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2021年07月30日 (金)


【ライヴレポート】<ACME Live 2021「ACME×GRIMOIRE 2マンLIVE」>2021/07/23(fri)@Shibuya Milkyway◆ACMEが世界に轟かせたラウドミュージック

REPORT - 21:00:38

 「これが俺たちの音楽だ」

 

言葉に出さなくても一瞬で理解する事が出来た圧倒的なパフォーマンスだった。

 

多くの人がそれぞれに様々な思いを抱えざるを得ない20217月、ACME2日間連続のライブを決行した。

 

初日は旧友「GRIMOIRE」をゲストに迎えた2マンライブ。2日目は「キラキラ1部」と「コテコテ2部」とそれぞれ題した2公演のワンマンライブだ。

ライブ活動が当たり前では無くなってしまったこの状況をACMEがどのようにサバイブしているのかを楽しみに初日の会場に向かった。

感染症対策として大幅に客席の数を抑えられ、マスクの着用や大きな発声の自粛など色々と制限の多い中でのACMEなりのパフォーマンスを実際に感じたかったのだ。

偶然にも東京2020オリンピック開会式の日程でもあったこの日、まずはゲストのGRIMOIREがステージに登場した。

 

序盤から独特の言語感覚による世界観と一筋縄ではいかないポップセンスが織りなすダークファンタジーとも言うべき曲たちを次々と畳み掛けていくセットリストでフロアを沸かせる。

目に映るステージでのメンバーの佇まいと耳に飛び込んでくるどこか懐かしささえ感じるサウンドとのコントラストが不思議な感覚を呼び起こす素晴らしいライブだった。

 

演奏するメンバーの眼差しはとても真摯で、ACMEとの対バンを単なる2マンライブとは捉えてなく、まるで「ミュージシャンシップにのっとり正々堂々と戦うことを誓います。」と宣言しているような演奏だった。

インターバルを挟みステージに登場したACMEもその気持ちに応えるような顔つきだった。

 

「一発目から弾けていこうや!」

 

ライブの冒頭、CHISAVo)はフロアに向かってそう叫んだ。

1曲目の「ADVENTURE TIME」からバンドのグルーヴは最高潮。これでもかという爆音をフロアに叩きつける。

CHISA 

「もしもまだ そこにいるのなら 絶望 失望 今すぐstand up

雨も吹雪にも 立ち向かえ」

 

このフレーズに思わずハッとした。

彼らはロックバンドとしてステージに立つ事が出来る喜びを身体中で表現しながら演奏していた。

 

1曲の中で様々な表情を見せる将吾(G)のプレイをRIKITOB)とHALDr)の鉄壁のリズム隊が支え、オーディエンスもその音に身を委ねる。

世界レベルのラウドミュージックと例えても過言では無いとてつもない音の塊が会場を包み込む姿はまさに圧巻だった。

CHISAのボーカルはまるでオーディエンスの一人一人に歌いかけているようだ。

筆者もフロアで見ていながらボーカリストとこんなにも「目があった」と感じたライブは正直初めてだった。

当日、会場に来る事の出来ないファンの為にオンラインでもこのライブは配信されたのだが、画面の向こう側にいるオーディエンス達もきっとそう感じたはずだ。

 SHOGO

続く「嘘顔」そして最新シングルの「Come Back to You」と息つく間も無く攻撃を仕掛けていく展開に浴衣姿も見られた当日のフロアの熱気は早くもピークに達していく。演奏するメンバーの姿はとても頼もしく、「RISING SUN」のような重厚なギターリフからデスボイスそしてメロディアスパートを織り込みながら進んでいくドラマティックな構成の曲も以前より数倍に膨れ上がって世界に響いているように感じた。

個人的にこの日のハイライトは「罵詈雑言」~「モノノケレクイエム」と続くライブ終盤のパートだった。

 RIKITO

4人が一丸となって叩きつけるように鳴らす音の塊は、この先行きの見えない時代になんとしてでも「見えない壁」を壊そうと必死に世界に立ち向かっている姿に見え、それがひたすらに美しかった。

日本的なメロディが際立つ「絶唱謳歌」でラストを締めくくり、オーディエンスはそれぞれの思いをのせてフロアに扇子を揺らす。

ACMEらしい爆音のバンドサウンドは、逆に世界にあたたかく響き、次に来るポジティブな季節の訪れを予感させた。

 HAL

最後はこの2マンならではのスペシャルセッションタイムに。

ACMEの呼びかけに試合を終えた選手のような顔つきのGRIMOIREのメンバーがステージに再登場する。お互いの健闘を讃え合うように次回のステージ上での再会を誓った姿が印象的だった。

セッション曲はACMEの代名詞であるROTTEN ORANGE」だった。この時代に対するACMEなりの反骨精神のテーマともいえる曲でこの日の幕は降りた。

ACME-2 

最後にCHISAが「どうにかしてこの闇を抜けていきましょう」と呼びかけた。

その気持ちに一点の曇りも無かったはずだ。

両バンドメンバーが名残惜しそうにステージを去っていく。

オーディエンスからはこの困難な状況の中で現実と対峙しながら精一杯の衝動を燃やし進もうとするバンドの姿に惜しみない拍手が贈られていた。

 

この秋には2年ぶりのアメリカツアー開催が決まっているACME。彼らの「次なる未来」はもうすでに始まっている。

ACMEの圧倒的な轟音がこの暗い世界を明るく照らす日が来るのもそう遠くないはずだ。

 

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-ACME Live 2021「ACME汁祭り」-

ACME/SILHOUETTE FROM THE SKYLIT

2021年08月28日(土)渋谷 CYCLONE

 

[OPEN / START] 17:00 / 17:30

[ADV] 全自由¥3,500-

[Ticket]https://l-tike.com/acme2021/

 

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