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2021年10月02日 (土)


【ライヴレポート】<NOCTURNAL BLOODLUST presents 6DAYS OF CHAOS >2021年9月26日(日)SHIBUYA CYCLONE◆ライブハウス然とした熱気と、ライブハウスを超えたスケール感。全12組との対バン形式で実施されたノクブラの6夜公演、熱狂のうちに終了。

REPORT - 12:00:12

 926日、怒濤の6日間が幕を閉じた。

NOCTURNAL BLOODLUSTの主宰により東京・渋谷のライブハウス、CYCLONEを舞台に繰り広げられた

6 DAYS OF CHAOS』が、この夜をもって完結に至ったのだ。

6夜連続ではなく、94日、5日、12日、20日、25日、そしてこの26日と、週末を中心に断続的に組まれていたこの公演は、彼ら自身がヘッドライナーを務めながら、各公演2組のゲスト・バンドを招き、いわゆる対バン形式にて実施されてきた。

つまり6日間を通じて、12組のバンドがノクブラとぶつかり合うことになったというわけだ。

 

 

当のNOCTURNAL BLOODLUSTからすれば、ちょうど91日に「THE ONE」と題されたニュー・シングルが発売された直後でもあるだけに、時期的には何よりも同作品のプロモーションに重きを置きたかったはずだし、去る2月の『THE DAWN OF A NEW AGE』(Veats Shibuyaでの12回公演)、5月の『2 DAYS ONEMAN LIVE“NEW WORLD ORDER”』(SHIBUYA PLEASURE PLEASUREでの2夜公演)という有観客公演からの流れを汲みながら、今回もワンマン公演を行なうのが教科書通りの流れではあったかもしれない。

また、こうして多数のゲストを招くのであれば、もっと規模の大きな会場でのイベントにするという選択肢もあったはずだ。

そこで敢えてひとつのライブハウスを拠点とした対バン形式での実施という選択がなされていたことに、何よりも彼ら自身の意思が反映されていたといえる。

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筆者は全6公演のうち5公演までを観てきたが、まず公演初日にフロア後方で彼らのパフォーマンスに触れた際に味わったのは、「ノクブラが然るべき場所に帰ってきた!」という興奮だった。

いや、もちろん前述の各公演においても、配信では味わうことのできない音圧、精度の高い演奏を存分に堪能することができていたのだが、整然と客席が並ぶ環境で向き合うのとはやはりの強さが違う。

確かに、去る2月と5月のライブにおいても起立しての観覧は可能だったし、今回の舞台となったCYCLONEの場合も椅子無しでこそあれ観覧位置が完全に指定された状態にあり、従来のようなフロアの自由度が取り戻されていたわけではない。

ただ、不思議なもので、座席が無いというだけで何かひとつ足枷が外れたような感覚があり、ステージ上の5人が発するものがよりダイレクトに伝わってくるように感じられた。

当然ながら彼らには、本意ではないながらも重ねてきた全席指定公演の経験から学んできたこともあるはずだ。

が、こうしてよりライブハウス然とした空気が色濃い場で向き合ったことで、筆者自身「このバンドがどこから生まれてきたか」を改めてリアルに実感させられることにもなった。

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ただ、誤解して欲しくないのだが、ノクブラにライブハウスの空気が似つかわしいというのは、彼らがそのサイズ感にとどまるバンドだという意味ではない。

実際、初日の時点で、CYCLONEのステージが彼らにとって狭すぎることは明白だった。

しかし、ライブを重ねるごとにメンバーたちのステージ上での循環が活発かつ円滑になり、各自の表情からもナチュラルな高揚感が伝わってくるようになった。

しかも、一般的なライブハウスの平均を超えるクオリティを伴った大音量がこの会場の特徴でもあるだけに、研ぎ澄まされた演奏が必要充分以上の迫力を伴いながらビシビシと伝わってくるし、楽曲展開と見事にシンクロした照明効果にも、そこがライブハウスであることを忘れさせるかのようなスケール感があった。

いわば、大型フェス会場の最前方ブロックで観ているかのような興奮が、そこにあったのだ。

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これまでのライブからも、このバンドが過去以上に音楽的に足並みが揃った状態にあること、機会を重ねるたびにその精度が高まっていることを実感させられてきたが、この『混沌の6夜』における彼らのパフォーマンスから感じられたのは、完全にすべてが噛み合った状態にあるバンドにプラス・アルファの何かが加わった際の、桁外れの強さだった。

その何かをもたらしたのは、ライブハウスという環境ばかりではない。

彼らと同じステージに立ったゲスト・バンドたちの熱演も、ノクブラの火に油を注ぐことになったはずだ。

実際、筆者自身も全12組の共演者たちのうち10組のステージを目撃してきたわけだが、ヘヴィでラウドという共通項はありながらもさまざまな個性を持ったバンドたちが感じさせたのは、あわよくばヘッドライナーを喰ってやろうという、良い意味でがつがつとした意欲と勢いだった。

実のところ、なかには本領を発揮しきれなかったバンドもいたことだろう。

ただ、それでも、各バンドがもたらす色調の異なった刺激が、その場の熱を上昇させ、ノクブラの体温や心拍数を高めていたことは間違いないはずだ。

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また、とても興味深かったのは、公演初日の時点では「リリースされたばかりの新曲」として披露されていた

“THE ONE”が、シリーズ終盤ではライブを締め括る象徴的な楽曲として、早くも特別な存在感を放つものとして進化を遂げていたことだ。

コロナ禍がまだ完全終息には至っていないこの現状の中、ロック・バンドにとって「やりたくてもできにくいこと」の筆頭が、ライブハウス・ツアー実施とフェス開催ということになるだろう。

それこそ新作発表後のツアーにおいて楽曲たちが成長を遂げていくさまを実感できることが、本来はバンドにとっての活力や次なる作品生み出すうえでの燃料にもなるわけだが、途切れ途切れのライブ活動ではそうしたものもなかなか得難いという現実がある。

ただ、こうして9月に集中的に実施された6公演は、ノクブラ自身にとっても“THE ONE”という楽曲にとっても進化を体感できる好機となったはずだ。

同時に、短期間のうちに同じ場所でさまざまな熱演を味わえたという意味においては、志を共にするバンドばかりが集うフェスを観終えた時のような充足感もあった。

昔から「必要は発明の母」などと言われるが、ツアーもフェスも実施が難しい現状がこうした発想に繋がったのだと考えれば、コロナ禍によりもたらされたのはネガティヴなものばかりではないのではないか、と思えてくる。

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この6日間はNOCTURNAL BLOODLUSTにとっても、各共演者たちにとっても大きな収穫となったに違いない。

ノクブラのフロントマンである尋は、このシリーズを通じて「友達ができた」などと照れくさそうな表情で認めていたが、ライブハウスとバンドにとって苦境が続く中でこうした共闘を成功させたことが、次なる新たな流れを生むことに繋がるはずだと信じたいものだ。

そして公演最終日には、その尋の口から、1031日に同じCYCLONEにてハロウィン公演の実施が決まったことが報告された。

昨年同様、今年のハロウィンも渋谷が例年のようなお祭り騒ぎになることはないはずだし、それは来年以降へのお預けとなって然るべきだろう。しかしその夜、同じ渋谷の地下空間で、彼らは極上の刺激を提供してくれるに違いない。

 

 

文◎増田勇一
写真◎
NOCTURNAL BLOODLUST:Seijiro Nishimi

2021.9.4-1_C-GATE ライブ写真
写真◎C-GATE:Seijiro Nishimi

2021.9.4-2_Sailing Before The Wind 20210904_photo by Ryo Minekawa
写真◎Sailing Before The Wind:Ryo Minekawa

2021.9.5-1_AZAMI ライブ写真

写真◎Azami:岩渕 直人

2021.9.5-2_Graupel ライブ写真

写真◎Graupel:秋和杏佳

2021.9.12-2_Sable Hills ライブ写真

写真◎Sable Hills:秋和杏佳

2021.9.12-1_Falling Asleep ライブ写真

写真◎Falling Asleep :瀬川ダイジュ

2021.9.25-2_Earthists. ライブ写真

写真◎Earthists.:ayo kajino

2021.9.26-1_PROMPTS ライブ写真

写真◎PROMPTS:ゆうと。(@musicmagic3923)

2021.9.26-2_MAKE MY DAY ライブ写真

写真◎MAKE MY DAY:Yuto Fukada

 

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NOCTURNAL BLOODLUST presents 6DAYS OF CHAOS

2021926日(日) @ SHIBUYA CYCLONE 

SETLIST

 

1 Pleasure of Torture

2 Punch me if you can

3 Malice against

4 Life is Once

5 REM

6 VENOM

7 THE ONE

 

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LIVE

NOCTURNAL BLOODLUST presents “DEADLY HALLOWEEN”

20211031日(日) SHIBUYA CYCLONE  OPEN 17:00 / START 17:30

 

【チケット料金】

 前売 5,800 (税込 オールスタンディング) NOCTURNAL BLOODLUST 特製不織布マスク付(5枚セット)

 ※入場時ドリンク代別途必要

 ※未就学児入場不可・営利目的の転売禁止

 ※立ち位置指定

【オフィシャルHP先行】

 オフィシャルHP先行 *イープラス抽選受付 *スマチケのみ(分配可) *12枚まで *同行者登録有り        

 受付URL:https://eplus.jp/ncbl/hp/               

 受付期間:927日(月)12:00103日(日)21:00                   

 入金期間:106日(水)13:00109日(土)21:00                   

【一般発売】20211016日(土)

【問】DISK GARAGE 050-5533-0888 https://www.diskgarage.com/ 

 

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Release

NEWシングル「THE ONE」発売中

 ストリーミング&ダウンロード https://ncbl.lnk.to/THEONE 

 THE ONE Music Video  https://youtu.be/539-pDPquFQ  

 

【初回限定盤(CD+DVD)】価格:5,350円(税込) 品番:DCCA-1052/1053

CD 1.THE ONE 2.Corruption 3.THE ONE Instrumental

DVD> NOCTURNAL BLOODLUST SPECIAL ONLINE LIVE”収録

20201220日に行われた新体制での初のオンラインライブを完全収録!

<収録楽曲(全16曲)>1 Life is Once 2 ONLY HUMAN 3 THE BEGINNING 4 銃創 5 Punch me if you can

6 VENOM 7 PROPAGANDA 8 REM 9 ZeTeS 10 Malice against 11 the strength I need 12 The Wasteland

13 FACELESS 14 Left behind 15 Feel myself alive 16 Reviver

 

【通常盤(CD)】価格:1,500円(税込) 品番:DCCA-1054

CD> 1.THE ONE 2.Corruption 3.THE ONE Instrumental

 

≪インストアイベント開催中!≫

102日(土)13:00 タワーレコード横浜ビブレ店

102日(土)16:00 タワーレコード渋谷店

詳細はコチラ: https://www.nocturnalbloodlust.com/news0015/ 

 

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