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2013年12月13日 (金)


<ライヴレポート>★★★METEOROID★★★2013年12月08日(日)渋谷REX…『GEMINI PROGRAM』~1st program~『創造へのアルゴリズム』

NEWS - 12:00:00

2014年度のMETEOROIDの躍進を担うプロジェクトとして、2013年12月よりスタートした『GEMINI PROGRAM』。その第一弾となった「『GEMINI PROGRAM』~1st program~『創造へのアルゴリズム』」が、12月8日に渋谷REXを舞台に開催になった。この日のチケット代は0円。つまり,FREE LIVEとして実施された。

ライブは、METEOROIDの1stシングルのC/W曲『STARGAZER』から幕を開けた。「飛べ!!」。GENKIの声を合図に、会場中の人たちが、気持ち揺さぶる躍動的なリズムに乗せ、一斉に跳び跳ね出した。冒頭から場内は、右手振り上げ、その場で思いきり騒ぎだした観客たちによって熱狂が描き出されていた。
 ♪シュビドゥバ×2!!♪。最新シングル『ドラキュラ』の演奏が作り上げた、性急なデジタル・ビートと荒ぶる激烈ギター・サウンドの融合。会場中の人たちが、轟音サイバー・ビートに身を任せ、思いきりタオル振りまわし、狂熱の渦の中へ飛び込んでゆく。一度生まれた熱狂は落ちることなく、ただただ高まってゆくのみ。そのヒートアップした風景がMETEOROIDにはとても似合う。

「全員で、これまでのMETEOROIDのライブには無かった手拍子でもやってみようか!!

ロックンロールなビートに乗せ、手拍子を通して観客たちを煽り出したMETEOROIDのメンバーたち。続いて演奏した、ベースのralの手による新曲の『DOKU-SOW』では、ヘヴィ&グラインドなロックンロール・ナンバーを提示。激しく疾走するビートの上で、GENKIが荒々しく攻めるよう唄いかけた。その姿勢に、自然と感情も掻きむしられてゆく。途中、転調で静かな凪の表情を魅せるところも、一筋縄ではいかない彼ららしさ。METEOROIDの中へ新たに生まれた激烈かつデジタルなハード&ロックンロールなスタイルは、これからも嬉しいライブの武器になっていきそうだ。

「今日は新曲のオンパレード!!好きなように暴れて帰ってください」
とても雄大なグルーブだ。でも同時に、ヘヴィなギター・サウンドが感情へグサグサと痛く突き刺さってきた。スケールあふれた演奏の上で流れ出した、GENKIの美しくも朗々とした歌声と心を打つメロディー。なんて刹那く胸掻きむしる歌なんだ。METEOROIDが新曲として提示した、『Pledge』。広い会場で流れるほどに胸をグッと打つ楽曲の誕生によって、彼らがとても大きな視点でバンドの未来図を描いていることを実感。この曲が似合う風景を、今後どんな場面で、どんな風に彼らが描いてくれるのか楽しみになってきた。

奏でられた荘厳な調べ。今にも感情壊れそうな声色のもと、切々とした歌を届けてきたGENKI。『BALLADE』と題した通り、その歌と演奏に触れていると、心がギュッと痛く、切なくつかまれた気持ちになってゆく。弦やピアノの音色も組み込んだスケール広がる調べ。その波紋の上で嘆くように歌うGENKI。触れているうちに、どんどん会場の風景がセピアな色に変わってゆく気分だった。
一転、ヘヴィボムなサウンドが叩き出された。「頭!!」。感情を激しく掻き立てる激烈な演奏に身を預け、誰もが暴れの風景へ身を投じてゆく。が、歌に入ったとたん、楽曲は静寂の景観を描きだした。とてもメッセッージ性の強い『リトルボーイ』。語り部の役割も担ったGENKIの歌。その歌の作り上げる景色を、荒ぶりながら彩ってゆく演奏陣。なんて気持ちを痛くときめかせてくれる楽曲と演奏なんだ。METEOROIDがこの歌を大切に大切に育み続けている理由を、生の演奏を通すことで改めて実感させられた。

 切々としたエレピの演奏。その調べのみを背に、じっくり、じんわりと、一人『桃源郷』を唄いだしたGENKI。哀切な旋律に身を預け、揺れる感情の鼓動に沿って、哀切に、でも、大らかな表情を持ってGENKIは唄いかけてきた。ただただ感情を熱く体感的に揺さぶるだけがMETEOROIDではない。心を感動や感涙で揺さぶる姿も、これからのMETEOROIDを形作るうえでの大きな魅力や武器になってゆく。その嬉しい予感を、この日の『桃源郷』を通した演奏が物語っていた。

美しい表情をふたたび塗り替えるように始まったのが、雷鳴のようなTomoyaによるドラム・ソロ。さらに、ドラム演奏を通した観客たちとのコール&レスポンス。その演奏に絡み出した、ralの重くうねるベースのリフ。身体の奥底にズンズン響き渡るTomoyaとralのセッションが、ふたたび観客たちの感情に荒ぶる火を付け出した。

轟き出したブラストビートとヘヴィグルーヴなベースの演奏。けたたましいデジタルビートと歪んだギターの調べが重なり出すや、演奏は『Mr.famous』ヘ。熱気と狂気を放った『Mr.famous』を通し、METEOROIDは会場中を、ヘヴィ&グラインドな音へ狂喜してゆく風景に塗りつぶしていった。
 ヘヴィ/グランジな演奏と刹那な歌が狂乱の渦を導き出した『いばら姫』。歌が耳心地好いのに、演奏が荒々しいからこそ、歌に耳を傾けつつも、身体は自然と揺れ続けていく。心と身体両面を刺激してゆく手腕は、さすがだ。

 ライブも終盤戦へ。緩急多彩な表情を描写。歌始まりの『I FEEL BLUE』を通した、歌を胸にしっかり届けてゆく姿勢。この楽曲も、ライブハウスという空間を飛び越え、大きな会場で響かせるほどに熱狂と感動を胸に抱ける楽曲へと成長しそうだ。
ワイルドなサイバー・ビートが炸裂。本編最後は、高揚した歌と歪みを上げた演奏が激しく絡み合い躍りだす、2ndシングル『BALLERINA』へ。♪まわるまわる♪の歌詞ではないが、大勢の観客たちが、その場で思いきりまわりながら跳び跳ね、熱狂と興奮に満ちあふれた舞踏会を作りあげていった。

 アンコール前、舞台上に現れたスクリーン。そこに映し出されたのは、「METEOROID TV」。中では、METEOROIDのHISTORYを追いかけつつ、ここで本日解禁のニュースとして、『3rd program』について発表された。それが「4月2日(水)の4rhシングルの発売」と「4月13日(日)渋谷REXを舞台にした主催ライブの実施」という話題だった。

 「この曲で、これからもMETEOROIDとお前たちでいい景色を見ていきたいと思います。いこうぜー!!

アンコールでは、GENKIの手による新曲の『desperado』を演奏。気持ちを荒ぶりながらも高揚させてゆく激烈アッパーな歌物楽曲の登場は、これからのMETEOROIDのライブでも、熱狂を生み出すうえでの嬉しい武器になりそうだ。

「おいREX!!お前ら、 全力で来いよ!!」。最後は、拳振り上げ頭振り乱し熱狂せずにはいれない『この愛を手放せば自由だろう』を演奏。サビ歌で感情が熱く昂りながら。同時に、熱狂と興奮の渦の中へ嬉しく溺れてゆける、この歌。煽りの部分でも、何度も何度も熱狂のコール&レスポンスを繰り広げていたように、興奮した声はズッと高まり続けっぱなしだった。まさに、今のMETEOROIDのライブを彩るうえで欠かせない楽曲だ。

止まない熱狂の声。ふたたび舞台上に現れたメンバーたち。「まだ演ってない曲があるよな」「この1年間、METEOROIDはこの曲に助けられてきた。みんなも歌ってくれるかい?!」「歌って欲しいけど、グチャグチャの顔になって暴れてくれるかい?!」。最後に演奏したのが、METEOROIDの1stシングル作であり、バンドの顔とも言える『DIVER』。この日は、ピアノ演奏も加えた形で披露。冒頭から、徹底した煽りの表情を描き出したMETEOROID。『DIVER』の演奏自体、いつも以上にエナジーを満載していたこともあって、会場中が思いきりヒートアップ。熱に浮かされた、最高の幸せと興奮と絶叫に満ち満ちた空間がそこには作り出されていた。このマッドなパーティこそ、METEOROIDのライブの真骨頂だ!!
 この日は、エレピも演奏に加わったことから、『DIVER』の大サビ前に、美しくも静謐なピアノの音色のみを背にGENKIが切々と唄いあげゆく場面も登場。終いには、アカペラでサビ歌を熱唱してゆく姿までGENKIは魅せてくれた。楽曲の中へ、さらに際立ったメリハリを組み込んだことで、これまで以上に『DIVER』が、胸打つ熱狂と感涙呼び起こす楽曲として、胸に、火照った身体に刻まれたのは間違いない。ふたたび転調後に生み出された熱狂が、その答えを物語っていた。

             
この日『3rd program』として発表された、「4月2日(水)の4rhシングルの発売」と「4月13日(日)渋谷REXを舞台にした主催ライブ」の実施。このprogramは第6弾まで実施。来年以降も次々とメニューを発表しては、実行されていくことだろう。
まずは、2月11日(火祝)に渋谷REXで開催になる「『GEMINI PROGRAM』~2nd program~1st Anniversary ONEMAN LIVE 『-120兆のパラドックス-』」へ、熱い視線を向けようじゃないか。

TEXT:長澤智典


●METEOROID HP
http://meteoroid-web.com/

●『GEMINI PROGRAM-3rd program-』
「4月2日(水)の4rhシングルの発売決定!!

●「4月13日(日)渋谷REXを舞台にした主催ライブ決定!!


SET LIST

『STARGAZER』
『ドラキュラ』
『DOKU-SOW』
『Pledge』
『BALLADE』
『リトルボーイ』
『桃源郷』
『Mr.famous』
『いばら姫』
『I FEEL BLUE』
『BALLERINA』

-ENCORE-
『desperado』
『この愛を手放せば自由だろう』

-ENCORE 2-
『DIVER』

PHOTO:片倉孝