2021年03月15日 (月)
【ライヴレポート】<umbrella 10-11th Anniversary ONEMAN 【Chapter.10-11】 「長い雨の日々、全ての心に傘を差す」無観客生配信ライヴ >2021年3月14日(日)◆「また今日から、ちょっとずつ皆に会いに行きます。」
REPORT - 20:28:52「全ての人の、心に傘を」をコンセプトに結成されたumbrellaの本来であれば2020年3月14日の10周年記念日に行われていたはずのライヴ。
未曽有の状況に陥った1年を経て10周年+11周年の記念すべき日に無観客配信という形で行われたこの日の公演は、彼らのコンセプト通り未だ降りやまない雨の中、そっと差し出された1本の傘のぬくもりのようで、雲間に差した一筋の光のようでもあった。
折よく昨日までの雨もあがった日曜日、拠点となる大阪でも屈指の人気会場味園ユニバース。
独特のレトロ感と歴史を持った会場の中では、お昼前からライヴ当日ならではのバタバタとした雰囲気の中、久々に味わう高揚感も相まって、何ともいえない独特の空気に包まれている。
楽屋ではメンバー個別のインタビュー撮りも並行して行われていた為、メンバーとスタッフの慌ただしさは想像以上だっただろう。
それでも、やはり生の音を届けられるライヴハウスという空間は特別で、他のなにものにも代えがたい。
この1年、何度準備した公演の中止や延期に追い込まれたことか。
今まで普通に行っていたことが普通でなくなった現在で、誰もがライヴハウスで音を届けることの改めての意義を感じているはずだ。
ステージは通常よりもドラムセットがかなり前にセッティングされ、メンバーがほぼ一列に並ぶ配置になっている。
通常、映像では少し映りにくくなるドラムセットが前に来ることで、メンバーの様子が余すことなく捉えられるようになっている。
配信用のカメラは客席フロアのど真ん中、最上手、最下手に設置され、普段観客が見る目線そのままで見られる配慮がなされていた。
リハーサルでは入念に音の確認を行っていくメンバー。
なるべくお客さんが生のライヴを見ている感覚に近づけるため、なおかつ配信ならではの繊細な音のこだわりも表現しようとするとそのバランスの舵取りは難しい。
映像に撮って確認したり、本番さながらの流れの確認をしたり、味園ユニバース名物のネオン管ライトの演出を確かめて興奮する一面も。
(ボーカルは前を見て歌っているので一番綺麗なところが見えないらしい…)
ホールの天井が高いため音の反響が凄まじく、会場全体が音に包まれる感覚になる。
リハーサルにもどんどん熱が入り、本番への期待は高まっていく。
当然ながら、無観客配信では目の前のお客さんの反応をリアルタイムで見ることができない。ライヴ独特の予想を超える高揚感や盛り上がりをその場で実感することができない上に、観客が現場にいない分、数えきれないほどの視線に晒されている独特の緊張感がある。
ただ、その状況をものともせず、逆手にとって活かしてしまうのが、彼らの11年積み上げてきた実力だ。
SE.アマヤドリの醸し出す雨音の中、静かに登場したメンバーと、幻想的な明かりとともにスタートした「月」は、結成当初につくられた彼らの始まりともいえる曲。
慈しむように歌い上げる唯(Vo)が持つ独特の空気が、会場と画面の向こうをumbrellaの世界に染めた。
時に激しく、疾走感がありながら艶めいた楽曲の数々は、彼らが大切に紡いできた歴史でもある。
思わぬブランクに見舞われながらも鍛え抜かれたバンドアンサンブルは、記念すべき晴れ舞台にその力強さを増している。
リフレインが印象的な「流星群」、キャッチーで情感溢れる「レイニングレター(Re:arrange)」
お待ちかねのネオン管の演出が、まるでレトロな映画を見るようだった「軽薄ナヒト」。
柊(Gt)の一見物静かないで立ちから繰り出されるエモーショナルなギターが空気を揺さぶる
「造花」や、将(Dr)のテクニカルで重厚なドラムソロからスタートした「叩けば誇り。」では、普段のライヴと同じもしくはそれ以上に激しい唯の煽りも相まって、画面の向こうで興奮する観客の姿が目に見えるようだった。
激しい赤の照明に晒された「シェルター(Re:arrange)」や観客が一体になってジャンプするであろう「Witch?」など、惜しみなく次々に楽曲を繰り出し、ボルテージが上がりきったところで、前半ラストの曲は「スロウレイン」。
楽曲の幅が豊富な彼らの音楽の中でも、最もumbrellaらしい楽曲だ。
大きな黒い傘を手にして歌う唯の姿は、11年分の貫禄と少年のようなあどけなさの二面性を持っている。
叫ぶような爐気茲覆”の言葉に、時が止まったような静寂が訪れると、拍手にも似た雨音を置いてひとりずつ去っていった。
転換(配信ではMVが流れている間)を経て再び登場したメンバーは、序盤の黒い衣装から一昨年に発売された新曲「リビドー」の衣装にチェンジ。
官能的なピンク色の照明とこの曲は、味園ユニバースの会場に良く似合う。
「去年着るはずだった衣装、調子に乗って着てみました!去年の分も楽しんでいいかい?」
そんな唯のMCでスタートした後半戦は、星空を思わせる爽やかなギターサウンドが気持ちいい「ヨルノカーテン」から。
「明日の世界は不確かで震えるけど立ち止まる程見えない僕には時間が無いんだ」という歌詞がこの1年を思わせてグッとくる。
繊細な歌が響き渡る「造型アリス」、春(Ba)のバンドのグルーヴを自在に操る色気のあるベースが炸裂する「箱庭」と、後半になってもその勢いは止まらない。
ストリングスの音色とバンドサウンドの融合が壮大な世界観を生み出す「管」は圧巻だった。
「今日は10周年・11周年を同時にお祝いする誕生日会です!!
心残りは君たちがここにいないことだけど、それでも幸せですありがとう!
こんな状況でも、配信という世界最新技術を通して届けられるのはすごいこと。
とってもいいお知らせがあります。じゃーん!!!」
と前置きした上で、唯から発表されたのは最新音源「愚問」のリリース。
「2020年、いろいろ考えておりました。そして、11周年を機にいろいろ進むことに決めました、みんなついてきてください!」
と力強い言葉で次に演奏されたのは、「Door」。さらに、指揮棒を手にした唯に合わせて大声で合唱したくなる「アラン」。
耳をすませば画面の向こうからサビの「ウォーウォー」の大合唱が聴こえそうなほど、感動的なエンディングだ。
そして雨上がりをイメージさせる壮大に拡がる楽曲「夕立」のあと、この日はじめてメンバーひとりひとりからのMCとなった。
「最高の形ではなかったかもしれないけど、今日この公演ができてよかった」と将。
柊の「前に進むための決断としての無観客ライヴでした。先を見据えていく」という言葉。
「11年、応援してくれた人が途切れなかったからやってこれた」という春の一言には重みがあった。
「年間100本ぐらいライヴをやってた年もあったのに、今は1本1本が貴重になってしまった。
またこれから、今日からちょっとずつ皆に会いに行きます。今日を境に、もっかい動き出しましょう!!」
昨年予定され延期になってしまった公演を楽しみにしていた観客は大勢いるはずだ。
そしてそれ以上に楽しみにしていたのはメンバーだったはずだ。
葛藤の中、決断された“無観客配信”という形。今日の日は、umbrellaの歴史にとっても忘れられない日になったことは間違いないし、彼ら自身も手ごたえを感じたと思う。
最後は、本日のスタートにも演奏され、そこから10年の時を経てリアレンジされた「月(Re:arrange)」。
冒頭に演奏された幻想的な雰囲気よりも、前向きなニュアンスが追加された気がする。
メンバーはとてもいい顔をしていて、見ている方も幸せな気持ちで聴くことが出来るこの楽曲は、これから12年目をスタートさせるumbrellaの記念すべき日にこれ以上ない相応しさだった。
今日という日はまさに彼らの今までの歴史の集大成といえるライヴで、画面越しにたくさんの人々の記憶に残ることになっただろう。
現場では、メンバーはもちろん、スタッフが技術を結集し一丸となって少しでもこの熱を届けたいという熱い思いが伝わってきた。
また、それと同じぐらい強い思いで今すぐ有観客のライヴを見たい、皆とこの思いを分かち合いたいという衝動にも駆られる良い空間だった。
10周年(11周年)という大きな節目を迎えたumbrella。
シングルリリースの発表をはじめとして2021年も「いろいろ進む」と豪語していた彼らの今後の動向に注目しておきたい。
写真◎おにてん。
文◎岡本恵里
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■umbrella 10-11th Anniversary ONEMAN 【Chapter.10-11】
「長い雨の日々、全ての心に傘を差す」 無観客生配信ライヴ
2021年3月14日 SETLIST
SE(アマヤドリRe:arrange)
01 「月」
02 五月雨
03 ヤマアラシの涙
04 ワスレナグサ
05 anima
06 流星群
07 レイニングレター(Re:arrange)
08 軽薄ナヒト
09 造花
10 レッドシグナルデイ
11 叩けば誇り。
12 Frontier
13 アンドロイドと果実
14 「シェルター」(Re:arrange)
15 Witch?
16 スロウレイン
17 リビドー
18 ヨルノカーテン
19 造型アリス
20 箱庭
21 「管」
22 Door
23 アラン
24 夕立
25 「月」(Re:arrange)
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■umbrella 10-11th Anniversary ONEMAN 【Chapter.10-11】
3月28日(日)23:59までアーカイブ配信中
【チケット料金】3,500円
【配信サイト】TwitCasting https://twitcasting.tv/umbrella_data/shopcart/55830
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<リリース情報>
★2021年6月11日発売 NEW SINGLE 「愚問」
・各種配信サイトで配信。
・Tシャツ付きCD(ライヴ会場、通販限定) 価格4000円
通販:umbrella official STORES https://bit.ly/3l7Xk2G
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<Information>
umbrella Official Site http://xxumbrellaxx.com/
umbrella Official Twitter https://twitter.com/umbrella_DATA
umbrella Official Instagram https://www.instagram.com/umbrella_official_/
umbrella Official YouTube https://www.youtube.com/channel/UCvLVrY64vJzwG48MVm-it-Q
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2021年03月14日 (日)
【INORAN】<レポート>ビルボードライブで「ENDLESS RAIN」を熱唱!
REPORT - 19:01:38ハイライトとなった「ENDLESS RAIN」が演奏されたのは、ライブ中盤のカバー曲を披露するセクションだった。
やはり普段とは違う“特別なもの”が、3月13日(土)、ビルボードライブ東京の『INORAN 2021 PREMIUM ACOUSTIC LIVE in TOKYO』2ndステージには、たしかに存在した。
そして、この日、INORANが強い想いを込めてカバーした「ENDLESS RAIN」には、このコロナ渦の中、目まぐるしく変化する様々な状況に対応しながら、コンスタントに2作の新作をリリースし、ライブを続けてきた、彼の音楽への真摯な姿勢が顕著に現れていた。
INORAN、そして彼が在籍するLUNA SEAと、「ENDLESS RAIN」の作曲者、X JAPANのYOSHIKIとの深い信頼関係は、30年以上にも及ぶ。 INORANがこの日、「ENDLESS RAIN」を演奏することを決意したのは、彼が最近、YOSHIKIに関する音楽ドキュメンタリー映画『Disney MY MUSIC STORY YOSHIKI』を観て、強く心を揺さぶられたことが、大きなきっかけだった。
『PREMIUM ACOUSTIC LIVE』では、INORAN(vo&g)、葉山拓亮(pf)、Yui(vn)、島津由美(vc)4人による、アコースティック編成のライブで、INORANの歌と曲が持つ様々な要素をたっぷりと堪能できる。
このライブでは、「Beautiful Now」や「raize」「Long Time Comin」といった、従来のバンド編成の定番曲も披露されたが、長年ファンに愛されてきた人気曲の「千年花」や、葉山の非凡なアレンジセンスが冴える「I Swar」といった、ここでしか聴けない曲たちが、セットリストの核に位置していた。
今回、再確認したのが、INORANのシンガーソングライターとしての優れた資質である。
この日の「Beautiful Now」がまさにそうだが、ステージで楽しそうに笑顔でアコースティック・ギターをかき鳴らし、観客に向かい、渾身の力を込めて歌う彼の姿に、シンガーとしてさらなる進化を感じ、より歌が活きるアコースティックなアレンジによって、曲のメロディと歌詞の味わい深い要素が、さらに明確に伝わってくる。
「千年花」はまさに圧巻で、MCの「今日は皆を音楽の魔法にかけたいと思います」という、言葉通りの迫真なパフォーマンスで、歌詞の“見知らぬ場所で蕾が開いてもそこにあるのは希望でありたい~”というポジティブなメッセージには、彼らしい不思議で独自な音楽の魔力が宿る。
過去のライブでは、OASISの「Wonderwall」、Mr.Childrenの「車の中で隠れてキスしよう」、福山雅治の「ひまわり」、米津玄師の「Lemon」といった、洋楽、邦楽問わずINORANが“誰が歌ったとしても変わらない素晴らしさがある曲”が選曲され、カバーされてきた。それらは、彼が備える唯一無二なメロディとアレンジセンスにしっかりとリンクし、実際にライブで聴くと、実に興味深い曲ばかりだ。
そんなカバー曲の中でも、今回の「ENDLESS RAIN」は非常に意外性があるチョイスだったため、曲冒頭のあの有名なピアノ・イントロが流れた時、会場の満員のファンも大いに沸いた。
ライブ終演後、INORANは「このライブで自分が選ぶ曲は、決していわゆるドシングルチューンではないかもしれない。でもね、どれも本当に強い生命力というか、パワーが宿っているんだ。「ENDLESS RAIN」は、当然そう誰もが知っている、言葉抜きに“もの凄い曲”。YOSHIKIさんのドキュメンタリーを観て、この曲に自然と導かれた。改めてこの曲をみんな愛していてね、それも限りない愛を感じて。。自分らしくこの『PREMIUM ACOUSTIC LIVE』のステージで歌いたいと思った。その次の瞬間にYOSHIKIさんに連絡してたんだ。満ち足りた表情で想いを語ってくれた。
葉山拓亮の奏でる、オリジナルを忠実に再現した「ENDLESS RAIN」のイントロを聴きながら、INORANはありったけの感情を込めながら、丁寧にメロディを歌い上げていく。中盤のギターソロ・パートは、チェロとヴァイオリンでメロディを豊かなハーモニーを交え再現されていき、ラストでINORANのエモーショナルな歌声と、オーディエンスの美しいハミングがひとつになっていく。その感動的な光景を目にした時、なぜ彼がこの「ENDLESS RAIN」を選んだのか、ようやく理解できた気がした。『PREMIUM ACOUSTIC LIVE』は、INORANにとって、自身の飾らない音楽の素な部分を、自然体で、より自由に発揮できる“特別な場所”なのだ。
終盤へと向かう中、「Long Time Comin」によって会場の一体感はさらに増していき、ラストの「Thank You」で、次第にそれは大きなピークへと達し、ライブは終わりを迎えた。
コロナ以前は当たり前だった、演奏を称える大歓声は今もう聞こえない…。
しかし、その代わりに、いつまでも力強く会場に鳴り響く、観客1人1人の心のこもった大きな拍手が、このライブがとても充実したものであったことを、何よりも証明していた。
そんな光景を嬉しそうに眺めながら、INORANは「今日は来てくれてどうもありがとう。本当に楽しい時間でした。また、この4人でビルボードにまた戻ってきます。少し先だけど、5月4日と5月5日、ビルボードライブ横浜で、このメンバーでのライブが決まりました。1ライブ、1ライブ、本当に素晴らしい経験をしています。またこのビルボードで会いましょう!」と、笑顔で観客に語りかけ、ゆっくりとステージを後にした。
これからも、INORANは精力的に、そして着実に自身の音楽活動を続けていく。3月20日にストリーミングライブ配信される『INORAN-VISION3-“Los Cowboys”』は、最新作『Between The World And Me』の世界観がしっかりと表現されたライブになるだろうし、4月7日、4月8日にはビルボードライブ大阪、5月4日、5月5日にはビルボードライブ横浜の『PREMIUM ACOUSTIC LIVE』が待っている。
彼の音楽性が、今後どのような変化を遂げていくのか? これからも続いていく“その先の世界”に、今からとてもワクワクしている。
◉ライター=細江高広
◉カメラマン=Keiko Tanabe
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■ストリーミングライブ
「INORAN – VISION 3 – “Los Cowboys”」Online Ticket
〈配信日時〉
2021年3月20日 (土) 20:00~
アーカイブ配信:3月20日(土)配信終了後 ~ 3月27日(土)23:59
〈TICKET〉
ONLINE TICKET : ¥4,500
ONLINE TICKET with SAVE THE STAGE CREW 1 (サポート1000):¥5,500
ONLINE TICKET with SAVE THE STAGE CREW 2 (サポート2000):¥6,500
〈チケット販売期間〉
3月5日(金) 18:00 〜 3月27日(土)21:00
〈受付URL〉
一般発売:https://eplus.jp/inoran-s/
FC受付:https://eplus.jp/inoran0320-s-fc/
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■Now on Sale
『Between The World And Me』(読み:ビトウィーン・ザ・ワールド・アンド・ミー)
…………………………………………
【完全生産限定盤-LP SIZE BOX-】※KING e-SHOP限定販売※
仕様:CD+Blu-ray+写真集 ※LP SIZE BOX仕様
品番:NKCD-6941 価格:¥12,000+税
[CD]
01.Hard Right
02.Adrenaline Rush
03.Falling
04.Dawn of Tomorrow
05.Between The World And Me
06.Heart of Gold
07.63′
08.Sinners on the Run
09.Minutes to Midnight
10.You’re Not Alone
11.Leap of Faith
[Blu-ray]
Leap of Faith(Music Video)
INORAN 50TH ANNIVERSARY SPECIAL ~VISION~
Leap of Faith (Music Video ーRemote Versionー)
[写真集]
全28ページ
KING e-SHOPオリジナル特典:サイン入りアナザージャケット色紙、ボーナス映像視聴カード
販売ページURL:https://kingeshop.jp/shop/g/gNKCD-6941/
…………………………………………
【通常盤】
仕様:CD
品番:KICS-3962 定価:¥3,000+税
[CD]
※完全生産限定盤-LP SIZE BOX-と同内容※
[メーカー特典:A5サイズクリアファイル]
配布店舗情報:https://www.kingrecords.co.jp/cs/t/t12421/
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<LIVE INFORMATION>
■INORAN 2021 PREMIUM ACOUSTIC LIVE in OSAKA
4月7日(水)Billboard Live OSAKA
4月8日(木)Billboard Live OSAKA
[1st] 開場15:30 開演16:30
[2nd] 開場18:30 開演19:30
[予約・お問い合わせ] ビルボードライブ大阪 06-6342-7722
[チケット料金]
自由席¥8,500
カジュアル¥8,500(1DRINK付)
※一部1,100円の指定料が発生する席がございます。
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■INORAN 2021 PREMIUM ACOUSTIC LIVE in YOKOHAMA
5月4日(火・祝)Billboard Live YOKOHAMA
5月5日(水・祝)Billboard Live YOKOHAMA
詳細・チケット受付方法は、決定次第お知らせいたします。
http://www.billboard-live.com/
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レーベルサイト:https://www.kingrecords.co.jp/cs/artist/artist.aspx?artist=33839
INORAN OFFICIAL SITE: http://inoran.org/
INORAN OFFICIAL FAN CLUB「NO NAME?」: http://inoran.org/no-name/
2021年03月10日 (水)
【ライヴレポート】<ラヴェーゼ:3月8日(月)巣鴨獅子王>理性を消し去り、暴れ狂え。ラヴェーゼには珍しい小粋な遊び心も飛びだした、凪斗-nagitoの生誕祭公演。
REPORT - 16:14:353月8日(月)、ラヴェーゼは巣鴨獅子王を舞台に、ギター凪斗-nagitoがこの世に生まれたことを祝おうと「凪斗-nagito-生誕記念単独公演」を行なった。この日は、生ライブ配信も実施。熱気と熱狂で包まれた当日の模様を、ここに紹介したい。
凪斗-nagitoの生誕祭は、紗弥-saya-の祈るような哀切な歌声から物語を記し始めた。音が轟くのを合図に、楽曲は「Unrelieved」へ。紗弥-saya-は熱情した歌声を響かせ、沸き立つ気持ちをぶつけていた。激しく揺れ動く紗弥-saya-の感情を、重厚な音が煽り続ける。凪斗-nagitoの泣いたギターの旋律も胸を揺さぶる。冒頭からラヴェーゼは、見ている人たちの気持ちを現実から一気にひっぺがした。
「堕ちていこう」。紗弥-saya-の言葉へ導かれるように、ラヴェーゼは、触れた人たちをふつふつと熱した奈落の地へ引き込むように「Lust」を演奏。目の前の観客たちの頭をガシガシに揺らしていたように、楽曲はここからさらに熱を上げだす。
ザクザクとした音が理性の留め金を外し、己の野生を剥きだせと誘いかける。紗弥-saya-の動きに合わせ、フロア中の人たちが振り真似もしながら、重厚かつ硬質な音を突きつける「Imperial Propaganda」へどっぷり身を浸していた。まだライブの序盤にも関わらず、メンバーらの煽る演奏へ触発され、全力で気持ちをぶつける観客たちの姿がフロアには生まれていた。
彼らは、けっして攻撃の手を緩めない。ラヴェーゼはさらに激しさを増した「vanishing to chaos」を突きつけ、この場を熱狂したカオスな空間に染め上げてゆく。この曲でのサビ歌が気持ちを高揚させる。身体は熱に浮かされながら、でも、意識はずっと感情的なサビ歌に惹かれていた。
「今日はすごいハードなセットリストになっています」と語ったのは、紗弥-saya-。この日のセットリストは凪斗-nagitoの考案。紗弥-saya-は、凪斗-nagitoに変わり、「今日の感謝の気持ちはギターで示してくれると思う」と語っていた。
続く「Bergamot」でラヴェーゼは、さらに音圧と迫力を増した演奏を突きつけた。挑む姿で、沸き立つ感情を熱くぶつける紗弥-saya-。その横で凪斗-nagitoも、モニターに足を乗せ、荒れ狂うギターの音をフロア中に撒き散らしていた。願うように歌う紗弥-saya-の姿も、この曲では印象深く瞼に焼きついた。
「この歌にすべての負の感情を」。紗弥-saya-の言葉を受け、負の世界へ見ている人たちを落とすように、ラヴェーゼはダーク&ラウドでデスロマネスクな「Black lily」を演奏。重厚な音の上で嘆くように歌う姿も、印象深い。激しく揺れ動く心模様を、彼らは歌声や演奏に投影。激しさから泣いた表情まで、ラヴェーゼは1曲の中へ揺れ動く感情のドラマを描きだしていった。
嘆く気持ちも交えながら、ラヴェーゼは心の叫びをミドルな「Period of tragedy」に乗せ、身悶える気持ちのまま祈るように歌や演奏を届けてゆく。そして…。
「–蝕–」を挟み、ライブは紗弥-saya-のスクリームの始まりも印象深い「Marigold」へ。鋼のような重く、でもしなやかな音の上で、攻めるように歌声を突きつける紗弥-saya-。嘆く表情も交え、サビ歌を響かせる姿も印象的だ。たとえ中盤のブロックだろうと、彼らから狂気と熱狂は奪えない。
「さあもっと狂っていけ!!」。その言葉に相応しい、螺子のぶっ壊れたサイコティックな演奏をラヴェーゼはぶつけだす。「Psycho」を通し観客たちは熱狂にかしずく信者となり、紗弥-saya-が、メンバーらが煽るがままに、全身で、全力で熱狂へ身を捧げていた。
ザクザクと歪みを上げたギターの音が、みずからの心を切り刻みながら狂っていけと煽りだす。歌系要素の強い「Suicide play」を通し、ラヴェーゼは肉体に、精神にも痛い刺激を与えながら、観客たちの理性をどんどん現実から遠ざけていった。
紗弥-saya-の絶叫に合わせ、切り刻むような鋭利な音が飛びだした。激しく疾走する「Worthless」の上で、紗弥-saya-は高揚した気持ちのままに沸きだす熱情を歌声に変えていた。感情を熱く掻き立てる楽曲と演奏だ。メンバー自身が、挑む姿勢で観客たちを煽り続けていた。
「この世界で死に切れない僕は負け犬でしょうか。それでもいい、生き続けろ」。紗弥-saya-の言葉に続いて、歯の零れたナイフでグサグサと肌を切り裂くように痛く重い演奏が突き刺さる。心の叫びをぶつけ、己自身を開放するようにラヴェーゼは「Loser」を歌っていた。1曲1曲表情を変えながら。でも、どの曲でも彼らは純粋な心ゆえの叫びを隠すどころか、ダイレクトにぶつけてゆく。その衝撃が身体を、心を揺さぶり続けていく。
「–驟雨–」を挟み、ライブは終盤戦へ。破壊的な衝動を詰め込み、凪と激両極の表情を示しながら「Aube」が流れだす。紗弥-saya-の嘆く歌声へ寄り添うように、演奏も歪んだ音ながらも感傷的な表情も示してゆく。追いかけるように旋律を織りなす2本のギターの音色の、なんて美しくも哀愁を抱いていたことか。体感的な激しさだけが激情ではない。心の激情を美しく、嘆くように切なく描き出すことでも気持ちは奮い立つ。
ヒステリックなギターの旋律を刻みながら、ラヴェーゼはふたたび狂気と狂乱の世界へ観客たちをグイグイ引き込みだす。「Laziness」を通し、ラヴェーゼは見ている人たちの心へ高揚と狂喜した感情を熱く注いでいった。
大和-yamato-の猛々しいスラップベースが炸裂。「もっともっと、ここまでおいで」と紗弥-saya-が煽りながら、がなるように「Tuberose」を歌いだした。吠える野獣のような様で観客たちを煽る紗弥-saya-。彼の感情を重厚な音で煽り続ける演奏陣。ラヴェーゼが描き続けたカオスな熱狂は、会場中を折り畳む風景に塗り上げていった。演奏中の一瞬のブレイク時に、紗弥-saya-が凪斗-nagitoへ向かい「誕生日おめでとう」とさりげなく呟く場面も、この曲では見せていた。
最後にラヴェーゼは、吠えるように声を張り上げるのに合わせ「Hypericum」を叩きつけ、フロア中を騒ぎ祭る光景に染め上げた。フロア中で身体が激しくしなり続ける。その様を見ながらも一心不乱に演奏をぶつけるメンバーたち。紗弥-saya-も、歌の世界へ身を捧げ、沸き立つ気持ちのままに歌っていた。気狂ったこの光景、ラヴェーゼにはとても似合う。
アンコール前、先に、この日の主役の凪斗-nagitoが舞台に姿を現した。彼が最初に発言したのが、「今日のセトリどうでしたか?」の問いかけ。その後、コロナ禍を乗り越えて、今、ここにいることやタイトルに付けた想いについて語ってくれた。
アンコールでは、「凪斗-nagito MY LOVE 2」を、紗弥-saya-がスケッチブックに書いた歌詞をめくりながら歌うという、凪斗-nagitoのバースデーライブだからこその嬉しいサプライズも飛びだしていた。こういう遊び心を味わえるのも、メンバーの生誕祭であり、ワンマン公演だからこそ。
ここからは、ふたたびいつものラヴェーゼの姿へ。「もっともっと血に染めようか」と叫ぶ紗弥-saya-の声を合図に、楽曲は「Amaryllis」へ。ダーク&ラウド&メロというラヴェーゼらしさを満載したドラマチックな展開を描く楽曲を通し、彼らは会場中の人たちの頭を振り乱し、身体を大きく折り畳んでいった。
勢いと激しさを加速するようにラヴェーゼは「Mirror」をぶつけ、フロア中の人たちの身体を大きく揺さぶりだす。アンコールに入り、さらに過激度を増してゆくところがラヴェーゼらしさ。間奏の凪斗-nagitoのギターソロでは、メンバーたちが凪斗-nagitoに両手を向けて広げ、想いを捧げていた。
「狂った拳をよこせ!」。狂ったように絶叫し続ける紗弥-saya-。荒ぶる音が「ネクロ・パレェド」を奏でるや、会場は、さらに暴れ狂う様を大きくしていった。止まることのない轟音曲の連続に、理性なんて言葉はとっくに彼方へ消えていた。
激しく猛り狂う音が、会場中を駆けめぐる。ラヴェーゼは、轟音撒き散らし疾走する「Silene」を突きつけた。間奏では、メンバーと観客たちによる熱狂と熱狂をぶつけあうバトルの光景も生まれていた。剥きだした感情と感情を戦わせるこの様こそ、生で味わう醍醐味だ。
最後にラヴェーゼはエレクトロでラウド&メロな「Avalon」を突きつけ、身体と感情の両面から観客たちに強烈な刺激を与えていった。このまま一緒に熱狂と興奮の中へ身を捧げようと誘いをかけるように「Avalon」を演奏しながら、互いに熱狂と恍惚を求めあうライブの幕を閉じていった。
興奮を求める観客たちの前に三度姿を現したメンバーたちは、ラヴェーゼの始まりの歌となった「偽りのディストピア」を演奏。ラヴェーゼらしいダーク&グレッシブでラウドな頭振り乱してこそという楽曲をぶつけ、フロア中を騒ぎ狂う光景に染め上げ、今宵のライブの幕を閉じていった。
PHOTO: A.Kawasaki(@a_kwsk_1985)
TEXT:長澤智典
ライブ日程は、以下を参照。
http://labaiser.com/category/schedule
ラヴェーゼ Web
ラヴェーゼ twitter
https://twitter.com/labaiser_info
セットリスト
「Unrelieved」
「Lust」
「Imperial Propaganda」
「vanishing to chaos」
「Bergamot」
「Black lily」
「Period of tragedy」
–蝕–
「Marigold」
「Psycho」
「Suicide play」
「Worthless」
「Loser」
–驟雨–
「Aube」
「Laziness」
「Tuberose」
「Hypericum」
-ENCORE.1-
「Amaryllis」
「Mirror」
「ネクロ・パレェド」
「Silene」
「Avalon」
-ENCORE.2-
「偽りのディストピア」