2023年05月04日 (木)
【ライヴレポート】<Chanty「電光石火の轟音踊れや踊れいばら道ツアー」>2023年4月23日 千葉LOOK◆ツアー初日!最高の笑顔で「いってきます!」
REPORT - 20:00:032022年11月にドラマー・shotaを迎え、2023年4月26日には新体制初となるシングル『散花』をリリースしたChantyの全国ワンマンツアーが、4月23日・千葉LOOKで開幕した。
shota加入後初のワンマンツアー初日であり、喉の手術のため約1ヶ月間休養していた芥の復帰ライヴでもある特別な日。大切な1日を共に過ごすべく駆けつけた多くのファンで埋め尽くされたフロアは、溢れんばかりの期待と少しの緊張が入り混じった空気に包まれていた。
客電が落ち、SEの弾むようなピアノの音色が流れ出す。すぐさま打ち鳴らされた手拍子の中、Chantyの代名詞とも言える白の新衣装を纏ったメンバーが姿を現した。
「『電光石火の轟音踊れや踊れいばら道ツアー』、始めます!」
ギターを抱えた芥の気合い漲る第一声に、大歓声が沸き起こる。最新曲『散花』の鮮やかな色彩で一気に空間を染め上げると、これまで以上に説得力が増して響いた『群青』、大切な場面でいつもバンドの想いを届けてくれる『フライト』と、ここから大空高く飛び立っていく決意を感じさせる印象的なセットリストでツアーの第一歩を踏み出した。
「電光石火の轟音踊れや踊れワンマンツアー初日、千葉LOOK。お越しいただきましてありがとうございます!1ヶ月お休みを頂いて、蓄えに蓄えて参りました。お互いにぶつけ合って応酬し合って、今日を最高の1日にしましょう。LOOK、ついてこい!」
イントロからフロント3人の煽りが炸裂した『透明人間』と野中のスラップが冴える『インピーダンス』、序盤からこんなに飛ばして大丈夫なのかと少し心配になるが、オーディエンスの力強い声と拳が頼もしい。そのレスポンスに呼応するように笑顔を見せるメンバー達のテンションも更に上昇していくのが感じ取れ、先程のMCの言葉どおりステージとフロアの感情の応酬がライヴの熱を生み出していく。
エンディングのフレーズを「ダメになって1回目が覚めて思い出したけど、まだまだ2時30分でした。」に変えた『ゼロ』から、真っ赤な照明とテクニカルな変拍子が焦燥感と緊迫感を色濃く演出した『今夜未明』、逆光に包まれたステージで掻き鳴らされるギターに乗せて浮遊するように描かれた『おやすみ』、「そして、迎えた朝に流れたこの音をこうやって呼ぼう。」とタイトルコールされた『世界に見捨てられてもきっと音は鳴り止まない』。
堕ちていく夜の闇~眩い光が照らし出す朝を迎えるまでを表現した4曲は、どんな困難の時にも諦めず前進し続け新たな光を掴み取ってきた彼ら自身の歩みに重なって胸が熱くなる。観る者をChantyの世界のより深い部分へと引き込んだ、この日のクライマックスのひとつと言えるブロックであった。
拍手に包まれる中、「改めてありがとうございます。」と話し出した芥は、会場の構造上どうしてもステージが見えづらい後方のファンへと目を向ける。「そこで満足させられるかは、こちらの気合いと気迫、そして“届ける”という信念が漲っているかどうかだと思うので。最後まで魂のこもったライヴを届けていきますので、よろしくお願いします!」と最後方にまでしっかりとその想いを伝えると、「千葉LOOKに出演するのはいつも春。」と今の季節に美しく重なる『春煩い』を贈ってくれた。リリース当時は美しいメロディーの中に孕んだ切なさを強く感じたこの曲も、今のChantyが演奏すると芯にある力強さが際立って聴こえる気がして、音楽というのはその時々の心情によって印象が変化するものなのだと改めて実感した。
『最低』で再び大きく揺れ始めたフロアは、shotaのドラムソロから白のギターソロへの流れに咲いたり声を返したりと楽し気な様子を見せる。続く『ポリシー』から息つく間もなく突入した『無限ループ』、野中がジャケットを脱ぎ捨て、芥が「リアルが一番だろ、今この瞬間届けてくれ!」と叫ぶと、おなじみの“俺を!しばく!”のレスポンスがひときわ大きく響き渡る。実はこの『無限ループ』、不測の事態により結果的に通常の1.5倍ほどの長さで演奏されたのだが、その間ずっと変わらぬパワーでタオルを回しジャンプをしながら声を出し続けたファンの姿にはメンバーも驚きと喜びを隠せない表情を見せた。
会場内はとてつもない熱気に包まれ、これぞライヴハウスという空気が漂う。
ヒートアップして酸素が薄くなっているフロアを見渡した芥は、「次はもっと激しい曲をやるんだけどさ、マスクをして頭を振って拳を上げて大暴れしているおまえたち、ハンデあり過ぎだよね。暴れたい人は本気で暴れて、ゆっくり観たい人も楽しめるように届けるので、受け取ってください。」とオーディエンスを気遣う。とはいえ、タイトルコールの瞬間に歓声が上がった『m.o.b.』でもフロアからの声と拳の勢いは増すばかりで、その熱量に触発された4人の演奏も一層熱がこもっていく。shotaのパワフルなドラミングと野中のアグレッシブな重低音に白の張り裂けそうな音色のギターが絡み、唯一無二の芥の歌声が重なる。Chantyにしか生み出せないエモーショナルな音の塊が容赦なく爆発する様は、身震いするほど圧巻だった。
「ライブって本当に気持ちいいですね。久しぶりに長めのワンマンツアーを開催できて、声の応酬ができるのはこんなにも幸せな事なのかと実感しています。」白のアルペジオに乗せて、芥が言葉を紡ぎ始める。
「コロナが始まった3年前、仙台でのライヴで皆が初めてマスクをしてちょっとつらそうな顔をしながら観てくれた事を今も思い出します。あの時は、“こんな状況で求める事は良くないのではないか”と思ったり、でもいざステージに立つと凄く求めてしまう自分達が居たり。“それって矛盾じゃないか”と、凄く色々な事を悩んだり感じたりしました。」出口が見えないコロナ禍、時々刻々と変化する様々な制約の中で、バンドは大切な人や場所を守るために、その時々の最善策を模索しながら必死に進んできた。そんな彼らを支え、制約の中にも新たな楽しみ方を見つけながら共に歩んでくれたファンと共に辿り着いた今日という日。
「今日この場所を選んでくれた事も、この先のツアーやイベントも、出逢える瞬間って本当に奇跡的なものだから。声を出すも出さないも、前で観るも後ろで観るも、その瞬間の自分が本当に楽しみたい心持ちで楽しんでください。僕らは変わらず必死に走っていきたいと思いますので、出逢える時に自分なりの距離・自分なりのペースで最高の時間を一緒に作ってくれたら嬉しいです。」
コロナ禍に抱いた葛藤も焦燥も絶望も希望も全てを大切に胸に刻み込んだバンドの想いが真っ直ぐに届けられた後、「さぁ、いこうか!」と用意されていたのは『「C」』。オリジナルは2014年にリリースされた楽曲だがそこに込められたメッセージは驚くほど今のChantyの姿に重なり、「『C』を改めて形にしたい。」というメンバーの長年の願いが現体制で叶った事も、今回のツアータイトルがこの曲のフレーズから選ばれた事も、全ての巡り合わせは必然だったのだろうと腑に落ちた。
本編ラストに選ばれたのは、『赤い糸』だった。
“繋がっている糸をたどって 迎えに行くから少しだけ待っててね”
あたたかなメロディーに乗せて歌われた言葉どおり、これから彼らは新たな糸を結んだり、結び目をより強固にしたりしながら、沢山の人達を迎えに行くための旅に出る。
“過去と未来を繋ぎ合わせた真ん中あたり”の2023年9月9日・川崎CLUB CITTA‘で再び待ち合わせをする約束をして帰りを待とう。
アウトロに響くラララの歌声を聴きながら、そう感じたエンディングであった。
本編が終わった瞬間から沸き起こったアンコールの声に応えるべく、再びステージに戻った4人。
初のワンマンツアー初日の感想を聞かれたshotaが開口一番「暑い!」と口にするほど、場内の熱気は冷める気配すらない。
楽器隊によるトークが芥の喉の手術話題へ移ると、「本当にご心配をおかけしました。」と頭を下げた芥は「絶対に最強になるのでよろしくお願いします!」と決意に満ちた声色で力強く宣言し、ホールは割れんばかりの拍手で包まれた。
一体感が気持ちいい『流星群』で幕を開けたアンコールは、気合いの応酬のような『冤罪ブルース』のコール&レスポンスでテンションを振り切ると、そのまま『逆上のパルス』へとなだれ込む。「最後、ひと勝負いこうか?」挑発的な芥の問い掛けに刺激されヘドバンで対抗するオーディエンスを“まだまだ!”と言わんばかりに眺めて煽るメンバー達。疾走感あふれるサウンドで駆け抜け、会場のボルテージは最高潮に達した。
「千葉LOOK、今日は本当にありがとうございました!」最後の最後に演奏されたのは、『奏色』。優しい音色に合わせて左右に振られる沢山の手は4人を「いってらっしゃい!」と見送っているかのようで、その光景を前にした彼らは最高の笑顔で「いってきます!」と返して旅立って行った。
鳴り止まない拍手とアンコールの声は、客電がついても更に大きくなるばかり。
Wアンコールは叶わなかったが、終演アナウンスが流れた直後にホールを包んだ拍手の大きさが、この日のライヴの素晴らしさを物語っていた。
『電光石火の轟音踊れや踊れいばら道』。shotaの凱旋公演でもあるファイナルの水戸LIGHT HOUSEまで全国10公演のこのツアーと、多くのイベント出演で更に磨かれ成長するであろう彼らが、まず目指すのは10周年記念公演の2023年9月9日・川崎CLUB CITTA’。この日・この場所でしか観る事ができないChantyを見逃す事の無いよう、1人でも多くの人に足を運んでもらいたい。
「15年・20年と続くバンドになれるように、死に物狂いでいばら道を駆け巡っていく。」
決意を込めて掻き鳴らされる電光石火の轟音が今、未来への扉をぶち破る。
文:富岡 美都(Squeeze Spirits)
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<リリース>
★2023年4月26日(水)最新シングル
「散花」
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■Type A
1.散花
2.戯れ事
ダウンロードカード
1.散花 music clip & 特典映像集
¥1,980(tax in) MNPK-030
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■Type B
1「散花」
2.戯れ事
3.「C」2023.ver
¥1,650(tax in) MNPK-031
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<ライヴ>
■Chanty 10th anniversary 電光石火の轟音踊れや踊れいばら道ワンマンツアー
4月23日(日) 千葉LOOK
4月28日(金) 高田馬場CLUB PHASE ※芥生誕前夜祭
4月29日(土) 長野CLUB JUNK BOX ※芥生誕祭
5月20日(土) 福岡INSA ※野中拓生誕祭
5月21日(日) 福岡INSA ※野中拓生誕祭
6月9日(金) 札幌Crazy Monkey
6月10日(土) 札幌Crazy Monkey
6月24日(土) 名古屋Heart Land
6月25日(日) 大阪RUIDO
7月2日(土) 水戸LIGHT HOUSE
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■10Year Anniversary Oneman 「Chantyの世界へようこそ」
2023年9月9日(土) 川崎CLUB CITTA’
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OPEN 16:00 / START 16:30
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・先行Sチケット ¥10,000
・物販Aチケット ¥6,000
電光石火の轟音踊れや踊れいばら道ワンマンツアー中の物販手売りのみ。
スペシャルピクチャーチケットに、メンバー一人がサインを入れてプレゼント!!
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・一般Bチケット ¥6,000
7/8(土) 10:00 〜 販売開始
ローソンチケット https://l-tike.com/chenty/
チケットぴあ https://w.pia.jp/t/chanty-10th/
・当日券 ¥7,000
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入場順:S→A→B→当日券
問)チッタワークス 044-276-8841
(平日12:00〜18:00)
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★Chanty OFFICIAL SITE★
http://chanty.jp/
★Chanty OFFICIAL Twitter★
2023年05月02日 (火)
【ライヴレポート】<DASEIN presents JOE 25th ANNIVERSARY 2MAN EVENT「No DRUM No LIVE」~狂い咲き 叩く命の鼓動なり~>2023年4月14日(金)渋谷REX◆ドラムに愛され、人に愛されてきたJOEのアニバーサリーライヴ。
REPORT - 12:00:32DASEIN、DAIDA LAIDAのほかthe CYCLEなどでも活動中のドラマー・JOEのデビュー25周年を祝う『DASEIN presents JOE 25th ANNIVERSARY 2MAN EVENT 「No DRUM No LIVE」 ~狂い咲き 叩く命の 鼓動なり~』が、2023年4月14日に東京・渋谷REXにて開催された。JOEの参加するDAIDA LAIDA とDASEIN 、2組の貴重な対バンライヴの模様をお伝えする。
そして、2023年6月17日にはavex時代の楽曲サブスク解禁が決定している!
先攻はDAIDA LAIDA。MAKE-UP、URUGOMEなどでも活動中のNoB (Vo)、ex.ANIMETALでCANTA、地獄カルテット、LIV MOONなどでも活動中のMASAKI (Ba)、ex.Gargoyle、MAZIORA THE BAND、LIV MOONのKENTARO (Gt)、JOE (Ds)からなる超絶テクニカルバンドだ。
この日は体調不良によりNoBは欠席となったため、NoBの声データを使用し楽器陣3人でステージに立つことに。1曲目は「象牙色の嘘」だ。いつもよりセンター寄りの立ち位置で演奏するKENTAROとMASAKI、そんな2人の背中を頼もしげに見つめながら、時折笑顔を見せながらドラムを叩くJOE。3人で信頼のアイコンタクトを取りながら、KENTAROのギターソロ、MASAKIのベースソロとつないで2人が向き合って音を重ねる場面もあり、どうしたって胸が高鳴ってしまう。
間髪入れず、「Dear Friend ~所縁~」ではMASAKIを見習ってオーディエンスも大きくクラップしたり拳を振り上げたりコールしたり。MASAKIの豪快なスラップベース、KENTAROの絶妙なチョーキングを交えたギターソロ、絶対的安心感のあるJOEのドラムも映える。NoBを想いながら、NoBを感じながら、メンバーとオーディエンスでどんどん一体感を高めていく。
メンバー、観客の祝意に応えてマイクを手にしたJOEは、「まさかスケジュールが合うと思わなかったんですけど、こうして今日はDASEINとDAIDA LAIDAの2マンが実現しました。ただ、よくよく考えたらそのぶんリハーサルの時間も増えるし、観ていただいたらわかる通りDAIDA LAIDAってかなりの感じなんですよ(苦笑)。よく「サイコパス」って言われる俺も、さすがに今日、DASEINのリハとDAIDA LAIDAのリハを続けてやったら結構しんどいかもしれないな、と思って。キューピーコーワゴールド2粒にユンケルという禁断のコンビを摂取しました(笑)」と告白。そんなJOEに、「デビュー25周年を迎えたJOE、今日はお客様からなにをいただきたいんですか?」とMASAKIが問いかけると、「これだけの声援と笑みをいただいて、僕はもうそれだけで十分です。MASAKIさんにもKENちゃん(KENTARO)にも、ぜひその声援と笑みをください」と、メンバー想いな言葉も。そういう人柄も、人を呼び寄せるのだろう。
3人それぞれ歌うように奏でた「楔」、技の詰め合わせで圧倒したインストゥルメンタル「雷」とたたみかけて、再びのMCタイムへ。
「25年もこうしてステージに立ち続けられるとは思ってもみなかったし……レジェンドたちが集うDAIDA LAIDAのメンバーであるっていうのは、幸せの極みです」とJOEがしみじみ語ると、「普段ならJOEの話は長いから途中でぶった切るんですけど(笑)、今日は周年ライヴですからね、切らないようにします」と寛大なMASAKI。そんなMASAKIのまさかのムチャブリにKENTAROが笑顔で応たりもして、演奏時とのギャップがありすぎる和やかなトークタイムもまた、とても楽しい。
MASAKIが言う通りまさに“癒やし系”なメロディックナンバー「漣」。一転、赤いライトに照らされながら、エモーショナルな演奏でオーディエンスの本能を呼び覚ました「Hero ~本能の唄~」。感情も色彩も豊かなバンド、それがDAIDA LAIDAだ。
「メンバー4人そろってJOEくんの25周年をお祝いできなかったのは残念なんですけど、今日はNoBさんがいないことでJOEくんがよく見えた、とポジティヴにとらえましょう(笑)」とKENTAROが気の利いたこ提案をし、「この楽しさはNoBさんにもきっと届いたと思います!」と続けたJOE。KENTAROとMASAKIが弾き倒しJOEが叩き倒した疾走感あふれる「DAIDA LAIDA ~魂の唄~」にしても、フロアがヘドバンまみれになった「咲けど徒花 その命かくも短かき 紛い物Gorgeous」にしても、余裕な顔でDAIDA LAIDAの真骨頂を見せつけた3人、とにもかくにもロックヒーローだった。
後攻は、Ricky(ヴォーカル)とJOEからなる2人組ロックユニットのDASEIN 。Rickyの伸びやかな美声がまず響いたのは、ペンライトが揺れるフロアでいきなり合唱も巻き起こった「流離人~さすらいびと~」だ。しなやかなスティックさばきで歌に寄り添うようなJOEのドラムも、耳に心地いい。デビュー曲「夢つれづれ」、9thシングル表題曲「キ・ミ・ダ・ケ」にしても然り、どの時代の楽曲もそこに込めたメッセージも、少しも色褪せていないことにあらためて気づかされる。
「ワンマンくらいの熱気と景色、ありがとうございます! DAIDA LAIDAさんが駆けつけてくれた今日、JOEがセットリストを考えてくれました。盛り上げるというよりは聴かせるナンバーを3曲立て続けにお送りしましたが、どうですか? パーカーで歌う曲じゃないな、と思ったりもしたんですけど、最新シングル「歩-ayumi-」の衣装がこれなんでしょうがないです(笑)。JOEは網々の衣装でね」とRickyから話を振られたJOE、ここでDASEINのJOEとして挨拶することに。「先程も激しい運動をしまして、アスリートっていうのは大変なんだな、と痛感しました(笑)。25年間このスタイルを貫き通せたのも、みなさんのおかげだと思っております。周りのみなさんの支えがなければ僕はいません。ホントにありがとうございます!」という心からの感謝の言葉に、温かい拍手を送るザイナー。なんて素敵な記念日なんだ。
「普段はあまり2マンとかやらないので、リハーサルから圧倒されました。DAIDA LAIDAさん、めちゃめちゃかっこいい。主催なのでトリを務めますが、DAIDA LAIDAさんの胸を借りるつもりで、でも負けないつもりで頑張ります。JOEの25周年をみんなで盛り上げましょう! そしてめでたいことは続くもので、明日4月15日はDASEINのCDシングル「歩-ayumi-」のリリース日です。コロナ禍でずっと配信リリースが続いてましたが、やっとCDで出せます」
Rickyの言葉が導いたのは、最新シングル「歩-ayumi-」に収録の4曲だ。歩み続ける者だからこそ紡げる言葉に胸を打たれる、ドラマティックな「歩-ayumi-」。キラキラリングをつけたザイナーの指がフロアで数多揺れた「五月雨-HBR ver-」。JOEの激しいツーバスとRickyの力強い歌声で闇を切り裂いていくような「闇-darkness ver-」。歌詞に生き方のヒントがちりばめられてもいるエレクトロックな「葬れ」。DASEINで満を持しての音源化となる「歩-ayumi-」も「五月雨-HBR ver-」も「闇-darkness ver-」も、新曲「葬れ」も、ライヴでますます鮮烈な輝きを放つ曲たちだ。
そして、第一線で活躍し続けてきた25年のドラマー人生を凝縮したような、華やかでダイナミックなドラムソロを披露したJOE。「プロのドラマーになりたい、その夢がまさか実現するとは。途中、腰を痛めてSEX MACHINGUNSを脱退し、DASEINを結成しました。よく、Rickyが「JOEが僕の声に惚れてくれたから自分は今ここにいる」って言うけど、逆ですよ。僕はあいつに救われたし、あいつがいてくれたからここにいます。SEX MACHINGUNS再加入も含めてメジャーデビューを3回していて、レジェンドたちがいるDAIDA LAIDAのメンバーになれて。こんな人生、なかなかないですよ」という感慨深げな言葉も相まって、グっときてしまった。
「HYPER BEAT ROCKブチかませ!」とRickyが気を吐き、火に油を注ぐがごとくフロアの熱狂を加速させた「ケリをつけろ」。「俺たちとみんなが出会えた今日ここに、“我思う、ゆえに我在り”」といざなった「COGITO ELGO SUM」。<在るがまま>でいい、と高らかに歌う「我ここに在り」。生きている限り悩みは尽きないけれど、また明日から前を向いて歩いていこう。いつだって、DASEINはそう思わせてくれる。
再び幕が上がり、ステージにDAIDA LAIDAとDASEINのメンバーがそろうことに。「まずは25周年おめでとう。そんな栄えある場所にいられなくて、断腸の想いです。DAIDA LAIDAも、2022年に結成10年を迎えました。あなたのキャラにどれだけ救われてきたことか。僕にとって、DAIDA LAIDAが人生最後のバンドになるでしょう。これからも一緒に頑張ろう」というNoBからJOEへの胸熱コメントがMASAKIによって読み上げられると、感無量な様子のJOE。そして、DASEINの「レジスタンス」、偉大なるバンド・MAKE-UPによるアニメ『聖闘士星矢』の初代主題歌「ペガサス幻想」で実現した、DAIDA LAIDAとDASEINのスペシャルセッション。目にも耳にも、あまりにも豪華で贅沢だった。
ステージに残ったJOEとRicky。「2人で歩んできた道は僕の宝物。これからもそれを生きるバネにして頑張っていきます」とJOEが決意すれば、「いつも僕のことを手放しで褒めてくれるJOEに、おまえを選んでよかった、って思ってもらえるようこれからも頑張ります。2人はもちろん、いろんな方と手をとって一緒に歩んでいきましょう」と約束したRicky。心動く場面の連続だったこの日のライヴを締めくくったのは、「仲間がいて自分の好きなことがやれる、こんな幸せな人生ないですね。みなさんも自分のことを大事にして、長いお付き合いをよろしくお願いします」という、JOEからすべてのファンに向けた温かなメッセージだった。ドラムに愛され、人に愛されてきたJOEのアニバーサリーライヴ。節目のたびに、素晴らしい饗宴が開かれることを願う。
ライター 杉江優花
写真 小山美里 (ODD JOB LTD.)
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<DAIDA LAIDA SET LIST>
01. 象牙色の嘘
02. DEAR FRIEND
03. 楔
04. 雷
05. 漣
06. HERO
07. DAIDA LAIDA
08. 咲けど徒花 その命かくも短かき 紛い物Gorgeous
<DASEIN SET LIST>
01_流離人
02_夢つれづれ
03_キ・ミ・ダ・ケ
ーMCー
04_歩-ayumi-
05_五月雨
06_闇
07_葬れ
ーDrsolo~狼煙ー
08_ケリをつけろ
09_COGITO ELGO SUM
10_我ここにあり
ーセッションー
11_レジスタンス
12_ペガサス幻想
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■DASEIN avex時代 MV一覧
https://www.youtube.com/playlist?list=PLgtRDsudgFDA0194cqMV61uUNbSfpGmK5
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■DASEIN
2023年4月15日(土)
JOEデビュー25周年記念シングルリリース決定!!!
「歩-ayumi-」
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<収録曲>
M1_歩-ayumi-
M2_五月雨-HBR ver-
M3_闇-darkness ver-
M4_葬れ
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発売日:2023年4月15日(土)
発売元:Soconial RECORDS
品番:SOCO-0007
価格:2,200円(税込)
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DASEIN オフィシャルサイト
http://dasein-official.com
DASEIN twitter
https://twitter.com/dasein_555
Ricky オフィシャルサイト
http://hyperneosoloist.com/ricky/
Ricky YouTube
https://youtube.com/c/HyperNeoSoloist
Ricky BLOG
https://ameblo.jp/ricky-soloist
Ricky twitter
https://twitter.com/Ricky_A_Prmkv
2023年05月01日 (月)
【ライヴレポート】<nurié 染谷生誕単独公演「紫電一閃、轟く音のその向へ」>2023年4月22日(土)渋谷近未来会館◆「俺たちのドラマーを世界一幸せにしてね!」
REPORT - 22:00:024月21日に誕生日を迎えた、nuriéのドラム、染谷悠太の生誕を祝うワンマンライブは、奇しくも、新型コロナウイルスの影響で封じられていた「声」を出すことが可能になってから、初の東京でのワンマンライブとなった。故に、ライブでの盛り上げの声はもちろんのこと、この日の主役「悠太」の名前を呼ぶ声が会場で何度も何度も叫ばれていた。
▲染谷悠太(Dr)
セットリストは、ヴォーカル大角龍太朗の言葉で表現するなら、「バースデーボーイ」の染谷によって考えられた。大角の「かかってこい!」の一言から始まった1曲目は、4月5日にリリースされたミニアルバム『瞳に映らない形と性質、それを「」と呼んで』のオープニングトラックでもある「akuma」。「俺たちのドラマーを世界一幸せにしてね」の声から「今宵、未来の為に歌おう。」へ。赤と青の光の組み合わせによって、この日のライブタイトルでもあり、染谷のメンバーカラーでもある紫の輝きが生まれ、彼の誕生日を祝う空間が演出されていく。続く「ミルクティートリップ」で、さらにパーティー感を盛り上げ、バースデーライブにふさわしい華やかなきらめきを放っていた。
▲廣瀬彩人(G)
大角もこの日のMCは、終始笑顔。生誕単独公演ならではの楽しさをメンバー自身も堪能していることが表情からも伝わってくる。全力で楽しめる曲「うさちゃんず」から、「骨太もんちっちくん」の会場が一体となる振り付けで、nuriéのライブならではの楽しさでフロアを満たし、オーディエンスがタオルを回して応える「R.A.M.I」へ。多くの人たちの盛り上がりから、一気に2人きりの陶酔へと誘う「カンセツショウメイ」。続く、雨音のSEから切なさを醸し出す「傘はいらない」では、ギターの廣瀬彩人のディレイが聴く者の心をあっという間に捉え、陶酔感へと誘う。クールなドラミングでありながらも、染谷が曲の世界に入り込んだ表情も垣間見せた「阿呆やん。」と、じっくりと曲を聴かせてくれるゾーンを展開した。
お祝いムードで進んできた染谷の生誕単独公演といえど、後半は、これぞnuriéの勢いのある楽曲「命に値段を貼られ生きる。」、「愛を歌わせろ人生」、「生き継ぎ」と畳み掛けたあとに、ミニアルバム『瞳に映らない形と性質、それを「」と呼んで』のクロージングチューンである、バラード「あくび」を披露するという意外な展開へ。「人として人で在る様に」から、本編ラストは、ミニアルバム『瞳に映らない形と性質、それを「」と呼んで』の表題曲であり、MVが公開されてから、ハイペースで再生回数を伸ばし続けている、「瞳に映らない形と性質、それを「」と呼んで」。「ライブは目に見えないものを受け止められる場所」と大角が言うように、その人だけの悦びの景色を鮮明に描き出す痛恨の一撃となる歌声が轟いた。
アンコールでは、染谷が1人ステージに戻り、ドラムソロを披露。スピードを緩めることなくアグレッシブな音を響かせ、「【ばいばい】」のイントロのドラミングへ。と、そこに、大角が、肉が好きな染谷のために、メガ盛りの牛丼にろうそくを飾った、バースデー牛丼を持って「ハッピーバースデー、染谷悠太!」とサプライズ。思わぬ展開に驚きつつも、染谷は満面の喜びの笑顔を見せていた。そして、この日のライブは、友達を2人ライブに連れてきた人には、「透明に混ざる。」を染谷悠太が歌った音源のプレゼントがあったのだが、ここでまさかの「透明に混ざる。」を染谷がステージで歌うというファンへのビッグサプライズ。大角とのツインヴォーカルになる場面もあり、まさに生誕単独公演ならではのスペシャルな瞬間が生まれた。「いっぱいいっぱいボーイ」、「RooM-6-」と、アンコールの熱量をおもいっきり上げて、「1番幸せにしたい奴はこいつだ!」と再度、大角が染谷の誕生日を叫ぶように祝い、「白を溢す。」でこの日を締め括った。
▲大角龍太朗(Vo)
nuriéは、5月16日(火)高田馬場CLUB PHASEから、MINI ALBUM RELEASE ONEMAN TOUR「アンチヒーロー」がスタートする。このツアーは、彼らの結成4周年の記念日となる、新宿BLAZEでファイナルを迎える。染谷の生誕単独公演では、ミニアルバム『瞳に映らない形と性質、それを「」と呼んで』からの曲も演奏されたが、それはあくまでもプロローグにすぎない。「アンチヒーロー」、正義のヒーローではないということを敢えて自分たちに訴えかけるためにつけたという、このツアータイトルと共に、ミニアムバムの曲たちがステージで本当の牙を向けてくるときが、もうすぐそこまで迫ってきている。大角は、7月29日の新宿BLAZEで「成功する瞬間を見に来て欲しい」と語る。真の攻撃性を帯びたnuriéが、ステージでどんな姿を見せるのか。全ての公演から、その激情を感じて欲しい。
(文・武村貴世子)
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◆セットリスト◆
01. akuma
02. 今宵、未来の為に歌おう。
03. ミルクティートリップ
04. うさちゃんず
05. 骨太もんちっちくん
06. R.A.M.I
07. カンセツショメイ
08. 傘はいらない
09. 阿呆やん。
10. 命に値札を貼られ生きる。
11. 愛を歌わせろ人生
12. 生き継ぎ
13. あくび
14. 人として人で在る様に
15. 瞳に映らない形と性質、それを「」と呼んで
En
01【ばいばい】
02. 透明に混ざる。
03. いっぱいいっぱいボーイ
04. RooM-6-
05. 白を溢す。
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【Release情報】
★2023年4月5日Release
1st Mini Album 瞳に映らない形と性質、それを「」と呼んで
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<収録曲>
1.akuma
2.うさちゃんず
3.R.A.M.I
4.瞳に映らない形と性質、それを「」と呼んで
5.あくび
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定価¥2,000(税抜) NRNR-007
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【LIVE情報】
■Mini Album Release Oneman Tour
「アンチヒーロー」
2023年5月16日(火)【東京】高田馬場CLUB PHASE
2023年6月6日(火)【愛知】名古屋ell.SIZE
2023年6月17日(土)【宮城】LIVE HOUSE enn 2nd
2023年6月25日(土)【埼玉】浦和ナルシス
2023年7月13日(木)【大阪】心斎橋FANJ
2023年7月29日(土)【東京】新宿BLAZE【Tour Final】
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全日程チケット情報
◎sketchbook FC先行チケット(抽選)
受付期間4月1日(土)10:00~4月16日(日)23:59
当落発表4月18日(火)
入金受付4月19日(水)~4月23日(日)
◎一般発売4月29日(土)10:00
(仙台、新宿公演のみ7月8日(月)10:00〜)
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【LINK】
●web site
http://nurie-web.jp/
●Online Shop 「ART SUPPLY」
http://nurieshop.theshop.jp/
●Fan Club 「sketch book」
https://fanicon.net/fancommunities/4446