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2022年12月01日 (木)


MELLOの天聞(アモン)、しばし歌うことを封印。物語のピリオドを打ったイベント「〓天聞の最期〓」で見せた雄姿!

REPORT - 19:00:02

  「人は、一生夢を見続けてゆく生き物」と言われている。確かに、そうだろう。でも、いつかは物語も完結するように、夢もまた、いつかはピリオドを迎えるときが来る。それが、早いか遅いかの違いだけであって

 

  MELLOが活動の狼煙を上げたのが、20061月と。最初に筆を置き、物語を封印したのが2009年のことだった。その間、メジャーデビューも経験した。封印を解き、ライブ活動を再開したこともあった。

 

  MELLOはけっして、解散という言葉を使うことはなかった。メンバーそれぞれが、いろんな人生を歩む中でも、MELLOという看板の灯を消すことはなかった。だが

 

2022 1112()MELLOは恵比寿LIQUIDROOMを舞台に「〓天聞の最期〓」と題した主催公演を行った。12年ぶりに復活したMELLOだったが、この日を持って、ヴォーカルの天聞は、しばし歌うことを封印した。彼は、人生を懸けたMELLOという姿を持って、みずからの音楽という物語へひとまずピリオドを打つ決心をした。横には、盟友の峻(G)と智(B)がいた。サポートメンバーには、匠(sukekiyo)SAKURA(Rayflower)を迎えていた。天聞は、夢を詰め込んだMELLOの仲間たちと、最後に音を楽しむことで、みずからの喉をしばし封印した。    

 

  この日、RickySAISEIGADuel Jewel0.1gの誤算が天聞を送り出すため、イベントへ参加。さらに、司会を団長(NoGoD)が担当。彼らの熱いライブというエールを受け、イベントのトリを飾る形でMELLOが舞台に姿を現した。

 

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MELLO

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 物語のフィナーレを飾るライブの、その幕開けを告げたのが『彩撃のヴェクトル』。思えば、この歌が、MELLOの物語へヒリオドを打つことになった楽曲だった。それを幕開けに持ってきたことで、いろんな想いが胸を駆けめぐっていた。

 

 ヒステリックでサイコ&メロウな旋律に乗せ、フロアをジッと見据えた天聞が朗々と『彩撃のヴェクトル』を歌いだす。彼は、この舞台の上から最後の輝きを降り注ぐように、高らかに声を響かせていた。天聞が音楽の世界から身を引く理由が、声帯を壊したことにある。それでもこの日の天聞は、背中を強く押す激しく重厚な音を力に、朗々と歌いあげていた。進撃する轟音と共に、天聞は抱いた想いをすべて解き放とうと歌っていた。彼の誘いを受け、フロア中で揺れる無数の手。『彩撃のヴェクトル』に触れながら、改めて天聞は,MELLOを。天聞自身の心を支え続けてくれた人たちに、この曲を通して感謝の想いを伝えたかったのだろう。

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  跳ねた漆黒な演奏に乗せ、天聞は手にしたランタンを高く掲げ、フロア中を照らすように『Labyrinth』を歌いだす。いろんな想いを持ってこの空間に足を運んだ人たちを、天聞は悪夢の世界へと誘い、幻夢を見せてゆく。熱く煽る天聞や演奏陣に刺激を受け、嬉しく踊り騒ぐ観客たち。彼らが導いた迷宮の中、誰もが忘れたくない夢の中で宴に狂じていた。まさに、魔法にかかったようなひとときだ。

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「こうやってみんながいるからこそ、今日は思い残すことなく歌えるので、みんなついてきてくれますか!!」。天聞の声を受け、楽曲は『With the Modern』へ。ヒステリックでサイコティックなロックンロールサウンドが炸裂。天聞は、はギラギラと色濃く輝く極彩色な音の上で踊るように歌声を響かせていた。身体をザクザクと切り裂くようなヒリヒリとしたロックンロールを突きつけ、観客たちを煽るメンバーたち。その音の上で、天聞は妖しくも歌謡メロウな歌を響かせ、観客たちの心を嬉しく酔わせていた。酩酊してゆくような感覚?そうだろう。激烈した音がヒリヒリと身体をいたぶりながらも、天聞の歌う甘く誘う歌声に気持ちが落ちてゆく。

 

 「まずは声帯の状態を良くするための時間に費やしたいと思います。もし改善したら、またステージに現れるかも。そのときを夢見ながら頑張ろうと思います」

 

 本当にあっと言う間だった。最後にMELLOは『I’ll OmeN』を演奏。天聞が、MELLOのメンバーらが、すべての想いをこの曲に詰め込みながら、壮麗かつ心打つシンフォニックでメロウな音楽をフロア中に響かせた。この空間を切り裂くように、胸に抱いた想いを突き刺すように歌う天聞の声が、観客たちの心にも痛く突き刺さる。とても雄大な楽曲に相応しい、雄々しい歌声だ。でも、そこには強い熱情を宿していたからこそ、ひと言ひと言受け止めるたびに、心臓をガシッとつかまれ癒さぶられるような衝撃も覚えていた。天聞は心の涙をこの歌に託し、一人一人の胸に染み込ませていった。

 

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SESSION A

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  この日は、最後に2つのセッションバンドが登場(メンバーは*を参照)。最初にステージに上がったSESSION A班は、X  JAPANの『Silent Jealousy』と『Endress Rain』を演奏。メンバーの選出や、楽曲の選曲は,天聞のリクエストによるもの。

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 このSESSIONはトリプルヴォーカルという理由もあり、一人一人の歌声が手渡されるたび、楽曲へ異なる色が塗られていく様がとても印象的だった。もちろん、3人の歌声が一つに重なったときの華やかな、でも熱情した歌声の彩りや、臨場感を持った演奏も刺激的だった。誰もが知る楽曲という理由もあり、フロア中の人たちも、拳を突き上げ、手の花を咲かせ、無邪気に楽しんでいた。この2曲に、天聞は舞台袖からセリフパートで参加していたことも伝えておこう。

 

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SESSION B

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  続くSESSION B(メンバーは*を参照)には、天聞も参加。最初に披露したのが、HYDEが楽曲を手がけ、中島美嘉が歌った『GLAMOROUS SKY』。歌ったのがRagan。このメンバーが繰り出す演奏が、恵比寿LIQUIDROOMという空間に晴れた青空を描きあげていった。

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  その青空からhideの魂を降臨させるように、次に披露したのが、天聞が生まれて初めてバンドで演奏をしたhideの『DICE』。その曲を、天聞と緑川裕宇がツイン・ヴォーカルで歌唱。天聞のがなるような煽りから演奏はスタート。天聞と緑川裕宇が、互いに声を唸らせ歌を交わしあう。バトルしてゆく、その様がとても刺激的だ。途中には、2人がハモル部分も登場。最初は刺激しあっていた2人だが、最後は共に気持ちを一つに力強く歌いあげていった。

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  天聞自身は、悔いを背負いながら長い休みにつく。しっかり喉を直したとき。天聞はふたたび舞台に帰ってくる。それが何時になるかはわからないが、天聞は舞台の上で約束していたので、そのときを気長に待とうではないか。

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 最後に、天聞自身の記した言葉を、ここに残したい。

 

 

 

およそ20年、バンド活動に身を捧げて来ましたが、後半は機能性発声障害に苦しむ日々でした。

病を患ってからは唄う事に楽しみを見出せない。

治療も10年、続けました。

 

しかし根本的に治す手段が未だに確立していない為、ここで一度、一区切りとする事にします。

札幌から始まり、東京進出、メジャーデビューもさせてもらいました。

これからと云う時でしたので非常に無念極まりないとは思います。

事を謀るは人に在り。事を成すは天に在り。

これもまた天命でしょう。

 

幸い、元メンバー達や同期がとても活躍してくれているので、私はみんなをバックアップしつつ暫し隠居します。

万が一、改善したら、それが何年後か判らないけれど何かしら検討したいと考えています。

私を応援してくれているファン、

関係者総ての方々に感謝御礼を。

ですので、改めて今後とも何卒 宜しくお願い申し上げます。

 

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天聞

 

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PHOTO:折田琢矢

TEXT:長澤智典

 

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20221112()

東京・恵比寿LIQUIDROOM

〓天聞の最期〓

 

【出演】

MELLO

Ricky

DuelJewel

0.1gの誤算

SAISEIGA

・セッション

…………………………………………

●MELLOセットリスト

『彩撃のヴェクトル』

Labyrinth

With the Modern

I’ll OmeN

…………………………………………

●SESSION A

Silint Jealousy

Endress Rain

-Vo-

Ricky

隼人(Duel Jewel)

団長(NoGoD)

-G-

河村友雪(O.1gの誤算)

裕弥(Duel Jewel)

-B-

綾葉(dAZZLING bad)

-Key-

DIE

-Dr-

MINAMI(ex:MASK/ex.AMBEEK)

…………………………………………

●SESSION B

GLAMOROUS SKY

DICE

-Vo-

天聞(MELLO)

Ragan(SAISEIGA)

緑川裕宇(0.1gの誤算)

-G-

(sukekiyo)

Wakkun(SAISEIGA)

-B-

綾葉(dAZZLING bad)

-Key-

DIE

-Deo-

桐子(SAISEIGA)

 

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天聞 Twitter

https://twitter.com/amonn_uc