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2014年02月07日 (金)


<ライヴレポート>★★★THE MICRO HEAD 4N’S★★★EARNEST GAMES – Smart phone members only -2014.1.17 Shinjuku MARZ

NEWS - 11:30:00

 2011年夏の結成以来、ツアーやイベント出演を重ね、類稀なライヴバンドとして急成長を遂げたTHE MICRO HEAD 4N’S。新年一発目のライヴは、5ヵ月連続ワンマンの第一弾で、これまでバンドを支えてきたコアファンに向けたスマホ会員限定ライヴだ。この日のテーマはずばり、“90年代V系”。BGMはLUNA SEAやROUAGE、PENICILLINと、プレイリストも徹底している。お気に入りの曲がかかると歌ったり、手センをしたり、開演前から思い思いに楽しむクローンたち。

 そんな中、FANATIC◇CRISISの“Love Me”がかかると、うれしさのあまり会場からどよめきが起きた。曲がエンディングに差し掛かったところでSEが響き渡り、客電が落ちる。すると、ステージを覆っていた幕が開き、ついにメンバーが姿を現した。バンドはこの日のためだけに、テーマに合わせた衣装を原宿・竹下通りで買い揃えたそうだが、金髪のRicky(Vo)はきらびやかなロングコートをはおって手にはグローヴ、kazuya(G)はシックなフリルブラウス、SHUN.(G,DJ)は極悪系のカラスマスク、ZERO(B)はミニスカート&網タイツ、TSUKASA(Dr)はスタイリッシュな黒シャツ&白ベストという出で立ち。全員、いつも以上に髪を立たせ、メイクも濃い目だ。

 5人のナルシスティックなポーズに釘付けになる中、1曲目の“雷鳴”がスタート。いつもなら大歓声があがるところだが、この日はSEから1曲目の終わりまでは写真撮影がOKとあって、観客が一斉にスマホを構える。できるだけ近くでメンバーの姿を写真におさめようと人が押し寄せ、フロア前方はまったく動きがとれないほど、すし詰め状態だ。

 撮影タイムが終わり、Rickyの「オマエら、暴れていけるか?」のシャウトから、“Curtain Call”へ。オープニングで暴れられなかったぶん、普段以上のハイテンションで観客がステージにかぶりつく。続く“I’m like a bird in a cage & U too”では、kazuya、ZERO、TSUKASAが頭上で手を大きく叩き、フロアを煽りはじめた。興奮が高まったマイクローンは、SHUN.のヘヴィなリフにヘドバンで応酬。曲が終わったあとも、ファンの奇声が止まらない。

 「やってまいりました、2014年――新しいTHE MICRO HEAD 4N’S…」と、キメ顔のRickyが90年代V系バンドを意識した低い声色でMCをはじめると、フロアのあちこちから笑い声が漏れ聞こえる。「コイツら、完全になめてますよ、SHUN.さん…」「…ころすよ!?」の、いつもの流れに、さらに大きな笑いが巻き起こった。

 会場がいい感じに温まったところで、新曲“プリズナー(仮)”に。じわじわ攻め立てられるようなメロディに合わせて、クローンが一斉に両手をクロスさせ体を折りたたむ。次の“UN-CONTROLLED”ではアグレッシヴさがさらに増し、kazuyaとSHUN.がモニターに足を乗せてフロアを煽る。青い照明の下、一心不乱に頭を振る観客たち。あたりは濃密な熱気に満たされる。すると、ほてった体を優しくクールダウンさせるかのように鍵盤音が鳴り響き、“Calling”がスタート。誰もがその美しいメロディとRickyの美声に引き込まれていく。

 すると、リズム隊ふたりを残してRicky、kazuya、SHUN.の3人が袖に引っ込み、TSUKASAのドラムソロが始まった。ストイックなまでに攻撃的なドラミングがフロアを伝って腰に響く。ZEROがステージ前面で観客を激しく煽ると、クローンたちがメロイックサインを高く掲げる。重低音の音圧に襲われたのも束の間、SHUN.が再びステージに戻り、「叫べ、こぶしをあげろっ!」とファンを挑発。“MONSTER’S ROAR”でフロアもステージも一気に野獣化した。

 まだ息があがった状態で、2度目のMCタイムに突入。「そろそろ限界を感じてきた…」と、Rickyは地声で話しはじめる。「最近、THE MICRO HEAD 4N’Sのライヴで僕、DJをやらせてもらってるんですけど、90年代はDJタイムってなかったんじゃね?」というSHUN.のフリに、「ジュリアナ・トーキョー♪ ディスコォー!!」と切り返すRicky。「その声、V系っていうより、渡部篤郎」と突っ込まれたSHUN.は、「最初、カラスマスクをつけてたけど、ふなっしーみたいにペコペコして死にそうだった」とカミングアウト(笑)。

 今回はスマホ会員限定とあり、「普段はSHUN.、kazuya、ZEROの3人で行っているDJセッションもアットホームにやることにした」と、RickyとTSUKASAも“特別講師”として参加し、ファンにフリを伝授することに。「声が欲しい!」「ここでタオルを持ちましょう!」「はい、振るよ!」と丁寧な指導で、クローンたちはすぐにフリをマスター。メンバーも観客も楽しそうにあたりを跳びまわり、ステージとフロアの垣根が完全に取り払われる。

 Ricky & TSUKASAのダンスショーが終わり、ライヴは後半戦へ。昨年披露されたときからさらに進化した新曲“EARNEST GAMES(仮)”では、kazuyaのギターが大炸裂。フロアはヘドバンの嵐に。その勢いのまま“BREAKING OUT & SHOUT OUT!!!!!”へなだれこむ。エクステを振り乱しながらところせましとステップを踏み、ステージを舞うZERO。「この反響を世界に広めるぜ!」と始まった“REVERBERATIONS”では、観客のジャンプでフロアが大きく揺れる。数回にわたって繰り広げられた激しいヘドバン合戦は、圧巻の光景だった。その一体感と高揚感にしばらくひたっていたかったが、はやくも本編ラストの“HELLO MY CLONE”に。「オレたちの原点、いくぜ!」というシャウトと共に、激情と美旋律が交錯。一気に11曲をたたみかけたバンドは、「今年も一緒に暴れていこうぜ!」とファンにメッセージを投げ、笑顔でステージを去っていく。

 10数分にも及ぶファンの熱烈なアンコールにこたえ、メンバー5人が90年代V系衣装を脱ぎ、この日限定発売されたヴァイオレットのバンドTシャツ姿で登場。SHUN.だけがライヴ冒頭で着用していたカラスマスクを再びつけて現れるも、音がこもってなにを話しているかわからない(笑)。そんなSHUN.を見て、「今年は挑戦の年だね。衣装もだし、THE MICRO HEAD 4N’Sでいろんな試みをやっていきたい」とRickyが新年の抱負を語る。「今日は新年一発目のライヴだし、ここにいるスマフォ会員と家族みたいにワイワイと、なにか正月っぽいことをやりたいな、と! さて、正月といえば、なんですか?」というフリに、「福袋」ではなく「福引き!」と元気よくこたえるTSUKASA。その天然っぷりに、自然と会場の雰囲気が和む。その後、SHUN.が「“えっ?”ってやつから、“おっ!”ってやつまで12、13個用意した」という福袋の紹介をはじめ、整理番号が書かれたチケットの半券をメンバーが抽選で順に選ぶことに。ヘッドホン、スティック、ピック、アクセサリー、コート、タンクトップ、ジャージなど、メンバー愛用の高価な私物や貴重な衣装が多い中、Rickyはソロ作のCDやTシャツ、TSUKASAはリモコンなしのDVDプレイヤーやイラスト原画などもプレゼント。

 TSUKASAが「すばらしい数字が出ました、シックスナイン!」とはしゃいだあとは、話がヘンな方向に。「白ジャージは女の子的には大変かもしれないですけど…」とZEROが言うと、「リズム隊、卑猥じゃねぇ?」とSHUN.が反応し、なぜか「ゲス野郎♡」と喜ぶTSUKASA。「ファンデーションとかついて大変かなって、SHUN.さん、なんのことだと思ったんですか」「…ころすよ!?」と、またしてもいつもの流れに(笑)。

 愛用品にまつわるエピソードが語られたあと、話題は今回の衣装に関するテーマと90年代の思い出に移る。青山や六本木のバーテンダー風と言われ、「いらっしゃいませ」と切り替えしたkazuyaは、20歳のころは今日と同じような格好をしていたと、FANATIC◇CRISIS時代について触れる。「おしゃれでカッコいい」と言われたTSUKASAは、印刷屋で働いていた90年代当時の自分を振り返った。「女の子みたいでかわいい」と絶賛されたZEROは、90年代は地元でドレスを着てライヴをやっていたという話を、メンバーの中でいちばん90年代風だったと評判のSHUN.姐は、「X初期のhideさん風にして」とヘアメイクさんにお願いしたものの、歌舞伎町で恥ずかしい思いをした話などを披露。昨年末、トークライヴのゲームで負けたSHUN.は、2月から5月に開催される“EARNEST GAMES”4公演のいずれかで物販に立つことをあらためて発表する。

 抽選会が終わると、「そういうわけで、みなさんにはまだまだ、音楽を届けようと思ってます。まだいけますか?」という言葉で、Rickyはファンをアンコール1曲目の“GLORIOUS BLAZE”へと導く。ラップパートにも美麗コーラスにも、手を大きく広げて喜びを表すマイクローンたち。4人がステージ前面に並び立ってマイクローンを煽りまくると、「タオル振り回していけよ!」というRickyの声で、“I surrender”に突入。kazuyaとSHUN.が激しく頭を振り乱し、ZEROがあたりを飛び跳ねる中、TSUKASAがドラムセットを降りて、ステージ前方に出てくる。「あけましておめでとう! みんな盛り上がってるか? 景気づけに1曲歌うぞ!」と、アゲアゲのダンスチューンとコブシの効いた演歌の、異色コラボレーションが実現。Rickyがそれに合わせ、ロングコートの裾を振って舞い乱れる。

 「今年もガンガン、ワンマンをやります。対バンにも出ていきます。最初はバラバラのバンドにいたオレたちだけど、今年で3年目。今では立派な、ひとつのバンドになったと思います。メンバーみんな、めちゃくちゃ仲良しです。そんな僕たちを支えてくれるクローンのみなさん、これからも応援よろしくお願いします! 最高の笑顔を残してください。最後にこの曲を届けます。オレたちもひとつになるから、オマエらもひとつになれよ!」と、kazuyaの優しいギターで始まる“フォトグラフ”へ。SHUN.とZEROがふざけながら顔をのぞき合い、kazuyaとRickyが向かい合ってプレイする中、背後で見守るTSUKASAも満面の笑みだ。そんな5人の姿を見て、手を横に大きく振る観客。Rickyがマイクをフロアに向けると、クローンたちがコーラスを大合唱。会場にいた全員が1枚のフォトフレームにおさまるような、見事な一体感だった。

 最後の最後に、5人がステージ前方に並んでメンバー紹介。2014年、最高のスタートを切った達成感からか、全員が笑顔だ。「まだまだカッコいいバンドになるから、よろしく!」とフロアに手を振るメンバーに、拍手をおくりつづけるクローンたち。幕が引かれても、歓声はなかなか鳴り止まなかった。アットホームな雰囲気の中、バンドと共に新年会気分を味わった最高のひとときを名残惜しんでいたのかもしれない。

 福袋が当たらなかったファンも、帰り際にお年玉プレゼントのリングノートと生写真を受け取り、再び笑顔に。今回、残念ながらチケットが入手できなかったクローンたちにも、“EARNEST GAMES”連続4公演のお楽しみが待っている。初回2月17日はバレンタイン特別企画、3月17日はTSUKASAの誕生日スペシャルショー、4月21日はSHUN.の誕生日&噂の断髪式、5月30日のファイナル公演は新音源『EARNEST GAME』の発売日。こうしたワンマンライヴ以外にも、DJイベントほか、スペシャル企画が目白押しだ。THE MICRO HEAD 4N’Sは、2014年も暴れまくってくれるに違いない。

テキスト 権田アスカ
写真    土屋誠

 ———-EARNEST GAMES———–

●2/17(月) TUSTAYA O-WEST -Pledge of Love-
OPEN 19:00 / START19:30
TICKET 4,500 DRINK別

バレンタイン特別企画!!!! 逆チョコプレゼントあり!!??

●3/17(月) TUSTAYA O-WEST -Advent Genius-
OPEN 19:00 / START19:30
TICKET 4,500 DRINK別

TSUKASA BIRTHDAY & WHITEDAY!!(TSUKASA on stage show??)

●4/21(月) TUSTAYA O-WEST -Damned parts shit “Key”-
OPEN 19:00 / START19:30
TICKET 4,500 DRINK別

SHUN. BIRTHDAY &断髪式!!!(あのロン毛がついに…)

●5/30(金) TUSTAYA O-WEST -the FINAL GAME-
OPEN 19:00 / START19:30
TICKET 4,500 DRINK別

会場にて EARNEST GAME 発売!!!

TSUTAYA O-WEST での 4公演参加者には未発表音源プレゼント!!!

【チケット一般販売】
1月18日より受付開始!
●2/17(月) -Pledge of Love-
[イープラス]http://eplis.jp/
[ローソンチケット]0570-084-003(73315)
[チケットぴあ]0570-02-9999(P:217-831)

2月22日より受付開始!
●3/17(月) -Advent Genius-
[イープラス]http://eplis.jp/
[ローソンチケット]0570-084-005(L:73319)
[チケットぴあ]0570-02-9999(P:217-832)

3月21日より受付開始!
●4/21(月) -Damned parts shit “Key”-
[イープラス]http://eplis.jp/
[ローソンチケット]0570-084-003(L:73320)
[チケットぴあ]0570-02-9999(P:217-833)

4月26日より受付開始!
●5/30(金) -the FINAL GAME-
[イープラス]http://eplis.jp/
[ローソンチケット]0570-084-003(L:73321)
[チケットぴあ]0570-02-9999(P:217-835)

問い合わせ:DISK GARAGE 050-5533-0888 平日12:00~19:00

★THE MICRO HEAD 4N’S★
http://themicrohead4ns.jp/