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2023年11月25日 (土)


★びじゅなび独占★【ライヴレポート】<孔雀座 第零回試行的無料単独舞台「見放題!!!!」>2023年11月20日(月)渋谷近未来会館◆12月15日単独に向けて始動の地で前哨戦!熱演で飛翔前夜を提示。

NEWS - 20:00:58

結成からわずか半年で破竹の勢いでシーンを駆け巡る孔雀座。

 

1215()には孔雀座 第壱回単独舞台 『羽堕とし奇々怪々編』の開催も決定している。そんな彼らが始動主催の地でもある渋谷近未来会館で第零回試行的無料単独舞台「見放題!!!!」を開催した。「MAYDAY / 電脳サイコマン」の音源化を引っ提げ繰り広げた70分に渡る無骨な熱演の模様をお届けする。

 

 

   ◆     ◆     ◆ 

 

 

渋谷駅から明治通りを経由し、ほどなく辿り着く好立地に位置する渋谷近未来会館。今年612日に孔雀座が始動主催<「大殺界」>を行った会場でもあり、そのアジアンテイストな内装と照明のエキゾチックさが観るものを刺激する。

 

 

会場に入ると独特の芳香が立ちこめていた。驚くことにお香が焚かれていたのだが、演出はそれだけではなく、ステージ上部にぼんぼりのセッティングがなされている徹底っぷり。一層、五感を刺激する孔雀座仕様の異空間にトリップしたような旅情にすら襲われる。

 

 

 

この日のライヴは1215日開催の<第壱回単独舞台 『羽堕とし奇々怪々編』>への先駆けとしてとして開催されたもので、産声を上げてから半年にも満たない現在の孔雀座が一体何者たるのかの証明が成されるのかなどと考えていると時刻は既に定刻を20分ほど超過していた。

 

フロアに集結したオーディエンスがポジティヴに焦らされたところで暗転。

お馴染みのSE極彩色」が鳴り響くと召喚の儀式とばかりに一斉にクラップが巻き起こり、メンバーが姿を見せた。

 

最後に姿を現した未羅(Vo)に至ってはステージ袖からダッシュで登場。オーディエンスだけでなく彼らもこの瞬間を心待ちにしていたのが十分に伝わる。

踊ろうぜ渋谷!何したっていい!責任は全部俺が取る!

 

 

 

▲未羅(Vo)

 

 

未羅の宣誓を合図に「DANCE IN THE DARK」で幕開け。

早々にステージ上部に装飾されたぼんぼりを邪魔だとばかりに武(Gt)が乱雑に払うと、未羅もまた衣装のジャケットをフロアに投げつける暴挙。初っ端から攻撃的なスタイルでペースを掌握。1曲の中で幾度も急激に表情を変えるこの曲、キャッチ―さが印象的なサビと共に大きなアクションで鼓舞するフロントメンバーが前方に飛び出してくるエネルギッシュなステージに孔雀座らしさを感じると共に同会場での始動主催からの月日の早さにも驚く。

 

孔雀座「DANCE IN THE DARKMV FULL

https://www.youtube.com/watch?v=3XqASRXDJ-o

 

 

曲の中盤で未羅は自身の手を銃口に見立て眉間を撃ち抜くようなパフォーマンスを見せると、以降、痙攣気味にステージを徘徊。このバンドらしい華のある毒々しいステージだなと感じたのだが、は実はこの夜の孔雀座はどこかこれまでと妙に異なる印象を振りまくことになったのである。

奇抜なステージワークでもリードする武がヘッドバンキングの嵐で応戦する観客をうつろな笑みを浮かべながら、180度隅々まで眺めている姿が不気味さを増幅させた「ケセラセラ」。

 

 

▲武(Gt)

 

 

Leon(Gt)

 

「シリアルキラー」ではボトムを支えるやなぎ(Ba)が艶めかしいアクションでアクセントをつけたかと思えば、タッピングを披露するLeon(Gt)は突如憑りつかれたマリオネットのような擬態をした動きを見せる。或(Dr)は終始安定しながらも激しいドラミングで目を惹く。

 

 

▲やなぎ(Ba)

 

 

▲或(Dr)

 

救われたいとか報われたいとか愛されたいとかクソ喰らえだなというリリックが痛烈な未羅のラップを全面にフィーチャーしたのは1 st EP『大殺界』収録の「929」。

ラップのブレイクと共に重厚なリフが襲いかかってくる、これまた目まぐるしい展開の楽曲だ。無様な命乞いを唄いたいんだという歌唱でクローズされるのだが、音楽的引き出しと枯渇的な歌詞の掛け算が孔雀座の音楽の魅力である一方、始動からこの数か月で進化を遂げたメンバーはまるで各々の解釈で自由に楽曲を表現するようにステージを謳歌している。

 

 

楽曲の引き出しと複雑な展開のミックスが、言うなれば孔雀の羽のようであるといった段階にさらに新たな軸が生まれていることで、それぞれの楽曲が新たな表情を見せ始めている。始動時から発揮していた暴君っぷりと激情型のステージから幾分か変わった印象だ。

 

オレンジに染まった舞台が異国情緒を増幅させた「夜に隠して」では堅実なリズム隊、壮大な音色とカッティングで対照的に彩る両ギタリストのプレイが見事なバランスで、未羅の赤裸々な歌唱が一層孤独に響いた。

 

この日発売の「MAY DAY」で再び過熱したフロアを鎮めるように未羅はMCで無料開催の意図、1215日池袋EDGE公演への意気込みについて語りかけ、現状の自分たちにまだ満足していないことを告げた。

 

俺さ、生きてて良かったって思いたいんだよバンドマンやってて良かったって思いたいんだよそこにいるって教えてくれ!!

 

生きていこうなと親指を立てた未羅からも、既に生まれた時とは意味合いを変えつつあることが明らかな「電脳サイコマン」。小気味良い縦ノリとシンガロング性のある昂ぶりを見せ魅了すると、ぶっ壊してくれよ俺を!と叫んだお馴染み「催眠警報!!!!」ではどこか苛立ちにも似た暴力的なグルーヴでフロアを急加速的に扇動。

この日最後となったMCは裸のままの飾らない言葉で締めくくられた。

 

まだまだ未完成です俺たち絶対に不安定だし、絶対に未完成だけれど、完成に向かって俺たちは生きていく。俺にも…(メンバーを見渡しながら)”コイツらにも、なりたい自分とか夢、希望、野望、信念色々なことを心に刻みながら今日を迎えていると思う。俺もなりたい正体になるために明日から生きていくからさ。

 

どっちかって言うと俺、歌なんて苦手だけど、不器用で等身大な俺のまま伝えたいことがあるんだ。

 

 

真っ白な照明に照らされ、つぶさな表情まで露わとなった5人は最後に結成以来大切にしている1曲を披露した。

進化を感じさせたステージの中、降りしきる雨の中をもがくように自問自答をしているようなこの美しい旋律の曲からは、始動したあの日から変わらぬ佇まいを感じたのは気のせいだろうか。

 

弱さを知らなければ

強くなれないのならば

弱さを知る強さを

この身体に頂戴

 

まさに充実の羽化前夜。

不器用を受け入れながらも、進化を見せこの夜彼らが踏み出した一歩の辿り着く先はどこなのか。

1215日、その正体を確かめる時はすぐそこまで迫っている。

 

 

 

文:山内秀一

 

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第零回試行的無料単独舞台「見放題!!!!

SET LIST

 

SE. –極彩色

1.DANCE IN THE DARK

2.ケセラセラ

3.シリアルキラー

4.929

5.夜に隠して

6.MAY DAY

7.電脳サイコマン

8.催眠警報!!!!

9.正体

 

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第壱回単独舞台

「羽堕とし奇々怪々編

20231215(Fri.)

EDGE Ikebukuro

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CAST】孔雀座

OPEN / STARTOPEN 17:00 / START 17:30

TICKET 前売り:¥4000Drink / 当日:¥4,500Drink

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チケット一般発売中

https://eplus.jp/sf/detail/3893560001-P0030001P021001?P1=1221

 

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★孔雀座 OFFICIAL SITE★

https://qjack-the.com/

★孔雀座 OFFICIAL X(ex.Twitter)★

https://twitter.com/929the_official