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2014年04月03日 (木)


<ライヴレポート>★★★THE MICRO HEAD 4N’S★★★EARNEST GAMES -Advent Genius- 2014.3.17 TSUTAYA O-WEST

NEWS - 19:00:00

 キャリアに裏打ちされた確かな実力と、遊び心あふれたパフォーマンスを武器に、2011年の結成から着実にファンベースを広げ、躍進めざましいTHE MICRO HEAD 4N’S。そんな彼らの5カ月連続ワンマンライヴ“EARNEST GAMES”が、早くも3ゲーム目に突入した。今回の副題は“天才降臨”を意味するAdvent Genius。3月はTSUKASA(Dr)の誕生月とあって、パーティーボーイがなにかサプライズを仕掛けてくるのではないかと、フロアにびっしりと集まったファンはいつになく興奮気味。客電が落ちただけで拍手が起き、マイクローンたちの期待の大きさが伝わってくる。

 ダークなSEが流れだすと、下手からTSUKASAがひとりで登場した。ステージを真っ赤に染めた前回のバレンタイン・スペシャルとは対照的に、今回のテーマカラーはホワイトデーにちなんだ白。TSUKASAも今日は、白いベスト姿だ。赤いライトに照らされながら、フルセットのドラムに腰を落ち着け、前ふりなくドラムソロをいきなりぶちかます。意表を突くオープニングと、手数の多いアグレッシヴなドラミングに驚喜するマイクローンたち。

 やがて、聞き覚えのあるリズムパターンが刻まれ、TSUKASAと同じく白の衣装に身を包んだRicky(Vo)、kazuya(G)、SHUN.(G,DJ)、ZERO(B)が颯爽とステージに姿を現すと、そのまま1曲目の“UN-CONTROLLED”へ。会場の熱気が一気に増すが、まだまだ足りないと言わんばかりにZEROとSHUN.がステージ前方で観客を激しく煽る。

 「熱くなろうぜ!」というRickyの呼びかけにマイクローンが一斉に拳を上げてレスポンスし、“GLORIOUS BLAZE”がスタート。Rickyとkazuyaがフロアに向かって手を伸ばすと、大合唱が巻き起こった。SHUN.が髪を振り乱す中、ZEROは軽やかにステップを踏み、観客から黄色い歓声がわく。

 続く“BREAKING OUT AND SHOUT OUT!!!!!”では、攻撃的なサウンドに合わせサーチライトのように照明が激しく飛び交い、会場がヒートアップ。バンドもファンもところせましと跳びまくる。

 「今日は真剣に遊んでいこうぜ!」というRickyの短いMCのあと、焦燥感をあおるSEが流れる。すると、メンバー全員が頭上で大きく手を叩きだし、“I’m like a bird in a cage & U too”が始まった。これまで以上に邪悪でドラマティックになったアレンジが、重く腹に響く。よりインダストリアルなアプローチでダークな世界観が増した“プリズナー”がこれに続き、ミッドテンポのヘヴィネスが炸裂。マイクローンたちがゾンビのように体を折りたたみ、ずぶずぶと音の渦へ沈んでいく。

 一気に5曲をたたみかけ、ようやくMCタイムへ。「“EARNEST GAMES”というタイトルを意識して、衣装でも遊んできましたが、今日はみんな真っ白だね。黒に白のワンポイントだと思っていたけど、今回、kazuyaもTSUKASAも白だし、ZEROくんは髪型がさわやかじゃないですか。結構タイプ♡」とRickyがお姐キャラを押し出し、大きく笑いを誘う。「SHUN.くんのレギンスがすごく気になってるんですけど…」と振ると、SHUN.がレディース物であるがゆえの苦労点を暴露。その後、5月30日に発売される初シングル『EARNEST GAMES』に話が移り、「レコーディングが終わり、カップク…じゃない、カップリング曲もいい感じに仕上がりました。今日はホワイトデー企画ということで、届けちゃおうかな。ちなみに、SHUN.くんの作曲です」とRickyがMCを噛むと、「Rickyとの共作なんで、カップリングをかっぷくのいいふたりで作りました」と、SHUN.がいい間違いにかぶせ、爆笑が巻き起こる。
「終わりに向かって前進していくという意味深な曲です。ライヴタイトルにかけて、ロールプレイゲームに出てくるようなトーンを意識しました。それでは聴いてください」という紹介のあと、暴風と大きな鐘のような音が会場に鳴り響き、“生命の塔”がスタート。美しくも焦燥感をあおる、これまでの楽曲とはまた雰囲気の異なる新曲にすっかり魅了され、体を自然と揺さぶるマイクローンたち。嵐の荒野をさまようような終盤のSEが、そのまま次の“雷鳴”につながるのも心憎い。

 荒涼とした雰囲気を一転させるかのように、優しい鍵盤音が鳴りひびき、静けさの中に激しさが共存する“Calling”へ。透明感のある喨々としたサウンドに聴き入る者もいれば、ステージに向かって大きく手を伸ばす者も。曲終了後もマイクローンたちは余韻に浸り、バンドへ盛大な拍手を送る。

 エレクトロ音が鳴り、通常ならここでDJタイムに突入するところだが、ノイズが響きわたる中、Rickyは背を向けて後方でかがみ、TSUKASAは大きく手を叩き出す。一体どんな新展開が待ちうけているんだろうと思った矢先に、「HELLO MY CLONE」のフレーズがループしはじめた。これまでとは違うエコーの効いたSEにファンが狂喜。ストリングスアレンジメントが美しい間奏ではフロアから大歓声がわきあがり、得も言われぬ一体感がもたらされる。
「マイクローン! 真剣に遊ぼうぜ!!」とRickyがファンを鼓舞させ、さらなる進化を遂げた“EARNEST GAME”がスタート。複雑なリズムパターン、叙情的なギターフレーズ、攻撃的なラップ、美麗コーラスが次々と襲い掛かってくるジェットコースターソングに、観客は拳を振り上げて狂喜する。ステージの縁すれすれまで身を乗り出したZEROが、さらにマイクローンたちを煽っていく。

 まだまだ足りないと言わんばかりに、「もっと、暴れていこうぜ!」とRickyが雄叫びを上げ、ZEROのおどろおどろしい重低音ベースソロが始まる。「もっと声出んだろ! 拳を上げろ!!」とSHUN.がマイクローンたちの野生を奮い立たせ、会場に咆哮がこだましたところで、“MONSTER’S ROAR”へなだれ込んだ。バンドもマイクローンもすっかり野獣と化。休むひまなく“REVERBERATIONS”が続き、激しいヘドバン合戦が繰り広げられる。フロアで髪を振り乱す観客をRickyが繰り返し煽る中、kazuyaとSHUN.はネックを高く持ち上げてギターを弾き殴り、ZEROはフロアにしゃがみ込んで頭を振りまくる。会場がさらにヒートアップしたところで、“Curtain Call”がスタート。静と動の対比が秀逸な楽曲に合わせ、マイクローンたちが手を大きく左右させる。

 TSUKASAのドラムが鳴り響いたあと、kazuyaのエモーショナルなギターが加わり、「一緒に歌いましょう!」と、いよいよ本編ラストの“この先ずっと…”へ。美しいメロディに共鳴するかのように、フロアから次々と手が上がる。Rickyがファンの方へマイクを向けると、割れんばかりの大合唱が巻き起こった。そんなファンへ少しでも近づこうと、Ricky、kazuya、SHUN.、ZEROがステージ前方に躍り出ると、マイクローンの歓喜の声があたりに響き渡り、会場が大きな一体感に包まれる。

 高揚感がマックスに高まったところで、本編が終了。メンバー5人が笑顔でステージを去るや否や、アンコールの声が上がり、続いてTSUKASAへ贈るバースデーソングが始まった。
 何度も繰り返されるその歌に押され、ついにバースデーボーイのTSUKASAがステージに戻ってきた。和装姿で、しかも“舞吠音頭”を歌いながらの登場に、黄色い声が飛び交う。「今回、誕生月の僕をフィーチャーしてもらえるということで、なにをやろうか考えた結果、演歌のショーになってしまいました。DJ nightでおなじみのスナック司の出張編ということで、よろしくお願いします。ただ、次の曲でラストになります」とのMCに、「えーっ」と大声を上げ、本気で悔しがるマイクローンたち。とはいえ、この日のために書き下ろした、オリジナル演歌歌謡曲“まつぽいよ”の初披露であることが知らされ、再び会場は明るい雰囲気に。

「山形弁でまぶしいって意味なんですが、僕の中では思い出がまぶしいということで、15年前の上京物語です。僕たちを応援してくれている家族や友だちの顔を思い出しながら、がんばろうと思える曲なので、みなさんも自分に当てはめてみて、ぜひ聴いてください」と曲紹介をしたあと、「サビの“まーつぽい、ぽい、ぽい、ぽい”の部分で、みなさんも“ぽい、ぽい、ぽい”と言って手を振ってください。これをやると感極まるんで」と、曲への参加をうながす。イントロが一度流れだすも、「すみません、もうひとつ言うのを忘れてました。今の“タンタラララ、タンタンタン♪”のイントロのところで、某有名演歌歌手さんみたいに、“つ・か・さ!”ってコールをやってください」とリクエストし、全員で練習までするなど、曲が始まる前から大盛り上がりに。本番のコール、手拍子、手振りのすべてが、今回が初めてとは到底思えないほど、完璧な仕上がりだった(笑)。

 すると、白いTシャツに着替えたメンバー4人が、下手から拍手をしながら登場。SHUN.が「横か
ら観ていて、ドラムを叩いているときより楽しそうだったけど、どうだった?」と感想を求めると、「気持ちよかったです!」とTSUKASA。Rickyも「フリの感じとか、演歌の中にヴィジュアル系が入ったハイブリットな感じで、よかったよね。演歌ワンマンが見えたもん。やったらいいじゃん」と絶賛する。ノリで言った冗談かと思いきや、「わたくしTSUKASA、演歌歌謡曲でこれからソロ活動を始めたいと思います」と、まさかの重大発表が続き、会場は騒然。事態を収拾するように、リーダーのkazuyaがことの経緯を説明する。「一昨年くらいにTSUKASAから、演歌が大好きで、その道に進みたいという夢を持っていたって話を聞いたんですけど、人生1回だけなんだし、夢をあきらめずにやってみればいいじゃんって言ったんです。もちろんバンドも大切だけど、個々の人生を豊かにすることも大事だと思っているので、いろんな人に相談したりしながら、1年がかりでここまでこぎつけました。僕も裏方としてお手伝いしていきたいと思っています」とkazuya。「6月8日、神奈川県相模原市民会館で行われる半田浩二さんのコンサートにゲストとして出演し、“ぽい、ぽい、ぽい”をやってくるので、興味ある方は僕のことを笑いにきてください」とTSUKASAが補足する。

 あらためて、全員でTSUKASAへバースデーソングを贈ったあと、「告知があるみたいだから、それを読んで」とTSUKASAに紙を渡すRicky。読もうにも白紙で、TSUKASAが戸惑いをみせると、会場が暗転し、TSUKASAにピンスポが当たる。すると、唱歌“故郷(ふるさと)”のオルゴールヴァージョンに続き、「誕生日おめでとうございます。ライヴの成功を願っております」というメッセージが流れる。ニコ生のマイホチャンネルで話題になったため、マイクローンの多くはこれが、ZEROの計らいで実現したTSUKASAの父親から電話でもらったコメントであることをわかっていたが、肝心のTSUKASAは「昭和のラジオですか?」と天然ぶりを発揮。「演歌を歌うときもTSUKASAの名前でいくの?」というRickyの問いに、「今、最上川司か芋煮込司かで悩んでいます」とボケるサービス精神も垣間みせる。

 TSUKASAが着替えにいっているあいだも、リッキー&司の未来や、残りのメンバーは芋煮込司のバックダンサー、ぽいぽいダンサーズになる計画などが語られ、ステージからもフロアからも笑いが絶えない。
 TSUKASAがステージに戻ったところで、再びメンバーのファッションチェックに。「この白いTシャツを着ていると土木作業員に見えると、ZEROくんに言われてしまいました」と、Rickyは自虐ネタを披露。白Tシャツは乳首が透けるだの、ZEROとSHUN.のエロトークを経て、ついにアンコールへ突入した。
「ワンマンは成長できる場所。ここでしかできない一体感をみんなで作っていきたい。まだ行けるか、マイクローン? みんなでタオルを振り回して、全員で楽しいライヴを作っていきましょう」とRickyが熱く語ると、頭上のミラーボールが回りだした。「Dance with me!! つ・か・さ!」のコールで、アップテンポなダンスビートが刻まれ、“I surrender”がスタート。するとタオルが空を舞い、マイクローンたちが一斉にジャンプ! 会場は一気にダンスフロアと化した。

 最後の“White Soul”では、さわやかなポップチューンに合わせ、跳びはねたり、手を大きく振ったり、思い思いの形でライヴを全力で楽しむマイクローンたち。驚きと変化に富んだ勢いのあるパフォーマンスをもっと観たいと、終演後もアンコールを求める声と拍手が止まなかったことは、言うまでもないだろう。
 -Damned parts shit “Key”-と題され、黒がテーマとなっている4月21日開催の4ゲーム目では、SHUN.の誕生日を祝す断髪式が予定されており、ZEROが初めて作詞作曲した新曲の初披露も期待できそうだ。また、5月30日のファイナル公演は、バンド初のシングル『EARNEST GAME』の記念すべき発売日。変化を恐れず、思いもよらない大胆な試みでファンを驚かすTHE MICRO HEAD 4N’Sの快進撃は、まだまだ続くに違いない。終演前にRickyが宣言したとおり、4月、5月のワンマンでは、これまで以上にすばらしい、サプライズに満ちたライヴを見せてくれるはずだ。

(TEXT:権田アスカ / PHOTO:土屋 誠)


●4月21日(月) TUSTAYA O-WEST    -Damned parts shit “Key”-

OPEN 19:00 / START19:30
TICKET 4,500 DRINK別

SHUN. BIRTHDAY &断髪式!!!(あのロン毛がついに…)
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●5月30日(金) TUSTAYA O-WEST    -the FINAL GAME-

OPEN 19:00 / START19:30
TICKET 4,500 DRINK別

会場にて  EARNEST GAME 発売!!!
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★☆TSUTAYA  O-WEST での 4公演参加者には未発表音源プレゼント!!!☆★

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【チケット一般販売】
各公演:チケット¥4,500 DRINK別

★チケット一般販売:

●4月21日(月) -Damned parts shit “Key”-
3月21日より受付開始!
・イープラス http://eplis.jp/ ※ご購入はこちら→http://bit.ly/1hxjgAr
・ローソンチケット 0570-084-003 (L:73320)
・チケットぴあ 0570-02-9999 (P:217-833)

●5月30日(金) -the FINAL GAME-
4月26日より受付開始!
・イープラス http://eplis.jp/ ※ご購入はこちら→http://bit.ly/1gJ9pVq
・ローソンチケット 0570-084-003 (L:73321)
・チケットぴあ 0570-02-9999 (P:217-835)

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