2019年08月08日 (木)
【ライヴレポート】<0.1gの誤算>1日4公演やっちゃいました!◆2019年8月7日@渋谷DESEO
REPORT - 22:43:07
約2週間後にZepp Diver Cityワンマンを控えている0.1gの誤算が、1日4公演の無料ライヴを行った。今日は近隣のライヴハウスにて多数のバンドが出演するイベントが行われている最中ということもあり、熱いライヴが繰り広げられている渋谷の街。その中で、決して他に引けを取らない誤算らしい激熱ライヴをここ渋谷DESEOに刻み付けた。また、同会場は、3日前の8月4日、河村友雪(Gt)のバースデーワンマンを行ったばかりの渋谷duo MUSIC EXCHANGEのすぐ隣に位置している。誕生日のお祝いを兼ねた楽しいライヴの次は、丸一日誤算色に染まることの出来る真夏の宴。その様子を一足早くお届けしよう。
35度を超える猛暑日、会場の前には、午前中から大勢のファンが押し寄せた。開演前の「もっと前に詰めて!この3倍はお客さん入ってくると思うんで!」という緑川裕宇のアナウンス通り、早い時間にも関わらず、会場は超満員。昼12時、1回目のライヴは「オオカミ男と月兎」から幕を開けた。キャッチーなメロディに合わせ、場内が大きく揺れる。3曲目「ゴサンバ」から派手に馬鹿騒ぎ。徐々にヒートアップしていく場内。お馴染みのナンバー「有害メンヘラドール」で、盛大にモッシュを巻き起こすと、続く「【K】0626【渇望】」では、「ベロベロに酔っ払うぐらい、後先考えんな!乾杯一気!」の掛け声から、会場は凄まじい熱気に包まれる。曲中、「暑いんで、冷房の温度下げて!」とメンバーが思わず言ってしまう程、場内の温度は上昇し続けていたのだ。会場内に入りきらず、入り口でぎゅうぎゅう詰めになっているファンの為、フロア入口の外に特別に設置されたお立ち台から煽っていく緑川裕宇、ステージ上で眩しい笑顔を見せながら爽快に音を奏でる楽器隊、ぶつかりそうな距離間で頭を振り乱すファンと、午前午後を跨ぐ真っ昼間のライヴとは思えぬ暴れっぷり。演奏終了後に「1回目から少し飛ばし過ぎたな(笑)!」と正直な感想を伝えたメンバーだが、この無謀さこそが誤算の魅力だ。
15時、2回目のライヴが始まった。メンバー自身も、先の事を考えず駆け抜けた1回目のライヴ。それを上回る集客、賑わいで会場は蒸し風呂状態となった。「男闘魂戦争 燃えよ!誤算光殺法卍」で勢いを付けた後は、「【S】0723【終焉】」で声を大きく轟かせながらフロア中を巻き込んでいく。特に5曲目「獣猛者戦争~轟け!超誤算狩猟!~」、続く「2008年 高田馬場AREA」では、今日一番の盛り上がりを見せた。渋谷DESEOは、0.1gの誤算がライヴを行うには少し狭すぎる会場。しかし、ステージとの距離が近い分、一体感のある景色が広がっている。そして、この日もまた、男性ファンが声を出したり、小さな子供が曲に合わせて身体を揺らしたりする光景が確認出来たことも、嬉しい報告として伝えておきたい。ジャンル、性別、年齢に関係なく楽しむことが出来るのも、誤算のライヴ特有のものだ。ラストは「月詠センチメンタル」。上手と下手にファンが分かれると、ステージから降り、フロア中央で指揮を執る緑川裕宇に合わせ、沢山の扇子が華麗に舞った。いつも応援しているファンの方も、0.1gの誤算を知って間もない方も乗りやすい楽曲で構成されたセットリスト。実は、各ライヴの直前まで決まっていなかったというから驚きだ。音響や照明のスタッフさん泣かせではあるが、予定調和一切なしの自由なライヴ。0.1gの誤算のライヴは、だから楽しい。
3回目のライヴが始まったのは、18時。回を重ねるごとに会場の賑わいが確実にパワーアップしている。今回は、板付きで幕開けした1、2回目とは異なり、SEに合わせてメンバーが一人ずつステージに登場。「2016年8月に渋谷O-WESTで行われたイベントライヴと同じセットリストで勝負しても良いですか?」という言葉から、「有害メンヘラドール」の演奏がスタートした。会場に訪れた全ての人が知っているであろう誤算の1stシングル曲。会場のテンションが一気に上がるのを感じる。軽快なドラムソロが光る「【L】1126【悲劇】」、弦楽器隊がステージ前方にぐっと出てアグレッシブに音を掻き鳴らす「必殺!からくり七変化!」など、初期の楽曲を畳み掛けていく。ラストの「こんな僕ら、どうですか?」まで、気合十分のメンバー。ボーカルだけでなく、メンバー5人全員が迫力のある言葉、声で煽りを入れる場面、全力で暴れる様子は、迫力満点。どんなに大きな会場でライヴを行おうとも決してブレることのないこういった泥臭い姿が癖になる。それでも「まだまだパワー有り余ってるから、(4回目のライヴも)覚悟しとけよ!」と言い残し、メンバーはステージを後にしたのだった。
現在の時刻は21時。最終4回目のライヴが、あと数分で始まろうとしているところだが、ここまでの3回の無料ライヴで最高の空間を創り上げた0.1gの誤算。
一本一本のライヴを全力で行う所、本日の公演タイトルでもある“ネオ・サブカル系”通りの斬新で自由な発想が飛び出す所、その結果、様々な層から支持を得ている所など、このバンドの魅力を再確認させられるライヴだった。
記事冒頭でも触れたが、0.1gの誤算は、8月22日に『–改–鬼畜企画』ツアーのファイナルをZepp DiverCityにて行う。また、9月10日には9枚目となるニューシングル『絶望メンブレガール』のリリースも決定している。
文◎藤代冬馬
写真◎上野宏幸
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<SET LIST>
ライブ1回目
1. オオカミ男と月兎
2. 196番地の女
3. ゴサンバ
4. 有害メンヘラドール
5. 【K】0626【渇望】
6. アストライアの入滅
7. NEVER ENDING
8. 敵刺す、テキサス
ライブ2回目
1. 溺愛ヤンデレボーイ
2. 男闘魂戦争 萌えよ!誤算光殺法卍
3. 【S】0723【終焉】
4. オオカミ男と月兎
5. 獣猛者戦争~轟け!超誤算狩猟!~
6. 2008年高田馬場AREA
7. 月詠センチメンタル
ライブ3回目
1. 有害メンヘラドール
2. 【L】1126【悲劇】
3. 21gの感傷
4. 必殺!からくり七変化!
5. こんな僕ら、どうですか?
ライブ4回目
未定
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