2020年08月30日 (日)
【ライブレポート】有村竜太朗、初の配信ライブLive Streaming「月令 13.8 / getsurei 13.8」◆「“月令/getsurei”を始めてから、月を見るのが余計楽しくなりました。」
REPORT - 16:10:01Plastic Treeのボーカリストであり、ソロ・アーティストとしても活動中の有村竜太朗。去る7月にはソロとして初の配信ライブLive Streaming「月令 13.8 / getsurei 13.8」を行い、気心知れたバンドメンバーと共に、スリリングなパフォーマンスを繰り広げた。
映像を駆使した演出も斬新で、配信の可能性を広げたものとなったのは記憶に新しい。
そんな彼が8月29日にソロとしては第2弾となる配信ライブAcoustic Live Streaming「月令 10.0 / getsurei 10.0」を開催した。
ライブタイトルが示す通り、今回はアコースティック・セットでの公演で、バンドメンバーも青月泰山(チェロ)、えびさわなおき。(アコーディオン)、野村慶一郎(ピアノ&マニピュレーター)という個性的な布陣(今回は有村を含め、メンバーの顔に小さくペイントが施されている遊び心も)。
有村のアコースティックギターと共に、温かみのあるサウンドを聴かせてくれた。
20時の開演時間直前、画面には古めかしい文体でライブの始まりを告げる口上が映し出されていく。
毎回のことだが、彼のライブは懐かしい時代の映画を思わせる。口上が終わると、不思議な空間にスタンバイする有村とバンドメンバーがモノトーンの画面に浮かび上がった。
無国籍なバーを思わせる空間の中で、まずはゆるやかなインスト曲「幻形フィルム/genkeifuirumu」でライブがスタート。
驚いたのはここでエアリアル(天井から吊された布を体に巻き付けながら舞うように踊るパフォーマンス)のダンサーが登場したこと。(実は彼女の顔にもペイントがされていた)
まるでサーカスを見に来たような非日常の世界に、冒頭から一気に引き込まれていく。
ライブのロケーションを自由に選択出来るのも、配信ならではの良さなのだと思う。
エアリアルとの共演は2曲目のop.2「魔以事/manegoto」までタップリと楽しめた。
中盤では暗めの照明の中、op.6「恋ト幻/rentogen」やop.3「また、堕月さま/mata,otsukisam」でしっとりとした空気を作ったかと思えば、op.4「猫夢/nekoyume」をテンポよく披露し、メリハリのある流れを作る。
op.8「ザジ待ち/zajimachi」では振り子のように揺れる電球が投影される演出で、幻想的な世界観を描き切った。
後半前のMCで有村は「前回(Live Streaming「月令 13.8 / getsurei 13.8」)、(ファンのみんなが)一番好きって選んでくれた曲をやります」とop.12「日没地区/nichibotsuchiku」へつなげる。
セミしぐれのSEで始まるこの曲は、今の季節にしっくりくる楽曲だ。
op.11「くるおし花/ kuruoshibana」では演出映像が幾重にも重なり、美しい画面が作り出されていく。
絵本のように展開していく進行は、まさに有村竜太朗ならではの個性と言えそうだ。
本編の大詰めはop.7「憑影と月風/tsukikagetotsukikaze」。
ここで再びエアリアルのダンサーが登場し、再度、絶妙なコラボを見せる。
演奏が終わり、有村とメンバーが去った空間は、まるで映画のセットのような味わいがあった。
こういう余韻はなかなか味わえないと思う。
この後、ネット上に踊るアンコールの声に応え、有村はバンドメンバーと再登場。
「アンコール、アンコール、アンコール……ありがとうございます。
“月令/getsurei(この配信ライブのシリーズ名でもある)”を始めてから、月を見るのが余計楽しくなりました。
いつもありがとうございます」
と挨拶し、ラストのop.5「鍵時計/kagidokei」へ。
ゆったりと奏でられる楽曲は、火照りを冷ましてくれるような優しさにあふれていた。
終演後の画面には、詳細未定ながら秋頃にまたどこかで“月令/getsurei”ライブを行うとの告知がなされたが、果たして次はどんな世界観で楽しませてくれるのだろうか。
次回も映像美とノスタルジックなサウンドの融合に期待したい。
…………………………………………☆
- Acoustic Live Streaming「月令 10.0 / getsurei 10.0」セットリスト –
M1. 幻形フィルム / genkeifuirumu
M2. op.2 (魔似事 / manegoto)
M3. op.9 (色隷 / sikirei)
M4. op.6 (恋ト幻 / rentogen)
M5. op.3 (また、堕月さま / mata,otsukisama)
M6. op.4 (猫夢 / nekoyume)
M7. op.8 (ザジ待ち / zajimachi)
M8. op.12 (日没地区 / nichibotsuchiku)
M9. op.11 (くるおし花 / kuruoshibana)
M10. op.1 (浮融 / fuyuu)
M11. op.7 (憑影と月風 / tsukikagetotsukikaze)
AC1. op.5 (鍵時計 / kagidokei)
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【配信ライブアーカイブ視聴情報】
●有村竜太朗 Acoustic Live Streaming「月令 10.0 / getsurei 10.0」
料金:¥3,000(税込)+ZAIKO手数料
チケット発売期間:~9月1日(水)20:00まで
チケットご購入はこちら:https://arimuraryutaro.zaiko.io/_buy/1ny4:Rx:1f03b
※配信チケット購入者は9月1日(火)23:59までアーカイブでご覧いただけます。
お支払い方法:各種クレジットカード、コンビニ決済、PayPal、WeChat、Alipay
※お支払方法により、決済手数料がかかります。
●【打ち上げ配信】有村竜太朗 「内あ外 10.0 / uchiage 10.0」~ 晩夏のちいさなちいさな花火大会 ~
料金:¥800(税込)+ZAIKO手数料
チケット発売期間:~9月1日(日)20:00まで
チケットご購入はこちら:https://arimuraryutaro.zaiko.io/_buy/1ny4:Rx:1f03b
※配信チケット購入者は9月1日(火)23:59までアーカイブでご覧いただけます。
お支払い方法:各種クレジットカード、コンビニ決済、PayPal、WeChat、Alipay
※お支払方法により、決済手数料がかかります。
<ご注意事項>
・本公演はインターネットでの配信公演となります。
・配信内容の録音・録画行為は禁止です。
・チケットのご購入・配信の視聴にはZAIKOアカウント(会員登録無料)が必要となります。
・チケットをご購入後、メールが送信されます。
メールに閲覧手順が記載されておりますので、あらかじめご確認ください。
・配信のURLは購入したZAIKOアカウントのみで閲覧可能です。
URLの共有、SNSへ投稿をしてもご本人のZAIKOアカウント以外では閲覧いただけません。
・途中から視聴した場合はその時点からのライブ配信となり、生配信中は巻き戻しての再生はできません。
・視聴環境について、ご利用いただいておりますインターネット回線の状況に大変影響を受けます。
出来る限りご利用回線の負荷を少なくした状態でご視聴ください。
また、動画配信となりデータ通信量が多くなることが想定されるため、
安定したインターネット環境(Wi-Fi等)のご利用を推奨いたします。
・閲覧に関わるインターネット通信費用はお客様のご負担となります。
・お客様のご視聴いただく環境によって視聴がスムーズでない可能性もございます。
お問い合わせはこちら
https://zaiko.io/contactus?cid=22&type=customer
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2020年08月20日 (木)
【ライヴレポート】0.1gの誤算<4th Anniversary ONEMAN 挑戦は終わらない、俺達が俺達であるために>2020年8月13日 豊洲PIT◆コロナ禍でも変わらぬ熱を届けた4周年ワンマン◆「この自粛期間、命と同じくらい大切なものを奪われた気がして辛かった」
REPORT - 20:00:558月13日、0.1gの誤算の『4th Anniversary ONEMAN 挑戦は終わらない、俺達が俺達であるために』が豊洲PITで開催された。本来は3月28日に予定されていた公演だったが、新型コロナウイルスの影響により延期を余儀なくされ、約5ヵ月遅れとなった。マスク着用、声出し禁止、ソーシャルディスタンスを確保した立ち位置からの移動禁止など、様々なルールの元で行なわれた本公演。0.1gの誤算のライブといえば、フロアにボーカルの緑川裕宇が下りてきて観客たちを煽ったり、「暴れなきゃいけないゾーン」「暴れないゾーン」などフロアがゾーニングされていたりと、独自の楽しませ方が特徴だったが、コロナ禍のライブではそれらが全て封じられてしまう。果たしてこれまで通りの盛り上がれるのかと危惧していたが、その心配はオープニングで高らかに語られた緑川からのメッセージですぐに吹き飛んだ。
「今日はあの頃と同じ勢いのまま、本気で暴れてもらいます! 与えられた環境で最大限に楽しもう!」。そんな言葉でこのライブへ臨む姿勢と意気込みを示すと、この日初披露となった和を基調とした煌びやかな衣装で登場するメンバー。観客たちは声を出せない代わりに大きく飛び跳ね、それぞれが持参した鳴り物を鳴らしながら、待ちわびたライブへの熱い想いをステージに届けようとする。そんないじらしい観客たちの姿を見て「一言、感想言ってもいいですか? 意外と居るねえ!!」と叫ぶ緑川は、いつも通り強気な表情ながらもどこか嬉しそうだ。
待ちに待ったライブは、「廃課金式ラブストーリー」からスタート。赤いレーザーが派手に飛び交うフロアは何かが弾けたように一曲目から一気に盛り上がり、これまでの鬱憤を晴らすようにヘドバン、ジャンプと激しいノリが怒涛の勢いで続く。一音一音に込められたメンバーの魂に応えるように暴れ狂う観客たちの姿には、早くも胸が熱くなった。急上昇した会場の熱をそのままに、「溺愛ヤンデレボーイ」へ。「今日は帰り道、お前らが散々課金したアプリを削除してもいいってくらいのライブを見せます」と、ライブ自粛期間中に別界隈に浮気していたファンを皮肉るような緑川らしい煽りも健在だ。続く「アストライアの入滅」では、観客たちが扇子を取り出してヒラヒラと泳がせ、生のライブでしか味わえない一体感を生み出す。7月末にYouTubeで公開されたセルフ配信曲「超旋律的疾走暴曲ネオヴィジュアロックパロディウス」は、これまでの誤算の楽曲とは一線を画すヘヴィなロックサウンド。河村友雪、水田魔梨によるツインギターソロが豊洲PITの広い会場に華麗に響きわたり、観客たちの心を震わせる。ライブでは初めて聴く観客も多かったはずだが、ノリを迷わせない“これぞヴィジュアル系”という王道な曲展開ゆえに、フロアの動きは気持ち良いほどにバッチリと揃っていた。
初っ端から気合いの入ったパフォーマンスを見せていた彼らだが、MCパートでは終始リラックスした空気に変わり、素の表情を垣間見せる。緑川が観客たちの顔をまじまじと見つめ、「久しぶりだな、お前!」と一人一人に声をかける場面も。飲みのコールを取り入れた煌びやかな「【K】0626【渇望】」が始まると、バックダンサーがステージに登場し、フロアを更に盛り上げる。緑川がおもむろにギターを手に取ると、「この自粛期間、命と同じくらい大切なものを奪われた気がして辛かった」と神妙な面持ちで本音を語り、コロナ禍で制作したという「虹彩の遺書」を披露。溢れだす感情をそのままぶつけるような歌とパフォーマンスに観客たちは釘付けになり、真っすぐな眼差しでステージを見つめていた。
続く「男闘魂戦争卍燃えよ!誤算光殺砲卍」で再び会場のテンションを盛り上げると、各楽器隊のソロパートに突入。河村の華麗なギターソロから始まり、眞崎大輔のアグレッシブなベースソロ、神崎流空のダイナミックでパワフルなドラムソロ、そして水田のエモーショナルなギターソロと、次々に繰り広げられるパフォーマンスにフロアは手拍子や鳴り物で大いに盛り上がる。そこへ突如、“コロナ駆逐マン”に扮した黄色い防護服姿の緑川が登場し、「お前らを駆逐してやる! コロナ死ね!」と叫びながらステージを駆け回るという大胆な演出で観客たちを驚かせた。フロアやメンバーへホースを向けてスモークを吹きかける姿は、まるでオモチャを手に入れた無邪気な子供のようだ。
後半戦は、メタルテイストの早弾きギターに圧倒される「黒魔術の如き想望と毛絶の蘇生を祈りし狂詩曲~ラプソディ~」からスタート。観客たちが一斉に旗を取り出し、緑川の扇動でフリを揃える。「あの頃と同じ勢いで今日ライブできてる気がします!」という緑川の言葉からは、早くもこのライブで大きな成功を収める自信が滲み出ているようだ。自粛期間中にSNSでバズった「うちで狂おう」では、激しいシャウトに合わせて拳ヘドバンの嵐が巻き起こる。ヒートアップする会場の熱をさらに高めたのが、「Inner Light」。ギミックなしの直球ストレートなサウンドに心を思い切り揺さぶられる。観客たちの感情の高ぶりが通じたのか、緑川はいきなりステージ上のセットへとよじ登り、そこからフロアを見下ろした後に勢いよく飛び降り、ライブを通じてこみ上げた熱い衝動を見せつけた。
ライブはラストスパートへと駆け抜けてゆく。「神と下克上」「【L】1126【悲劇】」とアッパーチューンを立て続けに披露し、本編の最後を飾るのは「21gの感情」。「今までで一番人が少ないライブになるんじゃないかって思ってたけど、今までで一番楽しいよ!」と叫んだ緑川は、本能のままに感情を爆発させ、マイクスタンドを勢いよく振り回す。観客たちはそれに応えるかのように、腕を天高く上げて激しくジャンプし、首が吹っ飛びそうな勢いで頭を振り乱す。リミッターが外れた人々の生み出すエネルギーで会場がいっぱいになったまま、本編は幕を下ろした。
アンコールは初っ端から「2008年高田馬場エリア」「敵刺す、テキサス」と高速でハードな楽曲で攻めたて、一秒も休ませないとばかりに観客たちを煽りまくる。「オオカミ男と月兎」では、着ぐるみを着たダンサーたちが登場し、メンバーや観客たちと一体になって踊るという可愛い演出で楽しませてくれた。ドラムの周りにメンバーが集まり、明るい白い光がフロアを照らしだすと、いよいよアンコールもラストスパートへ。数々の大舞台で感動を与えてきた大切な一曲「アストライアの転生」が始まる。キラキラした表情でステージを駆け回るメンバーの姿と、それを一心に見つめながら力いっぱいジャンプする観客たち。誰にも邪魔できない神聖な空間が豊洲PITに生まれていた。緑川が「この場所に集まってくれたお前らのこと、ずっと死ぬまで忘れねえよ! 地獄の果てまで一緒だ!」と全身の力を振り絞るようにして叫ぶと、ラストの「絶望メンブレガール」へ。観客たちはオープニングのキュートでポップなパートは一緒にダンスを踊り、突如ハードなサウンドに切り替わると激しいヘドバンで食らいつく。0.1gの誤算特有の怒涛の展開に飲み込まれていくよう、最後の最後まで暴れ尽くした。と思いきや、突如「もう一曲やってもいいですか!」と緑川が煽り、予定にはなかった「Never Ending」が追加される。観客たちはここでも初っ端からヘドバン、折り畳みとエネルギッシュに暴れ狂う。その表情はイキイキとしていて、終盤にもかかわらず疲れた様子一つない。ステージ上のメンバーと本能でぶつかり合う姿は、雁字搦めのルール内でも思い切りライブを楽しめる。そう証明しているかのように見えた。
コロナ以前と変わらず、圧倒的な盛り上がりを見せた0.1gの誤算の4周年記念ライブ。バンド活動の中で最も苦しい時期を乗り越えて挑んだ本公演は、バンドとファンの間で愛を確かめ合い、絆をより強めた大切な2時間半だった。そして、バンドとしても一回り頼もしい姿になった0.1gの誤算は、5年目も、そしてこれからも、より多くのファンに愛されながら、彼らの道を歩み続けていくことだろう。そう、彼らの挑戦はこれからもずっと終わらない。
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◆SET LIST
01.廃課金式ラブストーリー
02.溺愛ヤンデレボーイ
03.アストライアの入滅
04.超旋律的疾走暴曲ネオヴィジュアロックパロディウス
05.【K】0626【渇望】
06.虹彩の遺書
07.男闘魂戦争卍燃えよ誤算光殺砲卍
08.黒魔術の如き想望と毛絶の蘇生を祈りし狂詩曲~ラプソディ~
09.うちで狂おう
10.Inner Light
11.神と下克上
12.【L】1126【悲劇】
13.21gの感情
EN
01.2008年高田馬場エリア
02.敵刺す、テキサス
03.オオカミ男と月兎
04.アストライアの転生
05.絶望メンブレガール
06.Never Ending
2020年08月19日 (水)
【ライヴレポート】AKi 無観客生配信ライブ<AKi 2020 「Live Stream #02 -Collapsed Land-」>8月15日(土) SHIBUYA CLUB QUATTRO◆河村隆一もコメント参加!“全員が最前列”、「どんな形でも音楽を止めない」
REPORT - 12:00:178月15日(土) SHIBUYA CLUB QUATTROにて、AKiの無観客生配信ライブ<AKi 2020 「Live Stream #02 -Collapsed Land-」>が開催された。
本来、6月にリリースされた最新アルバム『Collapsed Land』を掲げ、7月より始まる全国9カ所10公演のリリースツアーの開催を予定していたAKi。
新型コロナウイルスの影響で全公演が延期となってしまった、幻のツアーを配信という形で実現すべく、ファイナル公演が開催される予定だった8月15日(土) SHIBUYA CLUB QUATTROにて、ツアー初日にしてファイナルとなる生配信ライブを実施。
生でのライブ観戦こそ叶わなかったが、ツアーを心待ちにしていたファンを歓喜させた。
7月26日(日) Thunder Snake ATSUGIにて行った<AKi 2020 「Live Stream #01 -Defeat COVID-19-」>に続く2度目の開催となったAKiの配信ライブ。
“全員が最前列”と語る、最高の音質かつ臨場感ある歌とサウンド、AKiのダイナミックなパフォーマンスからふとした表情や鼓動まで間近に感じられる生の映像。
さらにコメントを通じたAKiとのコミュニケーションやファン同士の一体感など、配信ライブならではの楽しさや興奮をすでに体感しているため、開演前から高ぶる気持ちが抑えられない視聴者。
「明希明希明希!」と絶えずコメントが飛び交う中、画面が切り替わってSEが鳴り青白い照明に包まれたステージ風景が映る。
バンドメンバーに続いてステージにゆっくり登場したAKiがベースを背負うと、ドラムカウントからアルバム『Collapsed Land』の1曲目「Collapsing」でライブが始まる。
派手なイントロから、ゆったりと力強く曲が展開すると、モノクロの映像演出も効果的に使用され、観る者を楽曲の世界観が包み込む。
そしてこのままアルバムの世界へと深く突入していくかと思いきや、高らかな吠声で始まった曲は「The Inside War」。
さらに「のっけから飛ばして行くぜ!」とAKiが叫び始まった「Brave New World」と盛り上がり必死の熱いライブチューンが続き、アグレッシブな演奏に立ち込む熱気がモニタ越しに伝わってくる。
画面上のファンも「ヴォイ!ヴォイ!ヴォイ!」とコメントで熱狂ぶりを表現すると、気持ちを受け取ったAKiが「みんながここにいるように感じてます」と笑顔を見せる。
MCで「このツアー、こういう形でもやりきろうと思ってるし。来年に繋げる超大切なライブです。最後まで見届けてください!」と2021年に延期となったツアーについて語ると、「Monolith」、「共犯」とアルバム収録の新曲が続き、スリリングな演奏と色気たっぷりの歌声で聴かせた「共犯」では、アルバムでゲスト参加した河村隆一のコーラスが同期で重なる。
すると楽曲演奏後、「楽しんでるかな?」とサプライズで流れてきたビデオコメントに映っていたのは河村隆一!
「本当はステージに飛び出したかったところですが……」と生出演を企てていたことを語ったり、「AKiは何より歌が良い。ベーシストなのに、こんなに歌えるんだとビックリした」とAKiのヴォーカルを絶賛したりと、嬉しいコメントに動揺が隠せないAKi。
「すげぇ! このVTR、絶対ください!!」と興奮し、「共犯」で河村隆一にコーラスをお願いした経緯を語ると、「LUNA SEAファンとしてすごく良い人生だと思います」と感謝と喜びを告げる。
続いて、幻想的な光の映像演出、デジタルとアコースティックの融合サウンドに乗せた美しく切ないファルセットで空気を変えた「SCREAM」、壮大なバンドサウンドにタフなベースと透明感ある歌声が映える「Diminish」と視聴者を再びアルバム世界へと誘うと、「新しい映像演出も楽しんでるかな? こういう新しい試みを試していくというのは、どんな状況でも変わらないと思うんで」と配信ライブならではの楽しさを語ったAKi。
前回同様、画面上のコメントを通じてリクエストを募るという、これまた配信ならではの演出で視聴者とのコミュニケーションを楽しむと、リクエストに答えて「Skyfall」、「tonight.」とバラード曲を続けて披露。
<tonight 君に歌おう>と画面の前の君にダイレクトに想いを届けるように、カメラ目線で心を込めて歌った「tonight.」を終えると、「みんなでライブを作ってるようで、そばに感じられて嬉しいです」と優しく語りかける。
普段のライブでは感じることの出来ない、この距離感の近さも配信ライブの醍醐味だろう。
ライブはいよいよ終盤戦。
「ここからは『Collapsed Land』の真骨頂。ついてこれますか?」と気合いを入れると、ヘヴィなベースソロが印象的だった「Silly」、AKiの「拳上げて俺とやり合おうぜ!」の挑発に熱気の上がる超満員のフロアが見えた「ミッドナイト/狂騒/DARLING:」、高速道路の光が重なる演出が疾走感ある曲調に拍車をかけた「All Through The Night」と激しい曲を畳み込み、「異常とも言える夏の暑さにピッタリの曲をやります。俺たちと一緒に夏感じようぜ! タオルぶん回そうぜ!」と始まったのは「狂奏夏」。
AKiの煽りに画面の前で各々が思いのままに叫び、掛け声合わせてタオルを回して暑い夏の夜に熱風を巻き起こしたであろうこの曲。
AKiを含むそれぞれのメンバーが思い切り楽しんで演奏するバンドのグルーヴも抜群で、配信ながらこの日の最高温度を叩き出す。
MCでは、新しいアルバムを作って新曲を披露出来ることの喜び、応援してくれるファンへの感謝、音楽への想いやシドへの想いを真摯に語ったAKi。
「今日、この瞬間を最愛のみんなと過ごせたことに感謝を込めて」と、本編ラストとなる「My Love」を披露。
温かみあるサウンドに感情をたっぷり乗せて、愛しい君に優しく語りかけるように丁寧に歌い紡いだこの曲。
モノクロの映像に歌詞を乗せた映像演出は映画のように美しく、アルバム楽曲たちを軸に物語を描いていったこの日のライブのラストに相応しいエンディングとなった。
アンコールでは「どんな形でも音楽を止めないって気持ちに答えてくれてありがとう。君たちと俺のSTORYは絶対に終わらないから」と前向きなメッセージを送ると、『Collapsed Land』収録のこの日まだ披露していなかった曲「STORY」を熱演。
カメラを見据えて真っ直ぐに力強く届ける渾身の歌と演奏に、画面が掛け声と拳マークで埋まり一体感が生まれる。
全ての演奏を終え、「ありがとう、ライブ後のみんなのいい顔が見えてます」と笑顔を見せるAKi。
「こんなにみんなを近くに感じたライブは無いかも知れない」と語ったように、厚木の配信ライブと比べても、双方の距離感が間違いなく近くなっているのを感じたことに驚いたし、これがどんな形でも音楽を止めずに新しいことに果敢にチャレンジしてきたことのひとつの結果であり、証なのだろうと思った。
ニコニコ生放送、イマチケの各プラットフォームにてアーカイブの視聴が可能なので見逃した人は是非この感動を味わってもらいたい。
アンコール時には5月に予定されていた対バンイベント、来年に延期されたツアーを調整中であることを報告していたAKi。
どうせダメだって嘆くことなく、夢を描き続けた先には必ず輝くストーリーが待っている。
配信ライブを通じて、AKiが届けてくれたポジティブなメッセージを信じ受け止め、ライブハウスで再開出来る日を心待ちにしよう。
写真◎上原俊
文◎フジジュン
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■AKi 2020 「Live Stream #02 -Collapsed Land-」
2020年8月15日(土)
SET LIST
01.Collapsing
02.The Inside War
03.Brave New World
04.Monolith
05.共犯
06.SCREAM
07.Diminish
08.Skyfall
09.tonight.
10.Silly
11.ミッドナイト/狂騒/DARLING:
12.All Through The Night
13.狂奏夏
14.My Love
En01. STORY
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≪AKi INFORMATION≫
■AKi 2020 「Live Stream #02 -Collapsed Land-」アーカイブ放送中。
【チケット料金】 <通常チケット> ¥3,000(税込)
【ニコニコ生放送 通常チケット】
受付期間 2020年7月26日(日) 21:00~8月19日(水) 23:59
視聴・購入 https://live.nicovideo.jp/watch/lv327049589
※ニコニコプレミアム会員は¥2,400(税込)となります。
※アーカイブ放送は2020年8月20日(木) 23:59まで
【イマチケ 通常チケット】
受付期間 2020年7月26日(日) 21:00~8月20日(木) 21:00
視聴・購入 https://ima-ticket.com/event/101
※アーカイブ放送は2020年8月20日(木) 23:59まで
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■ニューアルバム 「Collapsed Land」 Out Now!
CD+ダウンロードカード 品番 DCCA-1031 価格 ¥3,800(税込)
<収録曲>
01. Collapsing
02. STORY
03. Diminish
04. 共犯
05. SCREAM
06. Silly
07. All Through The Night
08. 狂奏夏
09. Monolith
10. My Love
【ダウンロードカード収録内容】
・「Collapsing」Acoustic Version Music Video
・Off shot Video
購入はコチラ
http://shopping.deli-a.jp/artist/aki.php?c1=1282
楽曲ダウンロードはコチラ
https://AKi.lnk.to/Collapsed_Land
■AKi「Collapsing」Acoustic Version Music Video
https://www.youtube.com/watch?v=mPwbJkfF-wI
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■イベント情報
「Collapsed Land」CDリリース記念 AKiオンライントークイベント in Zoom 開催決定!
【開催日程】 2020年9月27日(日)
【応募期間】 2020年8月15日(土) 0:00~8月24日(月) 23:59
Web会議サービス“Zoom”を使用し、1分間、AKiと1対1でお話しいただけるイベントです。
ご応募いただいた方を対象に抽選を行い、ご当選された方のみがご参加いただけます。
ご応募にはCDに封入されているコードが1回につき1つ必要になります。
詳細はコチラ https://sid-web.info/enquete/328866
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AKi オフィシャルサイト http://www.dangercrue.com/AKi/
明希 / AKi オフィシャルTwitter https://twitter.com/AKiSID_official
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