2018年04月08日 (日)
【ライブレポート】0.1gの誤算、完全ソールドアウトのマイナビBLITZ赤坂で見せたヴィジュアル系シーンの時代のうねり━━「ヴィジュアル系って最高だから!俺はこのジャンルを殺したくないと思っている」
REPORT - 19:00:002018年3月27日マイナビBLITZ赤坂で0.1gの誤算の2周年ワンマンライヴ<【運命よそこをどけ、俺たちが通る】>が開催された。
桜満開の赤坂にそびえるマイナビBLITZ赤坂の内部は完全ソールドアウトしフロアは超満員、緊張と興奮が入り混じった空気感の中カウントダウンが始まる。大声援の中共にSEが流れお馴染みとなった緑川裕宇(Vo.)のMCと共にメンバーが一人づつ入場する。緑川の咆哮と共に始まった「【K】0626【渇望】」酒宴の席のコールを取り入れたパーティソングで緊張入り混じっていた会場の空気が一瞬にして「誤算の世界」へ変貌した。
そして、男女入り混じるコール&レスポンスからの「必殺!からくり七変化!」「オオカミ男と月兎」へとアップナンバーが続く。旗を出しなさい、の呼びかけと同時に続くインド音楽をモチーフにした「インドの有害屋さん」では一斉に旗が会場を埋め尽くし一糸乱れぬ統率で旗が舞う。続くのは和音階のイントロから始まる「天地開闢」、彼らの楽曲のバリエーションの多さには常に驚かされる。
一呼吸置いたMCでは
「0.1gの誤算です!イエーイ!」「今日入りして俺は思ったよ、意外と小せぇなって。前にここに見に来た時にその出ていたボーカルの人が言っててその時は何言ってんだデケェじゃねえかよ、って思ってたけどやっぱり小さいな!おい!」──緑川
と満員のフロアに問いかけ、フロアもそれに答える。多くの者たちが目指し、憧れても到達できない会場であるのが事実である中、バンドとしての規格の大きさを改めて思い知らされる。そしてタイトルからは想像はつかないが悲恋を描いた叙情的な楽曲「残飯パセリーナ」愛に飢えた男を描く「溺愛ヤンデレボーイ」と続く。
アレ持ってこい、の声で運ばれて来たのはなんとビニールボート。集まった男が支えたボートに緑川が乗り、そのままフロア中央に移動し始まったのは「【S】0723【終焉】」汚い大人たちへのアンチテーゼを体現した魂の叫びが響き渡る。続く「プラチナ」では眞崎大輔(Ba.)のメロディアスなベースラインが冴え、「グリッターレイ」ではMIX、座った状態でのウェーブ、ヘドバンと会場全体が一つになり暴れまわり、誤算ワールドの真髄を感じられた。そして楽器陣によるインスト曲「希少種たちの運命」、では眞崎のスラップ、河村友雪(Gt.)の流麗なギターソロ、それに応酬するかのように静かな佇まいからは想像つきにくい水田魔梨(Gt.)のエモーショナルなソロ、そして神崎流空(Dr.)の激しくも正確無比なドラムが冴え響く。過激なパフォーマンスが話題になりやすいバンドではあるがそのライヴ力を根底から支えるのは各メンバーの裏打ちされた演奏力であることを思い知らされる。そして各メンバーとバンドを結成した際の話を緑川が始める。本音を吐露した緑川の叫びに続く「Truth」、緑川の想いに呼応するかのごとく会場が揺れた。
おはようございます!の呼びかけで河村が口を開く。
「一年ぶりくらいに円陣組んで掛け声合わせたんですよ、そしたらむっちゃ緊張するっていう(笑)」──河村
「みんな円陣の時ジャンプするんだけど緊張のせいでちょっとしか飛べて無いっていうね(笑)」──眞崎
そして緑川の赤坂をパリピの街に変えたいと思ってるんだけど!と声を響かせ始まった「トロピカループゴサンバ」、盛り上げることに特化した曲により会場のボルテージは一気にピークに達する。続く次曲は「男闘魂戦争 卍燃えよ誤算光殺砲卍」、オリエンタルリフを彷彿とさせる中華風の楽曲だ。煽りまくる緑川とそれについていくフロアの姿を見て『「教科書通り」をぶち壊せ!』の歌詞が目前に広がる誤算のバンドとしての生き様と重なったのが非常に印象的であった。そしてフロアではまさかの男を呼び寄せてのアイドルオタクVSギャ男(V系ファンの男性の俗称)による綱引きが行われた。先述通りの自由さに、円熟したと思われたシーンの新しい可能性を見出すことができた。まさに”教科書通りでない”ライヴアクトがそこには繰り広げられていた。
そして緑川が中学生の頃に聴いていた洋楽、メタルと日本語を融合させたという「灼熱する轟音の旋律と毛根に捧げ鎮魂歌~レクイエム~」、鋼鉄の旋律が響き渡る。ホラー感満載の「ZOMBIEs LOVE LETTER」。世界で一番新しいライヴをしているのはここ東京赤坂BLITZ、0.1gの誤算!の声から続くのは「NEVER ENDING」、心掴まれるキャッチーなメロディに不屈の信念を謡う歌詞が響き渡る。
そしてラストの言葉と共に緑川が会場に語りかける。
「この2年間、色々な音楽をやって来た。色々なメッセージも伝えた、しかし俺はこの2年間、1日目からずっと言い続けて来たことがある。何かって?ネットだけで粋がるクズにはなるなよって!何度炎上したことか、、そんな炎上、、ここまで届かねぇよ!」──緑川
0.1gの誤算はその自由奔放さ、ライヴアクトの独自性から常に極端な賛美両論が浴びせられたバンドだ。そしてそれは今なお止んではいない。しかしながらそれらの意見に左右される事なく、己の道を突き進んだ結果がこのマイナビBLITZ赤坂ソールドアウトという結果である。自身の道に、裏打ちされた結果が出た以上彼らはもう止まらないであろう。
バーカ!死ねっ!!から始まった「【L】1126【悲劇】」、ネット上でしか虚勢を張れない者たちへの痛烈な批判を込めたメッセージが胸を刺す。他者の意見などどうでも良い、俺が一番正しい、そう妄信的に思える事こそ真のアーティストたる要件なのかもしれない、そう感じさせられた。
怒涛の勢いで駆け抜けた本編が終了した後、一息つく間もなくスクリーンが降りる。まず映し出されたのは会場限定シングルの発売、そしてまさかの53箇所のツアーを行うという発表。ツアー箇所が発表される度に歓声が上がる。そしてニューシングル「アストライアの入滅」のMV映像が流れる。過去に所属事務所を抜け、自主で活動していくという選択をとった彼らの反撃とも取れる挑戦的な内容だ。信じるべきか否か、そしてその選択の先にどう生きるか、そんなことを考えさせられる楽曲だ。そして刹那の静寂の後、心音が会場に重く響き渡る。その鼓動と緊張は瞬く間にフロアに伝染し、皆が固唾を飲んでスクリーンを見つめる。息苦しさすら感じる中その文字が衝撃と共に眼前に映し出された。「2018年8月18日(土)Zepp DiverCity」最早悲鳴にも似た叫びがフロアから響き渡る。そう、彼らが次のステージとして選んだのはZepp DiverCityでのワンマンライヴであった。
歓喜と少しの混乱が入り混じった中アンコールが始まった。SEによりメンバーが再登場した後第1曲目は「アストライアの入滅」激しさの中に荘厳な静寂さを秘めたライヴアクトによって一気に誤算の世界に引き込まれる。そして「21gの感傷」、彼らの始まりでもあるこの曲は今なお新鮮さを失わず聴衆たちを導いている。
爆音が止みクリーンなギターのアルペジオだけが鳴り響く中、静かに緑川が語り出す。
「俺は子供の頃からヴィジュアル系が好きで、当時は学校の普通の友達がヴィジュアル系を聴いていたんだよ。それから15年くらい経った。今寂しくないかこのジャンル?どうしちゃったんだよって俺は思ってる。ヴィジュアル系好きなやつじゃないとヴィジュアル系聴いてないんだよ。昔はライヴに行っても色々な人がいた。そして去年の一周年記念ワンマンライヴ、いいライヴをしたけどバンギャしかいないんだよ、それが悔しくて。それから一年、色々なジャンルのライヴに出て魂を向き合って会話して、ライヴをしてきた。そしたら今日、男もバンギャも、子供も、おばあちゃんも来てくれました!ヴィジュアル系って最高だから!俺はこのジャンルを殺したくないと思っている。そして今、こうやって混ざりあえてる、だからこそZepp DiverCityいけるって確信したんだよ!無理だって思ってんだろ?なら俺が成功させてお前らビックリさせてやるよ!今日はありがとうございました!」──緑川
近年ヴィジュアル系シーンはかつての勢いを失い停滞気味になっている、それは歴然たる事実である。この緑川という男、そして0.1gの誤算というバンドはそれを受け入れた上で敢えて戦っていくと語った。タブー視されていた女性アイドルとのイベント出演、メイクをすることに対して拒否反応の強い邦楽バンドフェスへの出演など、下手をすれば既存のファンをも失いかねない攻撃的な姿勢でこの一年を突き進んだ。しかし、その原動力はヴィジュアル系に対する愛であった。そしてその結果はこの日集まった人たちを見れば一目瞭然、バンギャにもアイドルオタクにも、ジャンルの壁を越えた先にメッセージが届いた証拠である。そしてその想いは「この声が届くまで」で歌として伝えられた。フロアには頬を濡らしながらその想いを受け取っている姿が多く見られた。そしてファンを守って一緒に先に進もうという気持ちを表した新曲「アストライアの転生」でアンコールの幕は閉じた。
しかしフロアの声は終わらない、鳴り止まないアンコールの声に応えるようにメンバーが再登場。水田と眞崎によるユーモア溢れるトークの後にダブルアンコール一曲目は「こんな僕ら、どうですか?」煽りまくる緑川に呼応するように暴れ狂うフロア、その後も「混沌的極悪暴曲-ヴィジュアルロックパロディウス-」と暴宴は紡がれていく。「ナツイロドロップ」で会場の空気感が一体になった後、
「こんな小さな赤坂BLITZで俺の人生が終わっていいわけねぇだろ!」「お前ら人生にくだらない区切りなんてつけんじゃねぇよ!これからも、ついてこれるよな?」──緑川
とラストの曲に選ばれたのは彼らの代表曲といっても過言ではない「有害メンヘラドール」誤算の真髄とも呼べる傍若無人なアクトにより約3時間にも渡る狂宴は幕を閉じた。
彼らとファンの熱量に圧倒された激情の3時間、そこにはヴィジュアル系のシーンを変える時代のうねりがあったように感じた。
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【information】
-53本企画Final- 底辺からの下克上!!俺がゼップに立つ時代だぞコラ卍?〜緑川裕宇Birthday〜
【日程】2018/8/18(土)
【場所】Zepp DiverCity(TOKYO)
16:00開場/17:00開演
【料金】スタンディング 5,000円(税込)
※入場時ドリンク代別途必要
※3歳以上有料
★チケット:
■抽選エントリー受付日程
3/27(火)22:00~4/22(日)23:00
https://t.co/hNpcROFIVO
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Zepp Diver City制圧 53の系譜 -53本企画-
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■-53本企画-【Zepp Diver】未開拓都市無料巡礼-弐-【ソールド祈願】
5/3 イオンモール幕張
5/7 月曜 長崎 DRUM Be-7
5/9水 熊本 DRUM Be-9 V2
5/10木 鹿児島SR Hall
5/12土曜 大分 DRUM Be-0
5/16水 高知 BeeStation
5/17木 松山 サロンキティ
5/24木神戸 太陽と虎
5/26土和歌山 CLUB GATE
5/29火奈良 NEVER LAND
5/30水滋賀 U STONE
6/1金岐阜 Ants
6/6水秋田 Club SWINDLE
6/7木盛岡 the five morioka
6/9土 郡山 #9
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■-53本企画-【Z】暴れたいバンギャ限定ワンマン【制圧】
5/6日曜 福岡 DRUM SON
5/20日 池袋EDGE
5/27日心斎橋 アメリカ村DROP
6/2土名古屋 ell.SIZE
6/10日 仙台HooK
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■-53本企画-【Zepp Diver】関東大進撃【ソールド祈願】
6/14木 新宿RUIDO K4
6/16土柏ThumbUp
6/17日横浜BAYSIS
6/19火西川口 Hearts
6/20水水戸SONIC
6/23土前橋 DYVER
6/24日HEAVEN’S ROCK 宇都宮 VJ-2
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■-53本企画-【Zepp Diver】誤算VSツワモノ【ソールド祈願】
6/28 新宿HOLIDAY
7/14 新宿RUIDO K4
7/15 新宿RUIDO K4
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■-53本企画-【Zepp Diver】運命を越えた先の世界【ソールド祈願】
7/1日 札幌SUSUKINO810
7/2月札幌SUSUKINO810
7/5木 池袋CYBER
7/7土金沢AZ
7/8日長野J
7/10火新潟GOLDEN PIGS BLACK STAGE
7/11水仙台MACANA
7/21土福岡DRUM Be-1
7/23月広島セカンドクラッチ
7/24火鳥取AZTiC
7/26木岡山IMAGE
7/27金高松DIME
7/29日京都MOJO
7/30月浜松FORCE
8/2木 渋谷TSUTAYA O-WEST 〜河村友雪Birthday〜
8/11土大阪MUSE
8/12日名古屋 SPADE BOX
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■-53本企画-番外編ファンミーティング
6/3日 赤鰤釣れました!魚釣り大会!
7/16 有害玉転がし(ボーリング大会)
8/5日 有害だらけのBBQ大会2
8/6月 K4 公開ゲネプロ
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8/9 TSUTAYA O-EAST
0.1gの誤算presents feat.つかさし
もんぐサミットvol.2
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★0.1gの誤算 official HP★
https://gosan.g1-corp.com/
2018年04月03日 (火)
【ライヴレポート】<UNiTE. 7th Anniversary oneman live -U&U’s HELLO- AT Zepp DiverCity>2018年3月29日(木)Zepp DiverCity◆「数あるたくさんの選択肢の中で僕らユナイトを見つけて、 出会ってくれたみんなには本当に感謝しています。」
NEWS - 13:59:082011年の始動以来、“終わらないバンド”という命題を掲げて活動してきたユナイトが、3月29日(木)東京・Zepp DiverCity(TOKYO)にて結成7周年記念ライヴを行った。
この日はまず、前説からスタート。
場内が温まったところで本編へ移行するや否や、客席からはものすごい歓声が沸き起こった。
それもそのはず、ステージ上に現われたメンバーは、新曲「–ハロミュジック–」のアーティスト写真と同じポーズでそこに立っていたのだから。
カラフルでありながらスタイリッシュな衣装と相まって、結成7周年の貫禄を感じさせる。
そのまま各々が定位置へと動いた後、本日1曲目となる「–ハロミュジック–」を演奏していく。
いきなりの新曲始まりということにも驚かされたが、楽器隊の演奏力の向上には目を見張るものがあった。
ジャズベースを基本に置いた上でのダンサブルなリズムにU’s(ユナイトのファンの呼称)は自然と体を揺らしていく。
さらには、ダンサーを加えるという演出も曲の世界観をより豊かなものにしていた。
「HELLO! Zepp DiverCity。一緒に8年目の一歩を繰り出そう。会いたかったよ、準備出来てるよね!」
結(Vo)の第一声に場内の熱気が高まるのがわかる。
そんな中で披露された「universe」はどこまでも力強い演奏が印象的だった。
フロント陣が一斉に前に出て華やかな様子を見せた「イオ」では「後ろまでちゃんと見えているからね!」と優しさを覗かせる一面も。
「今日3月29日はユナイト7才の誕生日です。7年間僕らが活動出来たのは、たくさんの人たちの支えがあったからだと思っています。
皆さん、いつも本当に僕らを支えてくれてありがとうございます!」
そうして感謝の気持ちを述べた後には、今日のライヴタイトルについて話を進めていく。
「今日のタイトル、HELLOっていうのね。随所でHELLOって言っていこうと思うから、僕がHELLOって言ったら、みんなもHELLOってしっかり返して下さい、いいですか!Zepp、HELLO!」
それに対して大きな声でHELLOと返していくU’s。
「いい感じだね。それじゃあ、両手をあげて。あげたまま手拍子下さい!」
そこから「BadRequest」や「Love_Duck_Core_Nothing」を演奏していくと、U’sも先程より笑顔を全開にして楽しそうな表情を何度も浮かべていったのだった。
「Love_Duck_Core_Nothing」の演奏が終わり、一呼吸付いたところでスポットライトが結に当たる。
ゆったりと始まった「マーブル」は、しっかりとした意志の下で展開されていっただけに、以前と比べても格段に聴き応えがアップした。
この後には、僕らの音楽に浸ってもらいたいという趣向から、座席に座って曲を楽しむというスタイルへと移行。
「THEATER -LA-」では、ステージの高い位置に組まれた踊り場で男女のダンサーが曲の雰囲気にあわせて踊ることによって、曲が描き出す風景を耳だけでなく、目でも楽しむことができた。
もちろん、主役はユナイトの5人であることに間違いないのだが、椎名未緒(Gt)が綴ってきた曲たちはどれも素晴らしい物語性を持っている。
それだけに、このような映画のワンシーンを切り取ったような演出方法がよく似合う。
「snow slow」も同じように演出にこだわりを見せていく。
後方のスクリーンに雪の映像が流れる中、情熱的にリズムを作り上げるハク(Ba)と莎奈(Dr)。
近年ではリズム隊としての相性の良さにも磨きがかかってきただけに、今後ますます楽しみな2人となっている。
「PiNKY_she_SWeAR」はLiN(Gt)がアコースティックギターを弾くという嬉しいサプライズも。
こうして曲によって様々な表情を見せていくのが、ユナイトの最もたる武器だろう。
ここまで飽きさせることなくライヴは進んでいった。
後半戦に入る前にはメンバー同士の掛け合いがあったり、和気あいあいとしたところを見せ付ける。
5人5様、はっきりとしたキャラクターの違いも人気の秘訣に違いない。
「まだまだいけるかい! しっかり付いてこいよ!」その言葉をきっかけに後半戦がスタート。
「ナユタの秘密」を始め、ノリの良い曲を中心にライヴは展開されていった。
「ノゾキアナ?」は、遠慮なく騒いじゃいなよという結の扇り文句につられるようにして、U’sが左右にモッシュを繰り返していく。そして、今日の合言葉であるHELLOはここでも使われた。
U’sがHELLOの合図に合わせて上にジャンプする姿は愛らしく、ここにいる全員でライヴを作り上げている感じがした。
次の「チュリップ」では、リズムセッションから始まり、そこに重なるようにしてギター陣の音が厚みを加えていったのだが、これも今の彼らだから似合う演出だったといえよう。
また、曲のタイトルどおりに結がチューリップの花を3本持ってステージに登場し、それを客席に投げ込むという粋な計らいもなかなかのもの。
そこから何曲か演奏を続けていき、ラストはユナイトとU’sにとって大切な曲である、この曲を。
「最近ね、時代が進歩して色々な娯楽が世の中にたくさん溢れていて。
そういった数あるたくさんの選択肢の中で僕らユナイトを見つけて、出会ってくれたみんなには本当に感謝しています。
その感謝の気持ちを忘れずに、僕らが出会えた奇跡を、最後この曲に込めたいなと思います。
出会ってくれてありがとう「アイ -‘ation-」」。
“70億分の1で 出会えた奇跡 この価値を今考えて”という歌詞で始まるこの曲はどこを切り取っても愛で満ち溢れている。
だからこそ、この曲を演奏している瞬間はここにいた誰もが幸せな気持ちになれたはずだ。
曲が終わり、ライヴは最後にこのような言葉で締め括られた。
「本当に7年間ありがとうございました。
そして、8年目も僕らユナイトをよろしくお願いします。まだまだいくよ!」
終わらないバンドとして、ある種の使命感を持ち活動を開始したユナイト。
これからは、終わることのないバンドとして自由に歩み続けていってくれることだろう。
なお、気になる今後の活動内容だが、5枚目のフルアルバム『NEW CLASSIC』がリリースされることが、結成7周年記念ライヴの場で発表された。前作『UNiVERSE』以来、約3年ぶりのオリジナルアルバムとなる。
7周年記念ライヴの1曲目に披露された「–ハロミュジック–」も収録されるとのことなので楽しみにしていたい。
そして、アルバムのリリースに伴い、全国ワンマンツアー「強くてNEW GAME」が行われることも決定した。
詳細については、ぜひ、ユナイトオフィシャルホームページをチェックしていただきたい。
写真◎西槇太一
文◎水谷エリ
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<LIVE情報>
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■UNiTE. ONEMAN TOUR 2018 「強くてNEW GAME」
6月25日(月) 渋谷WWW
6月30日(土) 水戸LIGHT HOUSE
7月1日(日) HEAVEN’S ROCK宇都宮VJ-2
7月6日(金) 金沢AZ
7月7日(土) 福井CHOP
7月14日(土) 仙台HooK
7月16日(月・祝) 郡山CLUB #9
7月19日(木) 長野CLUB JUNK BOX
7月20日(金) 高崎club FLEEZ
7月26日(木) 名古屋Electric Lady Land
7月28日(土) 神戸VARIT.
7月29日(日) 高松DIME
8月3日(金) 札幌COLONY
8月4日(土) 札幌COLONY
8月9日(木) HEAVEN’S ROCKさいたま新都心VJ-3
8月12日(日) 福岡DRUM SON
8月13日(月) 福岡DRUM SON
8月15日(水) 広島SECOND CRUTCH
8月18日(土) 大阪 阿倍野ROCK TOWN
9月2日(日) 恵比寿LIQUIDROOM ※ファイナル
9月8日(土) 沖縄 桜坂セントラル ※裏ファイナル
9月9日(日) 沖縄 桜坂セントラル ※裏ファイナル
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【チケット料金】
[9月2日恵比寿LIQUIDROOM公演] 前売¥4,800 当日¥5,300(税込・ドリンク代別)
[その他の公演] 前売¥4,300 当日¥4,800(税込・ドリンク代別)
※未就学児童入場不可
※営利目的の転売禁止・転売チケットの入場不可
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【mobile FC [elite U’s]抽選先行】受付中https://goo.gl/J8hjp6
[抽選エントリー期間] ~4/9(月)23:59
【チケット一般発売】
[6月・7月公演] 5月26日(土)10:00~
[8月・9月公演] 6月23日(土)10:00~
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<リリース情報>
★5th Full ALBUM 「NEW CLASSIC」
2018年6月20日(水)発売
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・会場&通販限定盤 (CD2枚組 13 Songs+13 Songs) / \5,000(税込) / DCUN-17~18
【収録曲】通常盤11曲に加え、新曲2曲を加えた計13曲を収録。さらに13曲全てのinstrumentalとなるoff.vo盤付きの2枚組。
特殊パッケージ&豪華ブックレット仕様。
ライヴ会場&通販サイト「ユナハンッッ!!」(http://www.official-store.jp/unite)限定販売
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・通常盤 (11 Songs) / \3,000(税込) / DCUN-19
【収録曲】 新曲「–ハロミュジック–」やシングル曲「ジュピタ」「A Little Picture」や
ライヴ定番曲「ディシバダルツ」「ナユタの秘密」「ノゾキアナ?」を含む全11曲収録。
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【通常盤CD取り扱い店】
ライカエジソン全店舗 / littleHEARTS.全店舗 / ZEAL LINK全店舗 / 自主盤倶楽部
Brand X / 音楽処 / fiveStars / マジカルスクエア / SKULL ROSE
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<通常盤購入者対象インストアイベント>
6月05日(火) littleHEARTS.名古屋店
6月07日(木) fiveStars
6月09日(土) 自主盤倶楽部
6月10日(日) littleHEARTS.町田店
6月16日(土) Brand X
6月17日(日) 高田馬場ZEAL LINK
6月23日(土) 渋谷ZEAL LINK
6月24日(日) ライカエジソン東京店
7月15日(日) littleHEARTS.仙台店
7月24日(火) 名古屋ZEAL LINK
7月25日(水) ライカエジソン名古屋店
7月27日(金) ライカエジソン大阪店
7月30日(月) littleHEARTS.高松店
8月05日(日) 音楽処
8月11日(土) SKULL ROSE福岡店
8月16日(木) マジカルスクエア
8月17日(金) littleHEARTS.大阪店
8月19日(日) 大阪ZEAL LINK
9月01日(土) littleHEARTS.新宿店
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★ユナイト オフィシャルサイト★
2018年04月02日 (月)
己龍、BugLug、R指定、vistlipによるライブツアー「均整を乱す抗うは四拍子」終幕!
REPORT - 15:03:06
ヴィジュアルシーンの新世代を担う4バンドが集結したイベント・ライヴ『均整を乱す抗うは四拍子』(以下、四拍子)が、2年の歳月を経て復活した。“四天王”と呼び声の高い、己龍、BugLug、vistlip、R指定が前回に続いて総出演するとだけあって、話題を集めた。そうして始まったツアーは各地で熱い戦いを繰り広げ、3月30日(金)、東京・新木場STUDIO COASTで終わりを迎えた。
ファイナル公演のトップバッターを飾ったのは、己龍。満員となったフロアをしっかりと温めるべく、1曲目の「天照」から熱量高めに演奏していく。MCでは、一色日和(Ba)のアンプに貼られた無数のステッカーに黒崎眞弥(Vo)が突っ込みを入れる。このステッカー、各バンドのベーシスト(通称、ベース會)がデザインしたものであり、本公演ではオフィシャルグッズとして販売されていたのだが、眞弥が「ベース連中、気持ち悪いぐらい仲良いものね」と言うように、2回の四拍子を通してメンバー間の仲は相当なまでに深まったようだ。また、昨今解散するバンドが多いことにも触れ、「こうして自分たちが活動出来ているのは紛れもなく応援してくれる皆のおかげ」と感謝を述べる一幕も。ラストで披露された新曲の「春時雨」まで、ファンに寄り添いながらも自分たちの個性を発揮してくれたステージを見せてくれたのだった。
R指定も己龍と同じように、良い意味で癖の強いバンドだ。それゆえ、パッと見は近付きにくい印象があるかもしれないが、ひとたび彼らのライヴを観てみると、その癖の強さに惹かれていくことだろう。この日はノリやすい曲を中心に並べながらも、ホワイトデーに発売されたばかりの新曲「規制虫」と「-ZANGE-」を続けて披露。このツアーですっかりお馴染となっている2曲なだけに、フロアの盛り上がりも上々だ。「-ZANGE-」では、マモ(Vo)の「お前たちは何を懺悔する? さっきの己龍をかっこいいと思ったことか?」とイベントならではのイジリを入れてみせる場面もあった。どのバンドのファンでも自分たちのライヴに引き込んでしまうあたり、さすがライヴキラーだ。さらには、イベント・ライヴでは久しぶりの披露となる「ソメイヨシノ」を披露。桜がひらひらと舞う時期だっただけに、なんとも粋な計らいだった。
vistlipはワンマン・ライヴさながらの熱気でフロアを楽しませてくれた。オープニングを飾った「FIVE BARKIN ANIMALS」では、「まずは跳びはねろ!」という智(Vo)の扇り文句に合わせて、観客がその場で跳び、持っていたタオルを振り回す。同じように、「偽善 MASTER」でも、「新木場モッシュしやすいよね? 今日で(四拍子)終わっちまうからな!」と扇っていくと、曲に合わせて観客が右に左にと、一斉にモッシュを始めたではないか。それを見て、「良い景色だ!」と満面の笑顔をフロアに向ける智。その後も、「GLOSTER IMAGE」や「HEART ch」でフロアを沸かしていく。楽器隊の演奏のうまさはさることながら、「LION HEART」では、相変わらずと言っていいほど、海(Gt)のラップが光っていた。様々な楽曲を通してミクスチャーロックをいとも簡単に盛り込むあたり、vistlipはヴィジュアルシーンの中では貴重な存在と言えよう。
トリを飾ったのは、BugLug。2番手で出演したR指定のマモが本編中に「一聖、おかえり。あいつが帰ってきたおかげで俺もやる気になった」と言っていたのだが、本イベントは一聖が怪我から復活しなかったら実現は不可能だったと思う。それだけ、彼の存在は大きく、四拍子に欠かせないものだった。「最後まで残ってもらったからには後悔させねぇぞ、俺たちに付いてこい!(一聖/Vo)」という頼もしい発言から、BugLugのライヴはスタートした。「Mr.アリゲイター」「KAIBUTSU」「ギロチン」など、ヴィジュアル系ファンならば一度は耳にしたことのある楽曲と独特の映像や照明演出は、BugLug以外のファンも大いに楽しむ様子が見られた。なお、本編の途中には、8月にBugLugフェスをやることと、9月に日比谷野外大音楽堂でワンマン・ライヴをやることが発表された。四拍子でさらなる力を付けた彼らの今後に期待したい。
BugLugのライヴ後には、出演者全員がステージに出て大セッションが行われた。各バンドのスペシャル・メドレーで構成されていたのだが、自分の持ち歌ではない曲を歌うヴォーカル陣の姿は新鮮であり、そこを支える楽器隊も終始和やかな様子で、最後にマモが放った「ここがヴィジュアル系シーンの中心だ!」という言葉こそが本イベントの成功を物語っていたように感じる。ここからまた、各バンドはそれぞれの道のりでヴィジュアル系を盛り上げていってくれるだろう。そしてこの先、交わることがあれば、四拍子の再演もあるかもしれない。“二度あることは三度ある”のだから。
文●水谷エリ
撮影●田辺佳子
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「均整を乱す抗うは四拍子」
出演:己龍 / BugLug /R指定 / vistlip
3月11日(日) サッポロファクトリーホール
3月13日(火) 仙台Rensa
3月17日(土) 名古屋ダイアモンドホール
3月18日(日) 岡山CRAZYMAMA KINGDOM
3月21日(水・祝) 福岡DRUM LOGOS
3月24日(土) なんばHatch
3月30日(金) 新木場STUDIO COAST
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「均整を乱す抗うは四拍子」
◉トレーラー https://youtu.be/HiSzN922L8w
◉特設サイト http://4byoushi.com/
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◉オフィシャルFacebook https://www.facebook.com/4byoushi
――――――――――–
己龍 オフィシャルサイト http://www.kiryu-web.net/
BugLug オフィシャルサイト http://www.buglug.jp/
R指定 オフィシャルサイト http://www.r-shitei.net/
vistlip オフィシャルサイト http://www.vistlip.com/