2016年01月15日 (金)
【ライヴレポート】★ベル vs Neverland★ツーマン『夢の国の鐘が鳴る。』1月12日(火)池袋EDGE♪
REPORT - 14:11:05
ベルとNeverlandが行ったツーマンライブ。そこに広がっていたのは、気持ちを解き放った熱狂が支配した、暴れ踊り笑顔で騒ぎ続けてゆく嬉しい無法地帯!!
1月12日(火)、池袋EDGEを舞台にベルとNeverlandが「夢の国の鐘が鳴る。」と題した2ーマンライブを行った。ベルとNeverlandは深い関係性を持つ間柄。まだベルを結成する前の時期、Neverlandのヴォーカルが抜け、歌い手不在のときに、ハロがNeverlandのライブで代役ヴォーカリストを担っていた。その後、Neverlandは現ヴォーカルの涼太を迎えて活動。ハロも今は、ベルのフロントマンとして輝きを放っている。そんな関係性も知ってか知らずか。むしろ、次代を担う2バンドのバトルという期待感から、場内は後ろまでぎっしりの観客たちが押し寄せていた。
●ベル
ライブは、始まりのブザーが鳴り、鐘の音が響きだすと同時に幕を開けた。先方を飾ったのが、ベル。心地好く駆けるギターの音色とビートに導かれ、満員の観客たちが一斉に跳ねだした。冒頭を飾った『あの日の僕の君と雨』が、会場中の人たちの期待感を嬉しく高ぶらせてゆく。その演奏に触れ、大きく手を振り、跳ねずにいれない気持ちも納得だ。
軽快に弾むシャッフルビートに身を預け、左右にモッシュし出した観客たち。疾走した演奏の上で哀愁味抱いた歌謡メロな歌が胸をキュンと疼かせてゆく。『執着駅』というタイトルではないが、この熱気に激しく執着し続けていたい気分だ。
「身体温っためていこうか!!」。ハロの動きに合わせ、タオル振りながら一緒にはしゃいだのが、エモーショナルな身体の躍動導いた、フリーキーな歌と演奏が魅力の『スローヱモーション』。序盤から、場内を嬉しい熱気が包みだしていた。それだけ、ベルに期待を寄せている人たちが多いということだ。
これまでの熱気を少し冷ますよう、気持ちの内側を切ない色で染めるように『ビードロ』が流れだした。疾走しながらも楽曲自体に藍な風が吹いているせいか、観客たちも手を振りつつ、歌が醸す切な空気に優しく身を寄り添わせていた。
「今日のツーマンを意味のあるものにするため、この曲を選びました」。ハロの言葉に続いて流れたのが、Neverlandの『メリーゴーランド』だ。ゆったりとした、美しくも華麗な三拍子のリズムナンバーの上で、哀切浪漫な心模様を描くようハロが朗々と歌いあげてゆく。Neverlandの楽曲をベルが奏でることで、原曲へ艶やかでロマネスクな香りが加わっていたところもカバーらしい魅力であり、強く惹かれた面だった。
そのまま演奏は、いなたい歌謡ムード携えたミッドバラードの『あなたまぼろし』へ。どっぷりと影を背負った想いにも関わらず、その愛苦しさが、この日はとても愛おしく思えていた。それも、この空間に満ちた温もりが与えてくれたもの?!
「僕にとってNeverlandは忘れられない大切なハンド、2年前の一時期ゲストヴォーカリストとして歌っていた時期があります。初めてNeverlandの曲を聴いて最初に歌いたいと思った曲が『メリーゴーランドでした」と、昔を振り返るようにハロが語ってくれた。
ファンキーでフリーキーなギターの旋律も胸に心地好い『涙傘』が流れだした。心がキュッと疼いてしまう切ない歌詞なのに、楽曲自体が躍動しているせいか、身体を横に揺らさずにいれない。でもそれが、哀愁な香りに気持ち酔わせるベルならではの持ち味だ。
観客たちの熱いメンバーコールを受け流れたのが、欲したい気持ちにエナジー注ぎ込んだ『厚化粧の女』。挑発的な歌と演奏に、観客たちもモッシュや手の花咲かせ、時にはくるくる回りながら嬉しそうに身を預けていた。終盤に向け、どんどん熱が高まってゆく場内。
極彩色な光放つ歌が流れだした、場内を妖しい夜の宴の空間に塗り上げたのが『音見世ディスコ』。ギラギラとした輝きと心ときめかせる刺激に、会場中の人たちも嬌声を上げはしゃいでゆく。触れてはいけない大人の香り放つ雰囲気が、とても刺激的じゃないか。むしろ、ますます気持ちが高ぶりを覚えてゆく。
その熱気をさらに高ぶらせるようにぶつけた『バイバイ』。観客たちも「Voi!Voi!」叫ぶところを「バイ!バイ!」がなりながら熱狂。クライマックスへ向け、何時しか場内は心開放した無法地帯に変わりだしていた。
最後は、あらん限りの力を舞台上へ注ぐよう『やってない』の演奏へ観客たちが全力で身を預けてゆく。誰もが無邪気な笑顔を浮かべながら。いや、満面の笑顔ではしゃがずにいれなかったと言ったほうが正解だ。それくらい気持ち解き放つ解放区を、ベルはこの空間に作りあげていた。
●Neverland
後攻のバトンを受け取ったのが、Neverland。ライブは、サイコティックな音色を振りまわす『666Hz』からスタート。身体の、心の螺子を狂わす歌と演奏へ身を任せ、場内中の観客たちが右に左にはしゃいでゆく。Neverlandも、ド頭から熱を欲するライブ空間をこの地に描き出していた。理性をどんどん溶かしてゆく?!。そのマジカルな熱狂が心地好い。
唸るベースに絡みあうフリーキーなギターの旋律。とても妖しい、いや、怪しい空気を作りながら『ハイカラ輪舞曲』が流れだした。心地好いのに、どこか壊れてる歌や演奏だからこそ、触れている側の耳目へ嬉しい恍惚の歪みを与えていく。どんどん意識が熱狂の中でねじれてゆく、そんな感覚だ。
演奏は、一気に唸りを上げ駆けだした。妖しい香り振りまきながら甘い狂気の刺激を与えてゆく『絶交×キャンディ』だ。場内では大勢のファンたちが、両手で描いた歪んだハートマークを舞台上へ届けていた。その熱狂にとろけそうな気分?!。
「もっとぶっ飛べ!!」。猛々しいサイレンの音に続き、観客たちを跳ねさせる暴れの空間を『アグリマン』が作り出した。全力で身体を折り畳んでゆく観客たち。熱狂の中から響き渡る情熱携えた歌が、身体のみならず、心も嬉しく昂揚させてくれた。
「ベルのお客さんは敵なのか味方なのか、最初は不安があったわけ。でも、今日は嫌われずに済むかな。温ったけぇよ、みんな」(涼太)
これまでの熱狂から、一変。キラキラとした輝き放つ開放的な楽曲が流れだした。『ココロアンブレラ』が届けたのは、胸に眩しい光突き刺す嬉しい興奮。気持ちと気持ちで握手交わす繋がりを、この歌がみんなの心に与えてくれた。不思議と笑顔になってしまうのも、わかる気がする。
ここで、Neverlandがベルの『夕立ちララバイ』をカバー。彼らが演奏することで、原曲の中へ熱気とパワーが倍増。哀愁味を持った歌なのに、何処かギラギラな艶やかさを放ってゆくところがNeverlandらしい味が加わった理由。ほのかに隠し味として見えてきたエロスな香りも、ギトギトとした魅力放つNeverlandだからこそのセンスの成果?!
場内に満ちた熱狂をさらに高ぶらせるよう、気持ちを熱く昂揚させる『Heart sleep』が流れだした。その歌に触れていると、一緒に気持ちが高ぶってゆく。演奏がパンキッシュに疾走しているからこそ、どんどん感情も沸騰していく。その熱した空気に包まれ感じる絶頂感が、何よりも気持ちいいじゃない。
そんな恍惚な気持ちを優しく冷ますように、哀愁味たっぷりにバラード『rainy tree』を演奏。切々とした気持ち綴った歌が、心の奥底へ波紋のように哀な気持ちを広げだした。込み上げる感情のままに歌う涼太の歌声が、哀切な色を持って会場中の人たちを包みこんでいく。そして…。
観客たちと熱いコール&レスポンスを交わした勢いのまま、フリーキーでホラームード満載な『SORROW GHOST』へ。季節外れのハロウィンムード?!。むしろ、毒々しさ満載なホラーハウスへ迷い込み、一緒に甘く怪しい夜の宴を味わってゆく感覚だ。そう、踊らずに。いや、絶叫上げ暴れ狂わずにいれない!!
ドクドクッとした心臓の鼓動を合図に、激烈なホラーロック『嘘と月』が飛び出した。ねじれ、歪んだ熱い狂気の演奏。おどろおどろしい?!。いや、闇夜のカーニバルに溺れてゆく気分だ。
「俺らの一番狂ってて熱いところを見せてやる!!お前ら、全員俺にかかってこいっ!!」。最後は、暴走爆裂した『憂鬱チェリー』だ。どっちが先にぶっ倒れるか。そこにはバトルなんて表現では生温い、喧嘩にも似た絶叫と熱狂戦う様が描き出されていた。その凄まじい様子を唖然と観ていたベルのファンたち?!。でも、何時しかその場で飛び跳ねてゆく人たちも多かったのも事実。Neverland、しっかりとこのイベントを嬉しい暴動?!で締めくくってくれた。
●最後に
Neverlandの演奏後にベルのメンバーも舞台上に姿を現した。最後は2バンドのメンバーが、会場中の人たちが、左右の人たちと手を繋ぎながら一切にジャンプ。微笑ましい関係を描きながら、イベントの幕を閉じていった。
浅からぬ関係から企画された今宵のツーマンライブ。互いに色は違えど、心で通じあっているからこそ、訪れた人たちも、互いの色へ無邪気に混じり合えていた。そう、互いが心通わせていれば、スタイルの垣根なんて関係ない。それを、この日のベルとNeverlandがしっかりと証明してくれた。
PHOTO:遠藤真樹
TEXT:長澤智典
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★ベル
初フルアルバム「歌謡サスペンス劇場」2016年2月発売!
東名阪ワンマンツアー
「THE平成歌謡ワンマンショー」
2016年2月27日(土)名古屋ell.SIZE
「THE平成歌謡ワンマンショー 名古屋編」
2016年2月28日(日)心斎橋CLAPPER
「THE平成歌謡ワンマンショー 大阪編」
2016年5月5日(木・祝)グランドファイナル
東京キネマ倶楽部「THE平成歌謡ワンマンショー 東京編〜ハロ生誕記念〜」
★Neverland
初フルアルバム「GRiM」2016年4月6日発売!
『GRiM』リリース記念ONE MAN SHOW
『GRiMs ViRGiN FANTAsY.』
2016年2月19日(金) 新宿ReNY
OPEN 18:00 / START 18:30
前売り¥3,500 / 当日¥4,000(1D別)
入場者全員に未発売音源無料配布!!
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-セットリスト-
★ベル
SE
1.あの日の僕の君と雨
2.執着駅
3.スローヱモーション
4.ビードロ
5.Merry go land(Neverland)
6.あなたまぼろし
7.涙傘
8.厚化粧の女
9.音見世ディスコ
10.バイバイ
11.やってない
★Neverland
1.666Hz
2.ハイカラ輪舞曲
3.絶交×キャンディ
4.アグリマン
5.ココロアンブレラ
6.夕立ちララバイ(ベル)
7.Heart sleep
8.rainy tree
9.SORROW GHOST
10.『嘘と月』
11.憂鬱チェリー
Neverland Web
http://planet-child.jp/neverland/
ベル Web
http://www.belle-web.info/








