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2011年08月31日 (水)


特別ライブレポート★★★JACK IN THE BOX 2011 SUMMER @ nicofarre★★★今年もやります、冬JACK武道館も発表!

NEWS - 01:00:00

2011.8.27 JACK IN THE BOX 2011 SUMMER@nicofarre
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●第一部  
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リアルとヴァーチャルの狭間を行き来する、イマドキならではなインタラクティヴ系最新型夏フェスがここに実現した。

 L’Arc-en-Cielを筆頭に、数多くの実力派アーティストを擁するMAVERICK DC GROUPの主催によって、このところ毎年行われて来ていた夏フェス(通称・夏JACK)が、今年はなんと[JACK IN THE BOX 2011 SUMMER@ nicofarre]と題され、全くあらたなスタイルで行われることになったのである。

 会場の壁面が全てLEDパネルで囲まれ、随時その画面上にネットから上げられたコメントを映し出すことが出来るようになっている、六本木・nicofarreを拠点に開催されたこのイヴェントは2部制となっており、第1部の“ギルガメッシュナイト”ではムックの逹瑯と、ギルガメッシュの左迅が総合司会となり、今現在シーンの中で注目を集める若手有望バンドが続々とライヴアクトを披露。

 その先陣を切ったのは、初っぱなから訴求力のある歌で聴衆の関心を惹きつけたフロントマン・芥が率いるAdministratorだ。来る10月5日に発売されるという、ファーストアルバム『CROSS』からの新曲「RED EYES」では、ダイナミックなバンドサウンドを存分に提示してくれるなど、短い持ち時間の中でもかなり強い存在感を放ってくれていたことは間違いない。

 かと思えば、場内を思い切りカラフルな音で染め上げてくれたのは、かつてPhantasmagoriaのギタリストであったJUNが、“NEW FASHION ROCK”の理念を掲げて始動させたソロプロジェクト・SPIV STATES。
肩にかけたギターを自在に操りつつも、一方ではしっかりと堂に入ったヴォーカリゼイションを聴かせてくれたJUNの姿は、なんだかとても頼もしかった。

 さらに、基本的にヘヴィメタルの好きなメンバーが集まっているというALSDEADは、その言葉通りと言えるようなハードでアグレッシヴなライヴを展開してみせ、場内では遂にヘドバンの嵐が勃発。
実は、つい先日にベーシストが脱退したばかりという状況ではあったらしいのだが、今回は正規メンバー候補のサポートメンバーと共に、バンドとしての新章へと向けた力強い羽ばたきを、彼らはこの場で感じさせてくれた次第だ。

 さて。今年2月に結成されたばかりでありながら、各方面で既に話題となっているバンドといえば…?
そう、それは第1部のトリ前に登場したユナイト御一行。ヴォーカリスト・結が「まずは楽曲の良さを聴いてほしい」とライヴ前にコメントしていたとおり、ポップな曲でもアッパーな曲でも、独自のメロディセンスをたたえた楽曲は確かに魅力的だった。11月16日に出るアルバム『STARTiNG OVER’S』も、これは要注目だろう。

 かくして、第1部もいよいよ大詰め。“ギルガメッシュナイト”の主役は、もちろんギルガメッシュにほかならない。
先般にはZepp東京でのワンマンを成功させているバンドだけあって、ライヴ空間で人心を強くつかむのはお手の物。
轟音がハジける「destiny」から始まり、ダンサブルで色気のある「睡蓮」などをはさみつつ、ラストはキラーチューン「evolution」でスパークして打ち上がるという流れは、言うなれば完全無欠だった。

 とかく、先輩バンドの多いMAVERICK DCの中では若造扱いされることが多い彼らではあるが、もはやライヴの完成度と経験値においてはそろそろ中堅バンドと呼ばれてもおかしくないのではなかろうか?
つまり、この夜のライヴはそんな貫録さえうかがえるステージングだった、ということになる。

 なお、今回のイヴェントでは機材転換中に行われていた、逹瑯と左迅および各バンドの代表者によるトークが随時中継されていたほか、ライヴ演奏中に二コ生コメントが現場のLEDにもリアルタイムで流されたり、後半にはシドのマオが渋谷で営業中のL’Arcafeから生中継をする一幕もあるなど、場内とネット上がインタラクティヴに繋がれていた点が実に興味深かった。

 ちなみに、大事なことをもうひとつ。これは第1部の終わりに告知された重大発表なのだが、なんと12月27日には武道館での“冬JACK”も決定したそうだ。題して、[JACK IN THE BOX 2011]。かれこれ10回目となる祭典では、一体何が飛び出すのか…これは今から楽しみだ!
                                  
ライター 杉江由紀

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●第二部  
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23時半からスタートした第2部は「JACK IN THE RADIO 」の出張公開生放送で幕を開けた。
パーソナリティの逹瑯(ムック)が“イケメンが来ます”と呼び出したのは、新人バンド、BeepSpree。
2009年『夏JACK』時に行なわれたオーディションから誕生し、今春から本格的に活動を始めたばかりの5人組だ。揃いの黒いスーツで身を固めたBeepSpreeは逹瑯との初々しさむき出しのトーク後、2曲を演奏。彼らにとって初めての大舞台を満場の観客は総立ち、手拍子で温かく迎え入れる。卓越したテクニックに裏打ちされたストレートなバンドサウンドを披露したBeepSpree。豊かな将来性を感じさせたライヴだった。

 第2部での生演奏はこれのみ。以降、まさに「朝までだらだら生中継~」のタイトルどおり、肩の力が抜けまくった流れのまま、盛り沢山に進行していく。

 続いて、波打つ海岸の映像をバックに登場したのはシドのマオ。ステージ上は椅子に座った彼のみという状態のなか『官能ももたろう』なる小説を朗読し、シュールな笑いの波を巻き起こして立ち去っていった。

 そして再登場した逹瑯は、午前2時40分頃開始の自らのトークコーナーへ出演をお願いするため、気ままなノリでアーティストへステージから直接電話! 当然、アポなしで計9名へTEL。“今から六本木のニコファーレに来てください”との強引な誘いに答えたメンツはいかに……?

 サプライズゲストの登場へ期待が高まるなか、場内には映像が流される。カラオケボックスからの中継(本当?)ということで、登場したのはマオ。今後、朝までルーレットで選んだ曲を歌い続け“採点機能で100 点を取れるか?”という企画である。1曲目はL’Arc ~en~Cielの「Vivid Colors」。素晴らしい歌声を披露してくれたが、惜しくも採点は92点! この企画は満点ゲットまで続くこととなり、以降、各コーナーの合間にマオが登場し熱唱を聴かせてくれた。途中、マオの代わりに歌い、満点を目指してくれる助っ人登場サプライズもあり。マオの友人でもある芸人・エハラマサヒロ、ゆうや(シド)も歌ったが結果は……残念。ラストまで4曲を歌ったマオも満点ゲットは達成ならず。

 そんななか、ステージで展開されたのはギルガメッシュの4人による「ギルと生レコ(仮)」という参加型コーナー。彼らが制作中の曲に観客の声を入れるという公開疑似レコーディングである。ネット視聴者から募った短い言葉を4つ抽出し、アンケートを実施。支持の多い言葉を観客と4人が絶叫し、曲に組み込んだのだが、選ばれた言葉は“たたたたつろう!”(笑)。一体感抜群の“たたたたつろう!”の叫びが場内に響いた。

 時刻は午前2時50分。ステージにはテーブルが置かれ、その上には各種のアルコール類。先の逹瑯からのTELに応えたアーティストが集う時間である。来場したのはdunch(jealkb) 、杉本善徳、竜太朗(Plastic Tree)、シドの明希とShinji。逹瑯の司会の下、普段の居酒屋トーク・モードの会話となったが、明希とShinjiはすでにかなり酒が入っており、顔色は紅潮気味でハイテンション。完全に素の状態での“飲み会トーク”を観ることができた観客は、貴重な経験をした幸せ者である(苦笑)。終宴が近づき、きわどさを増したトークの火に油を注いだのは、観客からの質問に答えた場面。“初体験はいつ?”の問いをきっかけに下ネタ、危険な話題のラッシュとなりエンディングへ。

 マオの先導により出演者が再登場しステージ狭しと揃う。『JACK IN THE BOX 』でお馴染みの曲「永遠の街-THE “NOISE ”CITY-」の大合唱とサインボール投げで、5時間近い長丁場となった第2部は終幕となった。

 非常にアットホームだった今年の『夏JACK』。こんな企画もアリでしょう。

ライター 広瀬充

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●JACK IN THE BOX 2011概要 
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■MAVERICK DC GROUP PRESENTS JACK IN THE BOX 2011■
2011年12月27日(火) 日本武道館

OPEN 13:00 / START 14:00

出演 44MAGNUM / ムック / シド / ギルガメッシュ /
MDC SUPER ALL STARS and more

チケット料金 前売¥8,500(全席指定・税込) / 当日¥9,000(全席指定・税込)

★チケット一般発売日 11月5日(土)

公演に関するお問合せ:SOGO TOKYO 03-3405-9999

【CLUB MAVERICK先行受付】
■受付期間
 2011年8月26日(金)22:00~2011年9月5日(月)16:00
 チケット料金 前売¥8,000(全席指定・税込)
 ※CLUB MAVERICK会員は500円割引(通常前売 8,500)
 ※CLUB MAVERICKへの登録は先行のお申込の際に自動で行われます。
 お申込・詳細はコチラ http://www.jack-itb.com/ ※PC・携帯共通 
 CLUB MAVERICK先行受付に関するお問合せ
 チケットデリ 03-5447-6640(平日12:00~18:00 土日祝を除く)

JACK IN THE BOXオフィシャルサイト
http://www.jack-itb.com/ 

写真は上から(一部)Administrator→SPIV STATES→ALSDEAD→ユナイト→ギルガメッシュ→L’Arcafeから生中継のシドのマオ→(ここから二部)BeepSpree→マオ小説を朗読→ギルと生レコ→飲み会トーク→終幕

PHOTO:
第一部:菅沼剛弘(L’Arcafeのみ今元秀明)
第二部:今元秀明