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2023年03月09日 (木)


【ライヴレポート】<Luv PARADE Tour PANDEMONIUM>2023年3月8日(水)渋谷・duo MUSIC EXCHANGE◆

REPORT - 21:00:35

大阪、名古屋と廻ってきたLuv PARADE初のワンマンツアー『Luv PARADE Tour PANDEMONIUM』が38日、渋谷・duo MUSIC EXCHANGEにてツアーファイナルを迎えた。

 

デジタルビートのSEに合わせてTSUKASADr)、ZEROBa)、KaryuGt)が登場。この日のライブがこれまでと違うのは、彼らを大きな歓声が迎えているということだ。最後に紫色のストールを靡かせながらTAKAVo/defspiral)が登場するとその歓声は一段と大きくなる。ステージに揃った4人はその声を満足げな表情で受けながらそれぞれの持ち場で臨戦体制を整えた。

 

エレクトロなシーケンスが流れ出すと、もうカバーと紹介するのも躊躇うほどLuv PARADEの楽曲として定着した「Toxic」(ブリトニー・スピアーズ)でライブはスタートした。約3ヶ月ぶりに体感した彼らの演奏はその1音目から何かが違っていた。楽曲が進むにつれそれは確信へと変わった。ステージ後方に悠然と構えたTSUKASAの精確なビートと軽やかな動きを見せながらのZEROのずっしりとしたボトム、Karyuがアグレッシヴにかき鳴らす分厚いディストーションサウンド、そしてそこから繰り出されるグルーヴも、そのすべてからバンド感が増していることが明らかにわかる。さらに、艶やかな色香を放つTAKAの歌声とそのフロントマンとしての圧倒的なオーラだ。今やTAKAの存在はゲストボーカルを超えたものになっている。Luv PARADEのバンドとしての一体感、アーティストとしてのアイデンティティはツアーを経て強固なものになった。そんな4人が放つ轟音の洪水がフロアを満たしていく。続いて、これもまたお馴染みとなっているナンバー「Poker Face」(レディー・ガガ)で攻めていく。

 

「あっという間にファイナルになってしまいました。悔いの残らないように最後まで楽しんで帰ってください! いいかぁ!? 東京!!」

 

TAKAの煽りで始まった聴き覚えのあるフレーズに思わず耳を疑った。まさかの「Dub-I-Dub」(Me & My)だ。誰もが耳にしたことがあるであろう、有名なポップなフレーズ《Dub-i-dub-i-dub-i-dub-dub-dub》を妖しく浮遊感のあるものへと昇華した、彼ららしい見事なアレンジだ。

 

ダークな空気が漂う「BAD GUY」(ビリー・アイリッシュ)を挟み、「DEVIL’S PARADE」(D’ESPAIRSRAY)へ。Karyuが豪奢にヘヴィなリフを鳴らせば、オーディエンスは「待ってました!」と言わんばかりの歓声をあげ、異国情緒溢れるフレーズとリズムに合わせてフロア全体が跳ねる。TSUKASAの華麗なドラミングに合わせてZEROがシャウトする「DEATH POINT」(D’ESPAIRSRAY)。オーディエンスも負けじと声をあげるも、「まだ足んねーよ!」とZERO。全力のコール・アンド・レスポンスで会場のボルテージは早くも最高潮に達した。

打って変わって「Hyperballad」(ビョーク)で神秘的でおおらかな世界を創り上げると、これまた聴き覚えのあるメロディが。なんと、「MY HEART WILL GO ON」(セリーヌ・ディオン)である。その大胆な選曲はどんな曲でもLuv PARADEになるという自信の現れだろう。原曲は突き抜けていくハイトーンが魅力的だが、TAKAの色気のある太い低音ボーカルと重厚なヘヴィサウンドが融合したLuv PARADEならではの堂々たる仕上がりだ。「Dub-I-Dub」といい、世界中から愛されるポップスの名曲をカバーするという勇気に感服。サウンドアレンジはLuv PARADE節であるものの、メロディを大きく変えることはせず、原曲に対するリスペクトを表しているのは彼らのこだわりでもあるだろう。

 

「踊りたいヤツはいるかー! 騒ぎたいヤツはいるかー!」

 

TAKAが叫び、ダンスビートが流れ出した。「LOVE IS DEAD」(D’ESPAIRSRAY)からのラストスパート。軽快なリズムがフロアを揺らし、「BITE THE BULLET」(the Underneath)と、エッジの効いたナンバーを続けざまに叩き込む。ラストは「MIRROR」(D’ESPAIRSRAY)。グラマラスでスリリングでアンサンブルで一気に駆け、本編を終えた。

アンコールは、椅子に座ったアットホームなアコースティックスタイル。“TSUKASA PARADE”に始まり、“ZERO PARADE”“Karyu PARADE”“TAKA PARADE”と名乗ることになったファミリーネーム(?)の話題から、名古屋で4人揃って初めて打ち上げをしたというエピソードも語られ、和やかな雰囲気に。まずは「Hurt」(ナイン・インチ・ネイルズ)を、原曲が持つ退廃的な雰囲気から抒情的なものへとリアレンジして披露。続く「Don’t Look Back In Anger」(オアシス)はメロディの良さを重視した正攻法でシンプルなアコースティックアレンジ。TAKAの伸びやかな声とその感情に寄り添うKaryuの大胆なストロークが聴き手の心に揺さぶりをかけてくる。さらに「メンバーやマニア(D’ESPAIRSRAYファンの総称)の皆さんが大切にしている曲を歌わせてもらって、そんな中で皆さんが騒いでる光景は本当に嬉しいし、美しいです」とTAKA。「次もD’ESPAIRSRAYを名曲を」と言い、「凍える夜に咲いた花」を披露すると、フロアから歓喜のどよめきが起こり、緊張感と熱が織りなす4人の演奏に誰もが酔いしれた。ヘヴィでハードなサウンドの印象が強い彼らだが、聴かせるところはしっかり聴かせる実力派であることを改めて気付かされた一幕であった。

 

「ワンマンライブなので、いろんなことがやれてます。皆さん楽しんでくれてたら幸いです。楽しんでもらえてますか?」

 

アンコール後半は再び通常のバンドセットに戻って「sk8er boi」(アヴリル・ラヴィーン)を投下。「全員で跳ぶぞ!」と全力の縦ノリでこれでもかという盛り上がりを見せていく。続いてはこれまた驚きの選曲「The NeverEnding Story」(リマール)。この日、初披露となった曲、そのすべて意外なセレクトだった。あえてロックとは少し離れた誰もが知るポピュラーミュージックを自分たちの色にしていくというカバーの面白さ、何よりもLuv PARADEの未知なる可能性を思い知らされた。

「平たく言うとカバーバンドなんて言ったりもしますけど、それだけじゃないものがあると思ってます。我々の想いに応えてこの空間で一緒に楽しんでくれる皆さん、ありがとうございました!」

 

最後の最後に贈られたナンバーは「KAMIKAZE」(D’ESPAIRSRAY)。スペーシーな楽曲がいざなっていくもの、それはこの4人の未来なのだと。そう感じたラストに相応しい光景だった。

 

最後にTAKA1人ひとり、メンバーを紹介していく。

「ありがとう、Luv PARADEでした。また一緒にPARADEしましょう!」

次回は79日、新宿BLAZEにて主催イベントが開催されるという。詳細は追ってのこと。次回、4人は我々にどんな景色を見せてくれるのだろうか。

 

 

(冬将軍)

 

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SET LIST

1. ToxicBritney Spears

2. Poker FaceLady Gaga

3. Dub-I-DubMe & My

4. BAD GUYBillie Eilish

5. DEVILS’ PARADED’ESPAIRSRAY

6. DEATH POINTD’ESPAIRSRAY

7. HyperballadBjörk

8. My Heart Will Go OnCeline Dion

9. LOVE IS DEADD’ESPAIRSRAY

10. BITE THE BULLETthe Underneath

11. MIRRORD’ESPAIRSRAY

 

En

 

1. HURTAcoustic)/Nine Inch Nails

2. Don’t Look Back In AngerAcoustic)/OASIS

3. 凍える夜に咲いた花(Acoustic)/D’ESPAIRSRAY

4. sk8er boiAvril Lavigne

5. The NeverEnding StoryLimahl

6. KAMIKAZED’ESPAIRSRAY

 

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Zaikoにてアーカイブ配信中

https://parade.zaiko.io/e/luvparade20230308

 

 

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Luv PARADE主催イベント
7
9日(日)新宿BLAZE
詳細は順次発表

 

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Luv PARADE OFFICIAL SITE

https://parade.bitfan.id

Luv PARADE Twitter

https://twitter.com/parade_official