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2018年02月08日 (木)

【ライヴレポート】<Soanプロジェクト with 芥「調律、その脈動に問う-2018 1st Oneman Live-」>2018年2月3日(土)池袋EDGE◆メンバー・Shun(元DuelJewel)の誕生日をサプライズで祝福!

REPORT - 00:22:36

Soanプロジェクト with 芥、単独公演の場を通し、メンバーShun(DuelJewel)の誕生日をサプライズで祝福。シークレットゲストで登場したのが、おちゃらけとギターが得意な

 

 

 Soanプロジェクトwith 芥が昨年発売した2nd Mini Album『調律、その脈動に問う』。同作品を手にした単独公演「調律、その脈動に問う-2018 1st Oneman Live-」が、Soan/(from Chanty)/K/Shun/Layというラインナップのもと23()池袋EDGEを舞台に行われた。この日は、ギターShunの誕生日。彼へ向けたSoanからのサプライズな仕掛けも登場。その日の模様を、ここにお届けしたい。

 

 

 咽び泣く想いを音へ同化するように流れた、物悲しい調べ。「この声が、この身体が、その手を」。今宵の物語は、重厚な音のベールをまとったバラード『濁った瞳』から幕を開けた。この日が初披露となった『濁った瞳』は、2ndミニアルバムへ収録した『パラドクス』と対を成す楽曲。始まりこそ儚さをまとっていたが、その表情は、芥の感情の揺れに合わせ、次第に激しさを増してゆく。「この手が、心が」、満たされない想いを荒ぶる音に乗せ、泣き叫ぶように歌う芥。心の叫びをぶつける歌声が、激情した演奏が、痛く胸へ突き刺さる。

 

 

  続く『不確かな箱庭』は、Soanプロジェクトwith 芥の1stミニアルバム『慟哭を鼓動として道とする音』の冒頭を飾った楽曲。同時に、『濁った瞳』とも連なる想いを綴っている。つまりこの2曲が、この日の物語の起承転結の「起」を担っていた。身体の奥底から沸き上がる嘆く感情を痛く激しく歌声にぶつけることで、芥は己自身の心の開放を求めてゆく。その気持ちへ折り重なるように、観客たちも大きく頭を振り乱し、芥に…Soanプロジェクトwith 芥の演奏や伝えゆく想いへ、みずからの心の物語も折り重ねていた。「叫ぶ声は誰にも届かない」かも知れない。でも、叫ばないことには自分でいられない。そんな孤独を抱えた弱者たちが、此処には大勢集っていた。

 

 

  「さぁ、全力で打ち鳴らせ」。場内から響く大きな手拍子。意識の奥底から沸きだす昂りが、身体を右へ左へ激しく揺さぶり続ける。その気迫に負けじと、荒ぶる音の塊をぶつけるメンバーたち。凄まじい熱をはらんだ『薄紅は舞い散り寂光に消える』へ触発され、騒がずにいれなかった。心の嘆きを弾けることで開放したい、その自由を欲してもっともっと騒ぎたい。

 

 

  「壁をぶち破るぜ!!」、Shunの豪快なギター演奏が、欲した感情をその先へ連れだした。拳振り上げる観客たちを煽るように歌う芥。Soanプロジェクトwith 芥は『隔つ虚構紡ぐ真実と憧憬』を武器に、閉じていた感情の壁を壊し、観客たちを光見えるその先の舞台へひきずり出してゆく。激情した演奏は、閉ざした気持ちの壁をぶち壊すドリルやハンマーだ。彼らが熱したままに心の手を伸ばすから、観客たちもその手を握ろうと、みずからの気持ちを熱狂と絶叫に変え力強く手を伸ばしていた。

 

 

 感情の壁を壊した観客たちが絶叫する場内。その熱を、ふたたび深く蒼な世界へ彼らは導きだした。「僕とあなたの不確かな夜が」。芥の叫びを合図に、演奏は『透過幕』へ。悲しみと激情した感情を一つの楽曲の中へ混濁させ、彼らは混沌とした世界に満員の観客たちの感情をゆっくり堕としてゆく。歪む音の鉛を身にまとい、意識を閉じながら嘆きの海の底へゆっくりと堕ちていく。その感覚が、今は、とても痛くて心地好い。

 

 

  冒頭を飾った『濁った瞳』に込めた想いと繋ぐように流れたのが、『パラドクス』だ。重厚な弦楽の音色が堕ちてゆく感情へ絡みつく。「聞かせてよ、君の声を、脈打つ鼓動を」。芥は、秘めた心模様を解き放つようにいや、みずからも心の救いを仲間たちへ求めるよう、慟哭にも似た感情を歌声へ変え、嘆き叫んでいた。ここは、彼らと僕らが心に作りだした小さな箱庭の世界。堕ちてゆくことに安らぎを覚える深遠な空間。一つ言えるのは、それは不確かな安心でしかないこと。それを確かな希望に変えたくて、Soanプロジェクトwith 芥は答えを求めてゆくのかも知れない。

  

  深い奈落の地で蠢くように流れる音の群れ。そこからの、一瞬の暗転。Soanプロジェクトwith 芥が届けたのは、重厚で壮麗な世界観を身にまとった『undelete』だ。空高く手を伸ばし歌う芥。その手をつかもうと、場内から付き上がる無数の拳。『undelete』が、ふたたび気持ちを闇の底から浮上させた。身体が、心が熱を帯びてゆく。それは悪夢から開放されたときのような気分。楽曲が進むごとに激しさを増す演奏が、観客たちの意識を目覚めさせてゆく。僕らが、いるべき場所へ共に向かおうと誘うように

 

  激しく咽び泣く想いを、荒ぶる演奏が一気に呑み込んでゆく。たとえこの身体が壊れてもいい。今は彼らの導きに身を預け、苦しみさえも明日の糧に変え、ともに光射す場へ浮かび上がりたい。光る景色の中へ気持ちを連れ出すように、『sign…』がそう呼びかけた。

 

  「すべてをぶち破れ、お前たちのその拳で」。Soanプロジェクトwith 芥は、暴れ狂えとけしかけるように『meteo trive』を叩きつけた。モノクロな景色の中へ彩りを加えるように、意識が一気に熱を帯びて覚醒してゆく。いろんな色(感情)を欲して叫ぶ観客たち。だからこそメンバーらは、荒れ狂う音の絵筆で、暴れたい観客たちの気持ちを興奮という色へ塗りたくる。上がりたいなら、一緒に上がり続けろ。それが、ここにいる意味だ。

 

  騒ぎ狂いたい感情へ揺さぶりをかけたのが、Soanプロジェクトwith 芥流のダンスロックナンバー『朽ち木の行方』だ。重量感あふれる音に刺激を受け、跳ねずにいれない。感情の留め金を叩き壊す演奏に触発され、今は跳ね続けたい。なんて、気持ちをその先へ連れだす開放的な演奏だ。何時しか僕らは、彼らが進もうとしている未来の風景の中へ、身体を折り畳みながら熱狂と一緒に踏み入れていた。

 

  魂を解き放たないことには自分でいれなくなる。『躁狂の踊り子~山紫水明の宴~』へ触発され、会場中の人たちが手にしたタオルを振り上げ、右へ左へ駆けだした。「踊れ」「歌え」「狂え」、マグマのように熱した演奏が、理性の留め金を壊し、観客たちを無邪気な野獣に変えてゆく。凄まじい熱を孕んだ激情ダンスロックへ導かれるまま、理性を空に誰もが夢中で騒ぎ続けていた。

 

 その場で思いきり跳ね続けることが、この空間に身を置くうえで最上級の答えだ。「オイ×4」と煽るShun。「飛べ×4」と叫ぶSoan。「求めるほどに失うのが怖くなる」、彼らは『arrive』を通し、そう歌いかけてきた。失うのが怖いなら、怖さを忘れるほどに騒げばいい。間奏でShunが披露したギターソロの時には、この日誕生日のShunに向け、大勢の人たちが熱狂の手の花を咲かせていた。

 

  「ぶち壊していこう!!」。『hysteria show time』の演奏が始まると同時に、会場中の人たちが左右へ一気に駆けだした。「飛べ×4」と煽るSoan。芥の歌へ絶叫を寄り添えるShun。熱狂のコンダクター芥は、沸き上がる演奏を指揮棒に変え、観客たちを宴の中ではしゃがせる。場内に渦巻く轟音、今は高く高く跳ね続けていたい。何時しかこのフロアーは、熱狂によりサウナと化していた。

 

  最後は、この日が初披露となる『frowery count』だ。煽り要素の強い激情した楽曲という理由や、観客たちがとっくに理性を壊していたこともあり、初めて触れるとは思えない熱した風景がそこには生まれていた。芥の煽りに導かれ「オイ×4」と声を張り上げ、思いきり身体を折り畳む観客たち。落ちサビでは、芥の歌に合わせ合唱も生まれていた。この曲がより浸透したとき、Soanプロジェクトwith 芥のライブへ一体化し暴れ騒ぐ最高の景色が生まれる。ほとばしる汗と枯れんばかりに声叫ぶ観客たちの姿を見ていたら、その想いは確信に変わっていた。

 

  退場前、最後に舞台に残ったShunが照れながらも叫んだ「今日の主役は誰だ」の言葉。もちろん、答えはShunに決まってるじゃないか。そんなShunに、この後、素敵なサプライズが待ち受けていようとは、本人は知るよしも無かった。

 

  アンコール前、SoanShunを客席へ導いた。ステージを見渡せる客席後方へ着いたShunに向け、この日が誕生日の彼のためにバースデーメッセージ動画を上映。映し出されたのが、元DuelJewelのメンバーたちや摩天楼オペラの燿、vistlipの海、Kraの景による祝福のコメント。さらに、映像から飛びだす形で元DuelJewel&Soanプロジェクトwith手鞠のメンバーどしても活動中の祐弥が舞台に姿を現し、目の前でShunの誕生日を祝うサプライズトークまで披露。祐弥のノリノリな煽りに苦笑いしながらも、喜ぶShun。さらに、メンバーと観客たちとでバースデーケーキを囲み、お祝いする場面も見せていた。

 

アンコールで披露したのが、DuelJewelの『62』。Shunファンは、まさかの楽曲の登場に大興奮。DuelJewelのライブでもつねに熱狂を描き続けた曲のように、この日初めて触れた人たちも、凄まじいエナジーを放ち爆走する演奏へ飛び乗り、声を張り上げ、全力で騒いでいた。

 

  その熱を倍加するように、演奏は重厚で雅な和ロックナンバー『月欺けば傀儡が笑う』(煽りループver.)へ。激熱なダンスロック曲に身を投じ、右へ左へ跳ね踊る観客たち。魂の奥底から沸き上がる熱を身体へ漲らせる楽曲だ。後半には、観客たちを逆ダイさせる場面も。(煽りループver.)と名付けたように止まることなく煽り続ける、まさにライブに必要不可欠な妖美な激情キラーチューンだ。

 

   「ここからまたSoanプロジェクト with 芥の道を紡いでいけることが嬉しく思います。この箱庭という場所でまた逢えるように」。芥の言葉を受け、最後にSoanプロジェクト with 芥は『刹那を駆ける命の一行に』を披露。これまでの熱狂劇を優しく包み込むように紡ぎだした、暖かい音色と歌声。心に染み渡る、気持ちを透き通らせてゆく美しくも神々しい楽曲だ。キラキラと輝きながら広がる音色と歌声の波紋。その演奏は、心に希望の輝きをまぶしてくれた。芥の歌う「その手に君が映る、この手に君が宿る~さあ繰り出そう また見ぬ場所へと 二人で」の言葉が、強く胸に刻まれた。一度触れたら忘れたくない、また何度でも胸に染み込ませたい、心に愛情を差し込む楽曲だ。その歌を、ずっと胸から離したくなかった。ずっとずっと抱きしめていたかった。「この日々がずっと続くように」と、この歌と同じ想いを願わずにいれなかった。その余韻を、場内が明るくなっても胸の中から消したくはなかったんだ。

 

 211()には、新横浜NEW SIDE BEACH!!を舞台にSoanプロジェクトwith手鞠として2nd Mini Album『旋律、静かな願いと』を軸に据えた単独公演「旋律、静かな願いと-2018 1st Oneman Live-」が控えている。次は、静なるSoanプロジェクトの世界観へ浸ろうじゃないか。

 

 

PHOTO:遠藤真樹

TEXT:長澤智典

 

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セットリスト

『濁った瞳』

『不確かな箱庭』

『薄紅は舞い散り寂光に消える』

『隔つ虚構紡ぐ真実と憧憬』

『透過幕』

『パラドクス』

undelete

sign…

meteo trive

『朽ち木の行方』

『躁狂の踊り子~山紫水明の宴~』

arrive

hysteria show time

frowery count

-Encore-

62(from DuelJewel)

『月欺けば傀儡が笑う』(煽りループver.)

『刹那を駆ける命の一行に』










2018年02月03日 (土)

【メトロノーム】PENICILLINとのツーマンライヴ@LIQUIDROOM終了!セッションコーナーは狂喜乱舞の灼熱フロアに!

REPORT - 01:10:42

ピコピコとゴリゴリが融合するロックバンド、メトロノームが、偉大なる先輩であるPENICILLINを迎えて、東京・LIQUIDROOMにてツーマンライブ「致死量フリーク症例・抗」を開催した。

 

美麗かつハードでステージから絶対的な圧力を放つPENICILLINのステージのあと、すでに沸騰中のフロアに登場したメトロノーム。

『どうかみなさん、お手柔らかにー!!』

シャラク(VOICECODER=Vo.)が叫び、「世界はみんな僕の敵」でメトロノーム・パートがスタート。

フクスケ(TALBO-1=Gt.)はギターをギュンギュンいわせつつ、弦をストロークした後の指で客席を色気たっぷりに煽る。

リウ(TALBO-2=Ba.)がリズムにのってベースのネックを左右させるのに合わせて客席が左右に揺れる。ステージ中央に据えられたメトロノームロゴが輝くステップの上で、高身長のシャラクが機械のような動きでフロアを睨め回す。

続く「ねじ式」ではイントロがスタートした途端フロアから悲鳴があがる。

サイケなサウンドにコントラストの強い赤と青の照明の中、フクスケが怪しげなステップでギターをかき鳴らし、フロアが前後に大きく波打った。

一気に雰囲気が変わって贈られたのは「千年世界」。

疾走感と切なさが共存するこの曲では、腕が一斉に上がった後クラップが巻き起こる。曲の終盤ではシャラクが高く斜めに伸ばした腕と客席が完全に一致した。

 

MCでは、シャラクがメトロノームのファンに話しかけてますと言いながら『オイラが「お前らー!」って言ったら「私!私!それは私!!」って感じで(盛り上がって)一生懸命応援してくれたら、PENICILLINさんファンがメトロノームを応援したくなるからそういう作戦で行こう』と盛大に作戦をアピールしたあと、PENICILLINファンには『100万バンドいたら100万バンドが言うことを言います。「メトロノーム」って名前だけでも覚えて帰ってください。』と会場をひと笑いせてから投下したのは、メトロノームファンにもレアな「アクアリウム」。

アクの強いサウンドから歌のメロディの雰囲気が目まぐるしく変わる。

青く滲む光のなか囁くようなシャラクの歌声が浸透していく。リウが歌詞を口遊みながらまぶしそうに客席に目をむけた。

 

黒いアコースティックギターがフクスケの前に置かれスタートしたのは「魔法」。

リウもアップライトベースに持ち替えて抱くように爪弾く。

より生々しさを感じさせるパフォーマンスで客席が釘付けに。

テクノSEの後は「暗いbaby」。

長い両腕を大きく伸ばして少し歌謡曲の風味も感じさせるメロディをビブラートも効かせて歌い上げるシャラクが色っぽい。

そこから急にまた色を変えて放つ「コンピュータ」は、ド頭にフクスケとリウが揃って大きく左右にステップを踏んでキュートにスタート。

その後は唯一無二のおもちゃのようなシャラクの歌声にのせてフロアもメンバーも一緒になって無限ジャンプ。

曲中でメンバー紹介するシャラクが自分の紹介と共にお客さんもメンバーのように紹介するとフロアはさらに盛り上がりを魅せた。

 

その後のMCでは、、シャラクが整形するならベスト10の堂々第一と対バンのPENICILLINVo.HAKUEIとのエピソードを話す中で、マイクを通しているにもかかわらず小声で『たぶん、ここだけの話、HAKUEIさんはフォトショップって言葉を知らないと思う』と言うと会場は爆笑と和やかな雰囲気が広がった。

 

「あの、かっこいい曲やりますんで・・・」と投下したのは、メトロノーム再起動後初のシングル曲「解離性同一人物」。

トークのふんわり感から一転、直球で投げられるロックサウンドに会場では拳が突き上げられた。

間奏でテルミンをあやつるフクスケの指先が美しく踊る。

キーボードスタンドの上に立ち上がったリウはさらに高くベースを掲げ、下手ファンはまぶしそうに見つめていた。

続けて「めんどくさい」はまたも完璧にステージ上とフロアが完全に一体となった動きで『めんどくさい』と叫ぶように連呼。

曲中に入るフクスケのひとことは『PENICILLINさんとのツーマン、ドキドキするぜ・・・ドキドキ分度器――――!!!』とPENICILLINGui.千聖をリスペクトした叫び、その後ステージ狭しと走り回りカオスな雰囲気のまま「自分コンプレックス」に突入。

ハードロックとピコピコの共存した楽曲で、この日のサポートドラムのJOEのバスドラムが肝に響きまくる。

リウが尋常じゃない高さにジャンプした後、更に一回転。フクスケのヘッドバンギングとフロアのヘッドバンギングがシンクロした。

メジャー1stアルバムのリード曲「強くてNEW GAME」はリウ、フクスケ、シャラクの歌声が呼応。

サビでは一斉にクラップが鳴り響く。

ギターソロでステージセンターで弾き倒すフクスケにリウが傍らでベースを負けじとかき鳴らした。

最後は『人によっては3回転半回る』とシャラクが語る「φD-SANSKRIT」へ。フロアではファンが精いっぱい伸ばした手のひらが踊り、凄まじく熱いステージに。

サビの「ラップトップ デスクトップ」では人によっては三回転半以上余裕で回って本編が終了した。

 

当然の如く沸くアンコールに再び登場したメトロノームの面々が、PENICILLINのメンバーを呼び込んでセッションタイム。

「何をみんなが聴きたいかわかってる。そのパッション。」といたずらっぽく笑みを浮かべるフクスケ。

事前にお願いしたところ、PENICILLINが快くOKしてくれたというその曲は、イントロで早くもフロアのファン全員が卒倒寸前となったほどのあのナンバー、「ロマンス」。

千聖のギターが入るとフロアの温度が急上昇。狂喜乱舞の波が客席を覆う。

キレッキレのO-JIROのドラムでさらにフロアが揺れに揺れた。

HAKUEIがリウに背中を寄せて歌うと、リウは完全に少年のような笑顔を爆発させる。

さらにHAKUEIに肩を抱かれたシャラクも緊張と照れがないまぜになった様子で歌に熱を込めた。

 

特にリウにジェラシーを感じたフクスケがMCで千聖にそのことを漏らした後、次なるセッション曲はメトロノームのBON DANCE(盆踊り)ナンバー「MATSURI」。

腕を左右に盆踊るPENICILLINのメンバーにおそらく両バンドのファンが驚愕。

シャラク独特の歌声をついで歌いだしたHAKUEIが、シャラクのおもちゃ声に寄せてまさかの鼻をつまんで歌うという爆弾級のインパクトを与えて、ファンはもはや気絶レベル。

サビではHAKUEI本来の色気と激しさを兼ね備える歌声で客席を圧倒した。

MCで「うらやましい!」と言っていたフクスケは、念願かなって千聖と背中合わせでギターをかき鳴らし、リウも合流しての演奏は眼福そのもの。

LIQUIDROOM全体が狂瀾怒濤のピースフルなカオスに包まれ、ツーマンライヴは終わりを迎えた。

外は雨が完璧に雪に変わっていたものの、このライヴに参加した全員の心は燃えに燃えて、それぞれ帰路についたことだろう。

 

メトロノームは3/7NEW SINGLE「弊帚トリムルティ」を引っ提げて、3/17(土)の梅田QUATTROを皮切りに、東名阪QUATTROワンマンツアー「弊帚トリムルティ [059818-7=20]」がスタートする。

シングルには表題曲「弊帚トリムルティ」のほか、新曲2曲を加えた全3曲。

初回限定プレス盤には、20178月に赤坂BLITZで行われた19周年記念ライヴ「しゃーたん&めとたん」の模様に加えて、同年4月に行われたツアー「現代MONO/POLY」のファイナル公演の未公開映像収録のDVDが同梱される。

 

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【リリース情報】

 

メトロノーム Major 2nd Single  『弊帚(へいそう)トリムルティ』

201837日 ON SALE!!

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[CD] 初回限定プレス盤/通常盤共通

01. 弊帚トリムルティ

02. ボクになりたかった僕

03. 友達の和

 

[DVD] ※初回限定プレス盤のみ

メトロノーム 19周年記念公演 『しゃーたん&めとたん』

01. 空想ヒーロー

02. 豆腐メンタル

03. MATSURI

04. 強くてNEW GAME

05. 絶望さん

06. φD-SANSKRIT

Recorded at Akasaka Blitz, August 25th, 2017

 

特典映像:『現代MONO/POLY』 ツアー・ファイナル 未公開 ㊙ ライヴ ・メドレー

Recorded at TSUTAYA O-EAST, April 29th, 2017

 

★店頭特典情報はこちら!http://www.kingrecords.co.jp/cs/t/t10680/

 

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【ツアー情報】

 

■メトロノーム QUATTRO 東名阪ツアー

弊帚トリムルティ[ 059818 -7=20 ]

3/17 梅田QUATTRO  OPEN/START  17:30 / 18:00

3/18 名古屋QUATTRO  OPEN/ START  17:30 / 18:00

3/25 渋谷QUATTRO  OPEN/ START  17:30 / 18:00

 

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Information

メトロノーム Official Website>> http://meto21.com/

メトロノーム Official Twitter>> @meto21_com 

メトロノーム公式LINE>> @metronome

 

PHOTO:大塚秀美











2018年01月30日 (火)

【ライヴレポート】<グラビティ:2018年1月28日 池袋EDGE>「これから売れます。グラビティです!」、グラビティが見せつけた可能性

REPORT - 20:00:46

昨年の9月に始動したばかりの新人バンド・グラビティが結成4ヶ月という短さでバンド初となるワンマンライヴ<見せつけたい!!>を1月28日、東京・池袋EDGEにて行った。

当初は主催イベントの予定だったが、急遽ワンコインワンマンに変更されたこの日の公演は二部制で、一部は無料のトークイベント、二部がワンコインワンマンとなっていた。今回は 二部の模様をお届けする。

 

チケットはソールドアウト、超満員の池袋EDGEは関係者席も解放され、彼らの勢いを感じることが出来る。

ライヴは2月7日にリリースされる新曲『ギラギラ卍系』からスタート。

グラビティらしいフレッシュでポップな楽曲ながら“若さがなければ何もない、俺はそんなことを言わせない。”と歌うなど反骨精神を垣間見ることが出来た。

 

六(Vo)が「俺たちそんな曲数ないです。一曲一曲(気持ちを)込めて歌います。」と宣言して始まったのは『客が欲しい』。

目の前の人をファンにしたいというストレートな気持ちを歌った曲だが、この日のライヴにおいてはフロアにいるのは全員グラビティを見に来た人たちであり、これまで4ヶ月間の彼らの成果がこの日の景色なのだ。

『狼の夢』では六が 「人生、何回あったって、俺は俺がいいと言っていたい!」と叫び、曲の最後に「これから売れます。グラビティです!」と力強く言い切る姿が印象的だった。

 

「みんなとコミュニケーションをとって、みんなのことを考えて歌うことが大事なんだと、 このバンドを始めて知りました。

僕はみんなのことを想って一曲一曲届けたいと思っているので、受け取る準備出来てますか?」

と気持ちを伝えて始まったのは『アウトオブアウト』。

 

「俺にもたくさん憧れの人や真似したい人がいます。だけどそれじゃ意味ないんだ!

自分で自分の想いを自分なりに伝えられなきゃ!!」

と叫ぶ六は、未来を良いものしようと我武者羅に何かを伝えようとしているように見えた。

 

「誰しもが夢を叶えられるわけじゃない。俺もそうかもしれない。だからこそ、俺たちなりの応援歌を届けます。」

と始まった『カナワナイ』では、夢が叶わなかったとしても、もがくことに意味があると歌い、六がギターを手に歌った『ろくでなし』では“また僕らは強くなれる”とポジティブに歌い上げた。

 

ここからライヴは終盤戦へと差し掛かる。

メンバー全員が楽器を置いて踊りながら自己紹介をする『よいしょ!わっしょい!グラビティ!』ではフロアも一緒になって踊り、『LIMITED『忍者』』では忍者モッシュというグラビティ独自のモッシュでフロアを楽しませた。

「まだバテてないよな?」と煽り始まった彼らの代表曲である『HIGH Hi!!!』ではフロアにウェーブを巻き起こし、この日一番の盛り上がりを見せ本編の幕を閉じた。

幕が閉じる最後の瞬間まで、笑い合いながら音を鳴らし続けていたメンバーたちがこの日のライヴの楽しさを表しているように見えた。

 

アンコールでもフロアを楽しませることを忘れないのがグラビティ。

なんとオーディエンスからアンコールがかかる前に自らアンコールをかけ幕を開けてしまったのだ。

六は後方の扉から登場し、フロアの真ん中で歌うと宣言。

アンコールでは『SNOW』を披露し、フロアは最後の力を振り絞りヘドバンで応戦、完全燃焼で記念すべきファーストワンマンを締めくくった。

 

誰かの真似ではなく、おもちゃ箱をひっくり返したようなカラフルでバラエティーに富んだ、自分たちにしか出来ないやり方で登りつめていくという決意を見せつけたグラビティには、無限の可能性が広がっている。

誰しもが夢を叶えられるわけじゃないことを知っていてもなお、六は改めてこう言ってステージを後にした。

 

───「絶対売れてみせます!」

 

終演後には、4月に杏(Gt)のバースデー主催イベント<叩かれたい>の開催と、5月にはバンド初となる東名阪ワンマンツアー、そして6月のニューシングルリリースが告知され、さらにギラギラと勢いを増すばかりのグラビティから目が離せない。

 

取材・文◎オザキケイト

 

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<ワンコインワンマン「見せつけたい!!」>

2018年1月28日(日)@池袋EDGE セットリスト

 

01.ギラギラ卍系

02.客が欲しい

03.HITODENASHI

04.狼の夢

05.アウトオブアウト
06.意味不明3連発
07.カナワナイ
08.ろくでなし

09.よいしょ!わっしょい!グラビティ!

10.LIMITED 忍者

11.HIGH Hi!!!

 

●ENCORE

12.SNOW

 

 

★グラビティ★

http://gravioffi.com/