2023年07月15日 (土)
【ライヴレポート】<Petit Brabancon Tour 2023「INDENTED BITE MARK」>2023年7月12日(水)東京Zepp DiverCity◆
REPORT - 20:00:007月12日(水)に東京Zepp DiverCityにてPetit Brabanconが約3カ月半ぶりのライヴを行なった。
これは6月14日に発表したファーストEP『Automata』のリリースに合わせる形で開催する全国ツアー<Petit Brabancon Tour 2023「INDENTED BITE MARK」>の初日にあたるもの。
19時過ぎ、「Automata」のM-1「mind-blow」が流れ始めると同時に大量のスモークが吹き上がり、青い照明が点滅。幻想的というよりも、雲の中で稲光が光っているような光景でもある。
嵐が巻き起こる予兆。その嵐をつかさどる主たちがステージにゆっくりと現われた。antz(G)、高松浩史(B)、yukihiro(Ds)、ミヤ(G)。それぞれの姿がスモークの中から浮かび上がるたび、フロアからでかい歓声が湧き上がる。最後に京(Vo)が姿を現わしたとき、その歓声は絶叫となって会場を揺るがした。
直後、ステージは照明で真っ赤に染まった。ヘヴィなシーケンスが流れる中、京がシャウトをとどろかせ、一気にバンド・サウンドを放射するPetit Brabancon。
オープニングからの流れで『Automata』に入っている「孤動」が来るだろう、と構えているオーディエンスも多かったが、Petit Brabanconが1曲目に持ってきたのは新曲。
しかもライヴ直前にタイトルが「BATMAN」と決まったばかりの真っ新な新曲である。
重厚にしてキレ味のいいリズムやギター・リフに、シャウトやグロウルも織り交ぜながら攻撃しまくる京。
メンバーそれぞれがプレイしながら何度もフロアに鋭い視線を投げかけ、オーディエンスをさらに刺激。コブシや歓声をあげ、興奮でブチ上がっていくオーディエンス。
一瞬にして一体化できるコーラスも随所にあり、声を張り上げながら曲やPetit Brabanconとひとつになっていくオーディエンスの姿がフロアに広がる。
「イケるのか!」
そう咆哮しながら次の曲へ突入。リズムに合わせハンドクラップも巻き起こり、ヘヴィな曲にパーカッシブな響きも加えながら展開。
それでも京は「オマエら、そんなもんか!」と、さらなる爆発や暴発を要求する。そして曲を次々に叩きつける中、こうも叫んだ。
「オマエら、今、自由なんだよ! 掛かって来い!!」
コロナ禍の様々な要請も解かれ、フルキャパで声出しも自由になってからの初ワンマンが、Petit Brabanconにとってこの日のライヴでもある。
常々、ライヴのために曲を作っている、ライヴをやらなければ作品や曲の持つ本当のパワーや凶暴性が分からない、と発言してきたメンバー。
不自由な制限もなくなり、ようやく各曲を晴れの舞台に立たせた格好だ。いわば曲が呼吸を始めたライヴ。
序盤では各曲の手触りを楽しむようにプレイに集中するミヤ、antz、高松、yukihiro。
野性味あふれるヘヴィさも、世界に引きずり込む呪術的サウンドも、無機質ともいえる冷酷さも、自由自在に操りながらオーディエンスの気持ちも彼らは支配していった。
ステージのセンターに立つ京は、血管を思わせる真っ赤なマイク・シールドを腕に巻き付け、激しい動きでシールドを宙に舞わせながら、言葉を突きつけていく。
音源という形になっている曲がほとんどだが、ライヴとなれば話は別だ。呼吸を始め、新たな生命力も宿らせながら、サウンドや歌詩の言葉ひとつずつが炸裂していく。
アルバム『Fetish』やEP『Automata』をすでに全身に染みわたらせていたオーディエンスだが、激しい鼓動や緊張感は治まることがない。
各曲が放つ新たな生命力と衝動は、オーディエンス一人ずつを奮い立たせていくばかり。
「オイ、足んねぇよ! 好き放題、暴れてこい!」
ライヴ後半、そう叫ぶ京。すると、どうだ。激しさを増していくのはフロアを埋め尽くすオーディエンスだけではない。
ミヤ、antz、高松もステージを激しく動き回りながら、プレイでもオーディエンスを挑発し続ける。yukihiroは曲に入り込み、さらに研ぎ澄ませたドラミングを展開。
「化けの皮、剥がしちまえ! 掛かって来い!!」
ラスト・ナンバーを叩きつけていくPetit Brabancon。随所から火花が上がり、その煙があたり一面を覆いつくしていく。
そんなステージで暴れ狂うようにライヴ・パフォームを決めながら、容赦なくラウドなサウンドをまき散らす5人がいた。
暴動のような60数分間の出来事。曲のレンジの広さを見せつけながらも、常に覚醒させ続けるバンド・サウンドと歌。
<Petit Brabancon Tour 2023「INDENTED BITE MARK」>という名のとおり、
Petit Brabanconの噛みつき方といい、生々しいほどの傷跡といい、すさまじいライヴとなった。
PHOTO◎青木カズロー/尾形隆夫 (尾形隆夫写真事務所)
TEXT◎長谷川幸信
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≪LIVE SCHEDULE≫
■<Petit Brabancon Tour 2023「INDENTED BITE MARK」>
Petit Brabancon Tour 2023「INDENTED BITE MARK」
7月12日(水) 東京 Zepp DiverCity
7月13日(木) 愛知 Zepp Nagoya
7月17日(祝・月) 大阪 Zepp Osaka Bayside OPEN 17:00/START 18:00 [問]SOUND CREATOR 06-6357-4400
7月22日(土) 宮城 SENDAI GIGS OPEN 17:00/START 18:00 [問]ノースロードミュージック仙台022-256-1000
7月23日(日) 神奈川 KT Zepp Yokohama OPEN 17:00/START 18:00 [問]HOT STUFF PROMOTION 03-5720-9999
7月29日(土) 福岡 Zepp Fukuoka OPEN 17:00/START 18:00 [問]キョードー西日本 0570-09-2424
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【チケット料金】
<SSスタンディング(前方エリア・オリジナル特典付き) > 25,000円(税込・整理番号付き・ドリンク代別)
<一般スタンディング> 8,800円(税込・整理番号付き・ドリンク代別)
<2階SS指定席(2階席前方エリア・オリジナル特典付き)> 25,000円(税込・ドリンク代別)
<2階指定席> 8,800円(税込・ドリンク代別)
【チケット一般発売中】 イープラス:https://eplus.jp/pb/
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≪Release≫
■1st EP「Automata」 発売中
【完全限定盤(CD+Blu-ray) 】品番: DCCA-116/117 ¥9,900 (税込) ※CD特殊パッケージ仕様
【一般流通盤(CD)】 品番: DCCA-118 ¥2,200 (税込)
※完全限定盤はMAVERICK STOREもしくはGALAXY BROAD SHOPのみで購入可能商品となります。
※一般流通盤は、TOWER RECORDS(店舗/ONLINE)、ヴィレッジヴァンガード(店舗/ONLINE)、Amazonでも購入可能な商品となります。
<CD収録曲>
01 mind-blow 作曲 : yukihiro
02 孤動 作詩 : 京 作曲 : ミヤ
03 Loser 作詩 : 京 作曲 : antz
04 surely 作詩 : 京 作曲 : yukihiro
05 Common destiny 作詩 : 京 作曲 : antz
06 Miserable 作詩 : 京 作曲 : ミヤ
◆「孤動」MV https://youtu.be/7L45fubsv5w
Official Web: https://www.petitbrabancon.jp/
Twitter: https://twitter.com/PetitBra_staff
YouTube: https://www.youtube.com/c/PetitBrabancon_official
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