2021年09月11日 (土)
【ライヴレポート】<Eins:Vier 30th Anniversary”three stories”>2021年9月4日(土)、5日(日)渋谷WWW X◆「とにかく元気でいてくれ。生きててくれたら、それでええわ」──Hirofumi(Vo)
REPORT - 12:00:00Eins:Vierが9月4日(土)、5日(日)に渋谷WWW Xでワンマン<Eins:Vier Live 2020 “three stories”>を行なった。
このライブは、バンドの結成30周年を記念したもので、当初、2020年秋に開催を予定していたが、新型コロナウィルスの影響によって2021年5月に延期。
しかしそれも延期となり、今年9月にようやく開催されることになった。
2デイズの2日目にあたる9月5日。ステージに掲げられたバックドロップには、“30TH + 1 ANNIVERSARY”という文字も染め上げられ、予定から1年遅れの30周年記念になってしまったことを改めて痛感。
しかしずっと待たされていたライブが、もうすぐ始まるという現実に、嬉しさと期待感が膨れ上がっていく。
17時30分、その時は来た。SEが響く中、ステージに登場したEins:Vierをファンの大きな拍手が迎える。
目の前に広がるファンたちを見て、格別な表情を見せたのはLuna。感謝の会釈をしたのはYoshitsugu。歌をしっかり届けるべく、ストイックな顔つきでステージセンターに立ったのはHirofumi。
サポートドラマーの岡本唯史のハイハットを合図に、Yoshitsuguが弾き始めたのは「Shine」。愛しいファンたちへ贈るラブソングだ。Hirofumiは目を閉じて丁寧に気持ちを込めながら歌う。
軽やかなコード・ストロークや歌声は、身も心も心地よく踊らせてゆく。客席ではHirofumiの歌に合わせてファンが手のひらを咲かせる。
その光景を気持ちよさそうに見ながらベースを弾き続けるLuna。
さらにラブソング「碧い涙」へと続き、会場は温かいムードに包まれていくばかり。
「ようこそ! 今日は今日の全力で、共鳴し合って、素晴らしい1日にしましょう」
Hirofumiの挨拶を挟んで、バンドの31年のヒストリーを彩る様々な楽曲が披露されていく。
その中にはもちろん、結成30年を記念して2020年にリリースしたミニ・アルバム『five sights』からのナンバーも。そのうちの1曲が「three stories」だ。
バンドの結成30周年といっても、継続してきた30年ではない。
1999年に解散し、2011年の復活ライブや何度かのライブを経て、2017年に再始動した。
離れていた期間、メンバー3人はそれぞれの活動を重ね、腕を磨き続けていた。
そんな3人のストーリーが、今、Eins:Vierのもと、ひとつのストーリーを紡ぎ出す。
互いの信頼とメンバーの絆はバンド・アンサンブルとなり、ミュージシャンシップの高さは曲に新たな生命力をもたらす。
ミニ・アルバムからの「100年の幻想」では、Yoshitsuguはエフェクトを巧みに使って、メロディを幾つも重ねながらドラマティックなフレーズも描き出す。
職人ワザとも呼べるプレイは、様々な曲で飛び出していく。
ライブ後半、Lunaが今日演奏してきた過去の曲のタイトルを順番に言って、そして語り出した。
「どれも大事にしてきた曲です。
今でも作ったときのこととか、レコーディングしたときのこと、映像を撮ったのも何曲もあるし。
そして、こうやってみんなの前で、いろんな場所で、日本全国駆け回ってやってきた曲たちです。
そこに新しい曲が加わって、Eins:Vier30周年+1“three stories”が今日、行なわれています。
来てくれたみなさんには心から感謝しています」
しかしコロナの影響で、売れたチケットの半分ほどしかお客さんが来ていないという。
それで急遽、ライブの生配信も決めた経緯がある。そのことに触れ、Lunaはさらに言葉を続けた。
「俺は少し悔しい。もっともっと見たい光景があるよ。
コロナでしかたないし、地方から東京に来るのは無理かもしれん。
でもどっかで繋がれて、どっかで俺らの思いが伝わるといいなと。心より願っております」
『five sights』初回盤のボーナストラックとして収録したセルフカバー「Staying and Walking」を心地よく聴かせながらライブは後半へ突入。
しかし続く「I mean what I say」からバンド・サウンドは荒々しくグルーヴし始め、それと同化したHirofumiはトランス状態。
結成から31年目を迎えたEins:Vierは、美しいアンサンブルにも磨きがかかっているが、勢いの凄さもハンパじゃない。
そんな音と曲を浴びるファンも全身をうねらせ、興奮は高まるばかりだ。
そして本編ラスト、Eins:Vierが用意していたのはデビュー曲「Dear song」。詞を口ずさみながら演奏するLunaとYoshitsugu。
ファンとEins:Vierに感謝しながら歌い上げるHirofumi。腕や手のひらが咲き乱れる客席には、30周年+1を祝福するファンたちの姿。
もっと見たい光景はあるんだろうが、今日ここに広がっているのは、とても貴重で幸せな光景だった。
またアンコールでは、11月27日(土)に渋谷ストリームホールでワンマン<Eins:Vier LIVE2021 “NOVEMBER LUST”>を行なうことを発表。
「止まっていたら終わっちゃう気がするので、止まらずやり抜きます。そのときはもっともっと素敵な空間を作れたら、これ以上は言うことない」とLunaは宣言。
「とにかく元気でいてくれ。生きててくれたら、それでええわ」とHirofumi。
すでに決まっている<Eins:Vier Live 2020 “three stories”>の大阪公演である10月2日(土)、3日(日)のOSAKA MUSEを始め、Eins:Vierの30周年+1はまだまだ続く。
TEXT:長谷川幸信
PIX:小松陽祐(ODD JOB)
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Eins:Vier Live 2020”three stories”
=9/5 WWW Xセットリスト=
1.Shine
2.碧い涙
3.メロディー
4.three stories
5.Notice
6.Not saved yet
7.100年の幻想
8.and I’ll
9.Staying and Walking
10.I mean what I say
11.L.e.s.s.o.n
12.Dear song
【ENCORE】
13.Come on loser
14.touch or don’t touch you know
15.In your dream
16.In a void space
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【Eins:Vier Live 2020”three stories”】
●2021年10月2日(土) OSAKA MUSE 16:00/16:30
●2021年10月3日(日) OSAKA MUSE 16:45/17:30
https://eplus.jp/sf/detail/0656580001-P0030017P021002?P1=1221
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【Eins:Vier Live 2021”NOVEMBER LUST”】
●2021年11月27日(土) SHIBUYA STREAM HALL 17:00/17:30
OFFICIAL HP先行 受付期間:9/11(土)10:00~9/26(日)23:59
https://eins-vier.wixsite.com/eins-vier
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【オフィシャルHP】
https://eins-vier.wixsite.com/eins-vier
【five sightsデジタル配信】
【five sightsティザー映像】
【Eins:Vier Youtube Channel】
https://www.youtube.com/user/EinsVierOfficial