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2023年12月19日 (火)


【ライヴレポート】<HOWL Historical LIVE 2023「#異分子共鳴」 >2023年12月7日(火)渋谷RING◆「アンダーテイカー」が変え始めた“人生” #V系って知ってる!抜擢のHOWL、大晦日に待望のNew ALBUM発売!歴史を紐解くワンマンをレポート!

NEWS - 20:00:11

HOWL127()に渋谷RINGでこれまでの足跡を振り返るヒストリカルライヴ<異分子共鳴>を開催した。

 

HOWLのこれまで5年間の歴史を総括するものになるとの事前アナウンス通り、定刻になるとステージ背面に垂れ幕が下り、これまでのディスコグラフィをアイコンにしたオープニングムービーが投影される。

2019年リリースの1st ALBUMArtist』収録の「アーティスト」でライヴはスタート。

 

葛藤に抗う所信表明とも言えるこの曲に続いたのは、同アルバムのラストトラックであり、節目のライヴでもしばしば最後に演奏されることが多い「#prologue」。

当時行っていたというコール&レスポンスも再現する徹底っぷりも去ることながら、メンバー自身がこの宴を楽しんでいることが如実に伝わる。最近のHOWLはある種の緊張感を纏い音に没頭する姿が印象深いが、この日は解き放たれたようにメンバー同士がアイコンタクトを取るだけでなく、オーディエンス一人一人とこれまでの歩みを確認し合うようにフロアを隈なく見渡す姿を見受けられた。

 

 

 

苦悩の出口として効果的に機能する「#prologue」をこの位置でプレイするという違和感と幸福度合いからとして、早くもこの夜がいつも通りにはコトが運ばないものであることがヒシヒシと伝わる。

 

鍵盤の同期と4人のアンサンブルが作用する様が心地よい「メロドラマ」に続いたのは2019年リリース『KILLER TUNE』よりバンドの代表曲とも言える「生きてるだけで褒められたい。」先ほどの「#prologue」に続いて本来のポジションと異なる配置であることからもこの日のセットリストが歴史に倣うだけでなく、時系列の再現性も高いことが解る。ここに来るまで全ての曲が必要だったと神妙に語った真宵(Vo)昔のことを思い出してきたよとたまらず笑顔で本音を漏らす場面も。

 

 

 

▲真宵(Vo)

 

 

2020年リリース「ふぁぼって人生。」ではフロントメンバーもそれぞれステージ狭しと前方のせり出しまで躍り出てプレイ。その際も間近に迫る観客との交流を楽しんでいるようで、結成初期の感覚がフラッシュバックしているようにも見受けられた。

 

 

 

▲よっぴ(Gt)

 

 

筆者にとってHOWLのワンマンライヴを目撃するのは今年5回目のことであるが、そのいずれの公演もポップでメロウな楽曲やその美しく親しみやすいヴィジュアルと相反する泥臭い激情が心を揺さぶるものであった。その説得力たるや実に見事で、ある意味ではカウンターのように現実を突きつけるHOWLの佇まいに心を揺さぶられた。過去のキラキラした自分達からの脱却を意図しているのかとも訝しんだことがあるが、彼ら自身にその意図はなくあくまでその時のベストを突き詰めた結果生じた紆余曲折とのことだ。

 

まさにその思考の証明をするように、ライヴでの起爆剤となる「先天性君症候群」、赤、緑、青の光源が妖しく彩った鍵盤ロック的な「迷宮ディスコニック」と中盤までのメニューは2020年までの楽曲で構成された。歴史を混在させることによってケミストリーを生むわけでもなく、丁寧にヒストリーをなぞる時間は筆者のように最近のストイックなHOWLのみを観ている者にも新鮮な感動が芽生え、また同時にこのバンドの根源たる魅力を思い知らされた。

 

 

 

いずれもが必ずしもレアナンバーというわけではないものの、近年の楽曲を封印するメニューは珍しく当時のHOWLがどういったバンドだったのかが判ると共に、ポップ性に富んだ楽曲と真宵の伸びやか高音が絡み合う煌めきは現在に通ずるものであることを再確認する。まさに<三つ子の魂百まで>である。

 

そしてメニューはいよいよパンデミック禍に直撃され続けた20212022年代ゾーンに突入。

ヘドバンの嵐を生む「ENIGMA」ではヴァンパイアのような形相を見せた真宵の歌唱の残響がこだまする。

 

 

 

▲ゆうと(Ba)

 

 

SEを導入にした「ボクは全肯定霊。」以降もメロディラインに重きを置いた楽曲が披露される。敢えてコロナ禍に作ったと前置きされた「ボクラノシンフォニー」は102日のclub asia公演でもハイライトとなったが、この日も大きなシンガロングを巻き起こし会場を一体にした。

 

 

yuki(Dr)

 

 

一度ブレイクを挟み、映像でNew Visualと共に待望の2nd ALBUMPATHWRD』が大晦日に配信リリースされることが発表されると拍手が巻き起こった。以前から公言していた年内リリースを滑り込みで達成することとなったことへの歓迎の空気の中届けられたのは甘美な「閲覧禁止」。

いよいよ2023年に音源化された楽曲群が姿を現すことになる。現状最新リリース作「いきたくない」とスローチューンが連続してプレイされるのもワンマンライヴならではだ。

 

4人のMCを経て、鳴らされたのはニューアンセム感を纏った「ロゼッタ=ストーン」。前曲の大きな反響と注目を集め期待値のハードルも上がりきった中でリリースされたこの曲も、ライヴでの扇動曲としてすっかり定着している「ANOTHER BIRTHDAY」も世に放たれてからまだ僅か半年程度しか経過していないことに驚くと共に改めて2023年のHOWLの活動がいかにアグレッシヴであったかを実感させられる。

 

流行語、英語などを織り交ぜながら言葉数多い独特の概念的なリリックメイクは真宵節と言えるが、その中によりダイレクトで直情的なメッセージを孕んでいるのは2023年の大きな変化ではないか。衝撃的なリリックが閉塞感を煽る「人間退職」の極悪グルーヴ然り、年間3度に渡るツアー(改めて普通ではないスケジュールだ)を敢行し、名実ともにライヴバンドとして叩き慣らしてきた現在の境地であることは明白だ。

 

 

 

 

18曲目にしてようやく披露されたのはHOWLの運命を変えたと言っても過言ではない1曲だった。

 

余談だが、春先にリリースされたこの楽曲、2023年を代表する1曲になると当初から感じていたものの、筆者の知りうる範囲でも同様の声が今もなお挙がっていることは書き記しておきたい。

この楽曲における感情吐露と魂の叫びはこれまでになかった肉感的なエモーションであり、リリックを伝えるために寄り添う力強くも儚く美しいメロディと織りなす説得力はやはり群を抜いている。自分達のために作った…HOWLの心臓とも言えるというこの曲が生んだ共感性にも触れたうえで、夢叶えちゃったら多分この曲、自分に響かないんだよ、俺。と真宵は語った。

この夜も稲妻のようにリアリティを叩きつけ空気を一変させた。

そんな特別な1曲を経て披露されたのはまさかの新曲だった。

 

「求愛行動」と名付けられたこの曲もまたメロディの美しいポップネス溢れるHOWL節を基調にしながら、壁のように迫りくるサウンドの厚みが新機軸を期待させる伸びやかで爽快なナンバーだ。情熱的に弾き倒すソロも含めてよっぴの歌うギターフレーズも印象的でリリースが迫ったアルバム『PATHWRD』が実に楽しみだ。

 

自分たちの未来に託すように届けられたラストは活動初期の楽曲「evergreen」。

新旧20曲を以って、HOWLの今年最後となるワンマンライヴは幕を下ろした。

 

いつになく温かい空気で進行したこの日のHOWL

その正体は変わらず変わり続けるバンドの意志に賛同したオーディエンスへの愛情ではなかったか。

真宵、よっぴ、ゆうと、yukiの4人が飾らずに語った未来。そしてHOWLを愛し続ける者への感謝、かつてHOWLを愛した者への言葉。

どちらも彼ららしい穏やかで優しい想いに溢れたMCであった。25分にも渡った真摯な言葉。ライヴレポートである以上、その内容を書き記すべきなのだろうが、敢えてここに綴ることはしない。

この日この場で受け止めることに意味があったであろうし、これからの彼らの道のりで直接巡り合ってほしい大切な想いだった。

 

大晦日には<V系って知ってる! -VISUAL ROCK COUNT DOWN 寸前GIG 2023->も控えている。そしてその先もまだ見ぬ未来に託して4人は歩んでいく。

 

 

 

Text:山内秀一 @s_yammauchi

Photo:千佳 @cka_photo

 

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SET LIST

 

1.アーティスト

2.#prologue

3.メロドラマ

4.生きてるだけで褒められたい。

5.ふぁぼって人生。

6.先天性君症候群

7.迷宮ディスコニック

8.ENIGMA

9.ボクは全肯定霊。

10.ヴィランの仔猫

11.絶景FLAGS

12.ボクラノシンフォニー

13.閲覧禁止

14.いきたくない

15.ロゼッタ=ストーン

16.ANOTHER BIRTHDAY

17.人間退職

18.アンダーテイカー

19.求愛行動(新曲)

20.evergreen

 

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<リリース>

 

★HOWL待望のNew ALBUMPATHWRD』 Coming soon!

 

 

 

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<ライヴ>

 

 

■HOWL ALBUM TOUR

間違い側の僕らが、死にたくないと言えるまで

2024220()【愛知】今池CLUB 3STAR

2024221()【大阪】心斎橋CLAPPER

2024227()【宮城】仙台Space Zero

202434()【東京】渋谷WWW

 

 

 

 

公演名:HOWL YUTO BIRTHDAY LIVE LOVE & PEACE

日程:2024212(月・祝)

会場:池袋EDGE

 

 

 

 

真宵単独主催公演「生前葬」

日程:2024215()

会場:渋谷REX

 

 

 

 

V系って知ってる! -VISUAL ROCK COUNT DOWN 寸前GIG 2023-

公演日:2023.12.31[SUN]

会場:EX THEATER ROPPONGI

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時間:OPEN 12:30 / START 13:30 / CLOSE 21:00予定 進行の都合により若干の終演時間変更の場合もございます。ご容赦をお願い致します。

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出演

HOWL /DEZERT / キズ / 甘い暴力 / 色々な十字架 / 鐘ト銃声 / グラビティ / ビバラッシュ / Ashmaze. / CHAQLA. / nurié / VIRGE

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【チケット料金】

スタンディング ¥8,000(税込)

指定席(バルコニー席/スタンド席) ¥10,000(税込)

入場時ドリンク代別途必要

営利目的の転売禁止

未就学児童入場不可

再入場 1回有効(再入場詳細は後日発表します)

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★チケット

一般発売中

https://eplus.jp/dezert23-1231/

 

 

 

 

 

 

 

HOWL OFFICIAL HP

https://howl-official.com/