2015年07月01日 (水)
【ライヴレポート】★Chanty★2015年6月27日(土) 新宿ReNY「あら雨かしら?相合傘の中へようこそワンマンツアー」ツアーファイナル★
REPORT - 14:27:216月27日(土)、Chantyが「あら雨かしら?相合傘の中へようこそワンマンツアー」のファイナル公演を新宿ReNYにて開催。1stフルアルバム『Chantyの世界へようこそ』を引っ提げて行われた9ヶ所11公演のワンマンツアーの凱旋ライヴとなる今回のワンマン。無謀と語り歩み出したツアーでありながらも、そこで掴み取ってきた可能性と現実をありありと刻み付けたこの日の模様をお伝えしよう。
TEXT:河内香奈子(Kouchi kanako)
暗転した会場内に静かに雨音が降り注ぐと、そっと淡い青が灯り、SEが流れメンバーが登場。ぽとりぽとりと雨音が落ちるなか、赤い傘をさした芥(Vo)が現れると「天翔る」からこの日のライヴが幕を開けた。淡く溶け込むようなメロディーを芥が舞うように歌うと、晴れ間が射しこんだような照明に照らされ、そっと傘を閉じる。全てが幻想的で非現実的、気づけばChantyの世界へと誘われていた。
一転して、成人(Dr)のドラムサウンドがエモーショナルに弾ける「ひどいかお」へと流れ込む。身に秘めた激情を弾けだすかのように激しく楽器を叩きつけ奏でる4人。どこか情緒感の漂う「ソラヨミ」では、オーディエンスが激しく髪を舞い上がらせ、雷鳴が駆け抜けるようなひりついた刺激をフロア中に与えていく。
「今日は千歳家のお父さんお母さんがきています。そんなんで参観日が務まるか? 2階に届くくらいの声お願いします!」という芥の煽りに合わせて、千歳(Gt)がシャウトすると、負けじとオーディエンスも食らいつき、最後はメンバー vsオーディエンスのシャウトのぶつかり合いのまま「やんなっちゃう」へ雪崩こむ。重低音が遊ばせるように跳ねるChanty流のお祭りナンバーに合わせて、鬼気迫るギターソロ&ヘドバンをお見舞いする千歳に会場内の勢いは加速した。
この日は各地でビックイベントが多数開催されており、今日という日にChantyを選んでくれたことへの感謝を述べた。
そんなMCの後は、自らの欲求を攻撃的に訴えた「君と罰」で再び激しいヘッドバンキングを起こす。さらに「ダイアリー」では、千歳が奏でる温かみのあるギターに合わせて芥の歌声が響いたかと思いきや、一転して骨太なサウンドで激情を投影すると、宝箱を開けた後のような煌めき溢れる空で葛藤するように歌う「monorium」を披露したりと緩急凄まじいステージングで心をぐっと掴みにかかる。
ここで会場は再び暗転。芥と千歳のみが残ったステージに、ゲストミュージシャンとして、バイオリニストの美鳥を迎え「とある星空の下」を披露。千歳の奏でる切なさを帯びた音色、バイオリンの美しい旋律、そこに芥の歌声が深みを与え溶け合っていったかと思えば、バイオリンと千歳のギターサウンドによる「情熱大陸」のセッションが突如として始まる。意外性のある展開に面食らいつつも、異国情緒溢れる情熱的なサウンドへと酔いしれる。己の熱をぶつけるように髪を振り乱しギターをかき鳴らす千歳の前に、再びメンバーが登場。オーディエンスの不安気な声を余所に、バイオリンを拝借した芥は不器用なサウンドを奏でると満足気な表情を浮かべバイオリンを返却。続けて指揮者のようにタクトを振ると、ジャジーなサウンドにバイオリンの繊細なサウンドが絡み合う「パセリ」のスペシャルアレンジを披露した。
「ツアーを回れば回る程、汚い話数みたいなものが頭から消え去って。自信満々でこのステージに来て、こんなに沢山の人が集まってくれて嬉しいです。ただ、一つ白黒はっきりさせたいなって思うことがあるんだけど。俺の我儘聞いて? 俺らChantyは数がどうでもいいっていいながらも、この規模を埋めてやるんだって気持ちも産まれました。最近の風潮でライヴを見に行って”楽しかったかどうか”の前に、”埋まってた?”とか言うやつが多いと思うの。それ凄くムカつくの。だから、直ぐ戻っていいからできるだけ前きてもらってもいいかな?」そう切り出すと、オーディエンスをぐっと前へと集め、後ろを見るよう指示する芥。誤魔化しようなくぽっかりと空いたスペースを見て、「うちらこれくらいなんだよ今。これで埋まったか埋まってないか分かるでしょ? だから、俺らはここからもっと我儘に生きて、Chantyを知ってもらって、この規模の会場を埋めていけるようにする。」とその現実を目に焼き付けた。
そんなMCの後、野中拓(Ba)が轟音唸るベースサウンドを響かせた「ALIVE」で憤るような激しい熱をもたらし、Chanty流のダンスナンバー「ミスアンバランス」では会場を大きく揺らしてみせた。そして畳みかけるように「絶対存在証明証」でヘドバン、モッシュを巻き起こし、終盤に差し掛かりさらに突き刺すようなステージングをぶつけるChanty。
「真相」で”他人の不幸は蜜の味”と嘲笑うダークさを見せ、「衝動的少女」では一層に増すステージの激しさに応えるオーディエンスが逆ダイ、ヘドバンとタフに乱れていく。そんな百面相するステージにshia.(Gt)が奏でるのびやかなサウンドが響くと、続いては「ひどいかお2」。フロアに降り、中央の柵へとまたがった芥に向かってウォール・オブ・デスで激しくぶつかり合うと、縦横無尽に変化するChantyの世界にオーディエンスは笑みを絶やすことなく暴れ続けていた。
「東京まだまだ走れますか?」――芥の煽りが激しいモッシュを打ち出した、疾走感溢れる「C」で勢いをつけると、野中と千歳が向き合いヘドバンをする姿があれば、オーディエンスも負けじと頭振り乱す攻防戦を繰り広げ、ステージの上も下もぐちゃぐちゃになりながら熱狂の光景を生み出していく。
そして、芥の公約の下、この日のために初めて音源化され来場者全員に無料配布された「奏色」を披露。Chantyの始まりを歌ったこの楽曲は、Chantyが描きたいと願う“夢物語”を淡く煌めくメロディーとともに届けている。未だそのステージへと歩みを止めることなく歩き出している5人が、ここでこの楽曲を披露したことは、夢物語を現実として掴み取るための決意表明のように感じられた。そんな決意に答えるように、フロア中が天高く拳を打ち付け叫びをあげた「フライト」では、ドラム台を囲んだメンバーがいたずらな笑みを浮かべながらもこのステージを楽しんでいる姿を見せ、本編ラスト「赤い糸」では、会場が一体となり合唱することで、思いを一つにした。
アンコール1曲目は「犬小屋より愛をこめて」。「初めてこの衣装を着てこの曲を披露したのは新宿ReNYでした。そこから俺たちは首輪を引きちぎって日本全国走り回って帰ってきました。聴いてください」と語った芥。疾走するサウンドに5人の思いが重なり合うと、犬から猫へと姿を変え、猫のポーズで愛らしく揺れる「にゃこのテーマ」では、遊び心溢れるその歌詞とメロディに胸を躍らせた。そして、Chantyらしいキャッチーながらもどこか皮肉づいた「おとなりさん」を披露した後、「お前達のどんなカタチでもいい、どんな気持ちでもいい、どんなものでもいい。ぶつけてください。この曲を送ります」と、吐き出すような芥のMCから始まったラストは「終わりの始まり」。雷鳴のようなザクザクとしたサウンドに乗せ激しくヘドバンを巻き起こす。感情のままに叫び、拳を打ち付け、最後まで熱を高めたままこの日のステージを締めくくった。
そしてライヴ終演後に流れたのは、このワンマンツアー中のオフショットと、新宿ReNY公演当日の楽屋からライヴ中の様子までを収めたドキュメンタリー映像。去年行われた1周年記念のO-WEST公演の際もエンドロールとして流れたライヴ当日の映像は、ファン想いなChantyならではのサプライズな演出。
そして東名阪ワンマンツアー「コタツとミカンと君と僕ワンマンツアー」の開催&5thシングルをリリースすることを発表したChanty。ここで現実をしかと受け止め、先行く道を明るみにしたことで彼らの踏み出す力は強まったのではないだろうか。そんな現実的な彼らだからこそ描き出せる非現実的な世界へあなたも足を踏み入れてみてはいかがだろうか?
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◆セットリスト
「あら雨かしら?相合傘へようこそワンマンツアー」ツアーファイナル
新宿ReNY
1.天翔る
2.ひどいかお
3.ソラヨミ
4やんなっちゃう
5.君と罰
6.ダイアリー
7.monorium
8.とある星空の下
9.パセリ
10.ALIVE
11.ミスアンバランス
12.絶対存在証明証
13.真相
14.衝動的少女
15.ひどいかお2
16.「C」
17.奏色
18.フライト
19.赤い糸
EN
1.犬小屋より愛をこめて
2.にゃこのテーマ
3.おとなりさん
4.終わりの始まり
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◆リリース情報
2015年10月7日 (水) 5th シングルリリース
※詳細は後日発表
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◆ライヴ情報
東名阪ワンマンツアー
『コタツとミカンと君と僕ワンマンツアー』
2015年12月4日 (金) 名古屋ell.FITSALL
OPEN 18:30 / START 19:00
前売 ¥3,800 /当日 ¥4,300 (D代別)
[問]ジェイルハウス 052-936-6041 (平日11:00~19:00)
2015年12月5日 (土) 大阪Shinsaibashi paradigm
OPEN 17:30 / START 18:00
前売 ¥3,800 / 当日 ¥4,300 (D代別)
[問]キョードーインフォメーション 0570-200-888 (平日10:00~18:00)
2015年12月23日 (水祝) 新宿BLAZE
OPEN 17:00 / START 17:30
前売 ¥4,000 / 当日 ¥4,500 (D代別)
[問]DISK GARAGE 050-5533-0888 (平日12:00~18:00)
[チケット先行発売中]
6月27日 (土)22:00~7月5日(日)23:59
購入URL:http://eplus.jp/chanty-hp/
※お一人様4枚まで
[チケット一般発売]
8月1日(土)
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◆2015年夏 主催ツアー「自家製シリーズ」
「自家製タレカツ (おかわり)」
2015.7.24 (金) 新潟GOLDEN PIGS BLACK STAGE
「自家製お焼き」
2015.7.25 (土) 長野LIVE HOUSE J
「自家製おっきりこみ」
2015.7.26 (日) 高崎clubFLEEZ
「自家製ひつまぶし (おかわり)」
2015.7.31 (金) 名古屋ell.FITSALL
「自家製お好み焼き (おかわり)」
2015.8.01 (土) 大阪RUIDO
「自家製もみじまんじゅう」
2015.8.02 (日) 広島ナミキジャンクション
「自家製夏祭り」
2015.8.15 (土) TSUTAYA O-WEST
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◆Chanty 2nd Anniversary oneman『Chantyの世界へようこそ』
2015年9月16日(水) TSUTAYA O-WEST
OPEN 18:00 / START 18:30
前売 ¥3,500 / 当日 ¥4,000 (Drink代別)
◆オフィシャルサイト
http://chanty.jp/
PHOTO:張尹怏
2015年06月29日 (月)
【ライブレポート】★DIV★2nd Album「SECRET」release oneman tour「Dawn of the Secret night」★6月27日(土)恵比寿LIQUIDROOM★
REPORT - 18:17:356月27日(土)、DIVが『DIV 2nd Album「SECRET」release oneman tour 「Dawn of the Secret night」』のツアーファイナルを、恵比寿LIQUIDROOMにて行なった。
今年2月に2ndアルバム『SECRET』をリリースしたDIV。既発7曲を収録したベスト盤的側面もありながら、進化の真っ只中にいる彼らの最新型サウンドを詰め込み、バンドのネクストを打ち出した1枚を引っ提げて、4人は全国5カ所を廻るワンマンツアーを開催。「いつかここでワンマンが出来たらいいよね」と過去にメンバー達が話していた会場である恵比寿LIQUIDROOMで、多くのオーディエンス達と共に、熱狂的なライヴを繰り広げた。
開演10分前。ステージにかけられた紗幕に、開演までの残り時間が映し出され、カウントダウンがスタート。開演時間が近づくごとに昂って行くオーディエンスの鼓動と重なるように、フロアには大音量でEDMが流れているのもDIVらしい。開演まで残り1分を切ると、フロアから歓声があがり、曲に合わせてクラップが始まった。残り10秒になると場内が暗転。オーディエンスも秒数を大きな声で読みあげる。そして、ゼロになったと同時に紗幕に映されたのは「テレビの砂嵐」。そこから「花片」「道を行き交う車」「大空」など、有機的なものと無機的なものが交互に映し出されたのだが、それは生音と電子音を融合させているDIVサウンドを象徴しているかのよう。そんな映像が映し出されている紗幕越しに、既にスタンバイしている4人の姿がうっすらと見えると、フロアから大歓声があがった。
オープニング映像が終わると、satoshiがドラムをタイトかつパワフルに叩き始めた。そこにベースのちょび、ギターの将吾、そしてボーカルのCHISAがひとりずつ音を重ねて行く。披露されたのは「漂流彼女」。紗幕には、海の中を深く漂いながらも、水面に映る光を見上げている映像や、曲の中でもメッセージの強い歌詞をピックアップして映し、儚くも美しい楽曲の世界を、視覚も交えながら伝えて行く。紗幕が落ちたと同時に始まった「JUSTICE」、「BUTTERFLY DREAMER」と、ハードナンバーを立て続けにドロップ。瞬く間に会場が激しい熱に包まれる中、ステージ後方に設置された円形のLEDライトが激しく瞬きながら素早く回転するなど、クラブイベントのようなド派手なライティングでもフロアの興奮を煽り、エンターテインメントとしても充実していた。
このツアーに向けて、4人がそれぞれスキルアップをし、ライヴにおける表現力を高めてきたのは明らかだった。中でも凄まじかったのはsatoshiのドラム。ちょっとした隙があれば、激しくも緻密に構築されたフィルをえげつないほどにぶち込んでくる攻めの姿勢は、フロアにウォール・オブ・デスを起こした「DEATH GAME」や、オーディエンスをしゃがませて一斉にジャンプさせた「RAGE」といったラウドナンバーはもちろん、EDM/ダブステップをフィーチャーした「SECRET NIGHT」も、スタイリッシュな音像に強烈なまでの熱を帯びさせ、全く別の手触りを感じさせる仕上がりになっていた。そんな表現力の向上は、エモを基調としたミディアムナンバーの「STARS」を更に力強く、将吾が奏でた美しいアルペジオから幕を開けたバラードナンバーの「STORY」を、更にセンチメンタルなものに。また、「STORY」を歌い終えた後、「みんなの物語を鮮やかに彩らせてください」とCHISAが優しく告げると、フロアからは大きな拍手が送られていた。
ライヴ中盤でも映像を使用した演出が披露された。「蛍火」では、美しい自然の風景と戦争を連想させる映像が次々に切り替わり、アンビエントな「アイノウタ」では、サイケデリックな映像がステージいっぱいに映し出される中、ラストには手書きの線が何重にも殴り書かれ、ステージを真っ暗に覆う。そこからスタートした「東京ネクロポリス博物館」では、その真逆とも言えるポップなエレクトロサウンドで、たちまちフロアに幸福感を満たして行った。とはいえ、この曲の歌詞は、人類が死滅した未来の地球を舞台にしたメッセージ性の強いもの。そんなちょっとしたシニカルさを交えてくるところも彼ららしかった。
MCで「今日は持っている力の全てを出し切って、ぶつけていく」とCHISAは話していたが、まさにその通りのライヴだった。迫力のある照明や演出を用いながら、多様な音楽ジャンルを昇華した楽曲や、そこに込められた様々な感情やメッセージを、磨き上げたバンドサウンドで放ち続けたこの日のライヴは、今あるDIVの手の内を全力で見せつける──言わば、彼らの秘密を明かすようなものであり、ツアータイトルの「Dawn of the Secret night」にふさわしいものだった。
バンドの今を赤裸々に開示して行く4人のテンションもかなり凄まじく、白熱しすぎたちょびがアンコールの途中で着ているTシャツを破るといった場面も。4人はオーディエンスの声を何度も求め、興奮を共有し続けながら、全22曲を激走。ラストの「Point of view」を終えた後、フロアから送られた大歓声が、バンドとして圧倒的な成長を遂げたこのツアーの成功を物語っていた。
充実のツアーを締め括ったDIVは、この日、今秋にシングルをリリースすることを発表した。詳細は後日とのことだったが「本当にやばいやつ」と興奮気味に連呼していたので、大いに期待してよさそうだ。また、11月7日(土)に、TSUTAYA O-EASTにて『DIV oneman live 2015 AUTUMN KISS or KILL』を開催することを発表。こちらは「シングルと連動したライヴになると思う」とのことで、現在、チケット最速先行予約がおこなわれている。受付締切は7月1日(水)23:00までとなっているのでお早めに。
今回のツアーで明らかにされた「DIVの秘密」だが、秋に発表されるシングルを筆頭に、まだまだ我々の知らない、そして本人達もここから作りあげる「秘密」がある。そんな、新たに生まれ来る「秘密達」は「可能性」とも言い換えられるかもしれない。「今後もみんなが目を離せない活動をしていきたい」と話していたCHISA。まだまだ無限に広がり続けていくDIVの可能性を、リアルタイムでしっかりと受け止めていただきたい。
TEXT:山口哲生
PHOTO:Akihiko Yokoi
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2015 AUTUMN NEW SINGLE 発売決定!
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「DIV oneman live 2015 AUTUMN KISS or KILL」
2015/11/7(土)TSUTAYA O-EAST
【時間】OPEN 17:00 / START 18:00
【料金】¥4,200(税込・立見・入場時ドリンク代別途必要)
【チケット】最速先行予約受付中!
受付期間: 7/1(水)23:00まで
受付URL: http://eplus.jp/div15/
DIV Official HP http://www.div-official.com
音楽で作る空間の素晴らしさを実感出来るのが、まさにDIVのライヴだと感じます!
DIVの言葉やメロディをたくさん浴びて、ハートに栄養を与えてあげて下さい♪
次の舞台は秋のO-EAST!
2015年06月29日 (月)
【ライブレポート】史上最狂のロックフェス“LUNATIC FEST.” 歓喜の終演!
REPORT - 13:44:48結成25周年を迎えLUNA SEAが初めて主宰する史上最狂のロックフェス“LUNATIC FEST.”が幕張メッセにて開催され、全行程が終了し感動のフィナーレを迎えた。
初日に起こったスペクタクルの数々が早くも伝説となり、参加した方はもちろん参加出来なかった方も巻き込みSNSで昨日の衝撃が交わされている中、2日目のスタートが切られた。初日同様、オープニングアクトには結成当時のバンド名をあえて名乗った“LUNACY”が登場。
「今日も1日楽しんでいってくれよ!」とクールに魅せるRYUICHI。
初日に続き、何が起こるのか想像出来ない、最狂の最終日が幕を開けた。
この日出演したのは、凛として時雨、ROTTENGRAFFTY、minus(-)、AION、KA.F.KA、MUCC、[Alexandros]、GLAY、D’ERLANGER 、BUCK-TICK、そしてLUNA SEAの全12組(出演順)。
それぞれが絶対的な存在感を放つアーティスト達が次々と各ステージに登場し、世代とジャンルを超越した競演にオーディエンスは魅了されていった。
そしてこのフェスの大トリはもちろん“LUNA SEA”。
両日のオープニングアクト“LUNACYに”始まり、数々のバンドへ飛び入り参加しての熱唱、そしてトリとなるLUNA SEAのステージまで、全力、全開で駆け抜けた代償として、RYUICHIの声帯はすでに過度の炎症を起こして出血を起こすほどの状態で、本来なら歌えるような状況ではなかったという。
他のメンバーも同様に満身創痍で、ある意味体力の限界へのチャレンジでもあった。
そんなメンバーを最後まで突き動かしたのは、このフェスに込めた強い信念と、出演者への感謝とリスペクト、そして会場に集結した同志たちからの大きな声援に他ならない。
RYUICHIの声はまるで不死鳥のごとく蘇り、本編11曲を見事に歌い切ったのだ。
アンコールでは、初日に続きセッションが行われた。
出演者が次々とステージに呼び込まれ、満面の笑みで迎えるLUNA SEAメンバー。
演奏されたのはLUNA SEAのファーストシングルでもある名曲「BELIEVE」。
BUCK-TICK、GLAYを始め、そうそうたる面々で、他では存在し得ないピースフルな空間が生み出され、初日同様に伝説のセッションとなった。
LUNA SEA 25周年の締めくくりという前提はあったが、終わってみればこんなに楽しく、笑顔で、しかも涙が溢れるほど感動出来た空間はルナフェスにしか存在し得ないであろう。
そしてこのフェスのもう一人の主役であるオーディエンスたちからも、2日間全20時間を完走した心地よい疲労感と共に、何よりも清々しい笑顔が溢れていた。
とにかく語り尽くせない程の物語があったLUNATIC FEST.。
LUNA SEA自身が歩んできた軌跡とその根底にあるアティテュードこそが、日本のロック史上類を見ない狂気の祭典を生み出したのである。
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LUNATIC FEST.
2015年6月27日(土)、28日(日)幕張メッセ 1~4ホール
■出演アーティスト
<6月27日(土) *全12組>
LUNA SEA、X JAPAN、DEAD END、DIR EN GREY、Fear, and Loathing in Las Vegas、SIAM SHADE、LADIES ROOM、coldrain、TOKYO YANKEES、the telephones、9mm Parabellum Bullet、LUNACY(Opening Act)
<6月28日(日) *全12組>
LUNA SEA、BUCK-TICK、D’ERLANGER、GLAY、[Alexandros]、MUCC、KA.F.KA、AION、minus(-)、ROTTENGRAFFTY、凛として時雨、LUNACY(Opening Act)