた。

TEXT:藤谷千明

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■REALies
先陣を切ったのはREALies。寒さを吹き飛ばすかのように『NEXT⇒』で幕をあけ、Rayka(Vo)の「まだまだ行くぞ! 行けますかー! 行けるかー!」という煽りから『STEP▼BY▲STEP』が始まり、律(Gu)が大きくジャンプ! かわいらしく手をかざし観客を盛り上げるN∀O(Gu)、スティックを回転させながら華麗なドラミングを披露する一砂(Dr)と楽器隊も見逃せない。だんだんと熱を帯びてくるフロア。明イ(Ba)のベース音が響きわたりラウドな『Plug[I]n』へ。「聞こえない! 聞こえない! もっともっと!」とさらに声を求めるRaykaに呼応するように盛り上がっていく。
「HYSTERIC CIRCUSツアーに参加するのは初めて、楽しんでいきたいと思います」と所信表明のようなRaykaMCをはさみ、「冬のバラードをお届けしたいと思います」とそれまでの雰囲気とは一転し、しっとりとしたバラード『雪時計』から、桜色の照明がステージを照らし『桜花日-サクラハナビ-』という構成は心憎い。ラストの曲は「Are you ready?」から観客にピースサインを求める定番ソング『180』。煽りタイムでは楽器隊がお立ち台に上りそれぞれ決めポーズでアピールし、トップバッターとして十分なステージングであった。

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■WING WORKS
続いてはWING WORKS。幕が開くと同時にRYO:SUKEと彼をサポートするWING-MENたちが揃い踏み。最新鋭のダンスミュージックとラウド・ロックの融合“THE HYBRID SHOCK MUSIC”を掲げるWING WORKSだけあって、メンバー全員銀色の衣装、そしてRYO:SUKEに至っては頭部と指に光るアクセサリーを装着し、サウンドも衣装も「近未来!」のひとこと。フロアにいるファン=WINGERも同じく光る指輪(フラッシュリング)を装着し準備は万端だ。レーザー光線が飛び交う中『Mr.FANTASX』『メギド』を披露。
「新宿! 俺は歌で! 音で! 熱い思いを伝えていきます!」と『VAD†MAN』ではモッシュが発生。『Time:Machine』。そして先日フランスのパリでライヴを行い、それは素晴らしい光景だったこと、そしてそれはこれまの自分とファンの作ってきた活動が間違っていなかったと確信し「信じてやっていれば、やばいこと、すごいことが起こるということを俺は伝えたい」と熱いメッセージを投げかけた。ラストの『FIXXTION BOY』でWING WORKSの”命を燃やす”SHOWは幕を閉じた。

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■Chanty
続いて登場したのは今回のツアーに全箇所参加するChanty。1曲目は新曲『犬小屋より愛をこめて』。疾走感と切なさをあわせもつChantyらしいロックチューンだ。そして『君と罰』ではヘドバンが巻き起こり、「Chantyの世界へようこそ!」と叫ぶ芥(Vo)。ちなみにこの言葉は4月29日にリリースされる1stフルアルバムのタイトルでもある。
続いての『おとなりさん』『ミスアンバランス』では千歳(Gu)のソロが炸裂、Chanty流の軽快なダンスロックを堪能させてもらった。
続いて手拍子からの「祭りは好きかー!」という芥の呼び声から始まった『やんなっちゃう』でタオルが舞い、一気にホットなお祭り状態に。そこからミラーボールが煌き千歳とshia.(Gu)の美しいギターから始まる『天翔る』では一気にメロウな雰囲気に持ち込むのはさすがのひとこと。芥がマイクを置きステージから去ったあと、インストゥルメンタルナンバーでは千歳、shia.、野中拓(Ba)、成人(Dr)のパッションがぶつかり合うような演奏で綺麗に締めくくった。

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■Black Gene For the Next Scene
本日から新メンバー、SAN(Gu)が加入することでも注目されているBlack Gene For the Next Scene。真っ赤なエナメルに身を包んだIce(Vo)、ダークかつシックな出で立ちの刻(Gu)、羽飾りが華やかなSAN、ゴシックロリータ風ドレスのRame(Ba)という衣装の変化にも「新体制」への意気込みを感じさせてくれる。
「無駄無駄無駄無駄!」というフレーズが印象的な『グロウ・テスト・クラーケン』からいきなりフロアをブチアゲていく。『四次元マッシュルーム』ではフラッシュリングが煌めいたと思えば、激しい折りたたみや拳ヘドバンが発生し、逆ダイタイムを経て、タオルが舞うというめまぐるしい動きに驚かされる。
新メンバーのSANを「細くてかっこよくて、隣に並ぶのが恥ずかしいんですけど」と紹介し、激しい動きのためか、エクステが取れてしまったというMCで笑いをとるIce。4月22日にリリースされるマキシシングルの表題曲『裏返り』を披露。『廃屋のdance』『Piglet』と畳み掛けるようにブチかまし、新生Black Gene For the Next Sceneを魅せつけてくれた。

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■DEZERT
続いてはある種のお騒がせ集団として名高い(?)DEZERT。転換中からフロアからDEZRERTを求める声が方々から飛び交う。そして幕があがるとギターを下げた千秋(Vo)が「生きてるか?」と問いかけ、『「絶蘭」』からの『大塚ヘッドロック』でフロアを揺らす(本当に心配になるくらい揺れていた…)。『「doze.」』ではヘドバンが会場を埋め尽くし、『ゴシック』ではSaZ(Ba)がフロアに降りて後方の客を逆ダイゾーンに投げ込み、代わりにベースを弾いていたはずの千秋もフロアに飛び込み引っ掻き回し、負けじとキラ(Gu)もステージ上から煽りまくり、ハチャメチャにしたかと思えば静寂の中『遺書』のラストのアカペラを歌い上げてる演出が心憎い。『「秘密」』ではフロアのお客さんが左右に別れて体をぶつけあうウォール・オブ・デスでフロアをグチャグチャにしたのち全員座り込ませてのジャンプ! そして先にひとりステージから去っていったかと思えば戻ってきてドラムに座って演奏しだす千秋。自分の居場所から追いやられたSORA(Dr)は「よくわかんねーけどびっくりさせんなよー」とマイクスタンドを持ち、代わりに歌う始末。嵐のような狂騒を起こすだけ起こして去っていったDEZERTであった。

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■DIV
本日のトリはDIV。登場を心待ちにしていたオーディエンスがフロアにあふれ返っていた。SEとともにゆっくりとメンバーが登場し、「最後まで楽しんでいこうぜ!」とCHISA(Vo)。2月にリリースされたばかりのアルバム『SECRET』の中からリードトラックの『SECRET NIGHT』でフロアの心を掴み、『DEATH GAME』ではウォール・オブ・デスが発生し、早くもワンマンのような雰囲気に。CHISAの「“デザート”を食べ終わっても物足りないよな?」という煽りにニヤリとさせられる。そしてDIVの代表曲といえる『夏の行方』ではタオルがフロア一面に広がり一足先に夏を感じさせてくれた。『ASTERIOS』『R×R』『I HATE YOU』などDIVのラウドな面が伺える楽曲が続き、この日はよりアグレッシブな動きを見せた将吾(Gu)とちょび(Ba)。そして緻密なリズムを刻むsatoshi(Dr)のドラム、実力派若手バンドと呼ばれるステージングは今日も健在だ。
そして「これからも(皆に)ついてきて欲しい」というCHISAの言葉を象徴するような『Point of view』で幕を閉じた。

新鋭バンド同士がバチバチと切磋琢磨するのがこのイベントの醍醐味。3月6日の大阪・梅田クラブクアトロ以降も全国での公演が控えている。何が起こるかわからない本イベント、是非一度体感していただきたい。

『HYSTERIC CIRCUS 2015“春爛漫”』
http://v-kei.jp/event/?eventId=24

 

写真は上から

REALies→WING WORKS→Chanty→Black Gene For the Next Scene→DEZERT→DIV







2015年03月03日 (火)

【TSUKASA・ライヴレポート】演歌歌謡ショー~今度は過激にROCK ver.~2015年1月9日 SHIBUYA CLUB CRAWL

REPORT - 16:40:46

 常に進化を続け、サプライズに事欠かないTHE MICRO HEAD 4N’S(マイクロヘッドフォンズ)。2014年には、ドラマーのTSUKASAが演歌歌手として活動を開始し、ダブルAサイドのシングル『まつぽいよ/ひとひらの桜』でソロデビュー。マイフォのファンはもとより、音楽業界を騒然とさせた。デビューシングルの評判も上々で、ライヴへの期待感が高まり、10月に行われたTSUKASA初の単独ライヴは瞬く間にソールドアウト。涙をのんだファンの熱烈なリクエストに応える形で、早くも2回目の演歌歌謡ショーが決定した。

 記念すべき第1回では、THE MICRO HEAD 4N’SのSHUN.(G,DJ)とex-SCISSORのReeno(G)がゲスト出演。<今度は過激にROCK ver.>というサブタイトルどおり、今回は演歌とロックの融合をさらに推し進めるべく、フルバンド体制に。SHUN.に加え、THE MICRO HEAD 4N’Sのkazuya(G)とZERO(B)、そしてeStrial/Angelsの篤人(Dr)が参戦した。

 会場のSHIBUYA CLUB CRAWLには、サイリウムやペンライトを手にしたファンが集結。kazuya、ZERO、SHUN.、篤人の4人が黒の和装、TSUKASAが赤の着物姿でステージに登場すると、割れんばかりの大歓声がわく。オープニングナンバー“まつぽいよ”のイントロが流れるやいなや、TSUKASAコールが巻き起こり、サビでは「ぽいぽいぽい!」の大合唱。ロックライヴと見まごう熱気が会場に充満する。小気味いいロック・ヴァージョンで披露された細川たかしの“浪花節だよ人生は”では、観客がヘドバンと折りたたみを繰り返し、早くも大盛り上がりに。

 「前回のワンマンでの敵はエネオスのゴリラでしたが、今回の新しい敵は“常識”。演歌の常識もロックの常識も打ち破って、新しいジャンルを築きあげようと思っておりますので、一緒に盛り上がっていきましょう!」という短いMCに続いて披露されたのは、石川さゆりの“津軽海峡・冬景色”ロック・ヴァージョン。ミラーボールが回りだし、ミッドテンポのロックサウンドが会場に響き渡った。しっとりと歌い上げるTSUKASAの美声に、数分前まで拳を振り上げていたファンが聴き入っていく。

 大きな拍手を贈られ、TSUKASAがひとり感極まる中、バンドが舞台袖へとハケていく。「みんな、いなくなってしまいました…。今回も盛りだくさんでやっていきますが、ここからは修行だと思って、ソロでメドレーをお届けしたいと思います」と、「孤独な冬のヒット曲メドレー」と題された第2幕のソロコーナーがスタート。「一度決めた男の決意は、もう譲れない。なぐさめひとつも、聞き入れない。そんな男と女の別れ…」と、SHUN.による曲紹介のナレーションが流れ、会場は大爆笑。山本譲二の“みちのく一人旅”に続いて、「ただただ、男は飲むばかり。酒は飲んでも飲まれるな。僕はお酒が飲めません…」と、八代亜紀の“舟唄”が披露される。自然とフロアから手拍子がわき、そのまま梅沢富美男の“夢芝居”へ。演歌の名曲から、今度はキャッチーな歌謡曲に移り、舟木一夫の“高校三年生”に突入。吉幾三の“俺ら東京さ行ぐだ”では、「そうしましょ! そうしましょ! そうしましょったら、そうしましょ!」とコール&レスポンスが巻き起こり、見事なまでに会場が一体化する。

 誰もが知る名曲のメドレーと笑いあふれる曲紹介で、会場が和んだところで、TSUKASAがバンドをステージに呼び寄せる。「まず、ドラムの篤人くん。サポートドラムをやっていて、すごいんですよ。楽譜のおたまじゃくしを見ながら叩けるんですよね」と、賛辞を贈る。「続いて、ベースのZEROくんです。ZEROくん、演歌を初めて演奏したんですよね? えっ、絶好調? クールですけど、盛り上がっているみたいです」と、相棒の心情を代弁する。「それでは、ギターのSHUN.さん。演歌ロックのアレンジってむずかしくて、SHUN.さんとkazuyaさんにお願いして、いろいろやってもらっているんですよ」とTSUKASAが語ると、「アレンジは楽しいんですけど、演歌の曲には自分にはないフレーズが出てくるし、独特のスケールなので、覚えるのが大変だったかな」と、SHUN.が苦労話を聞かせる。「そして、kazuyaさん。このステージに立てるのも、kazuyaさんのおかげです。演歌、どんな感じですか?」とTSUKASAが振ると、「演歌はおもしろいですけど、この服が…寒い(笑)」と、慣れない和服の衣装にkazuyaが戸惑いを見せる。

 メンバー紹介が終わると、TSUKASAが横笛を手に取り、オリジナル曲の“ひとひらの桜”がスタート。切なくも美しいメロディに、体を揺らすファンもいれば、ペンライトをうれしそうに振るファンもおり、思い思いに演歌歌謡を堪能。

 昨年の単独公演で初披露された新曲“砂漠の花”では、kazuya、SHUN.、ZEROがステージ狭しと動き回り、ロックライヴさながらの盛り上がりに。アップテンポのサウンドに合わせて、フロアから次々と拳が突き上げられる。

 オリジナルが2曲続いたところで、TSUKASAの出身である山形のことをもっと知ってもらおうと、SHUN.が進行役となり、山形弁講座が始まる。「この前、カルチャーショックを受けたんですよ。僕の行きつけに、ドン・キホーテっていう店があるんですけど、TSUKASAの山形弁だとおかしなことになるんです。生で聞くと衝撃だから、ちょっと言ってみて」と、SHUN.に振られ、「ドン・キシホーテ、ですか?」と応じるTSUKASA。会場は大爆笑の渦に。「キのあとに、ヘンなもん入ってない? 一文字多いよね? CDデッキは?」「スィーディーデッキシ」、「ビデオデッキ?」「ンビデオデッキシ」と、TSUKASAが山形弁の正しい発音をファンに伝授。「メンバーの名前は大丈夫!? 篤人は?」「アツト」、「ZERO?」「ゼロ」、「SHUN.?」「シュン」、「kazuya?」「カンズヤ」「なんだそりゃ!」とやりとりが続いたあと、満を持して「じゃあ、Rickyは?」とSHUN.が投げると、「リッキシー!」とTSUKASA。「力士? どすこいっ! いないと思って、それじゃ悪口じゃん! Rickyにこの映像、送っちゃうからな」と、この日は別の会場でライヴを行っていたTHE MICRO HEAD 4N’SのRicky(vo)に、マイフォらしい形で笑いとリスペクトを贈る。最後は打ち込みのリズムに乗せて、全員で山形なまりを大声で練習。

 お笑いショーのような盛り上がりをみせたところで、「今は携帯やパソコンで簡単に連絡が取れるけど、昔の方が、人と会えるありがたみが大きかったかもしれない。文明が発達して便利になっても、やっぱり大切なのは心。そんな気持ちを歌にしました」と、新曲“デジタル時代”へ。スクラッチ音と津軽三味線がアクセントになった、疾走感あふれるデジロックが鳴り響く。サビではオーディエンスが携帯を高く掲げ、液晶画面の光が会場を明るく照らす。

 幅広いファン層に響くこと間違いなしの、ドラマティックな新曲に続いて披露されたのは、石川さゆりの“天城越え”。照明が情熱的な赤から青に変わると、SHUN.のギターに導かれて、細川たかしの“望郷じょんから”が始まる。大きな拍手のあと、瞬時に場が静まり返り、坂本冬美の“夜桜お七”に突入。「あげていこうぜ!」とTSUKASAが煽り、フロアから次々と拳が突き上げられる。サビではメンバーと観客によるヘドバンの応酬に。

 会場の温度が一気に上昇したところで、「もっと大きい声を聞きたい! もっとオレにぶつかってこい! 最後はロッケンロールナンバーを贈るぜ!!」と、超アッパーな細川たかしの“北酒場”が炸裂。フロアからは「オイ! オイ!」と大きなコールがわく。kazuyaとSHUN.が頭を振り乱し、ZEROがステップを踏む中、手ぬぐいを勢いよく回すTSUKASA。そんなTSUKASAの動きに合わせて、ファンも一斉に跳ね、手ぬぐいをぶんぶんと回しまくる。

 この日最高の盛り上がりと共に本編が終了した途端、大きなアンコールが巻きおこる。鳴り止まない拍手と歓声の中、メンバーがステージに戻り、MCがスタート。
 「アンコール、ありがとうございます。感極まっているかい!? 今年も演歌活動を続けてまいりますので、ぜひ応援よろしくお願いします。実は、最初はあまりロック・ヴァージョンを考えていなかったんですが、1回目のワンマンで2、3曲、ロックにしてみたところ、みなさんがとても盛り上がってくれたので、今回はほぼ全曲をロック・ヴァージョンでお届けしてみました。こんなライヴができるのは、バンドのメンバーのおかげです。THE MICRO HEAD 4N’Sの活動が忙しいのに、飲まず食わずで、みんながアレンジしてくれました。篤人くんもありがとうございました」と、メンバーにねぎらいの言葉を贈ってから、「篤人くん、好きな食べ物は?」といきなり質問し、フロアは大爆笑。律儀に「お肉です」と答えた篤人に、「僕も大好きです」とTSUKASAが返す。SHUN.がすかさず、「篤人くん、ごめんね」とフォロー。「ヴォーカルの役ってやったことがないので、ひっっぱっていくの、むずかしいですね。えーっと、みなさん、寒い中、ありがとうございます」とTSUKASAが続け、笑いを畳みかける。篤人とマイフォのライヴ告知に続き、3月15日に開催される「Crazy Monsters」~春の祭典 2015~に出演し、演歌歌手として前座を務めることを発表。「defspiralさんとのツーマンライヴでも、もし機会があれば演歌を歌いたいですね」と、TSUKASAが意欲を見せる。

 そしていよいよ、「最後は、いい酒を飲めるように、この曲でまた、盛り上がっていこうか。ロッケンロール北酒場!」と、本編よりさらに激しくなった“北酒場”を披露。フロアからは「Yeah! Yeah!」という大きなかけ声が上がり、あたりは歌えや踊れやのカオス状態に。そんなファンの姿を見て、TSUKASAはもちろん、kazuya、SHUN.、ZERO、篤人も満面の笑顔を見せる。演歌のエモーションとロックのダイナミズムが融合した、なつかしくも斬新なサウンドを楽しめる、常識破りの最高のライヴとなった。

 現在、defspiral×THE MICRO HEAD 4N’Sのツーマンライヴ〝9BALL GAMES〟で全国を回っているTSUKASAだが、ツアー終了後の4月15日には、渋谷チェルシーホテルで<TSUKASA演歌歌謡ショー~今度も過激にROCK ver. & スナック司壊滅に向かって~>が開催される。笑いあふれるトークを織り交ぜた自由奔放なステージは、ロックファンならずとも必見だ!

(TEXT:権田アスカ / PHOTO:土屋 誠)

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●TSUKASA 演歌情報!!

急遽決定!!!!

エンカバトル 2015

この日はSOLOでの出演となります。
2015年4月3日(金)
福岡 DRUM Be-1
OPEN / START 18:30 / 19:00
出演:TSUKASA (ソロ) /那珂川仁美
¥3,000 (税込 / 全自由 / 整理番号付 / 要1 DRINK ORDER)
6歳以上チケット必要

チケット発売日/ 2015年3月7日(土) AM10:00~
e+(イープラス)   http://eplus.jp/

主催:ステップスコーポレーション
企画制作/後援:ステップスコーポレーション
制作協力:GreeN Music

お問い合わせ/ GreeN Music 092-714-0230 (平日12:00~18:00)

http://green-music.jp

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TSUKASA演歌歌謡ショー~今度も過激にROCK ver. & スナック司壊滅に向かって~

重大発表あり!!!!!
4月15日(水)
渋谷チェルシーホテル
チケット adv ¥4000/door ¥4500
出演/TSUKASA/kazuya/SHUN./ZERO
OP/19:00  ST/19:30
チケット発売日    2月25日(水)  
10:00よりe+にてチケット発売!!
【プレイガイド】e+ http://eplus.jp

●まつぽいよ
https://www.youtube.com/watch?v=QjVCUcsnSAc

★TSUKASA演歌 official twitter★
https://twitter.com/developrecords

★THE MICRO HEAD 4N’S★
http://themicrohead4ns.jp/