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2009年11月06日 (金)


特別記事掲載!!★★★MUCC★★★ワールドツアーから凱旋帰国!オフィシャルインタビュー&メキシコLIVE REPORT!!

NEWS - 23:00:00 ●MUCC●

★全力振り絞り、ライヴをやる。客は「ずっと待っていた」オーラが全開で、涙から汗から何から何までが飛び散る。
★ライヴ終了後、慌しく片付け、メイクを落とし、外で待ち続けるファンのもとへ向かい、ひとり残らずサインと会話をする。
★宅配ピザや夕ご飯の残りを寝台バスで食い、しばし歓談。そのままバスは次の国か街へ夜通し向かう。
★翌朝、次なるライヴハウスに到着。スタッフが来て入り口が開くまで、バスの中で待機。
★11時ごろ、ライクハウスが開く。すぐさま楽屋に入り、そこにあるシャワールームで体と髪をざっくりと洗う。
★軽い朝食をとり、そのまま13時から始まるサイン会のために繁華街へ向かう。
★およそ300人以上は集まっているサイン会、ひとり残らず徹底的にサービス。約1時間半、みっちりコミュニケーションをとる。
★慌ててライヴハウスへ戻り、そのままリハーサル。
★リハ終了後、慌ててメイクをする。
★17時半ごろ、慌てて夕食を食べる
★19時、1日の狂騒がそのまま雪崩れ込むように、一気にライヴがスタート。
★21時ごろ、ドロドロになってライヴ終了。
★慌てて片付け、メイクを落とし、外で待っているファンに――――。

凄い24時間である。こんな24時間が永遠に繰り返されながら、ロシアから始まったツアーが北欧を辿っていつしかヨーロッパ諸国を縦横無尽に暴れ回り、果てはなんとチリからメキシコという行程をわずか1ヵ月弱の間にこなすバンド、それがムックだ。
 11月頭まで続いたワールドツアーの何箇所かに帯同したが、ワンマンツアー(対バンも前座もいない、純粋にムックだけのライヴ)にもかかわらずベルリンでは700人が集まり、未だ日本では計り知れない不動の人気をヨーロッパ各地で誇っている彼らだが、もちろん日本でも確実にスケールと可能性を拡大し続けている。2度目の武道館ライヴの成功に止まらず、ヴィジュアル系というジャンルを超えたフィールドに飛び出し、次々に確かな戦果を掲げ、そして音楽的にも打ち込みから人情バラードまで、ポケットに何が入っているのかわからない「ロックどらえもん状態」をさらに加速させている。
 そんなムックがレーベルを新天地に求めアルバム『球体』以来、久しぶりの新曲をドロップする。それがシングル『フリージア』だ。

ミヤ(G)「実はこの曲、1年前の『球体』が出る前にはミックスが終わってて……『球体』に入れてもいいけど、ちょっとアルバムに入れるのは違うんじゃないかなみたいな話になって。もうちょっとリリース待とうかっていう話になって、まだタイトルもない新曲として、武道館の一番最後にやったんですよ。タイミング的にもレーベルが変わって、心機一転やりますよっていう時に出す曲として凄くよかったです」
達瑯「歌詞は結構パーソナルなことも書いてるし、イメージの中では東京っぽいというか……凄く今っぽい曲。ガチャガチャしてよくわかんないけど、でもその中には確かなものがあって。どんどんどんどんヴァーチャルな実体のないものに価値ができて、実物がないのに価値が上がっていってるみたいなことが多くなっていて変な感じじゃないですか、今。だけど身の周りでは花が枯れていったりだとか、そういうことは昔と変わらずあるわけですよね。自分の感情は人と人との関係があってあるわけだし……そういうことに凄く掻き立てられて作った曲でしたね」

 低く重く漂うアンダーワールドから響くブレイクビーツに、慄然としたストリングスが絡み合い、そこにヴォコーダー的な処理を施したヴォイスが儚き世界の憂いを唱える。しかし、やがて世界のノイズは心に掻き消され、野に咲くことなき花が脳裏に咲き誇る――そんな世界の影を掻き分けて心の光を灯すメッセージを、ムックはオルタナティヴなロック感を全開にしてバラードに仕上げている。世界の終わりと共に始まる、新たなインナーワールドの提示のような1曲だ。

ミヤ「最初はここまで壮大になる予定じゃなくて。イメージ的にはこの曲はビョークみたいな、だけどサビはスマパンみたいなイメージだったんです。ただ日本語が乗って、力を入れずに広がる歌ってそんなにないじゃないですか。だからそういう日本の名曲の昔からのパターンではない、『凄くスッと入ってくるよね』みたいなメロディ。且つ、『もっとイキそうで終わってしまう』みたいなメロディが作りたくて」

達瑯「俺的には今までずっとやっていなかった韻を踏むっていうことを、初めてやりましたからね」
ミヤ「そう。日本語と英語で韻を踏みましたからね。『シャット・ダウン』で『遮断』っていう(笑)。ムックはね、やりたい音楽って1個じゃないんですよね。メタルバンドでもないし、ヴィジュアル系ではあるけどパンクバンドではないし、ロックバンドであって……。結局自分が影響を受けた、刺激を受けたものをどれだけ自分の人生に反映していけるかっていう、それしかやることがないんですよね」

 ヴィジュアル系という、ある意味特異な村に属しながら、その音楽性、活動形態はどんどん拡大し、今や偏見を嘲笑いながら世界中のロックのど真ん中を大手を振って歩いているムック。その「新章にして心象」を綴った“フリージア”は、きっと彼らと付き合い始めるに格好の「世界の終わりからのラヴソング」だと思う。

鹿野 淳(MUSICA)

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●メキシコ LIVE REPORT

2009年11月1日
日本よりも時間がゆったりと流れる南米、メキシコシティで
ムックが1ヶ月間に渡って行ってきたワールドツアー2009の海外LIVEファイナルを迎えた。

世界中どこであろうが、いつも通り「咆哮」から躊躇無い勢いで飛ばしていくVocal逹瑯。
ただ、南米ファンの勢いはいつもと違う。
それは、曲数を増すごとに大きくなる大合唱である。
「最終列車」、そして「ファズ」に至っては
イントロのメロディからファンの合唱とムック演奏の一体感が早くも生まれている。

そして、逹瑯による恒例の現地の言葉でのMC。
ファンからは「ようこそ!」「今まで待っていてよかった!」
そんな気持ちが歓声となってステージへ降り注ぐ。

後半戦、これも恒例「蘭鋳」でのDr,SATOちによるカウント4でのジャンプには、
メンバー4人と会場のファン全員がその瞬間を完全に楽しんでいるに違いない笑顔が溢れていた。

歓声と大合唱で締めくくられたメキシコ初ライヴはあっという間にアンコールへ突入。
南米で人気の「絶望」、そして新曲「フリージア」で締めくくられた。

この、新しい出会いも含まれた2009年ワールドツアーは11月16日東京JCBホールでファイナルを迎える。

6月に行われたJAPANツアーのファイナルと敢えて同じ会場で行われる意味として、
我々はその違いをはっきりと目撃をせねばならないだろう。

そして、ムックはその先へと進んでいく。

2009.11.1 Cicro Volador / Mexico City

セットリスト

SE-球体-
1.咆哮
2.ハイド&シーク
3.アゲハ
4.梟の揺り籠
5.最終列車
MC
6.ファズ
7.オズ
8.カナリア
9浮游
10.hanabi
MC
11空と糸
12.シヴァ
13.茫然自失
14.蘭鋳
15.リブラ
EN1.絶望
EN2.フリージア

11/16には球体ツアーのファイナルとなるJCBホール公演、
11/25には、10か月ぶりとなるニューシングル「フリージア」もリリースと、
帰国してからも休む間もなく精力的な活動を見せるムックの今後にご期待下さい!!!
写真は上2枚→チリ公演
中2枚→ミュンヘン公演
下2枚→メキシコ公演
海外でももの凄い盛り上がりだったようです!!!