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2014年06月12日 (木)


【ライヴレポート】★defspiral★4th Anniversary Live-Dear Freaks- 2014.05.23 渋谷WWW■defspiral、4周年記念ライヴで、全曲披露 4年間の歩みを刻んだ燦爛たる一夜

NEWS - 12:00:00

 defspiralとして4年、それまでの音楽活動を含めると10年以上のキャリアを持つ彼らの“進化し続ける音と変わらぬ姿”がオーディエンスを牽引したこの日のライヴは、2010年の結成からこれまでに発表された楽曲を全て披露するというスペシャルなものだった。

 幕が開き、1st音源「DIVE INTO THE MIRROR」のイントロが流れると、場内は忽ち大歓声に包まれる。轟然たる大音響にフラッシュを多用した照明の効果が調和し、稲妻のごとくdefspiralの世界へ。オーディエンスの髪が激しく振り乱れる「READY OR NOT」、メンバーが煽らずとも、自然と場内から大きな掛け声が飛び出す「PARADISE」と、初端から熱を帯びていく。“たっぷり楽しんでいこうぜ!”というTAKAの言葉から、心地良い緊張感を保ちながらも、どんどん開放的になっていく演奏。シングルバージョンで贈られた「REVOLVER」では、ダークな世界観を創り上げた。一変、美しい歌声と叙情的な雰囲気を漂わせたのは「月とヴィーナス」。ミラーボールの光に照らされたメンバー各々の演奏姿がなんとも妖艶である。「LOST IN SHADOW」で更に美声を響かせ、「INNOCENT」では、曲の強弱や、ちょっとした声の変化も感じさせた。怪しいメロディーから始まった「MISTY」から、12曲目「RESISTANCE」までは疾走感たっぷり。ロック魂溢れるナンバーを畳み掛けていった。1stアルバムまでの楽曲群、いわばdefspiralの根源を色濃く映し出した第一部のラストを飾ったのは、「PROGRESS」。MASATOとRYOの麗しいコーラスが光り、神聖な情調を醸し出した。

 “また後で会いましょう”と微笑み、メンバーがステージを後にすると、スクリーンが登場。第二部が始まるまで、スクリーンに映った電子時計の青い数字が時を刻む。まだ何分も経っていないのに、早くも暴れたい衝動に駆られる。不完全燃焼だからではなく、第一部のステージがあまりに楽しかったため、興奮覚めやらぬ感じだから。

10秒前、9、8、7、…と、オーディエンスがカウントする。いよいよ第二部の始まりだ。…3、2、1 ― 20時30分、暗転。第二部の最初を飾ったのは、「VOYAGE」。defspiralの歩みを標すべく、再びステージに船を出した。そのまま、元気の出るナンバー「STORM」、ノリが良く、何もかも忘れて踊り明かしたくなる「MASQUERADE」、「Thanatos」と続けざまに3曲を披露。艶っぽさを表現している「Thanatos」に於いても、軟派さは微塵も感じられない。男気たっぷりの力強い演奏と、サビでのオーディエンスとの掛け合いが清々しい。場内のテンションが上がったところから不思議な空気へと変えたのは「VERMILLION」。TAKAのしなやかな腕の動き、しっとりとした歌声と演奏、こういったムーディーな曲が似合うバンドは少ないのではなかろうか。どこか懐かしさを覚える「花とリビドー」もそうだが、defspiralの楽曲は全体的に幅が広く、また一曲一曲の演奏が非常に深く追求されている。それ故、捨て曲なるものが、彼らの楽曲にはどうしても見当たらない。言ってしまえば、全部がタイトル曲のような豪華な楽曲が目白押し。長丁場のライヴであっても、決してだれることなく進攻していくこの日のステージが何よりの証拠だ。MASAKIのタイトでパワフルなドラムが格好良い「BABYLON」で蒸し返す熱さになると、今度は“大雪の時に出来た曲をやろうと思います”と、「SNOW」。透明感のある声とドラマティックな曲の展開が心に響く。その後、「GLARE」、「SHINING(IN YOUR HEART)」と、情熱的なナンバーを繰り広げ、“もっともっと楽しんでいこうぜ!もっとぶち破っていきたい、今日は!”という言葉通り、「BREAK THE SILENCE」で更なる盛り上がりを見せた。

本編ラスト「LOTUS」の演奏が終わると、本日2度目のスクリーンには、ツアー『CARNAVAL awake』の日程、6月25日にリリースされる11thシングルの告知などが映し出される。更に、ファン待望、幸甚の至り。12月28日、赤坂BLITZにて行われる一夜限りの復活ライヴ『TRANSTIC NERVE デビュー15周年記念ライヴ“NEVER END”』という嬉しい発表がなされ、場内からは大歓声と拍手が巻き起こった。

アンコールの声で再びステージに姿を現したメンバー。各自MCをとる中、“TRANSTIC NERVEという人達がライヴをするみたいです”と、他人事の様に言うTAKAにファンが大爆笑する場面も。2007年に活動休止となったTRANSTIC NERVE、そこからThe Underneathとしての活動を経て誕生したのが、これまでの音楽活動の集大成ともいえるバンド、defspiralだ。一日復活ライヴの“NEVER END”というタイトルが示す通り、名前が変わっても、同期演奏を駆使したハイクオリティーな楽曲など、独自のルーツはしっかりと継承され続けている。

 変化ではなく、進化。“この曲から、また新しい物語を始めましょう。”と、「STORY」を披露、会場を笑顔いっぱいに咲き染めた。全曲披露のラストを飾った「CARNAVAL」、TAKAもマイクを置き、全身で大きくパフォーマンス。最後は、32曲やりきった達成感を拳に込め、ガッツポーズで締め括られた。

 二部構成で行われたこの日のライヴ、大まかに分けて1stアルバムとそれ以降というセットリストが組まれていた。第一部では、defspiralの根底にある音楽を、第二部ではそれに加え、より深みのある演奏を届けてくれた。6月にはシングルのリリース、年末にはTRANSTIC NERVEの一日復活と、今後も彼らの進化は滞留することなく、新たな歴史の1ページとして刻まれることだろう。defspiralの物語は続いてゆく。この先もずっと、艶やかな音と眩い光を放ちながら。
 
 文:藤代 冬馬


【SET LIST】
― 第一部 ―
01. DIVE INTO THE MIRROR
02. READY OR NOT
03. PARADISE
04. REVOLVER
05. 月とヴィーナス
06. LOST IN SHADOW
07. INNOCENT
08. MISTY
09. NIGHTMARE
10. SALVAGE
11. トワイライト
12. RESISTANCE
13. MELODY
14. PROGRESS
― 第二部 ―
15. VOYAGE
16. STORM
17. MASQUERADE
18. Thanatos
19. VERMILLION
20. 花とリビドー
21. RAINBOW
22. BABYLON
23. SNOW
24. NOT ALONE
25. GLARE
26. SHINING (IN YOUR HEART)
27. BREAK THE SILENCE
28. Serenade
29. LOTUS
― ENCORE ―
30. REASON
31. STORY
32. CARNAVAL


2014年

■defspiral tour 2014 CARNAVAL awake
■7月4日(金)梅田 Zeela
■7月6日(日)名古屋 HeartLand STUDIO
■7月19日(土)仙台 enn 2nd
■7月21日(月・祝)札幌 COLONY
■7月26日(土)西川口 LIVE HOUSE Hearts
■7月27日(日)横浜 BAYSIS
■8月8日(金)岡山 PEPPERLAND
■8月9日(土)福岡 DRUM SON
■8月23日(土)高田馬場 CLUB PHASE
■8月24日(日)高田馬場 CLUB PHASE

スタンディング¥3,800(税込/D別)
※3歳以上チケット必要
・ローソンチケット(http://l-tike.com/):0570-084-003[Lコード:76558]
・e+:http://eplus.jp
(問)サイレンエンタープライズ 03-3447-8822


■TRANSTIC NERVE復活公演”NEVER END” 開催!!
2014年12月28日(日)
赤坂BLITZ

開場17:00/開演18:00
スタンディング4,500円(税込/D別)
※3歳以上チケット必要

問:DISK GARAGE 050-5533-0888

★チケット:
一般発売日:10月25日(土)
チケット<入場順:A→B→C>
■A番:defspiral 「tour 2014 CARNAVAL awake」公演会場にて販売!!
※先着順ではございません。整理番号シャッフル販売
■B番:オフィシャル先行
受付期間<8月25日(月)~9月1日(月)詳細は後日発表>
■ C番:一般発売

★defspiral★
http://www.defspiral.com/index.php