2019年02月08日 (金)
【ライヴレポート】<AIOLIN 2nd Anniversary ONEMAN ANTITHESE~AIOLIN 過去最大の挑戦 全員の夢を乗せて~>2019年2月6日(水)TSUTAYA O-WEST◆3rd ALBUMリリースと初東名阪ワンマンツアー開催決定!「全員で天下を取りに行く──。」
REPORT - 22:08:51「AIOLIN 2nd Anniversary ONEMAN ANTITHESE~AIOLIN 過去最大の挑戦 全員の夢を乗せて~」。彼らの強い意思を示したそのタイトルに触れたとき、素直に「AIOLINらしいなぁ」という感想を抱いた人たちも多かったのでは??。この日は、会場に足を運んだ人たちのみならず、ライブには行けずとも、彼らの世界観へ魅了されたすべての人たちがAIOLINに託した夢を花咲かせる日。2月6日(水)、始動から2周年を迎えたこの日AIOLINはTSUTAYA O-WESTの舞台に立っていた。一年前に決めたという大舞台だ。この空間に描いたAIOLINの物語を、ここへ記そう。
独特な美しさと世界観を放つSEの音色に乗せ、舞台へ姿を現したメンバーたち。息を呑むようにステージを見つめる観客席へ向けて放たれた最初の一音はヴァイオリンの音色だ。ライブはヒカリトの奏でる艶やかなヴァイオリンの調べに重厚な音を塗り重ねてゆく『Antithese』から幕を開けた。麗しくも憂いを持った歌声と豪快な音の交じり合う楽曲が、触れた人たちの意識を黒い奈落の底へ引きずり込む。祈りのように胸に堕ちるヒカリトの歌声。誰もが彼らに導かれるまま、熱い音のうねりの中へ心地好く身を浸していた。
気持ちを荒々しく掻き立てるヴァイオリンの音色へ刺激を受け、感情が激しく沸き立つ。次に飛びだしたのが『Distress』だ。サビで会場中に響かせた、メンバーと観客たちとの想いを重ねあった雄々しき歌声。間奏での、気持ちと身体をぶつけあったバトル。美しく猛るシンフォニーは、感情の針を振り切るようにどんどん熱を上げてゆく。曲中の圧巻のヴァイオリンソロも見ごたえ十分だ。そのまま今度は嘆きや決意の心を現すように響くヴァイオリンの音色と、唸りを上げ疾走する音を背負いながら、ヒカリトが『Remember The Name』を突き付けた。気持ちを剥き出した勢いに圧倒されるどころか、負けまいと牙を剥く観客たち。優美さと豪快な音が錯綜する中、誰もが感情の螺子を狂わせ、恍惚の宴の中へ嬉しく身を投じていた。
「ついにこの日が来ました。今までで一番の、最高の夜を始めようか、ついてこいWEST!!」、レイスの轟音ベースソロから始まる『Vanity』を掲げAIOLINは観客たちを騒ぐ熱狂の中へ連れ出した。ノイズにも似た重く激しい音を次々と突き付け、理性を破壊するメンバーたち。宴は、己を開放してこそ楽しめる。みずからを解き放ち、本性を剥きだしてこそ恍惚を覚える。それをAIOLINは導き出していった。「まだまだやれますか!!」、激しく貫く衝撃に頭がブッ飛んだ。轟音巻き起こす『Bullet』を撃ちながら、剥きだした気持ちのままに雄々しく攻めるメンバーたち。感情的な歌声と旋律が次々と重なり、観客たちを暴れる野獣へ変えてゆく。理性なんか捨て去り、叫びたい気持ちのまま声を荒らげ続けろ!!。心を開放するとても美しい旋律と、身体を激しく貫く重厚なリフビートが重なり合う。そこは華やかで美しい楽園のよう。なのに、その楽園を壊したいくらいに暴れたい。彩色煌めく歌や演奏を届ける『Colors』はヒカリトと悠のツインギターソロが印象的だった。疾走感溢れる音の光の中で心が騒ぐ感覚を覚えずにいれなかった。
物語は暗転。ヒカリトの手にしたヴァイオリンが奏でる『Violin Solo-Y saye Sonata No.3 Ballade』クラシックの超難曲だ。哀愁と超絶技巧が導く音色は、次の物語へ観客たちを連れ出した。
重厚ながら他の楽曲と異彩を放つ音が呼び込んだのが、最新シングルの『Orpheus』だ。哀愁を抱いた美しいヴァイオリンの調べ。その音色へ導かれるように、重厚な音を重ねる演奏陣。嘆く心を大空へ解き放つように歌う声に強く惹かれた。哀愁な色に染まった世界へ、狂おしく心締めつける物語へ、想いを傾けずにいれない。狂おしいオルフェウスの物語はまるで映画を目の前で観ているかのようだ。と突然、次の曲では気持ちがはしゃぎだした。カラフルな音の粒々の中へ濃淡な旋律を重ねながら、独特な世界を持つ『When I Close My Eyes』を演奏。派手な音では無いが、吸い込まれるような世界とメロディーだ。ボーカルソロでは静かなピアノに乗せた唯一無二の歌声が響いていた。消え入るように儚く切なさを表現するヒカリトの歌声は、AIOLINをAIOLINたらしめる至高の表現楽器とも言えよう。この壮麗な物語に身を投じ、素直に酔いしれていたかった。
「この唯一無二の世界を楽しんでください」。これまでの荒ぶる表情から一変。とても美しい旋律の上でヒカリトが歌いだした。ここからは穏やかな世界へ…と思った瞬間、これまで以上に重厚な黒い音を演奏陣が突き付けた。切なさと荒ぶる感情とを交錯させ歌いあげた『Tear In The Rain』だ。なぜ、心がこんなにも激しくむせぶのだろう。隠した傷や痛みへ伸ばした手に優しさを覚えたとき、人は素直に心を激情させてしまうのかも知れない。小説を読んでいるかのような景色が目に浮かんだ。
「こんな大切な日だから…あなたたちに出会えて良かった。この歌を贈ります。」。悠のバッキング演奏へ乗せて、感情を紡ぐようにヒカリトが歌いだした。Seiyaやレイスの重さを携えた演奏がそこへ重なると同時に、楽曲は『Illumination』へ。リズム隊の演奏は重厚さを抱えながらも、それ以上に、美しい翼を羽ばたかせるような前向きで華やかなヒカリトの歌と楽曲の旋律に導かれ、心は大空を舞い続けていた。とても胸をギュッと温かく抱きしめる歌声だ。メロディアス…そんな短絡的な言葉で語るにはもったいないくらい、その歌声に、シンフォニックな楽曲へ、心は温かく包まれていた。「大切なこの場所を、何時までも守らせてください」、ヒカリトのその言葉へ、同じ言葉を返したい。
「今日、俺達は始動して2年を迎えました。今の俺たちが魅せられる最高の贈り物を届けようと思っています。どんなきっかけであれ今ここに、俺たちとあなたたちは出会うことが出来ました。この場所にしかないもの、ここでしか聴けない音をあなたたちは愛してくれているんだよね。この場所に集まってくれたことを本当に感謝しています。今日この場所を選んだことを絶対に後悔させない。俺たちにしかできない、そんなライブをやろうぜ!!」(ヒカリト)。すべての心のわだかまりを解き放つように。。AIOLINは進撃の音を高らかに鳴り響かせ、豪快でシンフォニックな『Over The Destiny』を演奏。ありあまる熱がフロアを燃やすようだ。今はただただ、沸きだした熱の中へ溺れていたい。感情が求めるまま、熱した宴の中で自分を素直に解き放ちたい。
「こんなに間違いだらけの世界で、出会ってくれてありがとう。特別な日だからさ、今震えるくらいに嬉しいんだ」。素直に想いを吐き出すヒカリトの言葉へ想いを返すように、会場中の人たちが、身体を騒がせるラストナンバーの『Error World』へ飛び乗り、その場で思いきり飛び跳ねながら、メンバーらと一緒に熱を感じあっていた。
心を揺さぶる物語の数々を、ライブ特有の熱情に変え届けてきたAIOLIN。終始、現実を忘れた世界で混じり合えたことが嬉しかった。そんな独創的な物語を彩る大切な登場人物の一人になり、その物語へ熱狂の花を添えられたことが何よりの喜びであり、まさに夢のひとときだった。
アンコール。ピアノの演奏に乗せ、AIOLINはふたたび物語を紡ぎ出した。触れただけで壊れそうな切々としたピアノの音色へ、哀切さを抱いたヴァイオリンの旋律が寄り添いだす。失った想いや思い出にすがるよう、AIOLINは儚いバラードナンバーの新曲『Someday』を披露。今にも壊れそうな想いを嘆くように歌うヒカリト。その様を、誰もが優しく抱きしめるように見つめていた。いや、見つめていたかった。ひび割れた気持ちを壊さず抱き締めるように、バラード『Faded』を歌唱。とても胸に突き刺さる歌だ。悲しみへ、同じ悲しみを寄り添えることで、僕らはその痛みに僅かな温かさを感じていた。隠していた心の傷を思い返しては、嘆く想いへ浸ることで生きる実感を覚えていた。この歌に救われたファンも多いだろう。
何度も深呼吸をした後、ヒカリトが次の曲を歌い出した瞬間、息を呑む会場。曲を初めて聴いた筆者もこの楽曲がどれほどファンとバンドにとって大切かを理解するのに時間はかからなかった。
心を温かな光で満たすように、AIOLINは最後に『Precious』を届けてくれた。触れた人たちの心へ希望や愛しさを捧げるよう、大切なメッセージを全力で届けようと彼らは『Precious』を歌い奏で、想いを告白していった。「僕らは別れるために出会ったわけではありません。あなたたちの大切なものを、これからも自信を持っていつまでも愛し続けてください。」最期にヒカリトの語った言葉が、ずっと胸に響いていた。
止まぬ声と拍手に導かれ、みたびAIOLINは舞台へ姿を現した。そして、メンバー一人一人が想いを語りだした。
「2周年、でっかいところで迎えられて本当に嬉しく思っています。この業界2年やって、3年やって駄目だったら…と言われてるけど。俺らは信じた気持ちを手にして突き進んでいく。これからも俺たちと一緒に夢を追いかけていこう」(Seiya)
「AIOLINの2周年ということで、2年間バンドを続けられたことに感謝しております。AIOLINはまだ止まるつもりもないし、どんどん駆け抜けていくので、これからもよろしくお願いします。AIOLINはもっと多くの人たちに届けられる音楽をやっています。いつか皆が『こんなに昔からAIOLIN知ってたよ!』て自慢できるくらい続けて大きくなるのでこれからもよろしくお願いします」(レイス)
「AIOLINも、無事2周年を迎えたわけですよ。2年続けられるって簡単なことではないです。2年続けられたのもみんなのおかげだし、どんなことがあってもついてきてくれたみんなにはとても感謝しています。3年目も精一杯頑張ります。絶対に負けないのでついてきてください」(悠)
「どんなに俺達が我武者羅にやったとしても、聞いてくれる皆がいなければバンドは活動出来ません。どんなきっかけであれ、今日この場所を選んでくれてありかとう。1年前にO-WESTでやることを発表したわけだけどさ。その時の俺たちにとってここO-WESTは、無謀な場所でした。でもこの場所を目指して1年間やっていく中、自分の中で大きな変化がありました。すごく大事なことに気づけたんです。大きな会場でLIVEを成功させなければと願うほど…そうじゃないって気付けて。一人一人に届くように、寄り添えるようにと俺は今日まで歌ってきたつもりです。AIOLINの曲と出会ってくれたこと、その一曲一曲がみなさんの中で特別なものになっているかもしれない。そこに気付けてさ、俺はこれからも、バンドがどんなふうになったとしてもこの一人一人へ届けたい気持ちは絶対変わりません。そうやって出会ってくれたあなたたち一人一人が、今この空間をつくってくれたんだと思います。この音楽でなら本気でシーンと勝負出来ると思っています。この音が一人一人に届くように、これからも俺たちは届け続けていきます。絶対あきらめないからな。あなたたちも、一人一人自分が好きなものをとことん貫いて愛してあげてください。そして、何時か必ずでっかい場所でこの音を響かせようぜ」(ヒカリト)
沸き上がる情熱を、ほとばしる熱気を音と歌に乗せ解き放とうと、AIOLINは『Ark Night』を突き付けた。バンドにとって始まりの一曲。壮麗な音色の上、雄々しい声と演奏を武器に、彼らはフロアへ向かって熱く燃やした魂を投げ続けていった。 メロディーと歌詞が突き刺さる。
「いつでもこの場所で待ってるから」。最後にAIOLINは、滾る気持ちを熱狂の中で分かち合うように、互いに結び合った絆をさらに固く結ぼうと『HOME』を届けてくれた。とても感情的で一人一人の目を見て歌うヒカリトがとても印象的だった。気持ちを剥き出したその歌声を、しっかり受け止めた。曲の中盤では、メンバーとオーディエンスが互いに歌を交わす光景もあった。何も着飾らない素顔をさらけだしたその歌声が、何度も何度も心をえぐるように響いてきた。いや、もっともっとえぐって欲しい。そこに生まれた空間へ、もっともっとAIOLINの愛情を埋め込みたいんだもの。
そしてAIOLINは、この日新たなニュースを届けてくれた。それは5月1日(水)に新たに制作する3rd ALBUM「Fate」をリリースし、その新譜を引っさげ初の東名阪ワンマンLIVEツアーを行うこと。彼らの攻勢はまだまだ手を緩めることはない。AIOLINが描こうとしている夢の景色、その仲間にあなたも加わらないか。
表現者として圧倒的な存在感とオーラを放ち続けるヒカリト、そして彼が表現する世界を大切にアウトプットし同じ方向を向いて手を取り歩くメンバー。
AIOLINはなんて真っ直ぐなバンドなのだろうか。三年目の彼らからも目が離せない。
PHOTO:池村隆司
TEXT:長澤智典
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★AIOLIN Web★https://aiolin.com/
★AIOLIN twitter★https://twitter.com/Aiolin_Official
AIOLIN – Someday [Official Music Video]
AIOLIN – Orpheus [Official Music Video]
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★インフォメーション★
AIOLIN 3rd ALBUM「Fate」2019年5月1日(水)リリースが決定!
そのアルバムを引っ提げての初となる東名阪ワンマンLIVEツアーも開催決定!
5月11日(土)心斎橋VARON(大阪)
6月29日(土)名古屋zion(名古屋)
7月15日(月・祝)立川BABEL(東京)
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―セットリスト―
『Antithese』
『Distress』
『Remember The Name』
『Vanity』
『Bullet』
『Colors』
『Violin Solo-Y saye Sonata No.3 Ballade』
『Orpheus』
『When I Close My Eyes』
『Tear In The Rain』
『Illumination』
『Over The Destiny』
『Error World』
-ENCORE-
『Someday』
『Faded』
『Precious』
-W ENCORE-
『Ark Night』
『HOME』
2019年02月04日 (月)
【ライヴレポート】<Soanプロジェクト その1.>with手鞠◆2019年1月26日(土)池袋EDGE<『静廉鳴る共奏、静脈に宛がう。』~2019 1st Oneman Live~」>
REPORT - 19:00:26その語りは、その調べは、一体どんな不思議な、そして心を揺らす素敵な歌と旋律を織りなすのか。Soanプロジェクトwith手鞠、今年最初となるライブが、1月26日(土)に池袋EDGEで行われた。今宵のライブに掲げられたのが、3rdミニアルバムと同じ『「静廉鳴る共奏、静脈に宛がう。』~2019 1st Oneman Live~」のタイトル。メンバーは、Soan/手鞠/健希(from Bräymen)/祐弥(from DuelJewel)/Sachi(from 黒色すみれ)とお馴染みの顔ぶれ。彼らがこの地にどんな宴を催したのかを、ここへ記そうか。
新年を愛でるライブという理由もあるのか、今宵のメンバーたちは和装姿で登場。「変わらない日常、変わらない空気…大きな何かを漠然と求めるのは辞めたんだ。何かを自分に求めるのも辞めたんだ。それだけで少し優しくなれる気がした。それを教えてくれたのは…何時も君だった」
時空をゆっくりと歪ませ、その隙間へ訪れた人たちを導くように響く、哀切なSachiのヴォイオリンの音色とSoanの奏でるピアノの旋律。「夕なぎを抱いて~」、歪んだ時空の景色の向こうから、手鞠が人々を招くように『夕闇に鳴動する衝動と幸福の在処』を歌い出した。たおやかな音色に誘われた観客たちは、夕闇の先に見える景色の中へ、郷愁な心と一緒に足を踏み入れた。まどろむ優しい夕暮れのような調べの中、僕らは、それまでの日常をすべて消し去り、温かさと悲しさが交錯する茜色の景色の中へ溶け込んでいた。想いを零すように切々と響くピアノの音色が、なんて温かく濡れていたことか…。
Soanのピアノの調べに導かれ呼吸をするように歌いだしたのが、『相対する質量の交錯する熱量』。想いを優しく綴るように歌い奏でるメンバーたち。その歌声と演奏は、サビへ向かい感情のレベルをゆっくりと上げだした。沸き上がる想いを抱きしめるように歌う手鞠。彼の気持ちの揺れを、優しく包みこむ演奏陣。夕闇の中に見えた景色のその先には、触れた僕らをそれぞれの思い出の中へと連れ出すように、温もりを覚えるまどろみの風景が広がっていた。その思い出の映像を、この空間に身を浸した人たちは、どんな風に心の記憶の中へ映し出していたのだろうか…。
調律…心と音色を…調律。「今日は和装ですが、若干、僕に漂う極妻感がね(笑)。Soanさんも、でっかい筆で文字を書きそうですよね」と、さりげなく笑いを取る手鞠。この緩さを届けてくれたことで、心地好い緊張感を消し去り、一気に親しみ覚える空間が広がりだした。もしや今年のSoanプロジェクトwith手鞠、MCではかなり緩い姿を見せてくれるのだろうか。そこへも期待したい。
「陽炎の揺らめきの向こうに、立ち枯れの君を見た。そして、使い果たされるわたし」。祐弥の奏でる二胡の旋律が、観客たちを深く色めく桃源郷な世界へ導いてゆく。「誰にも心許さずに生きる術があるなら」と、異形と化した手鞠が『黄昏色に融解する視界と屈折した類推(アナロジー)』を朗々と歌いあげる。そこは、霧に覆われた深い森や湖畔の広がるまどろみの地?!。幻想的な景色の中、そこへ棲む手鞠という異形が人の心を妖しく惑わせる。その声に惹かれた僕らは、その招きに手を差し伸べ、共に、まどろみの景色へと足を踏み入れていた。
温かいSoanのピアノの音色に乗せ、手鞠が語りだす。「柔らかな日差し、風に揺れる花…まるでこの僕を見透かすかのように」。ほのかに甘い香りを会場中へ漂わせるように、Soanプロジェクトwith手鞠は『林檎の花の匂いと記憶野に内在する存在。』を届けてきた。手鞠の視線にはどんな景色が、Soanの記憶にはどんな景色が、映っていたのか。言葉の一つ一つを心へ刻むように、一つ一つの言葉へ感情を塗り込むように、手鞠は歌を響かせる。終盤には、手鞠がアカペラで歌う場面も登場。なんて壊れそうな美しさと悲哀を抱いた歌だろう。そして彼は語りだした、「薄れない記憶、イメージの向こう側、心の向こう側、記憶の向こう側、何時か、また」と…。
零れ落ちるように響くアコギの音色と、その音を優しく掬いあげるヴァイオリンの調べ。Soanの叩くピアノの旋律が嘆く声を上げた瞬間、場面は一転。闇の中から郷愁を引き出すように『それは呪いと同義語の魂の鎖 永遠に続く祝福と云う名のカルマ』が流れだした。その歌は、魂の嘆き?!。迷宮の中から響き渡る消えない叫び?!。みずからの運命を呪うように、同じくその先へ幸せを求めるよう、手鞠が心を唸らせなから歌いあげる。呪縛した感情を解き放つように響くその歌声は、生きる命を鼓舞するようにも胸に響いていた。
Sachiの奏でる哀愁を抱いた和な旋律。その調べに導かれ、Soanはドラム台へ。Soanの叩くハットのリズムに合わせ、演奏は熱を帯びだした。それまで座っていた手鞠も立ち上がり、沸き立つ気持ちを吐き出すように『sign…-resonance-』を歌いだす。その音は、スリリングな空気をフロアー中へ広げていった。心地好い緊張感の中へ、たおやかな色を手鞠の歌声が差してゆく。 新たな胎動?!。何かが破裂しそうな、この張りつめた空気が心地好い。生を謳歌するように駆ける演奏。次第にその熱は音度を上げてゆく。
健希のスパニッシュなギターの旋律が、哀愁と情熱を交錯させるように響き渡る。沸き上がる熱情をギターのボディを叩きながら示す祐弥。奏者たちの音が重なるごと、そこには情熱という真っ赤な感情が上塗りされてゆく。アコギを用いた祐弥の煽情的なソロプレイを挟み、熱を抱きながら演奏は『感情を媒介として具象化する感傷の逝く宛』へ。沸き立つ高揚を歌声に乗せ、凛々しく朗々と歌う手鞠。サビ歌で響かせた、心を掻きむしる慟哭にも似た想い。熱情した語り部となった手鞠、その熱を彷彿させるように音を響かせるメンバーたち。なんて情熱と赤い浪漫を抱かせる歌だろう。「誰かを憎んで 憎んでみたけれども」、己の気持ちを攻めるように歌う手鞠を、みずからの運命を呪うように声を沸き立たせる手鞠の感情を、熱を持った演奏が燃やしてゆく。そして…。
祐弥の掻き鳴らすギターの音色に導かれ、気持ちの走るまま手鞠が『正否の相違、或いは利害の不一致』を歌いだした。演奏が進むごと、楽曲は火傷しそうなほどに熱を帯びてゆく。触れたら壊れそうなくらいみずからを追い込みながら、手鞠は「僕は君のように生きれない」と歌い叫んでいた。僕らもまた、君のようには生きれない。だから火傷を覚悟で、その情熱に手を伸ばしていたかった。
「こっから、いてこましたりましょうか、覚悟はええなっ!!」、極妻気分のもと、エセ関西弁で煽る手鞠。流れだした『醜悪なる獣穿つ矢、致死を以て野卑を屠る』に合わせ、フロアー中から飛び交う叫び声と、天高く突き上げた拳。手鞠が、もっともっとと拳と声を求めてゆく。静なる姿を持ったSoanプロジェクトwith手鞠の中に潜む、動な感情。隠し持った牙を剥きだしたとたん、そこには自由を謳歌する世界が広がっていた。 沸き立つ気持ちを四方八方へ解き放ちながら歌う手鞠、その歌声を煽るように演奏を突きつけるメンバーたち。さぁさぁさぁ、ここから熱く燃え盛ってゆく宴の中へ、拳を掲げ、思い切り飛び込んでいけっ!!
馳せるピアノの音色とスリリングなハットのリズム。演奏は、ねっとりとした熱い旋律の衣をまといながら『吐情、舌上、熱帯夜』へ。がなるように歌う手鞠、うだるようなべっとりと絡みつく熱した感情が、歌と演奏を通し身体中を覆いだす。熱を抱いた宴の中へもっと溺れなよと誘いをかけるように、沸き上がる衝動へ情熱という色を描き加えた歌と演奏がフロアーにいる人たちの理性を溶かしていく。
「完全に頭の中にIKKOさんが浮かんでるんだよね。この格好でいると足が開かなくなるから、そんな動きになるんだよな」と、MCで笑いを取る手鞠。もちろん、シリアスなことも語っていたのも報告しておこう。
「まもなく平成という世が終わりまして、新しい時代になりますけど。我々が生きた平成の時代。未来に対して希望を込めて平和に成りますようにと平成と名付けられたんだと思います。その意に反して、平成は幸せではない時代だったと思います。でも、その時代にSoanプロジェクトwith手鞠を通して素晴らしい音楽を残せたのが誇りであり、これからも残していこうと思っています」(手鞠)
最後にSoanプロジェクトwith手鞠が届けたのが、『落下の挙動、加速、暗転、反射 そして調和する僕と君と。』。激しい唸りを持って奈落へ落下してゆく音の塊。その塊は、途轍もない熱を発していた。触れた人たちをグイグイと引っ張り込む強い力を持って、フロアー中の人たちの心へ衝撃を叩きつけていく。その様に誰もが心を奪われ、じっと想いを受け止めていた。テンションの高い情熱的な演奏が織りなした緊張感。それが、とても心地好かった。最後に、「よーぉ、ポン」の掛け声でライブを締めたのも、嬉しい意外性だったが…。
アンコールでは、熱い手拍子に乗せ『それを僕は普遍と呼び、君はそれを不変と詠んだ』をプレゼント。大きく手を振る手鞠に合わせ、会場中の人たちも掲げた右手を大きく揺らしだす。本編に描いた哀愁や躍動する姿とは異なる、笑顔が零れる暖かな想いをSoanプロジェクトwith手鞠は最後に届けてくれた。メンバーが、この空間に足を踏み入れた人たちが、笑みを浮かべた顔を互いに重ねあわせてゆく。優しさに満ちたこの瞬間が、とても愛おしい。何よりこの景色、また今年も変わらずに味わえることが一番のご褒美だ。
そして物語は、翌日に控えたSoanプロジェクトwith芥へと続いてゆく。
PHOTO:前田俊太郎
TEXT:長澤智典
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Soanプロジェクトwith手鞠
Soanプロジェクトwith手鞠Member
Soan / 手鞠 / from Bräymen) / 祐弥(from DuelJewel) / Sachi(from 黒色すみれ)
『夕闇に鳴動する衝動と幸福の在処』
『相対する質量の交錯する熱量』
『黄昏色に融解する視界と屈折した類推(アナロジー)』
『林檎の花の匂いと記憶野に内在する存在。』
『それは呪いと同義語の魂の鎖 永遠に続く祝福と云う名のカルマ』
『sign…-resonance-』
『感情を媒介として具象化する感傷の逝く宛』
『正否の相違、或いは利害の不一致』
『醜悪なる獣穿つ矢、致死を以て野卑を屠る』
『吐情、舌上、熱帯夜』
『落下の挙動、加速、暗転、反射 そして調和する僕と君と。』
-ENCORE-
『それを僕は普遍と呼び、君はそれを不変と詠んだ』
2019年02月04日 (月)
【ライヴレポート+最新情報】<Soanプロジェクト その2.>with芥◆2019年1月27日(日)池袋EDGE<『動猛成る狂想、動脈に射つ。』~2019 1st Oneman Live~>
REPORT - 19:00:05舞台の上には、和服姿のメンバーたちが凛々しい姿で立っていた。前日に行ったSoanプロジェクトwith手鞠とは異なる和装姿なのも嬉しいじゃない。
Soanプロジェクトwith芥としての2019年のライブは、先に2マンシリーズを通して幕を開けていた。とはいえ、ワンマン公演という形は今回が今年初となる。
1月27日(日)、Soanプロジェクトwith芥は3rdミニアルバムと同じ「『動猛成る狂想、動脈に射つ。』~2019 1st Oneman Live~」とタイトルを掲げ、Soan/芥(from Chanty)/K/Shun(from DuelJewel)/Ivyというお馴染みの仲間たちと一緒に池袋EDGEの舞台に立っていた。ここからは、あの日の熱狂の模様をお伝えしようか。
和装姿の似合う彼らに相応しく?、今宵のライブの始まりを飾ったのが、和心抱いた雅なロックナンバー『月欺けば傀儡が笑う』だ。冒頭から、荒ぶる祭りビートに合わせ観客たちが右へ左へ駆けだした。まさに宴の幕開けに相応しい、感情の留め金を一瞬にして壊す楽曲だ。サビでは両手を華麗に舞い揺らし、煽り部分では荒ぶる声を上げ激しく身体を折り畳み、沸きだす感情を舞台上へぶつける観客たち。今宵も…いや、何時も以上の熱を抱え込みながら、会場中の人たちを荒れ狂う祭り人に変えてゆくライブが目の前には生まれていた。
「派手にいこうか!!」、Soanの煽りを受けて飛び出したのが『朽ち木の行方』だ。雄々しく、何より気高さを持って牙を剥く演奏に、身体が激しく騒ぎだす。誰もが叫びたい感情を、頭を振り、身体を折り畳み、大きく手を振り、跳ね続けることで舞台上へぶつけていた。頭上高く掲げた両手を打ち鳴らすたびに理性が消えてゆく。むしろ、現実など頭の中からすっほり消し去ってくれ!!
芥の「3.2.1.GO!!」の掛け声を合図に、観客たちが一斉に左右へモッシュ。その様へさらに熱を注ぐよう、Soanが「飛べ、飛べ、飛べ、飛べ」と声を張り上げる。誰もが右手を頭上高く掲げ、『薄紅は舞い散り寂光に消える』に合わせ高く跳ね続けていた。会場を揺らすくらいの勢いで、乱れ騒ぐ観客たち。そう、この熱狂の風景こそSoanプロジェクトwith芥に似合うライブの洋服だ。何度も何度も繰り返される「飛べ、飛べ、飛べ、飛べ」の声。感情は早くも壊れてしまいそうだ。
ここで、同期のデータが飛ぶというハプニングが。ならばと、ここは生演奏だけで勝負。それくらい、今宵のメンバーたちの気持ちは最初から熱く燃えたぎっていた。しかも、同期の音を埋めていたのが観客たちの絶叫。荒ぶり疾走する『隔つ虚構紡ぐ真実と憧憬』の演奏に合わせ、沸き上がる気持ちを拳と叫びに変え全力で舞台上へぶつける観客たち。その熱に浸りながら冷静でなどいれるわけがない。雄々しく叫びながら、想いを求める芥。その声に、熱を降り注ぐ観客たち。互いに気持ちを剥き出しに感情をぶつけあう。これこそが、ライブだ!!
雰囲気を一変するように流れたのが、触れた人たちの感情を奈落へ落とすもの悲しさを持った暗鬱な音色たち。やがて演奏は、歪みと狂気を携えた『透過幕』へ。一筋の美しさを重ねながらも、その音が生み出していたのはノイズにも似た黒い轟音。濁った衝撃的な音の上で、刹な感情のままに歌を唱える芥。なんて切なさを抱いた楽曲だ。芥の歌声は、澱みなき心の慟哭にも思えていた。堕ちてゆくほど、その叫びは純化されてゆく。
Soanの大地を揺さぶる原始的なドラムソロを挟み、ライブは『濁った瞳』へ。芥の「濁った瞳は」という声に触れたとたん、彼の歌声に気持ちがグッと引き寄せられた。猛々しい轟音が渦巻く中、芥は揺れる気持ちのまま、抑揚した声を持って嘆く心を歌いあげる。その歌声は、濁った景色の先に、無垢な心の嘆きと純潔な想いを映し出していた。
赤く濁った音の中から沸き上がるスリリングな空気。張り裂けんばかりの痛みの中から、生を持った声のように『sign…』が響きだした。演奏が進むごと、脈動した赤い力を増してゆく歌と演奏。その境界線を超えたら身体が切り刻まれそうだ。でも、その誘惑に手を伸ばしたくなる。スリリングな衝撃をしっかり心で受け止めていたい。まさに、そんな気分だ!!
「さぁ、声を出していこうぜっ!!」、『undelete』に触発され、メンバーらの求める声に煽られ、フロアー中から無数の拳が舞台上へ向け突き上げられる。沸き上がった興奮を冷ましている暇はないぜと言わんばかりに、重厚でシンフォニックな楽曲を通してさえも、彼らは理性のその先にある景色へ飛び込みなと煽り続けてきた。「吐き出せー!!」の芥の声を受け、喉を枯らし声をぶつける観客たち。でも、熱を抱いた今宵の宴はこんなものじゃ許されない!!
「さぁ、踊ろうかー!!」。感情のブレーキを取っ払うようにSoanプロジェクトwith芥がぶつけたのが、『躁狂の踊り子~山紫水明の宴~』だ。「飛べ飛べ飛べ飛べ」の煽りへ呼応するように、会場中の人たちが手にしたタオルを振りまわし、熱狂の踊り子となり、全力で右へ左へ駆けだした。「踊れ」「歌え」「狂え」、芥の声に触発され、誰もが喉を枯らす勢いで声を張り上げ、何度も何度もタオルを振りまわし右へ左へ駆け続けていた。理性をすべて消し去り宴人となる。この熱狂こそ、Soanプロジェクトwith芥のライブに相応しい風景だ。
続く『arrive』でも、猛り狂った宴は終わりを知らずに繰り広げられていた。絶叫と熱狂が支配する空間の中、魂を揺さぶる強靱なダンスロックに乗せ、誰もが祭りを彩る跳ね人となり、我を忘れ、宴に熱狂の花を咲かせ続けていた。「求めれば求めるほどに失うのが怖くなる」。ならば、失わないように、その熱を止めなければいい。彼等が導くままに飛び続ければ、それでいい!!
「吐き出せー!!」。Soanプロジェクトwith芥がこの空間に描き出したのは、熱した感情と感情を、壊れた理性と理性を、沸きだす野生と野生な感情をぶつけあう戦いの場。『hysteria show time』の演奏に合わせ誰もが螺子の壊れた人形となり、右拳を下ろすことなく、池袋EDGEの床を何十回と踏み叩き、ほとばしる汗をと共、この空間を真夏の宴にも似た様へ染め上げていった。
「そのパワーで、向こうまでいこうかー!!」。本編最後にぶつけたのが、『frowery count』だ。会場中の人たちが演奏に合わせ絶叫し、頭を振り乱し、拳を突き上げ、一体化した狂乱と恍惚と歓喜の様を創り出していた。この日もSoanプロジェクトwith芥は、止まることなき熱狂呼び起こす宴を描き続けてくれた。緩みを知らないジェットコースターのように、一度Soanプロジェクトwith芥のライブへ飛び乗ったなら、彼らが宴を止めるまでは、終始熱を上げながら、熱狂の限界を超えた先の風景を求め続けたい。限界を超えた先には、日常では出会えない自分と出会える。それを味わいたくて、みんなここへ集うのだから。
「お前たちの本気を見せてくれるか!!、全員吐き出せ!!」。アンコールでも、先に作っていた熱狂をさらに盛り立てるように、この日の始まりを告げた雅で妖艶な和ダンスロックナンバー『月欺けば傀儡が笑う(煽りループver.)』をふたたび演奏。熱い手拍子が飛び交えば、フロアー中を大勢の観客たちが右へ左へ駆け続けてゆく。壊れた感情を揺り戻すように、熱狂の中、満面の笑顔で騒ぐ観客たち。途中には、終わりを知らぬ逆ダイや折り畳みの光景も誕生。騒げ、騒げ、騒げ、踊り狂うその様を持って、眠っていた己をすべて開放してしまえ!!。
「プロジェクトが3年続いていくって、稀に見ることだと思います。ぞれぞれの歩いてきた道が繋がってこの空間が出来ています。今年は、愛や恋を紡いで、愛にあふれた年にしましょう。そして、未来に向かって突き進みましょう。」(芥)
「降りしきる雨がいくら強かろうと、この傘を射して一緒に進めたらいいなと思います」。芥の言葉に続き、放熱し続けた宴を優しく抱きしめるよう、最後の最後にSoanプロジェクトwith芥は『紫陽花がまた咲く頃に』を届けてくれた。ライブという場に生まれた空気をそのまま吸い込んだ『紫陽花がまた咲く頃に』は、何時も以上に熱を発しながら、会場中に心を熱く揺さぶる想いの雨を降らせていた。こんなにも肌に嬉しく刺さる想いのこもった雨なら、いくらでも全身に浴びていたい。その熱が、僕らを紫陽花のように綺麗な心に生まれ変えてゆくのだから。
次にSoanプロジェクトwith手鞠とSoanプロジェクトwith芥に同時に出会えるのは、振替公演となった5月19日の新横浜公演、6月1日と2日の高田馬場AREAになる。6月はSoanプロジェクト始まりの日であり、Soanの誕生でもあるように、ぜひ、祝福の宴を、また共に作り上げようじゃないか。
PHOTO:インテツ
TEXT:長澤智典
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Soanプロジェクトwith芥Member
Soan/芥(from Chanty)/K/Shun(from DuelJewel)/Ivy
『月欺けば傀儡が笑う』
『朽ち木の行方』
『薄紅は舞い散り寂光に消える』
『隔つ虚構紡ぐ真実と憧憬』
『透過幕』
『濁った瞳』
『sign…』
『undelete』
『躁狂の踊り子~山紫水明の宴~』
『arrive』
『hysteria show time』
『frowery count』
-ENCORE-
『月欺けば傀儡が笑う』煽りループver.
『紫陽花がまた咲く頃に』
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<Soanプロジェクト、6月1日と2日に3周年公演「理想郷」と「集束」の開催を発表!!>
Soanがみずからのプロジェクトを立ち上げ、新たな動きを示したのが2016年6月1日のことになる。6月1日は、Soanがこの世に生を授かった日。彼は、みずからの意思を示した日を選び、これから自分が背負い続ける生き方を。一つの”命を持った音の姿”を、Soan自身を愛してくれるファンたちに示しだした。それが、先に触れた2016年6月1日に高田馬場AREAを舞台に「『オトノタカラバコ~Soan Birthday Special Live~』」と題して行った、Soanプロジェクトとしてのライブだった。静な衝動を綴るSoanプロジェクトwith手鞠、激情した想いを解き放つSoanプロジェクトwith芥。Soan自身の心を2つの音の姿に変えながら、彼は、ライブと作品を重ねながら、果てない音楽の航海へ帆を上げ進み出した。
2017年には「Soanプロジェクト1st Anniversary Oneman Live『ココロノコエ~Soan Birthday Special Live~』」と、2018年は「Soanプロジェクト2nd Anniversary Oneman Live『ココロノコエ~Soan Birthday Special Live~』」と題し、Soanの誕生日である6月1日を迎えるごと、それまでの1年間の歩みの集大成を成すワンマン公演を、ホームグラウンドとなる高田馬場AREAを舞台にSoanは行ってきた。
もちろん、3周年目となる今年の6月も、Soanは高田馬場AREAで、自身とSoanプロジェクトの両方を祝う”Birthday Special Live”を開催する。Soanは、今年の3周年公演を2日間行うことを発表。日時は、6月1日と2日。Soanのリアルバースデイ当日となる6月1日の公演に、彼は「Soanプロジェクト3rd Anniversary 2days Oneman Live『理想郷~Soan Birthday Special Live~』」と題せば、6月2日の公演には「Soanプロジェクト3rd Anniversary 2days Oneman Live『集束~Soan Birthday Special Live~』」と名付けてきた。「理想郷」と「集束」、その言葉が示す意味は、いずれSoanプロジェクトwith手鞠やSoanプロジェクトwith芥の行動を通して明かされるだろう。まずは、2日間行うことを素直に喜びたい。今年も、Soanプロジェクトの進撃の音は鳴り続ける。その音を、あなたもその手でつかみ取らないか!!
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2019.6.1(sat)Takadanobaba AREA
Soanプロジェクト3rd Anniversary 2days Oneman Live『理想郷~Soan Birthday Special Live~』
2019.6.2(sun)Takadanobaba AREA
Soanプロジェクト3rd Anniversary 2days Oneman Live『集束~Soan Birthday Special Live~』
※詳細は後日解禁
TEXT:長澤智典