NEWS

2019年12月20日 (金)

【ライヴレポート】マオ from SID<X’mas Premium Live 2019>2019年12月12日(木)東京・日本橋三井ホール◆史上最長となる全国ツアー<Acoustic Tour 2020 「箸休めNight」>来夏、開催決定!

REPORT - 19:00:57

シドのマオがソロプロジェクトの“マオ from SID”名義で1212日に東京・日本橋三井ホールにて「X’mas Premium Live 2019」を開催した。

2日間にわたって行われたスペシャルクリスマスライブは計4公演。

前日の11日はアコースティック編成による“箸休めSilent Night”と“箸休めHoly Night”の2公演が行われ、カヴァー曲がふんだんに盛りこまれたセットリスト。

Premium Silent Night”と“Premium Holy Night”と銘打たれた12日は、初披露の新曲を混じえたオリジナル曲の構成で楽しませた。

 

 

ファイナル公演の開演は1930分。ステージにクリスマスカラーの照明が降り注ぎ、BGMも聖なる夜の雰囲気を演出する中、サポートメンバーとシックな黒の衣装に身を包んだマオがステージに登場した。

ショーは初のミニアルバム『Maison de M』収録曲のラグジュアリーな夜にピッタリの甘いラブソング「chandelier」で幕を開けた。

ジャジーでムーディな「マニキュア」へと移行し、ドラム、ベース、ギター、キーボード、サックス、ヴァイオリン、女性コーラス隊というゴージャスな編成がマオのオトナで洗練された世界観を豊かに彩っていく。

 

 

MCはマオが「メリー!」と呼びかけると客席から「クリスマス!」という声が返ってくる挨拶から。

「オシャレしてきた?」と問いかけて上がった声に「僕も今日は生地をキラキラさせてます」と返し、「ソロは時間帯的にも染みてくるような曲が多いので楽しんで帰ってください」と告げた。

 

 

ロマンティックなナンバーや別れを選んだ男女の情景を描いたほろ苦い曲が披露され、音源化されていない「rule」ではハンドクラップで盛り上がり、サックスとギターソロがフィーチャー。エンディングで手を掲げ、ターンをキメたマオのスタイリッシュなパフォーマンスも印象的だった。

 

 

マオを呼ぶ声がだんだん増えていく中、紹介されたのは実力派揃いのサポートミュージシャンたち。

ひとりひとりの名前をオーディエンスが呼ぶスタイルで進行していったのだが、マオのいじりもあって和気藹々としたムード。

ギタリストの友森昭一とベーシストの安達貴史が揃って半ズボン姿だったためマオが「お2人は兄弟ですか?」と突っ込み「僕も今度、夏に(短パンに)挑戦してみようかな」と沸かせたり、ヴァイオリニストの門脇大輔を呼ぶ声援が大きかったことにやや拗ねてみたり。

笑いがあふれる中、「何年たっても“キャーッ”という歓声が嬉しい」と笑顔を見せた。

 

 

そして「新曲持ってきました」という言葉とともに中盤で披露されたのはブルーの照明の中、深い場所に吸い込まれるような歌で惹きつけた「深海」。

鍵盤とヴァイオリンの音色がマオの声に気持ちよく溶け合い、そのセンシティブで切ない世界に客席も静かに聴き入っていた。

 

 

「あなたへの想いがどこまで潜っても届かない。

息が苦しいっていう悲しくて切ないラブソングなんですけれど、最後が朝で終わるのが自分的には気に入っています。

僕が歌う曲は悲しい内容ばかりではなく最後にはちょっと希望を持てる。

この曲もそういう歌詞にしてみました」

 

 

新曲について語り、みんなにいったん座ってもらい、切なくもドラマティックなラブバラード「最後の恋」、軽快なタッチの「朝帰り」とライブでしか披露されていない曲で魅了し、“朝帰り”というワードからマオが好きなバブル時代のトレンディードラマへの話題へと。

リラックスした空気の中、繰り広げられる飾らないトークもソロの醍醐味のひとつだ。

当時のドラマを象徴するアイテムとしてバドワイザーとフラワーロックを挙げてみたもののジェネレーションギャップのためか「知らないか?」とやや落胆気味!?

 

 

瞬く間に後半戦に突入し、これも初披露の新曲「Closet」は、レトロで哀愁のあるメロディとジャジーで躍動感のあるサウンドがマオらしいナンバーで場内の温度は上昇。

ギターリフで持っていく8ビートのロックンロール「不埒な体温」では、モニターに足をかけてシャウト気味に歌い、声援に耳を当てるジェスチャーでアグレッシヴに煽るパフォーマンスに客席もエキサイト。

その熱いリアクションのせいか、いつかソロでスタンディングのライブもやってみたいという発言も飛び出した。

 

 

「寂しいね。もうすぐ終わりだね。一緒に朝帰りしたいね。

ソロを始めた頃のことをよく思い出すんですけど、いろいろな声がありました。

その声をちゃんと受け止めて前に進んだ結果が今やれていることなのかなと思います。

シドという母体のバンドがありますが、よかったらソロも応援してくれたら嬉しいです」と明希、ゆうや、Shinjiの近況についても言及し、シティポップ感が心地いい「サヨナララスト」では客席にマイクを向け、コール&レスポンス。サポートメンバーのソロ回しも盛り込まれ、大喝采となった。

 

 

あたたかい気持ちになってほしいとミラーボールの光が回る中、ショーの締めくくりに会場を包みこむように歌いあげられたのは名バラード「月」。

 

温かく力強い拍手の中、一足早いクリスマスライブにピリオドが打たれ、感謝の言葉を告げたマオは「みんなにプレゼントがあります」と言い残してステージを去った。

余韻の残る会場のスクリーンに映し出されたのはマオ from SID史上、最長となる全国ツアー「Acoustic Tour 2020 「箸休めNight」」のスケジュール。

思いがけないプレゼントに再び歓声が沸き起こった。

 

 

写真◎今元秀明
文◎山本弘子

 

====================

 

20191212日(木) 日本橋三井ホール

X’mas Premium Live 2019

2nd SHOW Premium Holy Night

SET LIST

 

01. chandelier

02. マニキュア

03.

04. 違う果実

05. rule

06. 深海

07. 最後の恋

08. 朝帰り

09. Closet

10. 不埒な体温

11. サヨナララスト

12.

 

——————————-

 

<マオ from SID INFORMATION

 

Acoustic Tour 2020 「箸休めNight」 開催決定

2020718日(土)恵比寿 The Garden Hall(東京都)

2020719日(日)恵比寿 The Garden Hall(東京都)

2020723日(木・祝)小樽GOLD STONE(北海道)

2020725日(土)青森クォーター(青森県)

2020726日(日)仙台Rensa(宮城県)

202081日(土)松山 W studio RED(愛媛県)

202082日(日)岡山CRAZYMAMA KINGDOM(岡山県)

202088日(土)新潟LOTS(新潟県)

202089日(日)金沢EIGHT HALL(石川県)

2020815日(土)熊本B.9 V1(熊本県)

2020816日(日)久留米シティプラザ 久留米座(福岡県)

2020822日(土)名古屋ダイアモンドホール(愛知県)

2020823日(日)梅田CLUB QUATTRO(大阪府)

2020828日(金)マイナビBLITZ AKASAKA(東京都)

 

※詳細は後日発表。

 

——————————-

 

Valentine Party in 恵比寿 act*square開催

 

2020214日(金) 恵比寿 act*square

LUNCH SHOW> OPEN 1230 / LUNCH 1300 / SHOW 1410

DINNER SHOW> OPEN 1800 / DINNER 1830 / SHOW 1940

 

<参加ミュージシャン>

 BandmasterPiano nishi-ken

 Cello 内田麒麟

 SaxFlute 庵原良司

 

【チケット料金】 ¥25,000(全席指定・税込) 

 ※コース料金込 ※未就学児童入場不可

 

ID-S BASIC2次先行予約】

 受付期間 20191217日(火) 12001223日(月) 1600

 ※20191215日(日)時点でID-S BASIC会員の方が対象となります。

 ※クレジットカード決済のみ

 

【問】 キョードー東京 0570-550-799

 

====================

 

マオ from SID オフィシャルサイト

http://www.maofromsid.com/ 




2019年12月13日 (金)

【ライヴレポート】<HOLLOWGRAM Tour2019「Into Black」>2019年12月10日(火)池袋EDGE◆「来年もみんなと元気に晴れやかな姿で会えることを楽しみにしています。」

REPORT - 15:32:00

HOLLOWGRAMが12月10日(火)に池袋EDGEで、約一年振りのワンマンツアー<HOLLOWGRAM Tour2019「Into Black」>のファイナル公演を行なった。

 

現メンバーの4人体制になってからは昨年末以来、2度目となった今回のワンマンツアー。

事前に告知されていたように、2020年春にかけて2度のワンマンツアーと4曲のシングル配信、 そしてアルバムリリースと、このバンドにしては過去に類を見ない程のアクティブな活動となっていて、短期間での東名阪ツアーというのもバンド史上初の試みだ。

いままでの彼等から は想像がつかないサイクルでのツアーとあって、会場に足を運んだファンも興味津々といったところだろう。

 

定刻より5分程遅れてSEが鳴り響く中、静寂を切り裂くような夢時(Gt)のギターフィード バック音とともに始まったライブのオープニングを飾るのは、配信第一弾シングルの「Blind watcmaker」だ。

今までのHOLLOWGRAMにはないキャッチーで疾走感のあるこの曲がオープニングナンバーに選ばれたのは意外だったが、バンドの新しい側面を伝えるには十分過ぎるほどの説得力を持っていると言えよう。

「オンラインでやり取りができる便利な世の中だけど、わざわざライブ会場に足を運んでくれる皆様に感謝いたします。

この頻度でライブはあまりやらないんだけど、楽しく回れたツアーでした。」

ryo(Vo)がMCで発したメッセージに今回のツアーの充実度が滲み出る。

 

この言葉の通り、この日がツアー最終日とあってバンドのグルーブ感も上々で、いつもはステージ上でおとなしい一也(Ba)もステージを縦横無尽に動き回る。

中盤で披露された「More than just love」「Rufus」といった叙情感たっぷりのバラードでエモーショナルに謳い上げるryo。

こういった楽曲は彼等が最も得意とする部類だが、情景まで映し出すようなその姿には神々しささえ感じる。

 

「たくさんの笑顔が燃料になっています!」というMCから始まった「gasoline」で迎えたライブ終盤。

Shinya(Ds)の激しいビートに煽られたフロアに「Aimo-moi faire」「Stand at the devils like」「Pleasance Liddell」と立て続けに燃料が投下され、会場は激熱状態になり本編の幕が閉じられた。

「今年もいろいろありましたが、来年もみんなと元気に晴れやかな姿で会えることを楽しみにしています」とアンコールでryoがバンドを代表して2019年の活動の感謝を伝え、美しい旋律を持つ幻想的な「mistletoe」が披露され、HOLLOWGRAMの2019年のライブが締められた。

 

2020年1月には6周年を迎え、アルバムのリリース・全国ツアーも控えるHOLLOWGRAMが映し出す多種多彩な情景は新たな年をどう彩っていくのか。

 

====================

 

<HOLLOWGRAM Tour2019「Into Black」@池袋EDGEセットリスト>

 

SE
01.Blind watchmaker 02. 27,Co
03. DID
04. Vinyl

-se-
05. more than just love 06. Rufus
07. Butterfly in her dreams – improvisation –
08. ideologue
09. 誑人
10. Mona lisa
11. KISS RAIN
-MC-
12. Kalmia
13. Don’t cry for the knell 14. Colors of human mind 15. Sentimental issues -MC-
16. gasoline
17. Aime-moi faire
18. Stand at the devils like 19. Pleasance Liddell

 

ENCORE
En01. Xanadu -MC-
En02. mistletoe

 

====================

 

<リリース>

…………………………………………

=第一弾配信シングル= ​Blind Watchmaker

【発売日】​2019年10月2日(水) 【アーティスト名】​HOLLOWGRAM

【タイトル】​Blind Watchmaker

【配信先】​iTunes/ Apple Music他各主要音楽配信サイト 【収録曲】​1.Blind Watcmaker

…………………………………………

=第二弾配信シングル= ​誑人

【発売日】​2019年11月13日(水) 【アーティスト名】​HOLLOWGRAM 【タイトル】​誑人​(キョウジン)

【配信先】​iTunes/ Apple Music他各主要音楽配信サイト 【収録曲】​1.誑人

 ………………………………………… 

=第三弾配信シングル= ​The deluge

【発売日】​2019年12月18日(水) 【アーティスト名】​HOLLOWGRAM

【タイトル】​The deluge

【配信先】​iTunes/ Apple Music他各主要音楽配信サイト 【収録曲】​1.​The deluge

………………………………………… 

=第四弾配信シングル= 【発売日】​2020年1月22日(水) 【アーティスト名】​HOLLOWGRAM

【タイトル】​未定

【配信先】​iTunes/ Apple Music他各主要音楽配信サイト 【収録曲】​未定

 …………………………………………

=5th Album= Pale Blue Dot

【発売日】​2020年2月12日(水) 【アーティスト名】​HOLLOWGRAM 【タイトル】​Pale Blue Dot 【価格】​¥3,000(tax out) 【品番】​HLGM-008

【収録曲】​未定

-LIVE INFO-

 

====================

 

 <ライヴ>

 

■​HOLLOWGRAM Tour2019「Into Black」​

12/5(木)東京/池袋EDGE https://eplus.jp/sf/detail/3108760001-P0030001

12/7(土)名古屋/今池GROW https://eplus.jp/sf/detail/3109470001-P0030001P021001?P1=0175

12/8(日)大阪/心斎橋FANJ https://eplus.jp/sf/detail/3110800001-P0030001

12/10(火)東京/池袋EDGE https://eplus.jp/sf/detail/3108760001-P0030001



——————————-

 

■HOLLOWGRAM 6th Anniversary Oneman ”Holographic Principle”

1/19(日)東京/Shibuya Space odd

Open 17:00 / Start 17:30

Ticket 前売り¥5,000 (drink別)

イープラス ​https://eplus.jp/hollowgram2020/

ローチケ https://l-tike.com/hollowgram

問)DISKGARAGE 050-5533-0888(平日12:00~19:00)

 

——————————-

 

■​HOLLOWGRAM Tour2020 ”Into Black II”​

…………………………………………

2/11(火/祝)東京/池袋EDGE

イープラス https://eplus.jp/hollowgram2020/

ローチケ https://l-tike.com/hollowgram

…………………………………………

2/15(土)神奈川/Music Lab.濱書房

イープラス https://eplus.jp/hollowgram2020/

ローチケ https://l-tike.com/hollowgram

…………………………………………

2/16(日)埼玉/浦和ナルシス

イープラス https://eplus.jp/hollowgram2020/

ローチケ https://l-tike.com/hollowgram

…………………………………………

2/22(土)広島/広島BACKBEAT

イープラス https://eplus.jp/hollowgram19/

ローチケ Lコード:61998 (https://l-tike.com/hollowgram0222-24)

LINE TICKET https://ticket.line.me/sp/hollowgram

チケットぴあ Pコード:166-958 (​https://w.pia.jp/t/hollowgram-ho/​)

…………………………………………

2/23(日)福岡/DRUM SON

イープラス https://eplus.jp/hollowgram0223/

ローチケ Lコード : 81592

チケットぴあ Pコード : 167-063

…………………………………………

2/24(月/祝)岡山/岡山IMAGE

イープラス https://eplus.jp/hollowgram19/

ローチケ Lコード:61998 (https://l-tike.com/hollowgram0222-24)

LINE TICKET https://ticket.line.me/sp/hollowgram

チケットぴあ Pコード:166-958 (​https://w.pia.jp/t/hollowgram-ho/​)

…………………………………………

2/29(土)長野/長野J

イープラス https://eplus.jp/hollowgram20/

ローチケ https://l-tike.com/hollowgram/

LINE TICKET https://ticket.line.me/events/3850/2

チケットぴあ ​https://w.pia.jp/t/hollowgram-n/

…………………………………………

3/01(日)新潟/新潟GOLDEN PIGS BLACK

イープラス https://eplus.jp/hollowgram20/

ローチケ https://l-tike.com/hollowgram/

LINE TICKET https://ticket.line.me/events/3850/2

チケットぴあ ​https://w.pia.jp/t/hollowgram-n/

…………………………………………

3/07(土)大阪/心斎橋BEYOND

イープラス https://eplus.jp/hlgrm-ep/

ローチケ https://l-tike.com/hollowgram/

チケットぴあ ​https://w.pia.jp/t/hollowgram-o/

…………………………………………

■3/08(日)愛知/今池CLUB UP SET

イープラス https://eplus.jp/hollowgram-c/

ローチケ https://l-tike.com/order/?gLcode=43399

チケットぴあ ​https://w.pia.jp/t/hollowgram-a/

…………………………………………

■3/15(日)宮城/仙台enn3rd

イープラス ​https://eplus.jp/sf/detail/3112810001-P0030001

…………………………………………

■3/20(金/祝)北海道/札幌CRAZY MONKEY

■3/21(土)北海道/札幌CRAZY MONKEY

イープラス https://eplus.jp/hollowgram/

ローチケ ​https://l-tike.com/hollowgram-sapporo/

…………………………………………

=Tour Final=

■3/28(土)東京/Shibuya Womb

イープラス https://eplus.jp/hollowgram2020/

ローチケ https://l-tike.com/hollowgram/

 

====================

 

< HOLLOWGRAM INFORMATION> 

 HOLLOWGRAM

ryo(Vocal,Lyric,art works)


夢時 ( Guitar,Compose )

一也 (Compose,Bass,Manipulator,Guitar)

Shinya(Drums)

【オフィシャルHP】 http://hollowgram.net

【オフィシャルTwitter】 https://twitter.com/HOLLOWGRAM_info








2019年12月13日 (金)

【ライヴレポート】<LM.C LIVE 2019 “13th Anniversary!!!!!!!!!!!!!”>2019年12月11日(水)マイナビBLITZ赤坂◆「13年分のきらめく想い出と、この先の未来に向けて────」来春には新曲を携え、全国ツアー開催決定!

REPORT - 00:34:30

偶然と必然がないまぜとなり、やがてはそれが運命と呼ばれるものになってゆくのだとしたら。

わたしたちはきっと、最初それぞれのタイミングでLM.Cと偶然の出会いを果たしたことになり、そのうち一様にして彼らと過ごす日々にある種の必然性を覚えるようになってきたのではなかろうか。

そして、今となっては彼らと歩んできた日々と、ここから共に迎えていくであろう未来に対しても、どこか運命めいた絆と希望の存在を感じているはずだ。

 

令和元年が終わりゆこうとする、12月11日。

この夜、マイナビBLITZ赤坂にて行われたのは[LM.C LIVE 2019 “13th Anniversary!!!!!!!!!!!!!”]と題されたライヴである。

ちなみに、今秋のLM.Cはリリースなどに縛られない自由な概念の中で構成されていった[Club Circuit’19 -Autumn-]を10月から11月にかけて行っていたこともあり、これまで節目ごとに開催してきたアニバーサリーライヴが、この年末にずれ込んできたということになるらしい。

 

「ようこそ、LM.C の13周年記念ライヴへ!楽しむ準備は出来てますか、東京!一緒に楽しみましょう!!始めから手加減なしで行きます。その心と身体をガンガンに開いて、ブチあげようぜ!!!」

 2007年にリリースされた4thシングル曲であり、LM.Cにとっての大切な“ゆずれないもの”について示し続けてきた楽曲でもある「BOYS & GIRLS」を今宵のオープニングとして歌いあげたあと、ヴォーカリスト・mayaが発したのはこの言葉だった。

 実際のところ、ここからの前半戦はギタリスト・Aijiの繰り出すハードエッジなギターリフとmayaによる真理を描いた歌詞が聴き手のマインドを直撃してくる「The BUDDHA」や、デビューシングルのカップリングとして収録されていたアグレッシヴチューン「mR. century」、音楽的にもメッセージ的にも彼らのコアにたぎっている初期衝動が託された「ChainDreamers」、LM.Cのライヴではほぼ毎回のように演奏されている人気曲「OH MY JULIET.」など、新旧のアッパー曲ばかりが9連打されることに!

それでいて、中盤では一転して名バラード「meteorion」が演奏されるくだりもあり、この前にmayaが以下のように述べたことも実に印象的だったと言っていい。

 

「というわけで。LM.Cが始まって13年経ったんですけど、気付けば作ってきた曲も100曲以上にもなりまして。

次の曲は、けっこう前のなんですけどね。

何年続けようとも決めずにここまできた我々なんですが、あの時に歌った未来に今こうして立っているんだなという、そんな曲です。

心を込めてー」

 

かつて2010年3月に発表されたアルバム『WONDERFUL WONDERHOLIC』に収録されていたこの「meteorion」は、その頃にmayaとAijiが流星群を観に海ほたるPAまでナイトドライビングをした時のエピソードが元となり生まれたもので、歌詞中にはこのようなフレーズが織り込まれている。

〈10年後の僕たちは何を見てる?〉
〈どこまでも続けと願うよりも 笑いあえる未来を選ぶ〉

 それから10年が経った今も、mayaとAijiが共にLM.Cとして存在し続けていることをかんがみると、これは感慨深い以外のなにものでもない。

いや、もはや尊過ぎはしまいか。

…などとすっかり感動モードに浸っていると、早くもライヴはアゲみたっぷりなインスト「Be STRONG, Be POP」からのファニーかつロックな「BABY TALK」で後半戦へと突入し、極上なポップセンスを漂わせた「Avocado」や、小気味の良い四つ打ちリズムとアオハルな恋模様を描いたストーリーがコンフュージョンする「Yellow Beauty」などなど、いかにもアニバーサリーライヴらしく新旧の名曲たちがここでも鮮やかに揃い踏みしていくことになったのは言わずもがな。

 

 

なお、アニバーサリーと言えば今回のライヴでは途中のMCでmayaとAijiがこのライヴが行われることになった経緯についてトークする場面があったので、参考までにそのやりとりについても記載しておこう。

 

maya「せっかくなんで、Aijiさん。13年っていうことで何か一言いただけますか?」

Aiji「13周年ってさ、凄く中途半端じゃない??俺は次、15周年やるのかなって思ってたわけ。だけど、mayaがいきなり言い出したんだよ。「13周年やりましょうよ!」って(笑)。

もちろんライヴやれるのは俺も楽しいし、アニバーサリーっていうのは何回目でもありがたいことだからいいんだけどね。ただ、なんでなん?!」

maya「いや、記念日が好きなんで。ほんとは毎年やりたいくらいなんですよ。あれです、毎日がスペシャル〜♪的な」

Aiji「………(苦笑)」

maya「あー。こういう感じ、13年前と全く変わってません(笑)」

 

無邪気で天真爛漫なmayaと、ツンデレ気味で冷静沈着なAiji。

確かに、彼らのキャラクター特性は昔から変わっていないようだが、それは推測するに磁石の+と−が強く引きあうのと似ていて、ふたりは違うところがあるからこそLM.Cとしてしっかりと繋がっていられるのかもしれない。

 

「13年分のきらめく想い出と、この先の未来に向けてこの曲を贈ります。Trust me!」

 

いよいよの佳境へと向けた「LIAR LIAR」では、〈赤坂の街が近付けば 雑音は遠ざかる~〉と詞を変えて歌ってみせたmayaなのだが、なんとこのあとにはさらなるサプライズが2段階で待ち受けていた。

まずひとつは、mayaが今年のAijiの誕生日プレゼントとして作っていたものの、まだ本人にも聴かせていなかったというというまっさらの新曲「Holy Story」を、アカペラでワンコーラスのみながら唐突に披露するという場面があったこと。

ふたつめは、彼らにとって事実上のデビュー曲「☆Rock the LM.C☆」を演奏した後に、mayaが客席に対し「もっと激しくいきたい?それとも楽しく踊りたい?どっち?」と問いかけたうえで、そのリアクションを即座に見極めてから名は体を表すハイパーダンスチューン「Chameleon Dance」をブッこんできたこと。

 いずれもAijiを筆頭にサポートメンバーやスタッフ、そしてオーディエンスにとっても完全なる不意打ちであったことになるわけだが、mayaのこうしたトップダウン式ステージングは結果として吉としか出ないのを我々はこれまでの経験から存分に知っている。

予定調和を超えたライヴパフォーマンスの醍醐味、というものをmayaは見事に生み出してみせることが出来る人であり、その能力はこの13年間をかけて継続的に磨かれてきたものでもあるに違いない。

 

 

 かくして、この素晴らしきアニバーサリーライヴの最後を締めくくったのは、LM.Cの志を込めた曲として2008年に作られたことがファンの間でもよく知られている「PUNKY ♥ HEART」。

〈きらめく思い出と変わらない想いは 時が過ぎても色褪せることはない〉  

mayaの発する力強い歌声と、Aijiの弾く頼もしいギターの音像は、今なお決して揺るがぬその志を今に伝えていたと筆者は確信する。

 

なお、来春3月から始まるという次回の[TOUR 2020 -Brand New Songs-]では、あらたな試みとして未音源化の新曲たちを呈示していくことになるというLM.C。

彼らの進歩的な思考と姿勢は、これからの活動においても当たり前のように貫かれてゆくことになるのだろう。

 

 偶然と必然がないまぜとなり、やがてはそれが運命と呼ばれるものになってゆくのだとしたら。

我々としてはすべからく、これからもLM.Cが生み出し続けていくのであろう、そのピースフルで希望に満ちた運命と共に在りたいものだ。

 

====================

[SETLIST]

SE. NO.9
1. BOYS & GIRLS
2. The BUDDHA
3. Virtual Quest
4. mR.century
5. In Future, New Sensation
6. ChainDreamers
7. Galileo
8. MOGURA
9. OH MY JULIET.
10. meteorion
11. Be STRONG, Be POP.
12. BABY TALK
13. Avocado
14. Yellow Beauty
15. DREAMscape
16. JUST LIKE THIS!!
17. LIAR LIAR
18. The LOVE SONG
19. ☆Rock the LM.C☆
20. Chameleon Dance
21. PUNKY ❤ HEART

 

====================

 

▼INFORMATION

 

[LIVE]

LM.C TOUR 2020 -Brand New Songs-

3月14日(土)東京キネマ倶楽部 -ファンクラブ限定公演-
3月15日(日)東京キネマ倶楽部 -ファンクラブ限定公演-
3月20日(金祝)柏PALOOZA
3月21日(土)川崎Serbian Night
3月28日(土)町田プレイハウス
3月29日(日)HEAVEN’S ROCK さいたま新都心VJ-3
4月4日(土)名古屋Electric Lady Land
4月5日(日)松阪M’AXA
4月11日(土)福岡DRUM Be-1
4月12日(日)大分DRUM Be-0
4月16日(木)長野CLUB JUNK BOX
4月18日(土)出雲APOLLO
4月19日(日)大阪ESAKA MUSE
4月24日(金)札幌SPiCE
4月25日(土)札幌SPiCE
5月3日(日)マイナビBLITZ赤坂

☆チケットファンクラブ先行受付中
受付期間:2020年1月5日(日) 23:59まで

 

====================

 

★LM.C OFFICIAL SITE★

http://www.lovely-mocochang.com/