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2020年11月22日 (日)

【ライヴレポート】<マオ from SID「Weekly Live 2020 ~再会~」>──「「マスク越しですけど、みなさんがニコニコ楽しそうにしていて、それが一番嬉しい。」

REPORT - 20:00:53

シドのマオ(Vo)によるソロプロジェクト“マオ from SID”が、107日より東京・SHIBUYA PLEASURE PLEASUREにて毎週12公演で行なってきた超少人数制ライブ<Weekly Live 2020 ~再会~>が、1118日にファイナル公演を迎えた。

 

2020年は音楽業界、広くはエンターテインメント業界にとって試練の年だった。

様々な表現の場が活動休止や延期に追い込まれる中で、それぞれが“今何ができるのか”と模索を続けた。

マオ自身もそうだった。予定していたアコースティックツアーの延期や、楽しみにしていたファンとの旅行も見送ることになった。

そんな中でマオが表現を止めない場所として、新たに始めたのが投稿サイト「note」で詩を綴るということ。

マオは、<Weekly Live 2020 ~再会~>ファイナル公演を終えた後、この「詩種~utatane~」に「君はまだ知らない」というタイトルで新しい詩を綴ったhttps://note.com/mao_official/n/na8254c18222b)。

この詩は無料公開になっているので、このレポートと併せてぜひ読んでみてほしい。

彼が今回なぜこの超少人数制ライブを企画したのか、ライブタイトルの“再会”にどんな思いを込めていたのか、全公演を終えた後に彼の胸に去来したのはどんな言葉だったのか、そしてライブ中終始感じられた彼の温かな眼差しの理由が、すべてこの詩に込められているのではないかと思う。

 

 

レポートするのは1118日の<1st SHOW>。

SEと共に今回のバンドメンバー、nishi-kenBandmaster&Key)、木島靖夫(G)、門脇大輔(Violin)、続いてマオが大きな拍手に迎えられステージに登場。

最終日の一曲目を飾ったのはラブバラード「最後の恋」。

“どの未来もずっとずっと守りたい君のこと”––こうして再会できたファン一人一人に向けてマオが歌い掛ける。

「深海」では深遠なる響きを聴かせるピアノの音色と、深いブルーの照明がステージを包み、マオのファルセットが揺れる感情を表現。会場はその繊細な世界観に深く深く誘われた。

 

 

「ツアーという形ではなく、ウィークリーライブという形で同じ会場で同じ環境の中でずっとやっていくということで、僕的にはツアーとは違った成長していく感じを自分に感じていて、同じ環境の中でやれるということがなかなかなかったので、今回すごく勉強になりました。また一歩踏み出すきっかけになったと思います」と語ったマオ。

それはバンドメンバーにとっても同じ経験で、この日の息の合った間合いや、音粒立ったアンサンブルもその成果と言える。

実際にこの日のリハーサルでは「2曲しか歌ってない。こんなライブ初めてだよ」と、後のMCでマオが笑いながら明かした。

 

ピアノのリズムの上をバイオリンの美しい旋律が滑るように流れる「星」、アコギとピアノがユニゾンでリズムを刻むシャ乱Qの「シングルベッド」、歌に寄り添うようなアコギの音色が印象的だったTHE BLUE HEARTSの「ラブレター」と、3曲続いた切ないラブソングではマオの真っ直ぐな歌声が胸に響き、改めてヴォーカリストとしてのマオのポテンシャルの高さを感じさせられた。

 

メンバー紹介では、門脇が「いい緊張感もありつつ、リラックスして柔らかい気持ちで演奏できている」と語り、木島は「寂しいですね、ここにもう来ないと思ったら」と最終日の寂しさを語った。

「以上の3人でね……」と、ファイナルまで取っておいたというマオのボケにズッコケてベタな笑いをとったバンマスのnishi-kenも「本当に寂しいですよね、来週も来ちゃうんじゃないかと」と重ねて寂しさを募らせる。

「そしてヴォーカル、マオにゃんだお」と自己紹介をしたマオは、「マスク越しですけど、みなさんがニコニコ楽しそうにしていて、それが一番嬉しいですよ」と、和やかなMCで笑いが止まらないフロアを愛おしそうに眺めた。

 

続くカバー曲3曲は深みのあるシリアスなミドルチューン。まずはチェッカーズの「Room」。

ピアノ、アコギ、バイオリンのこの編成で、難易度の高いこの曲をよくぞ歌ってくれたと感嘆。

井上陽水の「いっそセレナーデ」、来生たかお「Goodbye Day」と、感情を抑えたマオの切ない低音ヴォイスに魅了され、会場も静かに耳を傾けていた。

 

「やっぱり心がめげそうになる時があるんですけど、こういうふうに俺のことを待っててくれる人がたくさんいるから、歌を歌えるんだなと。

基本的にはポジティブな性格なんですけど、すごくみんなに助けられています。ありがとう」と、このどうしようもないコロナ禍の中での心情を吐露したマオは、「俺はまたみんなと笑顔で会いたいです」と、ちょっとしんみりとした空気を「不埒な体温」で一変させた。会場の手拍子が8ビートのリズムを刻み、ロックチューンを盛り上げる。その勢いのまま、中森明菜の「飾りじゃないのよ涙は」へ。

歌も演奏も、どの音をとってもエモーショナルが迸っていた。

 

「目が合うとその日のライブが色濃く残りますね」と名残惜しむように、会場の一人一人と目を合わせていくマオ。

「みんなの日々がもっともっと明るくなりますように」とラストナンバーに選んだのは名バラードの「月」。

温かさの中に力強さを帯びたマオの歌声が、会場中を柔らかく包み込んでいた。

 

1211日(金)・12日(土)には東京・日本橋三井ホールで<X’mas Premium Live 2020>の開催を予定しているマオ。

すべてを歌い終えた後、「どんな楽しいことをやってやろうかとずっと考えてます」と語っていた彼だから、これからもまたきっと一人一人の心に寄り添うような歌を歌い紡いでくれることだろう。

 

 

文◎大窪由香

 

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Weekly Live 2020 ~再会~ 追加公演

20201118日(水) SHIBUYA PLEASURE PLEASURE <1st SHOW

 

SET LIST

01. 最後の恋

02. 深海

03.

04. シングルベッド

05. ラブレター

06. Room

07. いっそセレナーデ

08. Goodbye Day

09. 不埒な体温

10. 飾りじゃないのよ涙は

11.

 

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<LIVE情報>

 

X’mas Premium Live 2020

20201211日(金) 日本橋三井ホール

1st SHOW Premium Original Night   OPEN 1500 / START 1600

2nd SHOW Premium Cover Night    OPEN 1830 / START 1930

 

20201212日(土) 日本橋三井ホール

1st SHOW Premium Original Night   OPEN 1400 / START 1500

2nd SHOW Premium Cover Night   OPEN 1730 / START 1830

 

【チケット料金】

全席指定 ¥8,800(税込・ドリンク代¥500含む)

※特製~未来サンタプロジェクト~ラバーバンド付き

※未就学児童入場不可

 

【チケット一般発売中!】

ローソンチケット https://l-tike.com/maoxmas 

イープラス       https://eplus.jp/maofromsid/ 

チケットぴあ     http://w.pia.jp/t/maofromsid-xpl2020/ 

 

[] キョードー東京 0570-550-799

 

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マオ from SID オフィシャルサイト https://www.maofromsid.com/ 

マオ オフィシャルTwitter https://twitter.com/mao_sid 

FaniconMaos Room」 https://fanicon.net/fancommunities/889 

note「詩種~utatane~」 https://note.com/mao_official 

シド オフィシャルサイト http://sid-web.info/ 

シド オフィシャルTwitter https://twitter.com/sid_staff 

シド オフィシャルWeibo https://www.weibo.com/sidofficial 




2020年11月22日 (日)

【ライヴレポート】<Ricky>クラウドファンディング限定アコースティックワンマンLIVE◆2020年11月1日(日)横浜MM Bronth.LIVE◆

REPORT - 19:00:24

 

2020年11月1日(日)、Rickyのクラウドファンディング限定アコースティックワンマンLIVEが横浜MM Bronth.LIVEにて開催された。

今回のライブはこのコロナ禍におけるRicky初の有観客ライブでもあり、ファンにとっては約8ヶ月振りのRickyとの再会となった。

 

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今年6月に自身初のクラウドファンディング(以下クラファン)による写真集制作プロジェクト「R☆MY PHOTOESSAY」を立ち上げ、個人アーティストとしては異例の751%達成という記録を打ち立てた。

今回のライブは、クラファンに参加してくれた支援者へのリターン(返礼品)の中の一イベントであり、プランによっては会場での閲覧が可能ということで、配信組と会場組の両方に向けた形でのライブとなった。

 

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「今日は、この会えない中で伝えたい曲を選曲しました」

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ステージ後方の壁一面のLEDスクリーンには地球をモチーフにデザインされたRickyのロゴが映し出され、神々しいほどの輝きを放つ中、おおくぼけいが奏でる繊細かつダイナミックな鍵盤の音色とともに主役のRickyが約8ヶ月ぶりにファンの前に姿を現し、語りかけるようにソロデビューシングル「唯我独SONG」を歌い始める。

それはまるで演劇のプロローグを観ているかのよう。

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「ねえ君は今どこにいるの?僕なら相変わらずです」と、まさしくコロナによって会えなくなったRickyとファンの関係性を象徴するかのようなフレーズに思わず目頭が熱くなる。

厳かに響き渡る唯我独SONGのエンディングの中、この日出演するサポートメンバー全員がステージに登場すると、眞鍋香我がギターを爪弾き、今回初参加のパーカッショニストぬましょうが刻む民族的打楽器のリズムがなんともオリエンタルなムードを醸し出し「「現在」 ~此ノ場所~」へと繋がってゆく。

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「まだまだいけるよ ここから始めよう」、これもまたRickyが今だからこそ伝えたいメッセージなのだろう。

「今日は、この会えない中で伝えたい曲を選曲しました」というMCを挟み「SING A SONG~where do you go?~」、「キミリテラシー」で静かにテンションを上げていく。

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この日のライブは有観客ではあるが、感染防止対策のため間隔を空けて椅子を設置し、着席のまましっかりとソーシャルディスタンスを保ちながら、さらには声出しも禁止というルールの中での観覧であったため、事前に会場組の携帯のボイスメッセージに各々のRickyコールを録音してもらい、MC中にそれを一斉に再生するという試みが行われた。

会場の人数が少ないせいか若干シュールな空気感ではあったが、その場でファンの声が聞けるという意味ではありだと感じた。

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Rickyとファンにとっては久しぶりの再会ということもあり、オープニングから幾ばくか張り詰めていた心地よい緊張感が良い意味で和んだところで、R*A*Pから「ソラノカケラ」、「音色ミサイル→」の二曲をセルフカバー、RIDER CHIPSから「黒キ闇ニ煌ル希望」を披露すると、そのまま後半へと突入。

最新ソロアルバム「R☆LITERACY」からアップナンバーの「洗脳ビリーヴァー」、ラウドなYUCHIのベースから「Hi-Techno-Boy」に繋がり、各メンバーのソロコーナーも相まって会場は一気にヒートアップ↑↑↑!

本編ラストは、昨年ソロデビュー10周年記念にリリースしたシングル曲「O.1.O~Only One Ocean~」で締めくくりアンコールへと。

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「またRickyと会って一緒にライブを作りたいと思ってもらえるように最後までしっかりと歌いたい」

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再びピアノの壮大かつ儚げな旋律から「闇の世界~Light to Light~」でライブは再開された。

「僕が君を 君が僕を照らすのだろう」、闇(コロナ禍)の中で知らず知らずのうちにお互いにとっての希望の光となっていたという、これもまたRickyが今伝えたかった想いの一つだろう。

そんなRickyの優しさに触れ、しみじみと感動に浸らせてもらったのも束の間、会場にはなにやら不穏な沈黙が漂い始める。

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その沈黙を溶かすかのようなエモーショナルなギターストロークから世界は「BLACK ANT」へと急展開する。

スクリーンに映し出される妖艶かつ不協和的なVJ映像と、津田征吾が奏でるエロティックなSAXがなんとも破滅的で妖しげなRickyワールドを演出。

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視覚と聴覚を同時に支配されたようなこの感覚は一体なんなのだろうか。

これまで数々のアコースティックライブを見聞きしてきたが、ここまでのアグレッシブな世界観はあまり見かけたことがない。

これこそがRickyが創りたかったエレクトロなアコースティックライブなのだとすれば、もしかしてもしかすると彼は…本当の宇宙人なのかもしれない…そう思わせるほどの圧倒的な衝撃であった。

 

 

「おそらく今日は、今年の最初で最後の有観客ライブになると思うので、またRickyと会って一緒にライブを作りたいと思ってもらえるように最後までしっかりと歌いたいと思います」というRickyらしいビジネス謙虚?なMCから、ラストナンバーとなる彼の代表曲「R☆MY WORLD」を大事に届け、新たなRickyワールドへの期待と余韻をステージに残しながらこの日のライブは幕を下ろした。

キャリア20年の凄みと深みと重みをまざまざと見せつけられたような気がした。

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初のクラウドファンディングで異例の数字をたたき出し、そのリターンとなる今回の限定ライブをこのうえない形で届けてくれたRickyというアーティストに、キャリア20年の凄みと深みと重みをまざまざと見せつけられたような気がした。

そしてそんな彼を支えているザイナーやA☆my(ファンの呼称)との絆の強さも今の彼を語るうえでの特筆すべき点といえよう。

それは単純にクラファンの達成率を見ても明らかではあるが決して金額の問題だけではない。

それだけ彼に期待し支援したいと思うファンがいるということであり、そう思わせる何かが彼にはあるのだと思う。2013年に事務所を独立し、自立した新しいスタイルのソロアーティストを目指すため自らに掲げた「HYPER NEO SOLOIST」という肩書は紛れもなく彼を成長させているし、DASEINやRIDER CHIPSなどソロ以外の活動から得た経験もおそらく本人が思ってる以上に大きな糧となり彼を支えているに違いない。

最後まで会場組と配信組の両方に意識を向けながらライブを進行していたRickyの心遣いにも、長年のキャリアにおける貫禄とプロフェッショナルを感じたし、彼の創り出す音楽や言葉には本当に「生きたメッセージ」が込められているんだなぁと改めて感心させられたライブであった。

 

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ライター:唐沢 想路

カメラマン:折田 琢矢

ヘアメイク:安田 圭見

 

 

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Ricky

111/1(日) 横浜MM Bronth.LIVE

 「THE☆LUXURI★CKY」

   ~リターンという名の感謝を込めて♡~

 <SET LIST>

 

 

 01_唯我独SONG

 02_「現在」~此ノ場所~

 03_SING A SONG

 04_キミリテラシー

 05_ソラノカケラ

 06_音色ミサイル→

 07_黒キ闇ニ煌ル希望

 08_洗脳ビリーヴァー

 09_Hi-Techno-Boy

 10_O.1.O~Only One Ocean~

 

  ーECー

 

 11_闇の世界~Light to Light~

 12_BLACK ANT

 13_R☆MY WORLD

 

 

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Ricky最新情報

 

<ライブ>

 

●DASEIN

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■西川口Live House Hearts presents

DASEIN Autumn Oneman Live 2020

「THE STARRY NIGHT」

~星月夜の海で さんざめく命よ~

 

2020年11月30日(月)西川口Hearts

時間:19:00配信スタート

TICKET:¥4,500

配信方法:ツイキャスプレミア配信

内容

約140分のライブ

 

<チケット購入はこちら>

https://twitcasting.tv/ricky_a_prmkv/shopcart/38726

※当日の状況により時間が前後する場合がございます。

なお、アフタートークはございませんので予めご了承ください。

 

【出演】

Drums:JOE

Vocal:Ricky

Guitar:SCOTTIE

Bass:長野典ニ

Manipulator:巧

 

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●Black DASEIN

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■Black DASEIN With 黒な配信GIG 2020

「BDR検査」

~バッドでドープなリアクション~

 

2020年12月19日(土)高円寺ROOTS

時間:19:00開演予定

配信チケット:¥3,960

 

<チケット購入はこちら>

https://twitcasting.tv/koenji_roots/shopcart/38094

 

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●Ricky solo

 

■Kaya&Ricky DUET NIGHT

『L’amant de R’oman』

二人きりのクリスマス紅白歌合戦’20

 

2020年12月22日(火)PetitMOA

開演:19:00

出演:Kaya / Ricky

ピアノ:おおくぼけい

ギター:眞鍋香我

ドラム:MINAMI

 

配信チケット:3,900円

https://twitcasting.tv/kaya_rose/shopcart/38595

 

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★Ricky オフィシャルサイト

http://hyperneosoloist.com/ricky/
★Ricky BLOG

https://ameblo.jp/ricky-soloist
★Ricky twitter

https://twitter.com/Ricky_A_Prmkv
★HyperNeoSoloist YouTubeチャンネル

https://www.youtube.com/HYPERNEOSOLOIST

 











2020年11月06日 (金)

【ライヴレポート】Crack6、西田”marcy”昌史(from EARTHSHAKER),Rickyが三つ巴のライブバトル!<Crazy Monsters>、初の無観客配信ライブを開催!

REPORT - 12:00:33

 Crazy Monsters」が始まるきっかけであり、毎年恒例になっていたHALLOWEEN LIVEは残念ながら今年は中止になってしまった。

本当なら3月に行う予定だった「Crazy Monsters~春の祭典」も、コロナ禍により一度中止に。

それから半年後となる921日、Crack6率いるMSTR(ミスター/千聖:PENICILLIN)主催による「Crazy Monsters」は、オンラインスタイルで再開した。

参加メンバーは、春に行うイベントへの出演を快諾していた西田“marcy”昌史(from EARTHSHAKER)Ricky、主催者であるCrack63組。

司会に、矢田耕平を迎え、「Crazy Monsters~クレモン 初のオンライン祭典~」になったこの日の模様を、ここに再現したい。

 

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Ricky

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深い深い海の底からゆっくりと浮上するように浮遊感を抱いた壮麗な音が流れ出す。

その音色は次第に「闇の世界-Light to Light-」の旋律に変化。

Rickyのライブの冒頭を飾ったのは、美しく温かみを抱いたバラード曲。

Rickyは胸の内側からゆっくりと沸き上がる熱を身に感じながら、画面の先にいる一人一人へ向け優しく語り駆けるように歌っていた。

彼の背景では、ダンサーが波間を漂うように流麗な踊りを披露。

冒頭からRickyは、実力派ヴォーカリストとしての力をしっかりと見せつけてゆく。

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  デジタルなビートが鳴り響くと同時に、エレクトロな音がフロア中を支配する。届けたのが「キミリテラシー」。

2人のダンサーを従えたRickyは、シンコペーションの利いたエクレトロでガラージ/ブレイクビーツ系の演奏の上で、朗々と歌声をはべらせる。サングラスの奥のRickyの視線は、しっかり画面の先にいる人たちを捉えていた。

どんどん熱を上げる演奏を身に感じながら、何時しかRickyの歌声にも力が漲りだす。

 

  「この日のステージを作ってくれてサンキューベリーマッチョマン」と、MCで軽快なギャグを飛ばすRicky

この日はリアクションが見えないだけに、Rickyも間の取り方へ戸惑う場面も。

それでもめげずにテンション高くしゃべり続けるところが、Rickyらしさ。

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  ここからさらに熱を上げるようにRickyが届けたのが、「人の振り見て我がREFRECTION」。

力強く躍動するファンキーなエレクトロビートに乗せ、Rickyは、ときにジャンプしながら雄々しきステージンクを見せてゆく。

その堂々とした逞しいパフォーマンスを受け、2人のダンサーを呼び入れると共に、ステージは次のドラマへシフト。

華やかなエレクトロビートの上で、Rickyが弾けた花火のように絢爛華麗なステージングを描きだした。

身体を大きく揺らし、沸き立つ気持ちをぶつけながら、Rickyは「ヨウコソサヨウナラ」を力強く歌唱。派手なパフォーマンスが似合うRickyのように、このブロックを通し彼は、最高にホットな歌系ダンスロックスタイルを示し、画面の先の人たちのハートに熱い刺激とエナジーを送り続けていった。

 

  「自分だけの場所を作って、これからもみなさまに届けていきたいと思います」。

今の自分の心模様も重ねながら最後に歌ったのが、最新シングルの「0.1.0Only One Ocean~」。

とても雄大な楽曲だ。

Ricky(トリッキー)な楽曲構成も見せながら、Rickyは「舵を取れ 地平線の向こうまで」と、自身の生きざまを示すように力強く歌を響かせていった。

          

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西田“marcy”昌史(from EARTHSHAKER)

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 二番手を担ったのが、EARTHSHAKERの西田“marcy”昌史。

ライブは、アコースティックギターを手に弾き語りスタイルで披露。

冒頭を飾ったのが、「GARAGE」。

ゆっくりと爪弾き鳴り響く音色を身に感じながら、西田“marcy”昌史は声量深い歌声を響かせ、躍動した楽曲を、胸にじんわり響かせるバラードに変えて歌い上げる。

弾き語りという理由もあり、あえてぐっとテンポを落として演奏。雄々しくも温かさを抱いた歌声を通し、歌に込めた風景を一人一人の脳裏へ映し出す。

街外れのガレージで仲間たちと音を交わし、夢を追いかけたあの頃の景色が次々と目の前へ映し出される。

歌に心が吸い込まれるとは、こういうことを言うのだろう。

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  想いのページをめくるように、西田“marcy”昌史は続いて「ありがとう君に」を歌唱。彼自身が、当時の景色を懐かしがるように。

爪弾く音を記憶のページをめくる合図に、愛おしい人からもらった想いへ「ありがとう」の気持ちを送るように歌っていた。

その歌声に、一つ一つの言葉に触れながら、同じよう失くしてしまった、でも心から消えない人との想い出の景色が温かさを持って胸の中へ甦り、嬉し涙誘う想い出を膨らませていった。

 

    先の2曲は20歳の頃に書いた歌。

すでに41年前の歌というのが信じられないくらい、今も生々しさを持って歌が目の前にせまってくる。次に披露したのが、EARTHSHAKER結成35周年時を迎えた2年前に作った曲。

「今もずっと夢を追いかける旅人なんだろうな」という言葉に、西田”marcy”昌史の生き方を感じさせられた。

 

  披露した「旅人のララバイ」には、今も追いかけ続ける夢に対する、西田“marcy”昌史の真っ直ぐな気持ちが赤裸々に描きだされている。

今でももがきながら、何度苦難が襲いかかろうと、それでも揺らぐことない信じた気持ちを胸に音楽へ真摯に向きあう。

西田“marcy”昌史のアーティストとしての生きる指針や証が、この歌から生々しく伝わってきた。

 

 「みんなの愛が世の中にたくさんあふれますように」と願いを込め、次に披露したのがTHE MACY BANDの「愛を飾ろう」。

テンションと速度を上げ、力強くアコギをストロークしながら、西田“marcy”昌史は気持ちを弾ませるように歌声を響かせてゆく。

何気ない一週間の日々、でも、それこそが幸せであり、愛に満ちた日々であることを。

そんな平凡な毎日が、自分を輝かせていることを伝えるように、西田“marcy”昌史は気持ちのエンジンを吹かしながら熱の籠もった歌を届けてくれた。

とても愛に満ちた歌だ。何時しか彼の歌に心より添わせ、共に心のエンジンを吹かせていた。

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  最後に西田“marcy”昌史が届けたのが、ライブで熱狂を描く「WHISKY & WOMEN」。

WHISKY & WOMEN」の歌声が届いたとたん、気持ちが熱く騒ぎだす。本当なら一緒に声を上げ、合唱したい気分だ。

いや、画面の先では西田“marcy”昌史の歌声に合わせ、口ずさんでいた人たちもいたのでは?!

軽快に走る楽曲の上で朗々と歌う、その声に触れていると自然と気持ちが沸き立つ、心に光射す気持ちになれる。まさにこれぞ、MACY MAGIC!!

 

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Crack6

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 トリを飾ったのが、イベントの主催者MSTR(ミスター/千聖:PENICILLIN)率いるCrack6

幕が開くのに合わせ、MSTRのギターが唸りを上げた。魂の叫びとも言うべき野太い旋律を響かせながら、楽曲は「RE-Born」へ。

そこへ演奏陣が轟く音を重ねると同時に、軽快に駆ける旋律が響きだす。

演奏は「Change the World」へシフト。

光を携え駆ける演奏の上で、MSTRは大きく手を振り、凛々しい表情と歌声を魅力に画面の先にいる人たちを挑発してゆく。

モニターに足を乗せ、一緒に熱を感じあおうと誘いをかけるMSTRとメンバーたち。

ギターソロ時には、お立ち台の上でプレイする場面も。

たとえ無観客だろうと、今の環境を塗り替えてやろうという意気込みと勢いこそ、MSTRらしさ。まさに、気持ちは「CHANGE THE WORLD」だ。

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  激しく躍動する楽曲に合わせ、メンバーたちが、お立ち台に立ち煽りだす。触れた人たちの感情を熱く突き刺すように、Crack6は「破壊不可能」を演奏。

さらに、勢いを増して攻めるメンバーたち。MSTRも煽るように歌声をぶつければ、演奏陣も轟音を叩きつけ、画面の先で頭を振って暴れなよと挑発の手を緩めない。

どんな環境だろうと、現状を破壊し新しいルールを作り出そうとするCrack6らしい姿勢の見えるステージだ。

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  さらに勢いを塗り重ねるようにCrack6が突きつけたのが、「カナリア」だ。メンバー一人一人が闘志漲る戦士となり、画面の先にいる人たちを、これでもかと轟音を叩きつけ挑発。

激しい音を引き連れ唸りを上げる演奏に触発され、身体が「もっともっと狂わせてくれ」と懇願するように悲鳴を上げていた。

なんて嬉しい罪作りなステージだ。

その音に目の前で触れられないことが、とても残念だ!!

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  MCでは、ようやく「Crazy Monsters」を開催できた喜びをMSTRが語ってくれた。

Crack6も、アコースティックライブ配信経験はあるが、バンドスタイルでのライブ配信は今回が初。「もしかしたら配信が途切れてしまうことがあるかも知れません。でも、僕らとあなた方の愛が途切れることはないので」と、洒落た言葉も届けていた。

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「我々とあなた方との愛の歌ですよ」の言葉に続いて披露したのが、最新ナンバーの「What is TRUE?!」。

唸りを上げ爆走する楽曲の上で、耳心地好い歌をMSTRが響かせる。

Crack6とファンたちとが結んだ愛の絆は、沸き立つ衝動を抑えちれないほど熱く太いものだという証拠を熱情した演奏が示していた。

この日のCrack6は、攻めに徹したステージングを披露。

続く「Carry on」でも突き刺すような演奏を示し、騒ぎたい気持ちを煽り続けていた。

ジッとしているのがもどかしい。

揺れる身体を、心の中で叫ぶ衝動を止められない。

  「オンラインは途切れたとしても、みんなの声は聞こえてます」と、仲間たちと繋がっている気持ちをとにかく伝えたくていたMSTRの姿も印象的だ。

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  終盤を彩ったのが、「Loveless」。

想いを重ね合わせ、互いの熱を感じあいたい。

華やかな調べを振りまき疾走する演奏の上で、愛しい人たちへ向け高陽した歌声をぶつけるMSTR

間奏のギターソロも、とても情熱的だ。「君は何を求めているの」と問いかけるその声に、「MSTR!!」と叫んでいた人たちも、きっといたのでは。

 

最後にCrack6がぶつけたのが、「KICK!」。

この曲に導かれ、舞台の上にRickyが登場。

MSTRRickyとのコラボステージも、「Crazy Monsters」だからこそ楽しめる景色。思いきりハードエッジでロックンロールした楽曲を、RickyMSTRがときに歌を交わしながら、ときに声をハモらせ、叫び、歌い上げる。

2人ともモニターに足をかけ、前のめりの姿勢で観ている人たちを熱く挑発。

ともにキックする姿も示しながら、観客たちが騒いでいるのを目の当たりにするような様で、凛々しくも情熱的なステージングを描きだしていった。

こういうコラボライブが見れるのも、「Crazy Monsters」ならではだ!!

 

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アンコール

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  Crack6の演奏を背景に、西田“marcy”昌史とRickyMSTRがマイクを手にステージへ。

3人で固く握手をした後、最後に全員で披露したのがお馴染み「CrazyMonsters」。

この3人が「Crazy Monsters」と一緒に声を上げたときの迫力は、壮観だ。

野太いロックンロールナンバーが、この日は一段とモンスター感を増して響いていた。

舞台の上で雄々しく歌う姿を通し、往年のゴジラシリーズの3大怪獣勢ぞろいのようなときめきとわくわくを演奏中ずっと覚えていた。

 

  今年の「Crazy Monsters」シリーズはこれが最後になる。

例年なら、春に「Crazy Monsters~春の祭典~」を行っている。

現状では、まだ具体的なことは言えないが、どんな形であれ、また来年も「Crazy Monsters」を開催してくれるはず。

その便りを、しばし待っていて欲しい。

 

 

PHOTO:折田琢矢

TEXT:長澤智典

 

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セットリスト―

 

●Ricky

「闇の世界-Light to Light-

「キミリテラシー」

「人の振り見て我がREFRECTION

「ヨウコソサヨウナラ」

0.1.0Only One Ocean~」

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●西田“marcy”昌史(from EARTHSHAKER)

GARAGE

「ありがとう君に」

「旅人のララバイ」

「愛を飾ろう」

WHISKY & WOMEN

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●Crack6

RE-BornChange the World

「破壊不可能」

「カナリア」

What is TRUE?!

Carry on

Loveless

KICK!with Ricky

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-ENCORE-

Crazy Monsters

                      

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