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2021年06月11日 (金)

【ライヴレポート】<SUGIZO vs INORAN PRESENTS BEST BOUT 2021~L2/5~>2021年6月9日◆エネルギーに満ちた音楽と絵画が一体となって一つのアート空間を立ち上げる、"名勝負"の進化形

REPORT - 18:56:31

6月9日"ロックの日"、LUNA SEAのSUGIZO(Gt/Vn)とINORAN(Gt)がソロ・プロジェクト同士で対バンするライヴイベント企画『SUGIZO vs INORAN PRESENTS BEST BOUT 2021~L2/5~』が開催された。

2016年6月9日にスタートし今回が第3弾となる人気シリーズで、過去2回はZeppクラスで熱狂の渦を巻き起こしてきたが、コロナ禍を鑑み今回は初の配信ライヴとして無観客で実施。ゲストに気鋭の画家・荻野綱久氏を迎え、SUGIZO、INORANのパフォーマンス中にライヴペインティングを行う、という実験的な試みに挑んだ。

3者がステージを分け合い、エネルギーに満ちた音楽と絵画が一体となって一つのアート空間を立ち上げる、"名勝負"の進化形を見せた。

 

 

フロアの両端にSUGIZOとINORANのステージが向き合う形で設定され、荻野氏の巨大キャンバスはその中央にセッティング。

先攻のSUGIZO Part.1はCOSMIC DANCE QUARTET編成で、最新アルバム『愛と調和』(2020年)から「Nova Terra」を1曲目に放ち、静けさの中で幕開け。

屋久島の神秘的な映像を背に、水音と重なり合うアンビエントなギターを爪弾いた。

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瞑想するように佇んでいた荻野氏は、しばし音の世界に身を委ね、やがて筆をとってペイントを開始していく。

2曲目の「IRA」以降はSUGIZOの内なる怒りをぶちまけるような激しい曲想に変わり、映像、照明、レーザー光線を駆使した光の演出の下、「NO MORE NUKES PLAY THE GUITAR」までノンストップでパフォーマンス。

パーカッションのよしうらけんじが神楽鈴からジャンベまで駆使するのは、SUGIZOの音楽性の多国籍ぶりの証である。

VJ ZAKROCKが手掛ける美しくも意味深長なイメージ映像と共に、SUGIZOは反核・反戦など社会へ向けたメッセージを発信。

荻野氏の動きは音楽と連動してダイナミックになっていき、筆のみならず手で直にペイントする場面も。

配信の画面上ではSUGIZOと荻野氏の姿をオーバーラップさせたり、会場背後のスクリーンの映像を更に強調して上乗せしたりと、会場で生まれていた魂と魂のぶつかり合い、熱の上昇を視覚化して届けていく。

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ステージ転換用のインターバル無く、カメラをそのまま振る形で、対面でスタンバイしていた後攻INORANのPart.1へなだらかに突入。

有観客ライヴハウスでは実現不可能な転換方法であり、配信の利点を生かした魅せ方である。SUGIZOとは対照的にINORANは映像を用いることなく、シンプルなスポットライトのみという仄暗い空間で、ヘッドフォンを装着して1曲目の「Hard Right」を歌唱。

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ギターの他、INORANの歌唱以外のすべての音をこの日繰っていたのはINORANソロ・プロジェクトに欠かせない盟友Yukio Murata(MY WAY MY LOVE)。

2人で向き合って時には叫び、踊りながら生き生きと自由にライヴは展開。

セットリストの全曲が最新アルバム『Between The World And Me』(2021年)と前作『Libertine Dreams』(2020年)の2作から選ばれていたのも印象的だ。

アタックの強いビートが唸る「Don’t Bring Me Down」では、ペイントしながら荻野氏も身を揺らし、勢いよく手で絵の具を投げつけるようなアクションを見せる。音楽と絵画、手法は異なれど、アーティスト同士の波動はしっかりとリンクしていた。

"BEST BOUT“のモチーフであるフェニックスとドラゴンが、荻野氏の手によってリアルタイムで少しずつ姿を現していく。

ついにドラゴンの目が描かれた瞬間、空気が変わった。そのすべてがドキュメンタリーを目の当たりにするようなスリルに満ちていた。

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INORANが「Shaking Trees」でしっとりとPart.1を締め括ると、再びカメラは反対方向、SUGIZOサイドへと切り替わった。SUGIZO Part.2の1曲目「絶彩」は、京(DIR EN GREY、sukekiyo)をフィーチャリング・ヴォーカルに迎えたドープなダブ・ナンバーだが、この日はSUGIZOがヴァイオリンで主旋律を演奏。

ギターはマニピュレーターのMaZDAが荒々しく掻き鳴らす。多彩なレーザー光線が交錯し、幻想的な美しさを醸し出すステージ。

荻野が漆黒のキャンバスに描く極彩色の絵画は、まさにこの曲のイメージが視覚化されたようでもある。

ヒジャブをまとった女性が祈る映像からスタートした「ENOLA GAY RELOADED」では、仁王立ちでフラッグを振り回すSUGIZO。全曲インストゥルメンタルで歌詞による説明は無いものの、SAVE SYRIA、SAVE MYANMAH、SAVE PALESTINEの文字が映し出され、圧政に苦しむ世界中の人々に寄り添うSUGIZOの姿勢を明示した。

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INORAN Part.2は「Purpose」で幕開け。コロナ禍のステイホーム期間中にINORANが全曲一人で生み出した『Libertine Dreams』収録の名バラードで、生きる意味を静かに問い掛けるような、根源的な深さを湛えた1曲。

手を虚空に彷徨わせるようなアクションを交えて表情豊かにINORANは歌唱し、Murataのブルージーなギターソロは哀愁を帯び、胸をえぐった。

「Soul Aint For Sale」からはハンドマイクに持ち替えて、アッパーなテンションへ。

INORANは大きく身体を動かしながらアグレッシヴにパフォーマンス。

フェニックスとドラゴンは完成に近付いており、荻野氏はリズムに乗って心地良さそうにペイント。

時にはINORANとアイコンタクトして笑顔を見せながら筆を走らせた。

ラストの「Leap of Faith」では、そこには居ない女性ヴォーカルと掛け合いをするように“デュエット”。

物憂い曲調の中にも、覚悟を決めて飛び立とうとする未来への意思が感じられる、余韻を残すエンディングだった。

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ラストの1曲は、この日のエンディングテーマとしてINORANが書き下ろし、SUGIZOがアレンジを加えた「2050」をセッション。

SUGIZOは「INORANとSUGIZOと荻野さんの"愛のバトルロイヤル“、楽しんでもらえましたか?」と挨拶し、この曲がパンデミックから脱した先の未来への希望と祈りを込めて生み出されたことを明かした。

「この星が真の平穏と安堵を手に入れられますように……」(SUGIZO)との言葉から、SUGIZOはヴァイオリン、INORANはこの日初めてギターを構え、互いに向き合ってプレイ。

荻野氏は背中で2人のバイブレーションを受けながらキャンバスに手を滑らせた。

最後、会場では離れた距離に立っていたSUGIZOとINORANだが、あたかも間近で向き合っているような形で、そして2人の奥には荻野が佇み、配信画面上に3人が収まった。

たとえ離れた距離にいても、音楽や絵画といったアートには、人と人とを繋ぐ力がある。

『BEST BOUT 2021』はそんなことを実感させるライヴイベントであり、音楽ライヴの枠を超えた新たなハイブリッド・アートしても画期的。

アーカイブ配信は6月12日(土)23:59まで視聴可能で、チケットは同日21:00まで入手できる(プラットフォームはLive Pertner/Streaming+/ZAIKO)ので、是非、ご自身の目で目撃してほしい。

 

 

Text by Tae OMAE

Photo by Keiko TANABE

 

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<公演概要>

タイトル:SUGIZO vs INORAN PRESENTS BEST BOUT 2021 ~L2/5~

配信日時:2021年6月9日(水)OPEN 18:00 / START 19:00

     *アーカイブ配信は、2021年6月12日(土)23時59分まで ※日本時間

チケット:オンラインチケット① ¥10,000ー(税込・特典付き)

     *特典内容・SUGIZO 直筆サイン入りボイスカード

          ・INORAN 直筆サイン入りボイスカード

          ・BEST BOUT 2021 ライヴ音源CD

     オンラインチケット② ¥5,000ー(税込・通常)

 

発売期間: 6月12日(土)21時00分まで 

配信先:Live Partner / Streaming+ / ZAIKO

 

▼特典付きチケットのご購入はこちら

・ローチケ LIVE STREAMING(LivePartner Online)

URL:https://l-tike.com/sugizoinoran-online/

・イープラス streaming+

URL:https://eplus.jp/svsi-s/

▼通常チケットのご購入はこちら

・ZAIKO(日本・海外対応)

URL:https://bestbout.zaiko.io/_item/340318

 

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Information

Velvet Lounge × BEST BOUT 2021 コラボ・ジュエリー

[商品名] BEST BOUT 2021 開催記念NECKLACE

[価格] ¥40,000(税込)

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2021年06月07日 (月)

【Ricky】七夕に配信ライブも決定!12年の時を駆け抜けた、Rickyのソロ活動12周年記念公演をレポート!

REPORT - 12:00:13

202143()に、Ricky(DASEIN)が渋谷REXを舞台に「Rickyソロデビュー12周年記念☆配信ワンマンLIVE 2021THEANNIVERSARICKY」~春めぐり ソロもそぞろに 十二年~」を行なった。

当日の模様を、ここにお伝えしたい。

 

 

 この日は、バンドスタイルでの演奏。エレクトロ+生演奏というスタイルは、Rickyの歌声やパフォーマンス。何より、彼自身が生き生きとした姿を示せるスタイル。

 

  ライブは、美しくも壮麗でアンビエンスな音色が波紋のように広がるデジタル演奏の上で、同じく美しく透明な声を響かせ歌ったソロデビュー曲「唯我独SONG」から幕を開けた。心を優しく、でも妖しくも魅了する演奏の上で、Rickyは音の波に声を乗せ優しく運ぶように歌っていた。実力派ヴォーカリストとしての素養を示しながら、Rickyのライブはゆっくりと一夜の物語を綴りだした。「唯我独SONG」時代の衣装姿というのも、嬉しい見どころだ。

 

  

 流れだしたドラムンベースの音を合図に、ここからはバンド編成でのライブに。その音色は次第にRickyの最新モード曲の「キミリテラシー」へと変化。配信ライブというスタイルを活かした演出を施してゆくように、画面上には文字や文様が映し出されてゆく。エレクトロと猛々しい生演奏とをミックスし、思いきりディレイのかかったライブはエレクトロでカオスな音を示していた。トリップするような表現?いや、これはまさに耳を壊すエレクトロな音の洪水だ。

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 続く「人の振り見て我がREFRECTION」では、より生々しい演奏を強調。Ricky自身がカメラの先で見入る人たちを挑発するように歌っていた。朗々と、雄々しく歌いあげるRickyの歌声へ、演奏陣が華やかな色を描き加えてゆく。バンド陣はとても生々しいのに、そこを彩る同期の要素が、楽曲にCLUBでライブを楽しむようなトリップ感を与えていた。

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 「さぁ,自分の人生のハンドルを握ろうぜ」。演奏は止まることなく「洗脳ビリーヴァー」へ。疾走する演奏の中、強烈なキックビートが音の風となってせまる。Ricky自体は雄々しく攻める姿勢を軸に据えながらも、抑揚を持った感情的な歌声を響かせていた。その歌声に、心がずっと惹かれていった。

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 「少しでもみなさんの心が晴れますように」と語ったRickyの言葉を受け、心地好く跳ねるような音の雨に乗せ、Rickyは初期ナンバー「雨のスパイラル」を歌いだした。優しく温かな歌声で、愛おしい人を抱きしめるように歌いあげるRickyの歌声が、心を温めてくれた。タオルを手に、ときに頭上高く振りながら、見ている人たちと想いを交わしあう。彼自身の温かい心模様が朗々とした真っ直ぐな歌声やパフォーマンスからしっかり伝わってきたのも嬉しかった。この時点でRickyは、楽曲を通し12年前と現在を行き来しながら。でも、時の変化を感じさせない、つねに最先端のスタイルを観ている人たちに提示していた。

 

 

 それまでの躍動的な姿勢からふたたび色を塗り替えるように、アンビエンスな音に乗せて届けたのが「流れ星みつけたその夜に」。「君が幸せでありますように」「僕が幸せでありますように」「みんなが幸せでありますように」「ずっと、ずっと」と語る言葉に深いリバーブをかけ、Rickyは幻想的な世界観を作り出していた。壮麗な音の絨毯へ、Rickyが熱を持った歌声で際立つ表情を描いてゆく。時が止まったような感覚へ陥るくらい、幻想的な世界へ、心も、視線も惹かれていた。

 

 

 ふたたびライブは、バンドスタイルへ。次のブロックでは、美しくもメロウな「闇の世界-Light to Light-」からスタート。想いを馳せるように歌いあげるRickyの歌声に優しく。でも、熱を込めた旋律の数々を重ねてゆく演奏陣。その音を幻想的かつシンフォニックなデジタル音が包み込む。とても幻惑的だ。不思議な異境の地へと迷い込みながらも、温かい歌声に心癒されてゆくような愛おしい感覚を覚えていた。熱唱するRickyの歌声とシンクロするように泣き響くギターの旋律との重なる様が、とても胸を熱くさせた。

 

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 環境を破壊するように、ピアノが聞き手の感情を不安へ陥れる不協和音を響かせた。そこへノイジックなシンセ音が塗り重なるのを合図に、黒い感情が渦巻く奈落へ聞いている人たちを落とすように「BLACK ANT」へ。不安を掻き立てる演奏の上で、Rickyは確かな意志を持った歌声を通し、闇を照らす一筋の光のような様を示してゆく。演奏が進むごとに、Rickyの歌声が強い意志を持った声として胸を貫いていった。彼の歌声が、惑う心を導く確かな道標にも感じていた。まさに、歌い手Rickyの魅力と実力をたっぷり楽しめるパフォーマンスだ。

 

 

 さぁ、ここからはRicky流のダンスタイムだ。心地好く跳ねたファンキーな演奏が、身体を揺らしだす。演奏陣が大きな音のうねりを作り上げたうえで、楽曲は「ヨウコソサヨウナラ」へ。画面上には様々なサイケデリックな映像の演出を投影。指にリングライトを付けたRickyが、見ている人たちのハートに火を点けだした。シンフォニックでファンキー、でも生々しく躍動した演奏と歌声が「もっと身体揺らし躍りなよ」「もっともっとはしゃいじまいなよ」と煽り続けていた。Ricky自身もその場で飛び跳ねながら、気持ちを熱く昂らせていた。

 

 

 「今日一番格好つける時間がやってまいりました」の言葉を受け、次第にビートが高い唸りを上げだす。凛々しく、攻めるように、Rickyは歌声の牙を剥き出しながら「Hi-Techno-Boy」を歌いだした。次第に感情のアクセルを踏みながら、サビで一気にバースト。デジタルな音が交錯する中、生々しいくらいに感情剥き出しでせまるRickyの姿が、そこにはあった。今にも画面から飛びださんばかりの姿勢で煽る姿も刺激的だ。「躍れー」と叫ぶRickyの声に合わせ、演奏陣が跳ねながら熱い音を繰り出してゆく。見ている人たちの中には、きっとRickyと一緒に飛び跳ねていた人たちもいただろう。

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 「孤高のHYPER NEO SOLOISTRickyです」の言葉を合図に、もっともっと騒ぐ景色を作り続けようかと煽るように、Rickyは「↑UPSIDEDOWN」を歌唱。騒ぎたい気持ちを煽る映像の演出が画面上に広がる。Ricky自身は、沸き立つエナジーを思いきりぶつけるように朗々と歌を届けていた。感情のストッパーを壊し、煽るRicky。昂った気持ちのまま、ライブは最後の曲へ。

 

 

  Rickyは、想いを噛みしめながら「I’m Alive」を朗々と歌いあげていた。Rickyの歌声が楽曲全体を牽引する力となり、ライブ自体にエモーショナルなパワーと、見ている人たちの心を揺さぶる熱を与えてゆく。塞いだ気持ちを緩め、明日へ向かう強い力と勇気を与えてゆく楽曲だ。Rickyの歌声を道標に、心をもっと自由に解き放ちたい。Rickyと一緒に高らかな気持ちでサビを歌いたい。互いの気持ちを繋ぐ歌を、たとえ画面越しであろうとしっかりと繋げたかった。いや、Rickyが伸ばした歌声の手は電波に乗って、心揺さぶる歌としてしっかりと響いていた。タイムラインには、歌声の変わりに歌詞の書き込みが次々と流れていた。たとえ生きた声を届けられなくとも、生きた文字を通して心は通わせられる。繋がり合う喜びを、Rickyはこの日のライブでも伝えてくれた。「目の前には愛するみんながいるから」の歌に触れたときに、グッとくる想いを感じ、笑みを浮かべながらも心は濡れていた。

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 アンコールは、しっとり舞うような美しく流れるエレピの旋律とストリングスの音色に乗せ、Rickyが今の季節に似合う「春風、吹く日に」を歌いだし、見ている人たちの心をふたたび鮮やかに彩りだした。言葉のひと言ひと言を心へ響かせるようにRickyは歌っていた。別れと出会いを彩る歌を通し、Rickyは見ている人たちの心へ、別れと出会いの物語を蘇らせてゆく。彼の淡い歌声へ誘われるように心の中に閉まっていた映像を再生、Rickyの歌声を語り部にしながら想い出に浸っていた。

 

 

 「覚醒リフレーミング」がSEとして流れだすのに合わせ、ふたたびバンドメンバーがステージへ。ここからまた、見ている人たちを熱狂した姿へ覚醒させるようにRickyは、カラフルなレーザーライト飛び交う舞台の上で、手にしたサイリウムを振りかざし「覚醒リフレーミング」を朗々と歌いだした。とてもおおらかな楽曲だ。スケールあふれた曲の上で、Rickyはオートチューンを用いた歌声を魅力に、見ている人たちを幻惑した異境の世界へ招き入れ、心地好く意識をトリップさせていった。この曲の間中、タイムラインには次々とサイリウム変わりに箸の絵文字が映し出されていたこと伝えておこう。これも今や、Rickyの配信ライブではお馴染みの光景だ。

 

 

   「ソロデビューして12年。みんなあってのRickyなんで、これからもよろしくお願いします。これからも最高のRicky WORLDを作っていきましょう」。 最後にRickyは、サイリウムを手に「これがRickyの世界だ」と宣言するように、沸き立つ気持ちのまま「RMY WORLD」を歌っていた。Rickyの歌声に触れながら、いつの間にか心が歓喜した多幸感に包まれていた。歌が、演奏が進むたびに熱を持った気持ちと幸せな感情がゆっくりと螺旋を描くように上がっていた。一緒に絶頂を覚えてゆくって、きっと今感じている気持ちなのだろう。一緒に気持ちをイカさせてくれたRickyへ、素直に「ありがとう」という言葉を伝えたい。

 

 

  ライブはまだまだ止まらない。みたび、Rickyがステージへ。Rickyは、ここが自分の居場所だと示すように、雄々しき気持ちを胸に「O.1.OOnly One Ocean~」を歌いあげてゆく。良かったら君も一緒にこの船に乗りながら理想郷を観に行かない?と、Rickyは誘いをかける。「舵を取れ!!」と高らかに歌いながら、見ている人たちの気持ちを大きな船の甲板に招き入れ、一緒に目の前に広がる大海へ力強く漕ぎだす気持ちにと染めあげてくれた。

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  「一緒にバカ騒ぎしようぜ!!」。最後にRickyは、ハイパーダンスナンバー「ALIEN from TOKYO」を歌いながら、配信を見ている人たちも含めたすべての空間をRicky流のスペーシーなダンスホールに塗り替え、気持ちをはしゃがせていった。

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  12年という歩みの時間軸を自由に行き来しながら、Rickyとしての本質、アップグレードし続ける姿など、いろんな姿を見せてくれた。そのうえで、最後は「楽しい」という超アゲアゲなライブを描き出し、アニバーサリーのライブをRickyは華やかに締めくくってくれた。

 

 

PHOTO:村田征斗

TEXT:長澤智典

 

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★インフォメーション★

 

 

<配信ライブ> 

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<出演>

 歌唱:RickyDASEINRIDER CHIPS

 伴奏:おおくぼけい(アーバンギャルド/雨や雨)

 

<内容>

DASEINRIDER CHIPSVoRicky (通称:りっきめん)と、アーバンギャルド、雨や雨のPiano:おおくぼけい (通称:けいさまん)の二人編成でお届けするアコースティックコンサート。Ricky関連のオリジナル曲や、ジャンル問わずのポピュラー or マニアックなカバー曲などを、歌とピアノというシンプルかつミニマルな合奏でお楽しみください♬

 

<弐人参客とは>

Rickyとおおくぼけいの「弐人(ににん)」と、参加していただくお客様の「参客(さんきゃく)」で、心地よいコンサートを一緒に作り上げていきたいという想いが込められている。

https://www.chord-stream.com/live2/1kXB594vA2gePYn3qDRd7LY0

 

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202143()

渋谷REX

セットリスト

 

「唯我独SONG

「キミリテラシー」

「人の振り見て我がREFRECTION

「洗脳ビリーヴァー」

「雨のスパイラル」

「流れ星みつけたその夜に」

「闇の世界-Light to Light-

BLACK ANT

「ヨウコソサヨウナラ」

Hi-Techno-Boy

「↑UPSIDEDOWN (FULL BAND) 

I’m Alive

-ENCORE.1-

「春風、吹く日に

「覚醒リフレーミング」

RMY WORLD

-ENCORE.2-

O.1.OOnly One Ocean~」

ALIEN from TOKYO

 

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DASEIN  オフィシャルサイト

http://dasein-offical.com

DASEIN  twitter

https://twitter.com/dasein_555

Ricky オフィシャルサイト

http://hyperneosoloist.com/ricky/

Ricky BLOG

https://ameblo.jp/ricky-soloist

Ricky twitter

https://twitter.com/Ricky_A_Prmkv


2021年06月02日 (水)

【Ashmaze.】SOLD OUTで迎えた1年越しの1st ONEMAN「ENTRANCE」の模様をびじゅなび限定でレポート!6月19日から初のワンマンツアーもスタート!!

REPORT - 19:00:34

Ashmaze.が2021年5月29日にharevutai -IKEBUKURO LIVE SPACE-にて1st ONEMAN「ENTRANCE」を開催した。

コロナ禍の影響を受けて、1年越しとなった初の単独公演。

もともと描いていた青写真からは、だいぶ異なる景色を見ることになった1年と言えるのだが、この日を待ち望む気持ちはメンバーもファンも変わらなかったはずだ。

もしかすると「満足に活動をする事ができなかった」という悔しさがあった分、この初ワンマンに賭ける想いは余計に高まっていたのかもしれない。

 

 

ソールドアウトで迎えた会場に登場SEが鳴り響く中、メンバーのシルエットがステージ上に浮かび上がった瞬間、それは確信に変わる。

従来のような歓声で迎えることは出来なくても、最大限の拍手で歓喜を伝えたファンに呼応するように、Vo.双真が「お祭りの時間だ。スタートが肝心だぜ」とスイッチを入れると、序盤から盛り上がりは最高潮に。

「カゲロウの錯覚」、「羨望」を続けて演奏し、有言実行と言わんばかりにスタートダッシュを決めた。

 Vo.双真

双真が発する言葉はシアトリカルであり、高揚感を煽る魔法のようでもある。

最初のMCはライブが出来て楽しいという素直な気持ちの表明だったはずなのだが、あれよあれよと乗せられて、気が付いたらAshmaze.の世界へと引きずり込まれていた。

「ペンデュラム」では、楽曲に合わせた映像を後方に投影しながら、生音とデジタルの融合を演出。

Ba.Яyuと、Dr.S1TKが、アイコンタクトにより難解なリズムに対して息を合わせていたのが印象的だった。

 Ba.Яyu

Dr.S1TK2

 

また、ふとした場面に表現される人間臭さもライブの醍醐味。

明るい照明が用いられる場面もあった「Phantom Shell」では、視界に演奏しているメンバー5人がはっきりと映し出されることになったのだが、まだまだ中盤の折り返しというのに、感慨深さが胸に込み上げる。

ここからライブという日常を取り戻していこうとする力強い決意が「この瞬間」「このステージ」には間違いなく存在しているのだ。

 

 

長めのMCを挟んで「シャボン玉」「見せかけの正常はバルーンの中身だった」を続けて演奏したのは、この後のライブ構成における象徴的なパートであろう。

どちらもアルバムの終盤を飾るにふさわしいメッセージ性の強い楽曲であるが、真正面から受け入れる心の準備はすっかり出来上がっていた。

どこか劇場型のステージを見せていても、表現すべき想いはここに繋がっているのである。

SEを加えてよりディープな演出を施した「GENOM」では今の彼らによる最高到達点を示すと、そこからは、Gt.諒、詩結も流動的に動き回る、等身大へのライブに移行したようだった。

双真をはじめメンバーの感情表現もストレートになっていくが、それは自分たちとファンとを結びつける約束の意味合いもあったのかもしれない。

Gt.諒 

 LGt.詩結

後半戦は、ほぼノンストップ。

声を出せない、触れ合うこともできない、そんな時代の中でも気力も体力もすべて振り絞って、全力でぶつかり合うライブは存在する。

少なくとも、この日、harevutaiに集まったファンは、それを実感したのではないだろうか。

「INSIDE MY HEAD」の途中で、「今日はアンコールはやらないから」と宣言。

残り1曲、ラストですべてを出し尽くすようにと披露されたのは「時代」であった。

ポストロック/マスロックからの影響を色濃く反映した先進的なナンバーは、厳しく苦しい時代の中にあっても、いつか光が差すことを暗示しているかのよう。

演奏が終わり「Ashmaze.でした。以後お見知りおきを」と挨拶した双真の表情は、出せるものは出し切った、という晴れ晴れとしたものだった。

 

 

宣言のとおり、そのままアンコールは行われなかったが代わりに最新曲のMVを先行公開。

彼ららしいモダンなロックサウンドとシアトリカルな演出を融合させたハードチューンに仕上がっており、次の展開にも期待できそうだ。

YouTube等での正式発表は後日とのことで、この日足を運べなかったファンにおいては既に告知されているワンマンツアーや、この日のライブ映像のリリースとともに、新曲の発表についてもどうか首を長くして待っていてほしい。

 

 

 

文章:神崎 要

写真:Lestat C&M Project

 

 

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 ONEMAN TOUR概要

■Ashmaze. First ONEMAN TOUR 2021 【Black Jack】

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TOUR FINAL 10.22(金) TSUTAYA O-WEST

OPEN 18:15 START 19:00

前売 ¥5,000 当日¥5,500 (+D)

https://eplus.jp/sf/detail/3392510001-P0030003P021001?P1=1221

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06/19(土) 京都GROWLY

06/20(日) 神戸ART HOUSE

07/03(土)広島セカンドクラッチ

07/04(日)岡山Crazy Mama 2nd  room

07/17(土)宇都宮HEAVEN’S ROCK VJ-4

07/18(日)仙台spaceZero

07/31(土)札幌CRAZY MONKEY

08/01(日)札幌CRAZY MONKEY

08/14(土)西川口Hearts

08/15(日)Thundersnake Atsugi

08/28(土)HOLIDAY NEXT NAGOYA

08/29(日)浜松FORCE

09/11(土)新潟CLUB RIVERST

09/12(日)高崎Club FLEEZ

09/19(日)千葉LOOK

09/23(木・祝)梅田Zeela

09/25(土)熊本B.9 V2

09/26(日)福岡INSA

10/09(土)長野 LIVE HOUSE J

10/10(日)金沢VANVAN V4

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OPEN 17:30 START 18:00

前売前売 ¥4,500 当日¥5,000 (+D)

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★先行発売

【9月公演】

OFFICIAL  HP先行受付【枚数制限:1人2枚】※抽選 ※整理番号:S番

受付期間:6/10(木)22:00~6/20(日)23:59

抽選発表・入金期間:6/23(水)13:00~7/4(日)21:00

【10月公演】

OFFICIAL  HP先行受付【枚数制限:1人2枚】※抽選 ※整理番号:S番

受付期間:6/24(木)22:00~7/4(日)23:59

抽選発表・入金期間:7/7(水)13:00~7/18(日)21:00

★一般発売

TSUTAYA O-WEST/6月/7月公演 発売中

【7月公演】2021/5/8(土) 10:00~

【8月公演】2021/6/5(土) 10:00~

【9月公演】2021/7/24(土) 10:00~

【10月公演】2021/8/7(土) 10:00~

企画:Ashmaze. 制作:Field Arrow

営利目的の転売禁止・未就学児童入場不可

 

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