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2019年03月26日 (火)

【ライブレポート】2019年3月24日(日)高田馬場AREA<umbrella 9th anniversary All songs oneman[chapter.8「全部」]>◆全62曲、6時間に及ぶ9周年記念ワンマンを完走!

REPORT - 13:55:43

関西を拠点に活動を続ける4人組バンドumbrellaが結成9周年を迎えた。
それを記念して3月24日に東京・高田馬場AREAでワンマンライヴが開催されたのだが、
この日は普段のライヴとは異なり、持ち曲をすべて披露するという。
umbrellaにとって全曲披露ワンマンは初の試みというだけに、傍から見れば無謀とも取れる挑戦だったが、
彼らは6時間かけてすべての曲をやり遂げた。結論から言おう、とても素晴らしいライヴだった。
正直なところ、これまでの楽曲をすべて披露するとはいえ、
彼らが築いてきた9年間という濃密な歴史が1日の中でどう収まるのか観る側としてはいささかの不安はあった。
だが、ライヴが進むにつれ、鮮やかさを増していく楽曲を観て、
この無謀とも取れる挑戦にはちゃんと意味があったのだと思えた。
彼らがなぜ今日までumbrellaを続けてこられたのか、その想いが曲を通して明らかとなった。

15時半過ぎ、「リュミエール」に乗ってメンバーが静かにステージ上に現れる。
いつもとは異なる主旨のライヴとあってか、フロアとステージに良い緊張感が走るのを肌で感じられた。
唯(Vo/G)の「umbrella、始めます」という合図と共に「軽薄ナヒト」が長丁場の開始を告げる。
辺り一面を柔らかく包むような心地よいメロディに合わせて観客は体を小刻みに揺らしていく。
思い起こせばこの曲は、MAVERICK DC GROUPとソニーミュージックが主催する
新人バンド発掘企画「BATTLE OF THE BRAVE」で
優勝の際に獲得したDANGERCRUE RECORSからのリリース権でリリースした楽曲であり、
それによってumbrellaの名前を多くの人に知ってもらうきっかけとなっただけに、
メンバーも演奏していて当時の思い出が蘇ったことだろう。
だが、今日は全曲披露ワンマンだ。それゆえ、この曲だけで懐かしいとは言っていられない。
ここから先、もっとたくさんの思い出が鮮やかな曲と共に思い出されていくのだから。

その後、「箱庭」「WALK」とライヴは続き、次に「叩けば誇り。」が演奏されるはずだったのだが、
柊(G)がはやる気持ちを抑えきれなくなったのか、
後で演奏するはずだった「トウメイ」を紹介してしまうというハプニングが勃発。
そもそも、なぜこのハプニングが起ったのかというと、
今日はメンバーそれぞれが、自分の推し曲を入れてセットリストを構成していたことが上げられる。
曲の間に挟み込まれたMCで各々が推し曲について思いを語るという形を取っていたのだが、
あまりにも想いが溢れすぎたのか、当初8曲目で演奏されるはずの「トウメイ」を先に紹介してしまったというわけだ。
だが、そこはさすがumbrella。メンバー全員が曲を途中で止めることなくやりきったのだった。
「和んだところで、次の曲いこうぜ!」とニコニコした顔で春(Ba)が言うと、フロアからも思わず笑みがこぼれる。
こうしたこともあり、ライヴがスタートしたときに感じられた緊張は一気にどこかへと吹き飛んでいってしまった。

そう、ライヴというのは、持ち曲をうまく演奏する発表会の場ではない。
こうした予期せぬことが自然発生するから面白いのだ。
そこからは「叩けば誇り。」を筆頭に、「モノクローム」など勢いの良い曲が並べて演奏された。
そんな中で目立ったのは、「五月雨」だ。柊のギターが生命を宿したように感情を持って奏でられ、
そこに乗る唯の歌声はどこまでも伸びやかに響く。それだけに、ライヴで人気の高い楽曲というのも頷ける。
ここでは、観客がリズムに合わせて拳を一斉にあげて盛り上がっていったのだが、
激しいテンポの楽曲ではないのに拳をあげる様がよく似合っていた。
激しいといえば、「シェルター」も良かった。この曲は春がumbrellaに入る際に初めて唯から聴かされたものであり、
umbrellaに入る決め手となったそうだ。この日も、フロアに響き渡る低音が気持ち良く、
挑発するような眼付きで歌う唯の姿が印象的だった。
また、本編中盤では「Frontier」を披露。この曲はリリースした当時、umbrellaの中で異色の曲と言われていたのだが、
何度もライヴで演奏したことで浸透していき、最終的にはライヴ曲へと成長していった。
それだけにこの日も自然とフロアから手拍子が起こる様子は観ていて実に爽快だった。

この後には、唯が傘を持ちながら歌ったバラード曲「スロウレイン」にフロアは心を奪われることに。
メンバーの仕草や表情といった視覚面で観客を魅了したのはもちろんのこと、
聴覚を揺さぶるほどの美しいメロディに辺り一面がumbrellaの色で染まっていくのがわかる。
歌い終わりにギターの音色が余韻を残すと、幕がスルスルとしまっていった。
今日のライヴは長丁場のため、ここから10分間の休憩が挟まれることになったのだが、
そんな休憩タイムでもメンバーは遊び心を忘れない。スクリーンにスタジオの練習風景が映し出されると、
そこで演奏されていた「ヒマワリ」と「キラメキ」がこの後すぐに披露された。
音源未収録の2曲というだけあって、フロアが盛り上がったのは言うまでもない。
曲が終わり、メンバーがステージ袖に一端はけた後でもう1度出てくると、フロアの空気感はガラリと変わっていった。
ようやく来た折り返し地点、しばらくしてから披露された「レイニングスター」は、将(Dr)にとって思い入れのある1曲。
これは初めて4人で合わせた曲であり、ドラムのフレーズ的には難しくないけどニュアンスが難しく、それだけにやり甲斐のある曲だそう。
疾走感のある歌モノゆえに普通に演奏したら単純なポップスになりがちだが、
そうやってニュアンスを意識することで緩急がついた仕上りになっていた。

気付けば、普段のライヴの曲数をとうに超えている。休憩を挟んだとはいえ、メンバーの体力もかなり消耗されているはずだ。
だが、唯の喉は枯れるどころか艶を増しており、楽器陣のスタミナもまるで切れていない。
さらに、「anima」の後で「まだ休ませないよ!」と唯が煽るものだから、フロアもますます元気を取り戻していった。
本編後半には『管」』と『「月」』といったファンから人気の高い楽曲を続けて披露する。
前者では黄金色の照明に照らされたステージの上で唯がリラックスした様子で歌っていく。
後者は初期umbrellaの中で最も人気のある楽曲だけあって、観客も思い思いに体を揺らして音を楽しんでいった。
なお、この曲は入手不可音源となっていたのだが、今日のライヴから
会場限定アコースティックCDの収録曲として購入できるそうなので、ぜひとも入手してもらいたい。

さて、ここまで観ていて思ったのだが、umbrellaの楽曲はどれも自然体だ。
だからこそ、観客の自由意志で楽しめる。こう観なくてはならないという決まりがumbrellaのライヴには一切ないのだ。
だからこそ、これだけ多くの楽曲を次々に披露されても飽きることはなく、どんどん聴けるのだろう。
「本当に来てくれてありがとう。今日が1番良い景色です」と素直に喜びを表わす唯。
そんな彼がギターボーカルとして良い意味で概念を崩されたのが、この曲、「拝啓、雨日和」だ。
曲中でタオルを振り回すだけにギターを置いて歌に専念するのだが、
「ボーカルとして戦えないと嫌だなと思った曲」というだけあって、ボーカリストという視点から見て非常に貪欲な曲だ。
そこから、「アンドロイドと果実」や「オカルト彼女」といった、
これまたバンドにとって貪欲になれる曲を挟みながら、「Witch?」へと。
ここでは柊がギターを背中で構えて弾き倒す姿が非常にROCKだった。
フロアは手を上げたままジャンプを繰り返し、曲の世界観へと引き込まれていく。
そうこうするうちに、いよいよライヴはラストが近付いてくるのだった。

彼らはまだ止まることを知らない。「ヨルノカーテン」でもう1度観客にタオルを振り回させてその場を盛り上げると、
「みんなここまでよく見守ってくれました、ありがとう。
正直、この企画を考えてから無理じゃないかなって……でも、案外できるもんだなって。
それもすべて、あなたたちとスタッフ、そしてバカな仲間のおかげです」と唯は感謝を述べた。
温かな空気が場内に流れる中、バラード曲「夕立」で本編は締め括られたのだった。
そして、たくさんの声に呼ばれて再度ステージに登場したメンバーは何とも晴れやかな表情を浮かべていた。
アンコールのラストに用意された「アラン」を演奏する前、4人は今感じていることを口にしたのだが、
皆一様に、こうして無事にバンドが活動9周年を迎えられたことの嬉しさと、これからに対する希望を語っていた。
その中でも印象に残ったのが唯の言葉である。実は昨年から自分の父親が病と戦っていること。
それでも今日のライヴに向けて「気にせずにやってこい」とビデオレターでメッセージを送ってくれたそうだ。
家族が頑張っているから自分もこうして必死に頑張ることができる。
そのうえで、自分にとってはメンバーとファンも同じぐらい大事な家族だと。
そして、「これだけ集まってくれたら心強い」と、しっかりと前を向いて話す唯の姿はどこまでも頼もしく、
「アラン」を演奏した後に「お前ら、俺たちの誇りです。素晴らしい1日をありがとうございました!」と大きな声で言うと、
フロアから今日1番ともいえる大きな拍手が贈られたのだった。

彼らが今日までumbrellaを続けてこられた意味。それは、自分たちが描く夢に共感してくれる人がいるから。
そのことを、この62曲のワンマンライヴで改めて知った。
6月にはニューシングル「リビドー」がリリースされる。
それに伴い、全国ツアー「解放する衝動」も始まるのだが、今の彼らに怖いものはない。
家族といえる心強いファンを味方に、自分たちのやっていることを信じて進めば、
今日より素敵な景色が見られるに違いない。

 

写真◎YOSHIHITO_SASAKI
文◎水谷エリ

 

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umbrella 9th anniversary All songs oneman【Chapter.8「全部」】
高田馬場AREA SET LIST

M1:リュミエール
M2:軽薄ナヒト
M3:箱庭
M4:WALK
M8:トウメイ
M5:叩けば誇り。
M6:モノクローム
M7:風穴
M9:イト。
M10:O3
M11:掌ドロップ
M12:五月雨
M13:造花
M14:「シェルター」
M15:永久地図
M16:ギザギザ回路
M17:ハイキ
M18:凪
M19:風見鶏
M20:僕達が描いたパノラマ
M21:hollow
M22:Frontier
M23:レッドシグナルデイ
M24:LoV
M25:スロウレイン
M26:ヒマワリ
M27:キラメキ
M28:セカイノオワルヲト
M29:ワスレナグサ
M30:流星群
M31:レイニングレター
M32:レクイエム
M33:微熱
M34:アマヤドリ
M35:anima
M36:ミラーガール
M37:非「情」階段
M38:電脳・少年・スピーカーーー。
M39:進化論
M40:太陽光線
M41:構想日記
M42:造形アリス
M43:東へ
M44:「管」
M45:「月」
M46:拝啓、雨日和
M47:アンドロイドと果実
M48:Labo
M49:オカルト彼女
M50:内向的声明
M51:Witch?
M52:黒猫が通る
M53:フェイク・アンダーグラウンド
M54:SCAB
M55:ヤマアラシの涙
M56:スカイフィッシュ
M57:ヨルノカーテン
M58:夕立

アンコール
M59:Powdery Snow
M60:LOOP
M61:Door
M62:アラン

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≪umbrella INFROMATION≫

 

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<リリース情報>

■6月12日(水)Release  7th single「リビドー」
 01.リビドー 02.悪路 03.タイトル未定
 価格:1500円(税抜) 品番:DCCNM-20

 

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<ライヴ情報>

■umbrella 7th single「リビドー」リリースワンマンツアー【解放する衝動】
6月11日(火) アメリカ村BEYOND
6月14日(金) HOLIDAY NEXT NAGOYA
6月27日(木) 渋谷RUIDO K2

OPEN 18:30 / START 19:00
前売3500円 当日4000円

【チケット先行受付】イープラス先行チケット 
 大阪公演 http://ur2.link/MsVn 
 名古屋公演 http://ur2.link/QwPJ 
 東京公演 http://ur2.link/7Vmt 
 ※受付期間 3/25(月)12:00〜3/31(日)18:00
 ※入金期間 4/2(火)13:00〜4/4(木)21:00

【チケット一般発売】 4月13日(土)12:00~ イープラス 
 大阪公演 http://ur2.link/MsVn
 名古屋公演 http://ur2.link/QwPJ
 東京公演 http://ur2.link/7Vmt
【入場順】e+先行チケット→e+一般チケット→当日券

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■umbrella 春 生誕祭 【アマヤドリ~〆~】
 4月25日(木) 池袋手刀 OPEN 18:30 / START 18:30
【出演】umbrella、マイナス人生オーケストラ、THE NOSTRADAMNZ
【チケット料金】 前売 \3,500 / 当日 \4,000 (入場時ドリンク代別途)
【チケット発売中】イープラス https://eplus.jp/sf/detail/2869070001-P0030001 

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umbrellaオフィシャルサイト http://xxumbrellaxx.com/ 
umbrellaオフィシャルTwitter  @umbrella_DATA 











2019年03月17日 (日)

【ライブレポート】0.1gの誤算<3周年記念ワンマン『俺達を倒せるのはただひとつ、俺達だけだ』>2019年3月16日(土)Zepp Diver City◆今日もまた己に勝利~“100点の”3周年ワンマンで示した確固たる決意~

REPORT - 17:12:28

先月末、新宿BLAZEでの無料ワンマンを大成功に収めたばかりの0.1の誤算。本日は、誤算史上2度目の会場となるZepp Diver Cityにて、3周年記念ワンマン『俺達を倒せるのはただひとつ、俺達だけだ』が行われた。

 

Zepp Diver Cityにお集まりの皆さん、今から皆さんは人質です。

今まで沢山ライヴをしてきましたね。

最高だと思える日がいくつあっただろう。

今日は、ここに居る全員が過去最高を超えるまで、解放しません。」

という緑川裕宇(Vo)のナレーションが流れ、そのままゾーンの説明へ。

何らかの事情によって暴れられない奴がメンバーにテレパシーを送る「暴れないゾーン」、小さなお友達と保護者が入る「ちびっ子ゾーン」、ドルオタをはじめ、各々自由に楽しむことが出来る「フリースタイルゾーン」、緑川裕宇の指示に従い行動する「暴れなければいけないゾーン」と、今日もステージが始まる前から誤算特有の空間が創り上げられている。

更に、緑川裕宇はこう続けた。

「周りから、0.1gの誤算は絶対にコケる、そう言われてきたよな?

でも俺達は全ての戦い(大箱大行脚チャレンジツアーを含め、これまでに挑んできた大きな会場でのライヴ)に勝利した。

もう分かってんだろ?

自分を倒せるのは自分だけなんだぜ。」と。

 

会場中に響き渡る大きな声と力強い拳に迎えられ、メンバーが登場。

コール&レスポンスでウォーミングアップをし、「溺愛ヤンデレボーイ」から演奏がスタートした。

ポップに始まったのも束の間、スモークの噴射と共に誤算ワールドに突入。

メンバー全員が息を合わせて踊るところから演奏が始まる「NEVER ENDING」、登場したダンサーと盛り上げる「【K0626【渇望】」と、その後もノリの良いナンバーが続く。また、「人のお金で肉食べたい!」という言葉の掛け合いから始まる「しいたけ人生論」では、演奏前にスペシャルバージョンの音頭も披露された。

下積み時代にビラ配りでこの会場を何十回も訪れた事を振り返り、今ここでワンマンライヴを行っているんだという実感を噛み締めながら放たれた言葉。

彼等らしいストレートな音頭は、なんとも言えぬ爽快さがある。

また、本来なら上手と下手に分かれてモッシュを起こす「月詠センチメンタル」でも、今日はスペシャルバージョン。

華麗に扇子が舞う中、緑川裕宇が神輿に乗って移動しながらフロアの隅々までしっかりと誤算の世界に巻き込んでいった。

 

勢い抜群の曲を畳み掛ける中、9曲目の「男闘魂戦争卍燃えよ誤算光殺砲卍」では、一部のゾーンでサークルモッシュが巻き起こる。

また、前方の柵が撤去されるなど、思い切り走れる環境も整えられていた為、別のゾーンでも左右にモッシュ。

そして、男性ファン全員集合の合図から、ギャ男VSドルオタを含むそれ以外の男性で綱引きが行われた。

一年前の赤坂BLITZ公演で行った際に完敗だったギャ男チームだが、今日は、河村友雪(Gt)もフロアに降りて参戦し、見事に勝利。

その後は全員でスクワットを行うなど、会場を熱くさせた。

ここまで沢山のエネルギーを放出してきたが、会場を大きく揺らした「VITAL」や振り付け講座から始まった「絶対プリティ生命体」など、多様な曲を披露しながら更に加速を続けていった。

 

2016年に始動した0.1gの誤算。

3年って、あっという間の様に思えて、多くのバンドが壁にぶち当たってそのまま崩壊してしまう事が多い期間でもある。

だが、メンバー自身も宣言した様に、誤算は始動から常に最高新記録を更新しながら走り続けている。

この3年間、本当に色んな苦難もあっただろう。

でも、人知れず努力してきたからこそ、今この舞台で輝いている。

「ずっと青春しようぜ。」という言葉から、カラフルな風船が宙を舞う中、「君色トワイライト」で本編は締め括られた。

 

アンコールの声が響き渡る場内で、スクリーンに明かりが灯る。過去のアー写が映し出された後、“Thank you 3rd Anniversary”の文字から新アー写をメンバー一人ずつ公開。

そして、「改・鬼畜企画」の47都道府県ツアーと夏のラストスパートを飾る大箱ライヴの日程が発表された。

ここで告知の途中ですが…”と、「獣猛者戦争卍轟け!超誤算狩猟卍」のMVを先行公開。

その後、鬼畜企画の続きとして、“822 Zepp Diver City「俺達の前に道はない、俺達の後ろに道はできる~緑川裕宇Birthday~」と大きく映し出された。

全国ツアーと夏の大箱ライヴは、822日に向けた企画「三度目を制する者は、総てを制す」~Zepp Diver City攻略への軌跡なのだ。

 

アンコールで登場したメンバーが一発目に届けたのは、先程スクリーンで公開された「獣猛者戦争卍轟け!超誤算狩猟卍」。

ゲームの世界に入り込んだ様な感覚に会場は大興奮。

更に「有害メンヘラドール」「オオカミ男と月兎」「21gの感傷」といった人気ナンバーを次々と繰り出した。

最初から攻め続けたライヴ。

だが、疲れ知らずの者達はその先を行く。

二度目のアンコールで再びステージに登場したメンバーは、新衣装やMV撮影秘話を語ってくれた。

その間、緑川裕宇が自転車でステージを横切るなど、和やかなムードに包まれる会場。

その中で、今日は100点のライヴが出来ているということが伝えられた。

一人一人の表情を確認する事は出来ないが、その言葉通り、笑顔に包まれた最高のライヴ。

そして、最終セクションには、まだまだ豪華な楽曲が待ち構えていた。

「敵刺す、テキサス」で盛大に逆ダイループを巻き起こしたかと思えば、新曲では、会場を優しいバラードで包み込んだ。

「また最高のライヴしようぜ。」と、銀テープが舞う中、感動的なフィナーレ………かと思われた。

 

だが、そこで終わらないのが、このバンド。

「俺、この空気で終わらせるのが好きじゃないからさ、まだ攻めても良いですか!」と、再び力の入った声で言い放ったのだ。

それに応える様に会場からは大歓声が沸く。

そして、再び「獣猛者戦争卍轟け!超誤算狩猟卍」で盛り上げ、最後は、「必殺!からくり七変化!」「Truth」で暴れ倒した。

この会場でこれだけのボリューム、これだけ濃厚なライヴを、3年目にして堂々とやり遂げた0.1gの誤算、本当に凄いバンドだ。

 

今後誰かに「0.1gの誤算って、どんなバンド?」と聞かれたら、筆者はこう答えたいと思う。

「ちびっ子がはしゃいでたり、男性ファンが身を乗り出して食い入るように観てたり、女性ファンが暴れまくってたり、無理して動かなくてもテレパシー送る事が許されていたりジャンルや年齢性別関係なく受け入れてくれる、とにかく熱くて格好良いバンド!あとは、説明するの難しいから、とにかく一度ライヴに行け!」と。

0.1gの誤算は今日、100点のライヴをした。

しかし、半年も経たぬ間にまたこの場所でワンマンを行う。

常に上を目指し、挑戦し続けることを恐れないこのバンドの満点(限界)は、あるのだろうか。

 

限界突破、新記録を塗り替える瞬間をこれからも一緒に見よう。

まずは、53=誤算の日、日本青年会館へ集まれ。

 

 

文◎藤代冬馬

写真◎大武紘明

 

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セットリスト

01.溺愛ヤンデレボーイ

02.NEVER ENDING

03.K0626【渇望】

04.しいたけ人生論

05.月詠センチメンタル

06.アストライアの入滅

07.2008年高田馬場AREA

08.M1230【狂劇】

09.男闘魂戦争卍燃えよ!誤算光殺砲卍

10.希少種達の運命

11.VITAL

12.次回有害ギャ死す

13.L1126【悲劇】

14.絶対プリティ生命体緑川のテーマ

15.君色トワイライト

 

-encore1-

16.獣猛戦争卍轟け!超誤算狩猟卍

17.有害メンヘラドール

18.オオカミ男と月兎

19.21gの感傷

 

-encore2-

20.S0723【終焉】

21.混沌的極悪暴曲ヴィジュアロックパロディウス

22.灼熱する轟音の旋律と毛根に捧げる鎮魂歌~レクイエム~

23.敵刺す、テキサス

24.新曲

25.アストライアの転生

26.獣猛戦争卍轟け!超誤算狩猟卍 (2回目)

27.必殺!からくり七変化!

28.Truth

 

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最新情報

 

4/23(火)ニューシングル「獣猛者戦争卍轟け!超誤算狩猟卍」3タイプ同時発売決定!!

 

5/03(金)毎年恒例!「誤算の日」日本青年館公演決定!

改・鬼畜企画『三度目を制する者は、総てを制す』Zepp Diver City攻略への軌跡

開催決定!

 

改・鬼畜企画新緑の日本横断!【Zepp DC47都道府県民割引ツアー【攻略祈願】

5/11 () 札幌Crazy Monkey

5/12 () 札幌Crazy Monkey

5/18 () 新潟Golden Pigs BLACK STAGE

5/19 () 新潟Golden Pigs BLACK STAGE

5/25 () 名古屋HOLIDAY

5/26 () 名古屋HOLIDAY

6/01 () 仙台HOOK

6/02 () 仙台HOOK

6/07 () 心斎橋VARON

6/08 () 心斎橋VARON

6/09 () 心斎橋VARON

6/15 () 福岡Drum son

6/16 () 福岡Drum son

6/17 () 福岡Drum son

6/22 () 岡山CrazyMama 2nd

6/23 () 岡山CrazyMama 2nd

6/26 () 池袋Black Hole

7/06 () 池袋CYBER

7/07 () 池袋CYBER

7/09 () 池袋CYBER

7/10 () 池袋CYBER

7/12 () 池袋CYBER

7/13 () 池袋CYBER

7/14 () 池袋CYBER

 

改・鬼畜企画夏のラストスパート!【Zepp DC】牙を持つ太陽【攻略祈願】

7/20 () 名古屋ReNY

7/25 () 札幌KRAPS HALL

7/27 () 仙台MACANA

8/04 () 渋谷Duo(河村友雪バースデー)

8/10 () 福岡Drum Be-1

8/12 () 江坂MUSE

 

改・鬼畜企画– Tour Final『俺達の前に道はない、俺達の後ろに道はできる』~緑川裕宇Birthday

8/22(木)Zepp DiverCity

 

詳細、その他の情報は、0.1gの誤算 OFFICIAL WEB SITE をご覧ください。

https://gosan.g1-corp.com/










2019年03月13日 (水)

【ライヴレポート】<MASK 15th ANNIVERSARY YEAR LIVE「生還祭-2019-」>2019年3月3日(日)TSUTAYA O-EAST◆死地から生還したMICHIRUが届けた、「命を大事に1日1日を大切に生きてください」というメッセージ──。

NEWS - 12:32:21

 本来だったら、昨年に行うはずだったMASKの15周年記念の単独公演。だが、MASKのリーダーMICHIRUが昨春に生死を彷徨う病に罹り、自体は急変した。ライブを行うどころか、MICHIRUは昏睡状態の中から目覚めるのか。たとえ息を吹き返しても、果たして社会復帰出来るまで意思や身体を取り戻せるのかという窮地にまで陥っていた。

でも、音楽の神様はMICHIRUを手放すことはなかった。たとえ命を長らえても、まともに動けるようになるまでは早くても半年以上はかかると言われていた中、彼は病気による後遺症もほとんどないどころか、急激に回復の道を辿り、夏前には退院するまでになっていたのは、本人もいろんなところで語ってきたようにご存じの方も多いだろう。

 彼が、こんなにも早く復活した要因の一つとしてあったのが、「絶対にアーティストとして舞台に復帰することが自分の使命であること。それは、MASKのメンバーとして舞台に立つことだ」という強い意思。その目標として掲げた日が、3月3日(日)にTSUTAYA O-EASTで行われたMASKの15th ANNIVERSARY YEAR LIVE「生還祭-2019-」という場だった。

MICHIRUの生還を祝福しようと全国各地からMASKER(ファン)たちが集結、2階席へ立ち見客が出るほどの大盛況だった。社会復帰しているとはいえ、まだまだ体力や体調面が優れないMICHIRUが最後まで舞台の上に立って演奏をやり遂げることが出来るのか…。そんな心配も抱えながら、「生還祭」は幕を開けた。

 

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MICHIRUの生きる意味は音を奏でること。感情を剥き出しに黒い狂気を描きだす第1期MASK。

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先に登場したのが、AOI+SANA+MICHIRU+KAZUTAKE+NANAによる第1期MASK。MASKの持つ狂気/凶暴な面を表出したバンドのように、冒頭を飾った『Gemini』から彼らは妖しくも激しい演奏を繰り出し、フロアの中へ熱狂を描き出した。前のめりな体勢で観客たちへ挑みかかるAOI。その横にはMICHIRUの姿も。触れた人たちを暗黒の宴へ誘う彼らは、けっして攻撃の手を緩めない。続けざま『赤裸々ノイローゼ』を繰り出し、フロアへ感情と感情をぶつけあう様を描きだす。「嫌い嫌い大嫌い」と歌い、叫ぶAOIの姿には、葵として見せる優しさなど微塵もない。意識の螺子を狂わす音の上で、狂気導く道化師と化したAOIのその様は刺激的だ。ポップな表情を魅力する第2期MASKと対比した場合、第1期MASKがなんと邪悪な姿を持って見えていたことか、そのギャップへ、今更ながら心震える戦慄を覚えていた。

 

「MICHIRUさんが生と死の狭間から甦ってきました。僕たちが出来ることは、MICHIRUさんの生きる場所はこのステージなんだということをしっかり彼の身体に焼き付けて、またMICHIRUさんと共に音楽をやり続けていくこと。みなさんの声と笑顔でMICHIRUさんを支えてください。MICHIRUさんも儚くも美しい音色を、狂気を持って奏でていくと思います。みんなも虜になってください」(AOI)

 

天高く突き上がる無数の拳。AOIは、指先に結んだ赤い糸を垂らしながら『赫い盲目』を歌いだした。AOIを先導者に、意識を妖しく魅了する音を通し、第1期MASKは満員の観客たちを激しさと甘美が交錯する宴の中へ連れ出した。その赤い糸の先を繋ぐように、誰もが心の手を舞台へと伸ばしていた。SANAの猛り狂うギターの演奏を合図に、楽曲は狂気を秘めた美しさと浪漫を携えた『ためらい自殺信号』へ。短いブロックごとに第1期MASKは、自身が持っている黒い狂気の美学を、いろんな視点から描き出していった。

 

「MICHIRUさんの生きる意味って、音を奏でること。俺たちに出来ることは名前を呼ぶことじゃないか」、AOIの声を受け、フロアから「ミッチー!!」と叫ぶ声が次々飛び交いだす。

 

 妖しくも甘美な表情を切り裂くように、第1期MASKが突きつけたのが『東京トリックシアター』。激しく攻める演奏に触発され、沸きだす気持ちを全身でぶつける観客たち。サビで見せた哀切な歌に心惹かれつつも、AOIの感情的な歌声に導かれ、観客たちも理性という言葉を何時しか頭の中から消し去っていた。 ギラついた音の刃を剥き出しにメンバーたちがぶつけたのが『XxxXマスター』だ。SANA、KAZUTAKEが舞台上を駆けまわれば、AOIが「あたまー!!」と観客たちを煽り出す。胸くすぐる美しいメロディと狂気を携えた演奏が交錯してゆく。第2期MASKにも繋がる胸を焦がす歌という魅力を携えつつも、第1期MASKだからこそ描き出せる狂気と耽美を重ね合わせた黒い衝撃が身体を貫いていた。

 

「生きてるかー!!」、観客たちを激しく煽るAOI。「色鬼始めましょう」、第1期MASKが最後に突きつけたのが『色鬼』。つねにフロアの中へ感情振り乱し暴れる光景を描き続けてきた楽曲だ。「鬼さん」「こちら」「手のなる」、終わることを忘れたように煽り続けるメンバーたち。フロア中に生まれた逆ダイの光景に、きっとMICHIRUも「生きる力」を授かっていたはずだ。『色鬼』ではMICHIRU自身も前へ出て煽っていた。それ以上に、狂ったようにギターを掻き鳴らすSANAの姿が鬼神と化していた…。フロアをグチャグチャに掻き乱しライブの幕を閉じてゆくところも、感情を剥き出しに黒い狂気を描きだす第1期MASKらしさ。その神髄を、この日もしっかりと見せつけていった。

 

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第2期MASKが伝えた、生きている限りは未来へ向かって何度だって飛べるんだという希望。

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   JIN+SANA+MICHIRU+KAZUTAKE+MINAMIによる第2期MASKのライブは、胸をくすぐる『優しい嘘』からスタート。解放的な楽曲の中へ哀愁を忍ばせたスタイルに、第2期MASKらしさを実感。あの頃、歌ものヴィジュアル系と呼ばれていた多くのバンドの中から、何故MASKが勝ち上がったのか。ぞの理由を改めて実感させる楽曲だ。

 

続く『Boys be ambitious』を通し、MASKは一気に感情のアクセルを吹かし、観客たちを激しく煽りだした。同じ切り刻むでも、第1期MASKとは異なる解放感や光を与えるところが第2期MASKの特徴だ。フロアには早くも大騒ぎする光景が描き出されていた。「もっとアゲろや!!」、JINの煽る声に続いて『世の中の日常で頻繁に起こる今ではごく当たり前とされている出来事』を演奏。歪んだ音の塊が会場中を支配する。小さな身体を思いきり捻り、前のめりの姿勢で客席を見つめ歌うJIN。第2期MASKのライブへつねに描き出されていた笑顔で暴れる光景が、そこには生まれていた。

 

JINが拳を振りまわすのを合図に飛びだしたのが、『ドラマ』。スリリングな演奏と温かな歌が交錯。SANAの冴え渡るギターの上で、JINが儚さを抱いた歌声を響かせる。身体は熱を求めながら、心は、緩急巧みに色を変えてゆく感情的なJINの歌に惹かれていた。『会いたくて』を通し第2期MASKが描いたのは、今にも壊れそうな弱さと切なさ。痛い気持ちが募るほど、繊細ながらも力強い演奏が嘆く気持ちを後押ししてゆく。切ない物語へ色を差してゆく手腕は、流石だ。切なさへ想いを塗り重ねるように、第2期MASKは『C』を演奏。なんて哀愁を抱いた歌だろう。改めて哀切なドラマを描き出すJINのヴォーカリストとしての表現力の高さに心が引き込まれていた。

 

厳かに幕を開けながら、次第にその音は熱と狂気を帯びてゆく。己の感情をダイレクトに投影したMINAMIのドラムソロ。彼の演奏に、KAZUTAKEが、MICHIRUが、SANAが音を重ね、JINが「オイオイ」と煽りを加えだした。ふたたび熱を帯びる場内。その熱を爆発させようと、第2期MASKは『求めたゆえに残ったもの』を披露。激しく突き刺さる演奏に触発され誰もが跳ねれば、JINの煽りに合わせ身体を揺らしていた。この日のJINは、極力MICHIRUへの負担を減らしつつも、煽る熱気を会場内へ作りあげることで、MICHIRU自身にライブという場が作り上げる限界を超えた力を、改めて甦らせようとしていた。

 

 会場に生まれた熱へさらに激しい刺激を加えようと『Live is my Life』をぶつけ、フロア中に黄色い絶叫を作りだす。「踊り明かそう朝まで 声を聞かせて」と歌うJIN。重厚な音を突きつけ、熱狂のパーティへ誘う演奏陣。誰もが生きている証を刻もうと感情をぶつけ、暴れていた。荒ぶる勢いへ拍車をかけるように、彼らは『ローズマリー』を披露。身体を嬉しく騒がせる楽曲へ飛び乗り、観客たちが全力で跳ねだした。TSUTAYA O-EASTの床を踏み鳴らした衝撃は、思いきり会場を震撼させんばかりの勢いと熱を生みだしていた。騒ぐ観客たちとは裏腹に、しっかり歌を届けるJIN。彼の煽りに触発させ、跳ねる勢いが増してゆく。とてもつかみを持ったキャッチーな歌なのに、身体はもっともっとと熱を求め続けていた。

 

 「声を聞かせてくれー!!」、最後に第2期MASKは『未来への翼』をプレゼント。左右に走るJINの動きに合わせフロアに生まれたウェーブも懐かしい光景だ。途中には、会場中の人たちが左右の人たちと手を繋ぎ揺れたり跳ねたりと、同じ仲間として一体化し騒ぎだす様も見せていた。ファンたちが繋いだ両手を上げる瞬間、それは無数の羽ばたく翼にも見えていた。誰もが両手を翼変わりに、笑顔で熱狂。生きている限りは未来へ向かって何度だって飛べるんだという希望をMICHIRUの心にも届けていた。きっとMICHIRUの心の背中にも、未来へ羽ばたく翼が映えていたはずだ。

 

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みなさんも命を大事に1日1日を大切に生きてください。それが、MICHIRUからのメッセージ。

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 「生きていてくれてありがとうございました。みんなの声が一番のリハビリになったと思います」。JINの声を受け、アンコールで第2期MASKは『桜』を演奏。胸をキュッと潤す哀切な歌とはいえ、鮮やかな音色に乗せ、新しく道を描き始めるMICHIRUへエールを贈るようにJINは歌っていた。何より、華やかさをまとった演奏と心の琴線を刺激する歌に、素直に酔っていたかった。

 

 演奏終わりに、メンバーから嬉しいサプライズが。2日後に誕生日を迎えるMICHIRUのため、JINが、会場中の人たちが「HAPPY BIRTHDAY」を歌いだした。その歌に合わせAOIとNANAが花束を持って登場。そのサプライズに、MICHIRUの頬からは温かい涙が流れていた。

 

「本当にありがとうございました。生きてるって凄いなというのをいろいろ感じ取れたので、みなさんに感謝しています。みなさんも命を大事に1日1日を大切に生きてください。自分も第二の人生だと思って生きるので、今後ともよろしくお願いします」と、MICHIRUが涙混じりに言葉を述べてくれた。「MICHIRUさんに元気になってもらって、来年もMASKをやったらみんな来てくれるか」とJINが語ったように、今年いっぱいMICHIRUはリハビリに専念。来年には、さらに元気になったMICHIRUとして。何より、MASKとしてその姿を見れることを期待したい。

 

最後はAOIとNANAも加わり、7人編成のMASKとして『空』を演奏。心に輝きを注ぎ込む楽曲に合わせ会場中の人たちが無邪気にはしゃぎ出す。横でギターを奏でるMICHIRUに向け、想いを届けるように歌うJIN。その横ではAOIが一緒にはしゃぎながらエールを贈れば、2人で「君が好きだったこの空 ずっとずっと忘れないから」と共に歌う場面も。終盤には、会場中の人たちと歌に参加。MICHIRUもお立ち台の上に乗りJINに寄り添えば、何時しかMICHIRUのまわりにメンバーたちが寄り添い、一緒にフロア中で揺れる無数の大きな手の花を笑顔で見つめていた。

 

  MICHIRU自身は、まだまだ完璧ではない状態だ。だけど、この舞台の上にMICHIRUが戻って来てくれたことが何よりも嬉しいじゃない。ライブ中にJINも語っていたように、今年いっぱい身体の治療に費やしてゆく。MICHIRUがベストな状態へ戻った来年には、さらにパワーアップしたMASKとしてライブを行えば、こうやって一緒にはしゃげることが、希望でなく現実になることを願いたい。最後に、メンバー一人一人と抱き合い感謝の気持ちを贈るMICHIRUの姿も愛おしかった。「みんなも命を大切にしてください」。最後にMICHIRUが届けたその言葉、ぜひ、あなたもその意味を改めて考え、噛みしめていただけたら嬉しく思います。

 

 

PHOTO: 折田琢矢

TEXT:長澤智典

 

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セットリスト

-MASK第1期-

『お通しパレード』

『Gemini』

『赤裸々ノイローゼ』

『赫い盲目』

『ためらい自殺信号』

『東京トリックシアター』

『XxxXマスター』

『色鬼』

 

 

-MASK第2期-

『WE ARE MASKER』

『優しい嘘』

『Boys be ambitious』

『世の中の日常で頻繁に起こる今ではごく当たり前とされている出来事』

『ドラマ』

『C』

『会いたくて』

『求めたゆえに残ったもの』

『Live is my life』

『ローズマリー』

『未来への翼』

-ENCORE-

『桜』

『空』