2024年01月27日 (土)
【ライヴレポート】<HOLLOWGRAM 10th Anniversary「AURORA」>2024年1月19日(金)渋谷REX◆「僕らの作る音楽がみんなの光と潤いになればよいかと思ってます。暖かい光と潤いがあればまた美しい花が咲くと思う」── ryo(Vo)
REPORT - 12:00:19HOLLOWGRAMが1月19日(金)に渋谷ReXにて結成10周年を記念したアニバーサリーワンマン<HOLLOWGRAM 10th Anniversary live “AURORA ”>を行なった。
2024年1月に結成10周年を迎えたHOLLOWGRAM。ここまでの道程は決して平坦ではなく、Vo ryoの交通事故、バンド創設メンバーの脱退から現メンバーでのパートチェンジ、そして初の全国ワンマンツアー中に未曽有のパンデミックに見舞われるなど、それなりに波乱万丈な10年を過ごしてきたバンドである。ライブ空間を支配するかのようなVo ryoの表現力、ソリッドで独創的な夢時のギター、ベースからギター、バイオリンなどをこなす多彩さとクオリティの高いソングライティング能力を持つ一也、バンドの土台をきっちり固めるタイトなドラマーのリーダーshinyaの4人から織りなす音像は、「V系バンド」という認識で収めるにはあまりにも世界が小さい。いや、「何にも似せない。他とは違う」という本来あるべきV系バンドの音像なのかもしれない。そんな彼らのマイルストーンとなった10周年記念ライブも一筋縄ではいかないライブとなった。
厳かなピアノの音色でこの日のために作られたSEが流れる中ステージに姿を現した4人は10周年だからといったような気負いも全く見せず「more than just love」から静かにライブの幕を開けた。序盤は「ideologue」「adolescent」などHOLLOWGRAMの真骨頂ともいえる聴かせる曲達が演奏され、オーディエンスは息をするのも憚れるかの如く瞬時に彼らの世界観に引き込まれていく。そしてライブも中盤に差し掛かると軽いジャムセッションが始まり、ここでこの日のゲストプレイヤーである攸紀が呼び込まれる。攸紀は前述したHOLLOWGRAMの創設メンバーであり2017年4月に脱退しているが、彼の登場にひと際大きい歓声があがると一也はベースからギターに楽器を持ち替え、攸紀が一也のベースを受け取ると5人での久しぶりの演奏が始まる。「Albus」「Butterfly in her dreams」の2曲をプレイしステージを後にする攸紀に惜しみない拍手と歓声が上がる。「虹のないところに虹を掛けて渡っていこうと決めて最初に作った曲です」ryoがこう告げて始まったのが「Don’t cry for the knell」そして壮大な「History」へと繋げる。
続くブロックでは楽器のチューニングの都合で滅多にプレイされることがない「Paint in water color」「Peach moon」といったアコースティックテイストが盛り込まれた楽曲が披露される。こういった楽曲の間口の広さと表現力が彼等の強みであり唯一無二の存在たる所以ではないだろうか。そしてライブがいよいよ後半に突入すると「Blind Watchmaker」「Stand the devil’s like」「Sentimental issues 」といったアッパーな曲が披露されフロアはこの時を待っていたかのように熱量が一気にヒートアップ。ダンサンブルなシティポップ風な曲調の「Flood of love」、切れの良いギターカッティングと跳ねたビートの「DID」、そしてHOLLOWGRAMライブでは定番となった最終曲「With you」で本編が終了となった。
鳴りやまないアンコールに応え再びステージに現れた4人は改めてここまでの10年を振り返るトークを始める。
「いろいろあったなぁー 僕ら仲が良いわけはなく、こうみえて皆大人なので互いを尊重する術を知ってる。今後も無理せず長く続けていく」(Shinya)
「普通に継続するってすごく大変な事なんだよね。我々を形容するのも難しいんだけど、エンターテイメントはさておき音楽だけで10年続けるの。だから皆に感謝します」(夢時)
「いやいやー我々なんてものがバンドを続けさせてて貰って本当にありがたいです」(一也)
そしてバンドの10周年を記念してファンが差し入れしてくれたCDジャケットを模したケーキを手に再び攸紀が登場すると、「あえて僕等と言わせてもらいますがHOLLOWGRAMはものすごくクオリティの高い後世に残る曲を生み出してます。そんなHOLLOWGRAMのファンの皆さんはセンスがいいと思う」と創設メンバーとしてコメント。この10年を追い続けていたファンも感涙したのではないだろうか。そして初期曲である「ラブレターレイン」「Pleasance Liddell」を改めて5人で披露となった。攸紀を送り出した後にryoが「僕らの作る音楽がみんなの光と潤いになればよいかと思ってます。暖かい光と潤いがあればまた美しい花が咲くと思う」と語りいよいよファイナル「mistletoe」へと導く。曲中を四季に模し様々な情景を浮かび上がらせる希望の歌で締めくくられた。
2023年の夏から行っていたDecade企画の前哨戦AURUMを経て、黄金、輝き、始まりのAURUMの道程の先に実際に目の前に現れたAURORA。文字通りHOLLOWGRAM 10th Anniversary live「AURORA」は、この先の彼等の行き先を明示するライブとなった事は間違いないだろう。歩みが早い昨今において、HOLLOWGRAMならではの歩幅で
進む道に「AURORA」が見えた。
TEXT:Alan smith
PIX:マツモトユウ
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<HOLLOWGRAM 10th Anniversary live “AURORA ”@渋谷ReXセットリスト>
SE
01.more than just love
02.ideologue
03.Rufus
SMC
04.adolescent
05.Colors of human mind
06.Albus
07.Butterfly in her dreams
08.Don’t cry for the knell
09.History
SE
10.Paint in water color
SE
11.Peach moon
SMC
12.Blind Watchmaker
13.パラドクス
14.Stand the devil’s like
15.Sentimental issues
MC
16.Flood of love
17.DID
18.With you
【ENCORE】
En-01.ラブレターレイン
En-02.Pleasance Liddell
MC
En-03.mistletoe
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【HOLLOWGRAM 夢時Birthday LIVE “devil’s mellow hand 3rd”】
■2/4(日)東京/LIVE labo YOYOGI
Open 16:30 / Start 17:00
出演:HOLLOWGRAM / 夢時
Ticket 前売り¥5,000 (drink別)
イープラス https://eplus.jp/sf/detail/4028190001-P0030001
問)LIVE labo YOYOGI https://yoyogi-labo.com/
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