2019年05月08日 (水)
【ライヴレポート】<アクメ 2nd Anniversary ONE-MAN LIVE[PKPKの1年生]>2019年5月5日(日)代官山UNIT◆────3年目に突入した、“架空の世界の不良少年”たち。
REPORT - 20:38:09アクメをキメるなら、やはりナマに限るということだろう。
“架空の世界の不良少年”というテーマをコンセプトとして掲げ、2017年6月から始動した彼らがこのたび代官山・UNITにて開催したのは2nd Anniversary ONE-MAN LIVE[PKPKの1年生]だ。
いわゆる性的絶頂の意味合いのみならず、本来的には進化の頂点を意味するこのバンド名を自らに冠した彼らが、この夜ステージ上でこれでもかと見せつけ、音として我々に思い切り叩きつけてきたのは、それこそこの2年の間にいちロックバンドとして進化してきた過程そのもの、だったような気がする。
ちなみに、当日であった5月5日は言わずと知れたこどもの日でもあり、“架空の世界の不良少年”たちが好き放題に暴れ倒すにはまさに絶好の日取りにほかならなかった。
キーンコーンカーンコーン!と放課後を告げるチャイムの音がまず最初に会場内にて鳴り響くと、幕を開けた舞台上にいたのはそれぞれに掃除道具を手にしたアクメのメンバーと教師役の俳優・サトウヒカル氏で、ここで始まったのは学園ドラマ風の寸劇。昨年の1周年記念公演でも上演されたというこの物語の中では、その素行の悪さから留年をしてしまった不良少年たちが今回のライブタイトル通り、今年もまた[PKPKの1年生]として軽音楽部に所属している様子を描くもので、ここから始まるライブは部活紹介にあたるということが観衆へとインフォメーションされることに。
かくして、今宵の部活紹介はそのモノモノシイ曲タイトルとは裏腹に、ハイパーキャッチーな旋律と爆発力に満ちたバンドサウンドが融合して疾走する、その名も「マグロ解体チェーンソー」から派手派手しくスタートし、ここでは公式グッズである扇子を振りながらオーディエンスが一斉に横モッシュをしだす、というダイナミックな光景が繰り広げられたのである。
「今日の俺らはね、見ての通り気合いが入ってます!
ここに至るまで、新しいシングル『放課後の飼育』をリリースしてから各地で主催ツアーをやってきまして、ちょっとは一皮剥けて帰ってこられたんじゃないかと思うんですよ。
そして、今日くらいは俺もカッコつけてやろうかと思ってたんですけどね。
でもやっぱり、そうじゃなく楽しんじゃおうかな。だって、2周年だからさ。何時も通り、お互い楽しみましょう!!」
フロントマン・CHISAがそう告げたとおり、ここからのライブ前半戦では最前列近辺のファンだけでなく、場内にいるほとんどの人々がアグレッシヴな曲にあわせて激しいヘドバンをみせることとなった「ROTTEN ORANGE」や、曲の途中にドラマー・HALによる恒例のテレビショッピング的な物販宣伝がはさみ混まれた「RUN」などが続々と打ち出されていったのだが、ここで特に注目すべきだったのは、単にエンターテインメント性にあふれたステージングを実現している点だけではなく、そもそもアクメはバンドとしての演奏力と表現力についても相当に高いポテンシャルを持っている、というところでもあったのではなかろうか。
たとえば、つい先ほどまでは極めてバラエティ色の強いMCで観客を笑わせていたドラマー・HALが、一転してシャッフルのリズムとジャジーなアプローチを交えながらもラウドに攻めた「激ヤミセレナーデ」といい。
これまたMCではボケ寄りのツッコミというゆるゆるな名人芸を発揮するベーシスト・RIKITOが、5弦ベースを駆使しながら目の覚めるような激スラップを炸裂させた「激ヤマセルロイド」といい。
あるいは、CHISAがギターヴォーカルとしてのエモみ満載のパフォーマンスをみせた「ラストワンショー」や、ギタリスト・将吾がヘヴィかつ超エッジィなプレイで聴衆を圧倒した「Barguest」にしても、4人のメンバーがそれぞれに高い実力を持っていることはライブの場に臨すれば明白で、とかくアクメというバンド名やコンセプチュアルな活動方針の方に話題が集まりがちなところはあるものの、彼らの真髄がどこにあるのかと言えば、むしろライブバンドとしてナマで勝負した時の轟音ぶりや、説得力のある頼もしい演奏ぶりであるという見方も充分に出来るはず。
しかし、それでも能あるアクメは爪を隠したがるところもあるようで。
記載上の時間軸は少し前後してしまうのだが、HALは先ほど記載した「激ヤマセルロイド」の後にマニピュレーターのイシヤマ氏とふたりでミュージカル仕立ての歌唱を披露する、という謎の一幕でも大活躍をみせたりもした。
かと思えば、その後にはRIKITOがタッピングを筆頭とした数々のテクニックを盛り込んだベースソロを聴かせたのち、そこにHALと将吾も加わってのグルーヴィなインストルメンタルを具現化させてもみせ、とにかく彼らのヤりたいことをヤりたいだけ詰め込んだ今回のライブは、ラーメンでいうところの全部盛り的なボリューム感を持っていたことになる。
(なお、本編後半には普通でいうドラムソロもあったという超絶ダメ押し加減ww)
そうした中、雅びやかな和メロが美しく響いた「絶唱謳歌」でシメくくった本編を受けてのアンコールでは、CHISAが以下のような言葉をステージ上にて紡いだことも念のためここに付記しておきたい。
「(前略)アクメが始まったのは2017年でした。この2年、一緒にゼロからドロドロになりながらも、人の敷いたレールの上ではないところを進んできて、ここまで頑張ってきたことが今日につながったのかなと思うんですよ。
これからも何が待っているかはわからないし、困難なことがあるかもしれないですけど、それでも前に進んでいけるんじゃないかと今こうして感じられるのは、みんなのおかげです。ありがとうございます!
これからも突き進んでいくので、皆が着いてきてくれたら嬉しいです。
最後に、この4人で初めて作った曲をやって今日の2nd Anniversary を終えたいと思います!!」
そう。ここで呈示されたのは2017年夏にファーストミニアルバムの表題曲としてアクメからの所信表明的メッセージを目一杯に詰め込み発表された「SENKOU」にほかならず、〈覚悟しな爆音で登場〉というサビが高らかに歌い上げられるさまは、ひたすらに痛快で豪快でしかなかった。
来たる7月10日には5thシングル『モノノケレイクイエム』をリリースし、夏と秋には補講ライブ(ミニワンマン)[学級崩壊–アクメの夏休み]を2公演と、将吾フェスなるイヴェント開催をするうえ、10月からは全国13カ所をまわる全国ワンマンツアー[No.13]をも行うことが決まったアクメ。
いよいよ2ダブになって学年としては相変わらず1年生のままだとしても、3年目に突入した“架空の世界の不良少年”たちの暴走はこれからも加速度をあげていくに違いない。
というわけで、最後にもあらためての結論をば。
アクメをキメるなら、やはりナマに限る。
以上!!!
写真◎Katherine Joyce、
文◎杉江由紀
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2019年5月5日(日) 代官山UNIT
2nd Anniversary ONE-MAN LIVE 「PKPKの1年生」
SETLIST
-SE-
01. マグロ解体チェーンソー
02. Trick×Trap
03. MONSTER
04. ADVENTURE TIME
05. ROTTEN ORANGE
06. RUN with 物販紹介
07. 激ヤミセレナーデ
08. 激ヤマセルロイド
–ミュージカル~邪魔するで!–
–セッション–
09. ラストワンショー
10. Barguest
11. CALL MY NAME
12. アナザーワールド
13. 放課後の飼育
14. Paradox
–ドラムソロ–
16. 罵詈雑言
17. ナマケモノ
18. 絶唱謳歌
En1. MELODY(HAL Pf ver. )
En2. テバナシライダー
En3. SENKOU
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<ライブ情報>
■アクメ セカンドワンマンツアー「No.13」
10月5日(土) HEAVENS ROCK 宇都宮VJ-4
10月6日(日) 仙台BIRDLAND
10月12日(土) 滋賀U-STONE
10月13日(日) 神戸太陽と虎
10月20日(日) 西川口Hearts
10月22日(火祝) 新潟GOLDEN PIGS Black Stage
11月3日(日) 札幌ベッシーホール(CHISA & SHOGO)
11月4日(月祝) 札幌ベッシーホール
11月9日(土) 高松TOONICE
11月10日(日) 心斎橋 Pangea
11月21日(木) 名古屋 UPSET
11月23日(土) 熊本B.9 V3
11月24日(日) 福岡DRUM SON
12月1日(日) 渋谷 club asia
OPEN:17:00/START17:30(名古屋公演のみOPEN:18:00/START:18:30)
【チケット料金】ADV:¥4,000/DAY:¥4,500
※全会場特典付きCD即売(予約)有り 後日詳細解禁
【先行チケット(パスポートチケット・早割チケット)】
申込ページ http://www.getticket.jp/g?t=xwcddnu
※ディスクガレージオフィシャルサイトからはお申込みできません。
必ず上記申込ページURLよりアクセスして下さい。
※抽選エントリー期間 5月5日(日・祝) 23:00 ~ 5月20日(月) 23:59
※当落発表予定日 5月22日(水) 夜
【チケット一般発売】 6月9日(日)10:00
【問い合わせ】 ディスクガレージ 050-5533-0888(平日12:00-19:00)
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■将吾フェス 2019
9月4日(水) 渋谷 Milky way
【一部】15:00開場/15:30開演 【二部】19:00 開場/19:30開演
9月5日(木) 渋谷 Milky way
【一部】15:00開場/15:30開演 【二部】19:00 開場/19:30開演
【チケット料金】(全公演共通)
・パスポートチケット(全公演入場可・スタンディングS1番~)¥18,000 (税込/D別)
・オフィシャルサイト先行(スタンディングA1番~) ¥4,500 (税込/D別)
・一般販売前売 (スタンディングB番)¥4,500 (税込/D別)
・当日券 ¥5,000 (税込/D別)
【チケット販売スケジュール】
・パスポートチケット
抽選受けエントリー期間:5月25日(土)12:00~ 6月9日(日)23:59
・オフィシャルサイト先行(スタンディング-A1番)
抽選受け付けエントリー期間:6/15(土)12:00~ 6/23(日)23:59
・一般販売前売 (スタンディング-B番)
発売日:6月30日(日)10:00~
【問い合わせ】 ディスクガレージ 050-5533-0888(平日12:00-19:00)
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■補講ライブ「学艶崩壊・アクメの夏休み前編」
7月12日(金) 恵比寿 club aim
一部 トーク&ミニアコーステックライブ 開場15:00 開演15:30 ADV/DAY ¥2,500/\3,000(D別)
二部 ライブ 開場18:00 開演18:30 ADV/DAY ¥3,000/¥3,500(D別)
■補講ライブ「学艶崩壊・アクメの夏休み後編」
8月17日(日) 恵比寿 club aim
一部 トーク&ミニアコーステックライブ 開場15:00 開演15:30 ADV/DAY ¥2,500/\3,000(D別)
二部 ライブ 開場18:00 開演18:30 ADV/DAY ¥3,000/¥3,500(D別)
【チケット一般発売】 6月23日(日)10:00
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<リリース情報>
★NEW SINLE「モノノケレクイエム」 7月10日発売決定。
★SINGLE「放課後の飼育」NOW ON SALE
【TYPE-A】DCCNM-018/\1000(+tax) 【TYPE-B】DCCNM-019/\1500(+tax)
放課後の飼育 MVフル https://youtu.be/FWdO69B7ks8
★LIVE DVD 「アクメ 1st ONE-MAN TOUR 絶唱謳歌 FINAL at 渋谷CLUB QUATTRO」発売中
DCBNM-001 ¥5500( +tax)
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アクメ オフィシャルサイト http://acme-official.com/
オフィシャルツイッター https://twitter.com/ACMEOFFICIALJP
オフィシャルインスタグラム https://www.instagram.com/acmeofficialjp/
オフィシャルYouTube https://www.youtube.com/c/acmejapan
2019年05月06日 (月)
【ライヴレポート】<The Benjamin 4th Anniversary ONEMANTOUR Respect 10th HSB 『B4U-誰よりも幸せになってやる!-』 TOUR FINAL 『AFTER [B] HAPPINESS-スズランが咲いた日に-』>2019年5月1日(水)TSUTAYA O-WEST
REPORT - 00:28:09The Benjaminの前身バンドであり、現在活動休憩中のバンド花少年バディーズが今年結成10周年を迎えた。そのお祝いをと、The Benjaminが花少年バディーズ時代の楽曲をカバー演奏したアルバム『Before』を制作。同作品を手に、この春全国ツアーを実施。そのファイナル公演「The Benjamin 4th Anniversary ONEMANTOUR Respect 10th HSB 『B4U-誰よりも幸せになってやる!-』 TOUR FINAL 『AFTER [B] HAPPINESS-スズランが咲いた日に–』」が、令和始まりの日となる5月1日(水)にTSUTAYA O-WESTで行われた。この日は花少年バディーズが10年前に活動を始めた日。10周年と新たな元号の始まりが重ねる嬉しい記念日にもなった。
そこに広がっていたのは、アルバム『Before』のCDジャケットをそのまま再現したステージ。舞台へ現れたメンバーたちは、会場へ詰めかけた人たちを蒼い世界広がる大空へ連れ出した。The Benjaminのライブは、花少年バディーズナンバーの『Balloon』からスタート。キラキラと眩しい光を放つ音符の一つ一つが身体へ差し込むたびに、ワクワクとした気持ちが膨らみだす。大きく膨らんだ笑顔でときめいた心は、そのまま彼らの演奏へ導かれ、ハートのバルーンとなって青空へ飛び立った。今宵、The Benjaminはどんな素敵な冒険へ僕らを連れてゆくのか。期待が膨らむたびに心のバルーンが空へと高く舞い上がり、夢の中を漂いだした。
続けざま、The Benjaminの1stシングル曲『ベーゼ』を持ってくるセンスがイカすじゃない。チクチクとした刺激が胸を刺す、その刺激を感じるたびに心へ甘えたい気分が広がり、彼らの音楽の接吻を全身で受け止めたくなっていた。「生きていてよかったな」と彼らは歌いかけてきた。何時だってThe Benjaminは、触れた人たちの心に何時までも覚めない夢を届けてくれる。花少年バディーズもThe Benjaminも本質の部分では何も変わらない姿勢を、楽曲を通して提示してくれたのも嬉しかったこと。
冒頭から作りあげた勢いをさらに加速させるように、The Benjaminは観客たちを『ベイクドチーズ』を通して極上のロックンロールパーティへ連れ出した。彼らの演奏に合わせツイスト&ステップしたくなる。ボリューミーでカロリーたっぷりなロックンロールナンバーが、ハートをとろとろになるほど熱くさせる。肉汁零れる刺激の海にどっぷり溺れたい。終わらないパーティの熱気を全身で感じながらはしゃぎたい!!。ミネムラ“Miney”アキノリ熱いシャウトも最高だ!!!
「The Benjamin、4歳になりました。続けていなかったら会えてなかったので、とても嬉しいです。今日は花少年バディーズの10周年のお祝いも兼ねてお届けします。今回のツアーの中でも、The Benjaminの4年間の集大成や花少年バディーズの10周年を伝えてきました。なにげに嬉しかったのが、「こんないい曲作ってたんですね」とみんなに言われたこと。今日だけしか聞けない花少年バディーズの曲もお届けします」
ミネムラ“Miney”アキノリの言葉に続いて跳びだしたのが、アルバムには未収録、今日のライブでのみ披露した花少年バディーズのハード&ロックロールナンバーの『Blue Bad Boy』。ギターの音がジャーンと鳴り出したとたんに、フロア中から黄色い歓声が沸けば、熱く疾走する楽曲へ身を任せ、会場中の人たちが飛び跳ね騒ぎだした。凛々しい表情で疾走するスリリングなロックンロールナンバーを突き刺す彼らの姿に、燻銀なロッカーの一面も垣間見た気分。そんなことを書くとミネムラ“Miney”アキノリさんは「まだ、そんなおっさんじゃねぇ」と怒りそうだが(笑)。
花少年バディーズナンバーは、まだまだ続く。心へ優しい歌声を注ぐよう、ツブク“Mashoe”マサトシが『ボールペン』を歌唱。彼の人柄が伝わるメロウでハートフルな歌声と楽曲が、火照った身体を歌の両手で優しく抱きしめだした。その温もりを感じたら、瞼を閉じて彼の、彼らの心に寄り添いたくなっていた。とても胸にジワジワと感動が染み込む歌だ。こんな名曲が10年近く前に生まれていたとは。知らずにいるのがもったいない。知らずにいると、人生を半分損した気分。そんな風に、触れている間中感じていた。
続く『ブギウギ』は、身体を熱く疼かせる花少年バディーズ流のディスコロックチューン。エモーショナルでソウルフルな楽曲を、酸いも甘いも知ったThe Benjaminのメンバーたちが熟練した技術を駆使して歌い演奏することで、楽曲に込めたとろける甘い衝動が、さらにとろーり身体へ絡みつく。その演奏に腰を寄り添い、共に身体をシェイクし続けたい。これぞ大人のダンスロック。こんな甘い誘惑を仕掛けられたら、素直に心も身体も捧げてしまいたい。終わらぬ陶酔を感じながら、腰が砕けるまで笑顔で踊り続けたい。
演奏は止まることなくThe Benjaminの『Brother』へ。ホットなディスゴビートをノンストップで繋ぎながら、火照った熱をさらに上げるように、The Benjaminはフロアの人たちを熱狂の宴へ嬉しく溺れさす。「ヤバいかー!!」とミネムラ“Miney”アキノリは呼びかけた。ヤバいなんてもんじゃないよ。身体のウキウキが止まらない。熱を持ったグルーヴへ身を浸りながら、ずっとずっと濡れた恍惚を感じ続けていたかった。
ブルーズなウスイ“Tacky”タクマのギターリフが連れてきたのは、ワイルドな香りも滲ませる『ベルト』。気持ちの内側から沸き上がる衝動と言えば良いだろうか。心を疼かせるビートの上で、ミネムラ“Miney”アキノリがエモーショナルに歌を届けてきた。少しばかりの男の色気も滲ませながら、変わらずフロアの人たちの身体を揺さぶるThe Benjaminの姿がそこにはあった。
ツブク“Mashoe”マサトシのベースソロ、そこへ絡むミネムラ“Miney”アキノリのギター。さらにピンキーのドラムが寄り添い、ウスイ“Tacky”タクマがブルーズなフレーズを刻むと同時に、楽曲は『ブラウス』へ。イントロこそスリリングな雰囲気を描いていたが、歌へ突入したとたん、楽曲はとても甘い様相を呈しだした。甘えた素振りで歌うミネムラ“Miney”アキノリ、彼の揺れる胸の内を後押しする演奏。この手のメロウで優男な表情を描いた歌も、今のアダルトな(おっさんに近づいた)The Benjaminにはとても似合う表情だ。
ザクザクとした力強い演奏。それは、今の3人の想いを具現化したサウンド。そこから表情は次第に柔らかさを増し、『バトンタッチ』へ。メンバー3人がそれぞれに歌をリレーしながら、なぜ自分たちがここで歌い続けるのかを曲を介し提示。強い想いを抱きながらも優しく語りかける歌声が、胸に染み渡る。3人の温かい歌声が、楽曲が進むごと胸に感動を重ねてゆく。3人の心の本音を感じるたびに、その強い意志や想いを受け止めては、彼らと一緒に「ここにいる意味」や共に歩み続ける気持ちを観客たちも再確認していた。
ミネムラ“Miney”アキノリのギターの音を合図に、演奏はふたたび熱を持って駆けだした。ワクワクする衝動を、抑えられない興奮を『ブレーキ』を通し、ツブク“Mashoe”マサトシは「ブレーキは壊れてた」と歌いだす。光を持って走る演奏、そこへ降り注ぐキラキラとした希望や夢を持った音符のフレイバー。このときめきを彼らと一緒に感じながら、ふたたび弾みだした気持ちにストッパーをかけることなく、このまま壊れたブレーキさえアクセルと一緒に踏みながら、楽しいという熱狂へ向って駆けだしたい。まさに、そんな気分だった。
「令和、楽しいねぇ!!。令和の間、ずっとお前たちと愛しあおうぜ」と、平成時代に流行った煽り方をしながら叫んでいたThe Benjaminのメンバーたち(正確には、ミネムラ“Miney”アキノリのみ)。その洒落た遊び心がやるじゃない。「あとは、お前たちと愛し合うだけさ」、ミネムラ“Miney”アキノリのキザなセリフも交えながら、ライブは後半戦へ突入。
観客たちを巻き込んだ煽りの風景。沸きだす熱を感じたうえで、演奏は『BumbleBee』へ。ミネムラ“Miney”アキノリと観客たちとの熱い声のやりとりも登場。気持ちを無条件にアゲてゆくゴキゲンなロックナンバーをぶち噛まし、The Benjaminは会場中の人たちを熱したロックンロールなパーティ空間へふたたび連れ出した。ミネムラ“Miney”アキノリの煽りに、「キャー!!」と黄色い歓声を上げる観客たち。ロックスターへ熱く想い捧げるその風景が最高だ!!!
熱した空気をもっともっとカロリーたっぷりの、でもフレッシュさも携えた熱狂へ連れ出そうと、The Benjaminは花少年バディーズナンバー『ベーコンレタスチーズバーガー』を突きつけた。甘くて、でも濃厚な音の塊をThe Benjaminは疾走するパンキッシュなロックンロールナンバーへ昇華し、観客たちの心の口の中へ投げ込んだ。会場中の人たちも、熱い衝動を思いきり頬張りながら騒ぎ続けていた。さぁさぁ、そのまま踊り続けろ。高ぶった感情を思いきり解き放ち、The Benjaminのメンバーらと一緒に一夜限りの夢の中、最高にロックンロールな音に乗せてはしゃごうぜ!!
ガツガツとしたガレージナンバー『Boycott』を突きつけ、The Benjaminはフロアに生まれたパーティに、さらに熱した音楽のアルコールを注ぎだした。もっともっとThe Benjaminの音を浴びて酔ってしまいなよと言うように、彼らはゴキゲンな演奏を通し、観客たちの拳を高く突き上げさせていた。
火照った気持ちを上昇気流に乗せ大空へ連れ出すように、The Benjaminは『SORA』を届けてきた。とても爽やかな楽曲だ。はしゃぐ気持ちを、ツブク“Mashoe”マサトシの歌声が優しく揺らしだす。身体はウキウキ弾みながら、それ以上に心の内側から火照った気持ちがどんどん沸きだして止まらない。胸の内側をドキドキと揺さぶる衝動に、心が嬉し涙を流していた。本当に楽しいときって、素直に心は涙を零すんだよな。この感覚が、とても心地好くてたまらない!!!
終盤を彩ったのは、花少年バディーズナンバー。晴れた気持ちへ、さらに眩しい光を降り注ぐようにThe Benjaminは『ブランコ』をプレゼント。ツブク“Mashoe”マサトシの甘い歌声が、恋心を語りかけるように心へ響いてきた。気持ちを開放する楽曲へ触れながら、彼らが優しく想いを寄り添えるたびに、誰もが気恥ずかしさを覚えながらもラブな気持ちのまま心をゆらゆら揺らしていた。
それまでの熱狂を夢の中へ仕舞い込み、大切な宝物にしようと、The Benjaminは『Bonjour』を通し最後の夢旅行へ観客たちを連れだした。ここまでの楽曲たちを通した熱狂の物語の一つ一つが、夢の中で繰り広げたファンタジーストーリーのよう。絶対に忘れたくない興奮と楽しさを、The Benjaminは「一緒に夢の世界の中へ永遠に閉じ込めよう」と歌いかけてきた。『Bonjour』は、その夢を閉じ込めた箱を開けるための鍵。この曲へ触れるたびに、僕らは何時だって、この日の感動を心の扉を開けて引っ張りだせる。まぁ、この日の模様をLIVE DVDにしてくれたほうが、楽しい記憶をひっぱり出すのも、この楽しさをまだ知らない人たちへ伝えるうえでも確かだけどね(笑)。
「花少年バディーズの楽曲を10年間愛し続けてくれてありがとうございました。僕たちの作った曲には愛着があって、ずっとずっと花少年バディーズの曲を心の中で愛し続けてきました。表に出すのはバンドも違うし、5人の花少年バディーズを愛してくれた人たちの心を踏みにじるのかなと、今でも思っています。でも、これからも伝え続けていきたいから、また何らの形で花少年バディーズの曲を届けるときは、純粋な気持ちで受け止め、愛してください。
花少年バディーズの曲を改めてやってみると俺たちも嬉しくなって、またやりたくなって…。僕らのエゴかもしれないけど、6月1日に花少年バディーズの曲だけのワンマンを池袋CYBERで「謝花」というタイトルのもと、入場無料でやります」(ミネムラ“Miney”アキノリ)
ここでメンバーからひと言ずつメッセージが届けられた。
「毎年ここへ立つたびにありがたいなと思います。なかなか音楽を続けるのが難しい環境の中、君たちが集まって応援してくれるから出来ています。このツアーで活躍したギター、恰好いいでしょ。こいつは言うこと聞いてくれるからやりやすいっすね。また5周年に向けて頑張っていきたいと思います」(ウスイ“Tacky”タクマ)
「今日という日がとても大事ですが、僕はもう5周年を目指してます。同じバンドで5年間やり続けたいじゃん。僕たちは4周年から始まる未来が見たいし、みなさんと一緒に笑顔で5周年を迎えたいからよろしくお願いします。令和になったことだし、これからもThe Benjaminと一緒に楽しい音楽を作っていきましょう」(ツブク“Mashoe”マサトシ)
「僕たち3人が出会って15年近くなりますけど、その間にバンドが3つ変わってます。でも、どれも丸5年を迎えたことがないんですよ。何時だって「このバンドが最後だから」と命がけでやってきたんですけど。何が足りないのかわからないけど、これまで5周年目まで辿りつくことが出来ませんでした。だからこそThe Benjaminは、なんとしても5周年に繋げます。10周年20周年と、このバンドを続けます。次の元号になるまで俺ら生きてるかな。僕たちと君たちが出会える時間は、長いようでじつは限られています。僕らは一生やっていくけど、君たちと出会える機会は限られている。だからこそ、1本1本のライブを本気で伝え続けたい。これから会えるライブも、君たちが幸せになるライブへ必ずしていくので、その言葉を信じてついてきてください。オリジナルアルバムも2枚以上出したことがないので、The Benjaminとしても、まずは2枚目のアルバムを来年の頭には出そうと思っています。これからも一生懸命進んでいくので、よろしくお願いします」(ミネムラ“Miney”アキノリ)
アンコールは、これからのThe Benjaminの未来への歩みを指し示すように、新曲の『望遠鏡』からスタート。スリリングでシリアスさを抱きながらも、その中へ秘めた優しさを覚える、触れた人たちを一瞬で世界観の中へ閉じ込めてゆく楽曲だ。これまでのThe Benjamin以上にアダルトな色を持った曲だが、その中からは、彼ららしい優男な心模様と光刺す想いが見えてきた。きっと彼ら自身が自分たちの心を覗き込んで何かを遠くに発見したのかも知れない。この歌が、今後どんな表情を持って形を成すのか楽しみになってきた。
胸に響かせる曲も嬉しいが、やはりThe Benjaminのライブは無邪気な青春時代の気持ちに戻ってはしゃいでこそ。「楽しみだ、楽しみだ」、ミネムラ“Miney”アキノリと観客たちとが声を交わしあう。眩しい青春時代へ連れ戻すように、The Benjaminは『バスストップ』を演奏。メロウで温かいポップロックチューンに触れていると、自然と笑みを浮かべ、輝いた青春の風景の中へ飛び込みたくなる。いや、この曲が一人一人を輝きの中へ連れ出し、胸キュンな物語の中、ドキドキな片思いの気分へ甘酸っぱく浸らせてゆく。そして、この気持ちを忘れることなく、ここからまた新たなスタートを切ろうと心をときめかせる。ミネムラ“Miney”アキノリの歌に合わせ「楽しみだ、楽しみだ」と歌うたびに、まだ観ぬ未来へ期待したくなっていた。
「ぶっ壊していこうぜ「やっちまおうぜ」「HEY YOU LOVE ME!!!」。最後は、フロア中をぐちゃくぢゃに掻き回すThe Benjamin流ダンスロックチューンの『バーバラ』だ。フロア中の人たちが全力で暴れれば、メンバーもテンションマックスにロックンロールの熱に溺れていた。理屈も屁理屈もすべて吹き飛ばし、ゴキゲンな音楽にすべてを預け、喉と体力の限界まで騒げばいい。『バーバラ』は君たちを無邪気な少年少女に塗り替える最高のパーティロックチューン。その熱狂を存分に身体へ染み込ませ、この日のパーティは、熱狂のシャワーをフロア中に降り注ぎながら幕を閉じていった。
「すごく幸せなんだよね。生まれてきてよかった、君たちのおかげです、ありがとう。もっともっと格好よくなります、観ててね、よろしく!!!」と、ライブを終えた直後にミネムラ“Miney”アキノリは語っていた。この熱狂の続きは、また彼らのライブを通し、ライブハウスで味わおうか。
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<セットリスト>
1.Balloon
2.ベーゼ
3.ベイクドチーズ
4.Blue Bad Boy
5.ボールペン
6.ブギウギ』
7.Brother
8.ベルト
9.ブラウス
10.バトンタッチ
11.ブレーキ
12.BumbleBee』
13ベーコンレタスチーズバーガー
14.Boycott
15.SORA
16.ブランコ
17.Bonjour
-ENCORE-
1.望遠鏡
2.バスストップ
3.バーバラ
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PHOTO: 米田光一郎
TEXT:長澤智典
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The Benjamin Web
バデッグボックス Web
バデッグボックス twitter
バデッグボックス公式LINE
http://thebenjamin.jp/news.php?id=154
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★インフォメーション★
The Benjaminメンバーの前身バンド 花少年バディーズの結成10周年を記念したツアーの追加公演決定!
無期限活動休憩した6/1に全曲を花少年バディーズの楽曲で披露!!これが本当の10周年記念のファイナル!
なんと入場無料!
タイトル:
The Benjamin Respect 10th HSB ONEMAN SHOW
『謝花-The Thankful Flower-』
出演:The Benjamin
公演日:2019年6月1日(土)
会場:池袋CYBER
〒170-0013 東京都豊島区東池袋1-43-14 佐藤ビルB1F
開場/開演:17:00/17:30
料金:Free *1DRINK別途
入場方法:
当日15:00より会場入り口にて入場券配布。
入場整理番号ランダム。
お一人様1枚まで。
入場順
番号順:入場整理番号
主催/企画/制作:BadeggBox
問い合わせ:会場
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音楽レーベルBadeggBox主催の夏の恒例ライブイベントツアー!出演決定!
BadeggBox presents
『BEGINNING BURNING SUMMER TOUR 2019』
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公演日:2019年7月12日(金)
会場:HOLIDAY NEXT NAGOYA
出演:The Benjamin/天照/ギャロ
開場/開演:18:00/18:30
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公演日:2019年7月13日(土)
会場:大阪FANJ
出演:The Benjamin/天照/ギャロ
開場/開演:17:00/17:30
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公演日:2019年7月21日(日)
会場:渋谷DESEO
出演:The Benjamin/天照/ギャロ/KING
開場/開演:16:00/16:30
…………………………………………
[3公演共通]
料金:adv.,\3,800 door\4,800 *1DRINK別途
■チケット■
●BadeggBox Club先行●
チケットNo.A001-
受付期間:
2019年4月27日(土) 12:00~5月7日(火) 23:59
抽選期間:5/8~5/9
当落発表、入金期間:5/10(金)12:00~5/13(月)23:59
申込み方法:
スマートフォンサイト「BadeggBox Club」専用ページより申し込み。
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※クレジット決済可能。
※ファミポートでの発券になります。
●一般発売日●
2019年5月18日(土)
プレイガイド:e+
チケットNo.No.B001~
購入URL:後日発表
入場順:チケット番号順A→B→当日
主催/企画/制作:BadeggBox
問い合わせ:会場
2019年05月04日 (土)
【ライブレポート】0.1gの誤算、五・三の日に提示したホールの新常識◆2019年5月3日@日本青年館「日本青年館でライヴをしたバンドの中で、“一番狂ってた”って言わせよう!」
REPORT - 21:27:452月末の新宿BLAZE、3月中旬のZepp DiverCityと、今年に入ってから早くも2本の大箱ワンマンを行い、大成功を収めている0.1gの誤算。彼等が5月3日=誤算の日の舞台に選んだのは、ここ日本青年館だった。
奥行きのあるステージ、指定席が並ぶフロア…普段のライヴとは違う環境に、0.1gの誤算はどう対応するのか。
場内が暗転しSEが流れ始めると、一斉に座席から立ち上がるオーディエンス。メンバーがステージ上に出揃ったところで、「ホールだろうが関係なく暴れることを誓います!」と、ボーカル・緑川裕宇が選手宣誓の如く右手を真っ直ぐ挙げる。ライヴ開始の合図だ。最新曲「獣猛戦争~轟け!超誤算狩猟!~」が始まると、椅子に座った状態でヘドバンや折り畳みが繰り広げられる。開演前、席に腰かけ静かに待っている観客の様子を見た時には、ロックバンドのライヴをホールで観るという事にやはり違和感を覚えた。しかし、会場後方から見る今の眺めは、ライヴハウスの光景と変わらない。そう感じる程、場内は気合十分だ。この曲を初めてライヴで披露した時より、演奏も格段にパワーアップしている。
その後、「ホールに慣れていないだろうから(緑川裕宇)。」と織り込まれた準備体操タイムでは、ジャンプ、モッシュ、ヘドバン、折り畳みと、彼等のライヴでの主要な動きをチェック。どんな場所でも瞬時に対応してみせる誤算ファンが、なんとも頼もしい。しっかりと暴れられる事を確認したところで、2曲目「敵刺す、テキサス」。立ったり座ったりと忙しい様子のフロアだが、メンバーのキメポイントとも息がぴったりで、心地良い空間が創り出されている。また、こうして普段と変わらぬ調子を保ちつつも、4曲目「グリッターレイ」では、ステージを右往左往しながら、会場の広さを実感している姿を見せた。
【俺達がホールの常識をぶっ壊す】という公演タイトル通り、ロックバンドがホールでライヴを行う際に懸念される事は、0.1gの誤算にとってはさほど大した問題ではないことが、次々と証明されていく。更に、今日のライヴについて特筆しておきたいのは、ライヴそのものの表情がいつもとは大きく異なっていたことだ。演奏も暴れ方もいつも通り激熱なのだが、“熱い”だけでなく、“温かい”空気に包まれている様な感覚。これが何なのか最初は分からなかったのだが、緑川裕宇がMCで語った次の言葉で、その理由が分かった。
「今日はなんか気が楽なんだよね。ZeppやBLITZでのライヴは勝負の日だけど、今日は誤算の日ってことで、お祭りみたいな。」― MCでメンバー全員がマイクをとり自己紹介をしたり、スペシャル企画としてドラムの聞き比べが行われたりと、確かに今日のライヴは、こうした考え方が溢れ出ていた。
「しいたけ人生論」では、ギターを鳴らす緑川裕宇が眞崎大輔をベースのお立ち台からちょこんと押し出すお茶目な一面も。こうして、“熱”“温”入り混じる誤算の日ならではの特別な温度が続く中、フロア二列目に居た小学生にも注目。緑川曰く、誤算の振りも完璧というこの小さなお友達は、地方からの参戦者とのこと。他にも沢山の人が遠征をしてきている事に対し、「次は俺達が会いに行くから。今度はそれぞれの地元で会おう!」と、間もなくスタートする47都道府県ツアーへの意気込みを示した。
本編終了後、スクリーンでは、ツアー初日から発売開始の会場限定シングルを一足早く届けてくれた。また、新アー写も大公開。メンバーの個人アー写が映し出される度に、場内は歓声に包まれた。更に、9枚目となるシングル「絶望メンブレガール」のリリースも発表。嬉しいお知らせの後は、アンコールでメンバーが再びステージへ。
先述したメンバー自己紹介が、眞崎大輔(Ba)・河村友雪(Gt)・水田魔梨(Gt)・神崎流空(Dr)・緑川裕宇(Vo)の順で行われる。トップバッターの眞崎が身長、体重、出身地、母親の名前を言ったことにより、普段は聞けない内容を惜しげもなく披露。また、ゲスト3人を迎えて、ドラムの聞き比べ大会も実施された。インタヴューで「神崎のドラムじゃなきゃ嫌だ。」というメンバーに対する挑戦状。目隠しをした誤算メンバーが、8ビートと2バスの音を聴いて、どれが神崎かを当てるゲームだ。8ビートではさすが、リズム隊・眞崎とドラマー4人全員とライヴをした経験があるフロントマン・緑川が見事に正解。だが、2バスの音聞き比べでは、全員不正解という結果に。但し、不正解だった理由は神崎がドラムを叩かず、罰ゲームの執行人役になっていたからという、なんとも誤算らしい内容。そんな特別企画では、終始和やかな笑い声が響いていた。
ライヴの始めに確認した誤算の暴れ方、基本動作にスクワットを加えた無限ループで攻め立てた「必殺!からくり七変化!」、ダンサーと共に盛り上げた「【K】0626【渇望】」、演奏・歌声に魅了された「サイレントメモリー」と、アンコールでも多様な楽曲が繰り出される中、「月詠センチメンタル」演奏中に突如幕が閉まったのだ。本編中のMCで「時間がきたら幕が閉まります」とメンバーより確かに忠告はあった。とはいうものの、本当にこんな“とんでもなく盛り上がっている”タイミングで閉まるとは予想外。演奏再開を促すコールが沸き起こる。最初は「ありがとうございました。………だって俺、延長料払いたくないもん。」と言う緑川だったが、会場中の熱気に押され、神崎が延長料を払ってくれるという事で話がまとまったらしい。神崎に「ありがとう~!」という声が場内に響くと同時に幕が開くと、「月詠センチメンタル」の後半から演奏が再開された。
「日本青年館でライヴをしたバンドの中で、“一番狂ってた”って言わせようよ。」と言い、ファンを中央へギュッと寄せ集める。そして、座席の間をぬって、フロア中央を陣取った緑川の周りで、座ったまま頭を振り乱したり両手を大きく広げて咲いたりするファン。それは、緑川の言葉通り、恐らく一番狂っていて、とてつもなく異様な光景だったと確信している。ラスト「有害メンヘラドール」では、明る過ぎる客電の中、大きな情熱を放った。
メンバーの珍しい一面を披露した事、ホールの常識を覆し楽しみ尽くした事、本日この2つを掲げた0.1gの誤算。ちょうど一週間後から始まる全国ツアー、そしてファイナルのZepp DiverCityでは、再び勝負に出る。各地で待っている皆の願いを携え、前回のZepp DiverCity公演を超える瞬間が、今はただ待ち遠しい。
文◎藤代冬馬
写真◎堅田ひとみ
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<セットリスト>
01. 獣猛戦争~轟け!超誤算狩猟!~
02. 敵刺す、テキサス
03. オオカミ男と月兎
04. グリッターレイ
05. 21gの感傷
06. プラチナ
07. 2008年高田馬場AREA
08. 残飯パセリーナ
09. しいたけ人生論
10. ZOMBIE’s LOVE LETTER
11. 天地開闢
12. 男闘魂戦争卍燃えよ!誤算光殺砲卍
13. 溺愛ヤンデレボーイ
-encore-
14. 必殺!からくり七変化!
15. 【K】0626【渇望】
16. サイレントメモリー
17. 月詠センチメンタル
18. 混沌的極悪暴曲–ヴィジュアロックパロディウス–
19.【L】1126【悲劇】
20. 有害メンヘラドール
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<最新情報>
■-改・鬼畜企画– 新緑の日本横断!【Zepp DC】47都道府県民割引ツアー【攻略祈願】
5/11 (土) 札幌Crazy Monkey
5/12 (日) 札幌Crazy Monkey
5/18 (土) 新潟Golden Pigs BLACK STAGE
5/19 (日) 新潟Golden Pigs BLACK STAGE
5/25 (土) 名古屋HOLIDAY
5/26 (日) 名古屋HOLIDAY
6/01 (土) 仙台HOOK
6/02 (日) 仙台HOOK
6/07 (金) 心斎橋VARON
6/08 (土) 心斎橋VARON
6/09 (日) 心斎橋VARON
6/15 (土) 福岡Drum son
6/16 (日) 福岡Drum son
6/17 (月) 福岡Drum son
6/22 (土) 岡山CrazyMama 2nd
6/23 (日) 岡山CrazyMama 2nd
6/26 (水) 池袋Black Hole
7/06 (土) 池袋CYBER
7/07 (日) 池袋CYBER
7/09 (火) 池袋CYBER
7/10 (水) 池袋CYBER
7/12 (金) 池袋CYBER
7/13 (土) 池袋CYBER
7/14 (日) 池袋CYBER
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7/20 (土) 名古屋ReNY
7/25 (木) 札幌KRAPS HALL
7/27 (土) 仙台MACANA
8/04 (日) 渋谷Duo MUSIC EXCHANGE(河村友雪バースデー)
8/10 (土) 福岡Drum Be-1
8/12 (月) 江坂MUSE
■-改・鬼畜企画– Tour Final 『俺達の前に道はない、俺達の後ろに道はできる』 ~緑川裕宇Birthday~
8/22 (木) ZeppDiverCity
開場/開演 16:00 / 17:00
前売/当日 ¥5,000 / 未定(D代別)
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8thシングル「獣猛者戦争~轟け!超誤算狩猟!~」が読売テレビ(日本テレビ系)「ワケあり!レッドゾーン」4月度エンディングテーマに決定!
大阪 土曜日 深夜1時28分~
東京 木曜日 深夜1時59分~
2019年夏、あの有害メンヘラドール、溺愛ヤンデレボーイに続く3作目
9thシングル「絶望メンブレガール」発売決定!!
会場限定シングル第三弾リリース決定!
5/11 北海道公演より販売開始
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