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2017年08月07日 (月)


【ライヴレポート】<ギャロ無料単独公演 『SHIBUYA BLACK CIRCUS-RINASCIMENTO-』>2017年8月2日(水)渋谷O-Crest

REPORT - 16:56:02

 先にギャロの最新ニュースをお届けしよう。ギャロは、11月より全国ツアー「Autumn Stakes」に参加。さらに、このツアーへ参加してくれた(ツアーの半券を手にした)人たちを対象に、ギャロは12月8日に池袋サイバーで今年最後となるワンマン公演『黒鶏現象-GALLOMENON-』を行う。

 

9月以降のギャロは地下活動へ突入。年内のライブは、11月のツアーのみと決めている。そのツアーへ参加した人たちを対象にした12月8日のワンマンというプレゼントもあるとはいえ、年内のライブ本数は限られている。だからこそ、数少ない機会をしっかり楽しんでもらいたい。一連のライブについて、ギャロのリーダーのカエデが、以下のようにコメントを届けてくれた。

 

 

「色んな人との絆を感じた今年。皆んなで話をしててやっぱりワンマンで今年を締めくくれたらいい、そんな声がキッカケです。なので、今年の締めくくりと思っていたツアーに居合わせてくれた方なら誰でも歓迎します。対バンを観に来てた人でも。誰でもご招待です。歓迎です。ツアーの熱とワンマンの熱、相乗効果でギャロの地下活動明け、盛り上げていきますので宜しくお願いします。」(カエデ)

 

 

 先に最新情報を届けたが、以下に、8月2日のライブの模様をお伝えしよう。

 

 

 

渋谷のライブハウス5会場を舞台に、各回ごとにテーマを掲げたステージを描きサーキットした単独公演シリーズ「SHIBUYA BLACK CIRCUS」。同シリーズも8月2日に渋谷O-Crestで行った「ギャロ無料単独公演 『SHIBUYA BLACK CIRCUS-RINASCIMENTO-』」でファイナルを迎えた。最後は、なんと無料公演として実施。会場に詰めかけた観客たちは、手に白い皿と銀の匙(スプーン)を手に、始まりのときをお腹を空かせて待っていた。

 

 

メンバーの登場に合わせ、観客たちが一斉に匙を皿へ打ちつけてゆく。場内に響く「おねだり」の音。ライブが始まったとたん、その響きは絶叫へ変わってゆく。ジョジョの「腹減ったなぁ」の声を合図に楽曲は『無題』へ。激しく煽る姿勢へ戦いを挑むように、早くも場内は大きく揺れる頭の波に支配されていた。今宵のライブも、最初から感情のレッドゾーンを超える勢いだ。

 

熱い手拍子が炸裂。暴れたい観客たちの感情を熱く揺らすように、ギャロはハード&グルーヴィな『死神-THANATOS-』をプレゼント。サビではフロアーに巨大なモッシュ空間が誕生。大勢の人たちが理性のスイッチをOFFにし、騒ぎ祭っていた。

 

「最後まで堕ちようぜ」、絶叫と熱狂の渦へ巻き込むように、ギャロは『ALICE IN WORLD’S END』を突き付けた。破壊的な衝動を携えた音がゴリゴリ身体へ押し迫ってゆく。その気迫に負けまいと拳を突き出す観客たち。まだ序盤の段階だ。でもフロアーには、汗を引き出す熱が籠もり始めていた。

 

 

「今回もギャロ史上マニアックな1日になると思います。何年ぶりかで演奏する曲もあるので、最後まで楽しんでください。さぁ、次の扉を開けてみましょう」

 

 

ジョジョの声を合図に開いた扉は、怪しげな夢魔の空間?!。黒い幻惑の世界へ心を導き堕とすように『東京破廉恥大サーカス-新世界-』が炸裂。彼らが連れ出したのは、神経をチクチク刺激する痛みを持った黒い世界。 妖しさも抱いているせいか、激しく唸る音の中へ嬉しい微睡みも覚えていた。

 

観客たちが一斉に左右へステップを踏み出した。『SNOW WHITE AND THE THIRTEEN RxPISTS』が作り出した闇の中のカルナバル。実際に少ない照明の中、身体と気持ちを揺らす音に誘われ、大勢の人たちが闇に紛れて踊り、はしゃいでいた。演奏が進むごとに踊る輪は大きく広がり、最後には会場中の人たちが、その輪へ参加していた。続くダークホラーな『BOUTIQUE BEELZEBUB』でギャロは、黒く躍動するビートを打ち鳴らし、観客たちを上へ上へと跳ねさせていった。

 

「全部俺たちに食わせてくれ、いいか!!」、ヒステリックでサイコなビートが炸裂するのを合図に、会場中の人たちが一斉に頭を振りだした。サビでは、雄叫び飛び交う祭りビートに合わせ、観客たちがモッシュをしながらぐちゃぐちゃにまみれてゆく。ジョジョと観客たちによる絶叫のコール&レスポンスが飛び交った『ALICE IN DEAD END』。刺激を感じたら騒ぎ狂え。大勢の人たちと一緒に熱狂してこそ、それが忘れたくない快楽になる。

 

 

カエデの猛々しいドラムビートとアンディの重く唸るベースが絡むと同時に、艶かしくも妖しい色気を漂わせ『詐欺師』が流れだした。大勢の人たちが心を淫らに惑わす歌に、身体の奥底から沸き上がる恍惚へ顔を火照らせ、気持ちを濡らしていた。さぁ、ここからは微睡みの世界の始まりだ。

 

意識を赤い血の絵の具で塗るように、『調教師』が理性を淫らに染め上げてゆく。刺激的な演奏に、観客たちは激しく身体を揺らし興奮へ溺れてゆく。『夢葬』を通した、ヒステリックでアバンギャルドな夢魔の宴。突き刺す演奏に合わせ、大勢の人たちが2ステップを踏み、快楽に溺れ無邪気にはしゃいでゆく。騒げばいい、身体を折り畳めばいい、煽動する演奏に合わせ2ステップを踏みながら踊り狂えばいい。それが、何よりも楽しいんだもの。

 

 

ワジョウの野太いギターの音へ、ノヴの淫らな旋律が絡みつく。ギャロが『阿片』を通し観客たちを連れ出したのは、意識をトリップさせる心地好い微睡みの世界。気持ち蕩ける演奏へ、素直に身を任せたい。酩酊にも近い、歌と音に酔う心地好さがとても気持ちいい。演奏は、ダークなディスコロック『朱いピアノ線』へ。ギャロは観客たちをディープな闇空間へ引っ張ってゆく。とてもマニアックな表情だ。でも、ドープな歌や音から耳が離れなかった。身体をゆっくり揺らしながらも、意識と視線を舞台上から離したくはなかった。

 

一気に駆けだした演奏。でも、その音色はだいぶ螺子曲がっている。ジェットコースターに乗ったら、思った以上に横揺れし激しく悪酔いしたような。でも、その刺激が忘れられない快楽へ変わるように、ギャロは『道化師』を演奏。けっしてノリやすい曲ではないが、何時しか会場中の人たちがヘドバンに興じていたのも、本能の現れか。

 

 

「お前たちをグシャグシャに堕としてやるよ」。ハード&グルーヴィなシェイクナンバー『黒鶏論-破壊編-』に合わせ、観客たちが一斉に頭を振り出した。後半戦へ向けギャロは、ふたたび身体や意識を激しく揺さぶる楽曲を通し、場内へ騒ぎ祭る空間を描き出した。腕をクロスし叩く振りも飛び出した『男娼バレリーナ』。歪み歪んだ音の上でアン・ドゥ・トロワと踊ってこそギャロらしい舞踏(武闘)会だ。

 

ギャロがサーカス小屋へと連れ出した。中で繰り広げたのは、『曲芸師』という題名の観客たちを熱狂の催眠術に落としてしまう演目。ジョジョの指揮に合わせ頭を振りまわし、身体を折り畳み、腕を振り上げ叫んでと、フロアー中の人たちが騒ぎに興じていた。

 

裏打ちのビートの上で、微睡みの舞台へと『東京シンデレラ』が招きだした。「お前たちの愛情で、俺の闇を全部喰い尽くしてくれ、いいか!!」、ジョジョの声を合図に、楽曲は猛々しい2ビートロックナンバーをブースト。激しく走る演奏の上、感じるままに暴れればいい。頭を振り乱せば、それが正解だ!!。その勢いへ熱狂のロックな空気を塗り重ねるように、高揚したジョジョの声と共に『裏・東京シンデレラ』を届け、ギャロはフロアーの熱をさらに上げていった。

 

 

観客たちが手にした皿を匙で叩き出した。突き上がる白い皿と銀の匙。流れだした『淫魔-BELPHEGOR-』に合わせ、会場中の人たちが一切に皿を匙で叩きながら右へ左へモッシュし始めた。ハード&メロディアス、サビでは一斉にヘドバンへ興じる光景も。これぞ、ギャロらしいパーティロックワールド。一緒に口づさみたい歌に、気持ちを嬉しくはしゃがせる演奏へ触れたら騒がずにいれない。この異様な、でも極上な音楽のディナーは、ぜひ生で体感して欲しい。きっとこのメニューへ病み付きになり、何度もオーダーしたくなるはずだ。

 

勢いを増した熱狂の中へ突き刺した『魔王-闇詩-』。頭上で多くの皿と匙が揺れていく。雄々しい演奏に触発され、ひたすら熱狂をむさぼり喰らう観客たち。ジョジョの叫びやデスボイス、猛り狂った演奏は、とても味の濃く刺激的な熱狂のスパイスだ。ダークでラウドな音を合図に、演奏はヒステリックでサイコロックな『横濱赤線地帯連続猟奇殺人事件』へ。神経をチクチク刺激する音が、どんどん理性や意識を黒く染めてゆく。漆黒の熱舞台。それこそが、たまらない快楽だ。

 

 「俺らがここに生きてるって意味を証明してくれ、いいか!!」、ジョジョと観客たちとの熱いコールレスポンス、その熱をさらに加熱するように、ギャロは『大日本黒鶏主義者聯盟行進曲ホ短調』を投影。途中、ジョジョへ導かれるようにウェーブも登場。終盤へ向けた宴は、限界知らずで、どんどんアガり続けてゆく。「俺の闇を、悲しみも苦しみも全部喰い尽くしてくれるか!!」、限界まで全身で暴れ狂えと言わんばかりに起きた逆ダイの応酬、祭り騒ぐモッシュの光景を描きだした『神風型駆逐艦・闇風』。止まない逆ダイのバトルも、ギャロのライブの楽しさに欠かせない要素。

 

「喰い殺されてぇか、おい!!」、最後はギャロの顔とも言える『夢魔-INCUBUS-』だ。その歌と演奏に触れたら、全力ではしゃがずにいれない。会場中の人たちが最高に美味いご馳走を喰らったときのような笑顔を浮かべ、このひとときをむさぼり喰らっていた。愛も夢も快楽も、苦痛や悲しみさえもすべてみずからの糧とするように、ギャロも観客たちも生きる楽しさを喰らい続けていた。白い皿を銀の匙で叩きながら、ギャロのライブを嘗めまわすように味わい尽くして逝った。

 

 

 「俺たちにもっと悪夢を見せてくれ」。アンコールで披露した『蚯蚓』でも場内をヘドバンの渦が覆いだした。フロアに降りたジョジョを囲むように生まれたサークルモッシュ、もみくちゃになるほど渦巻いたモッシュパーティを導きながら、最後まで記憶に刻む熱狂をギャロは心と身体に植えつけてくれた。

       

 ギャロは、11月ツアーまでライブ活動を小休止する。しばし、そのときを待っていてくれ。

 

 

PHOTO:TAMA

TEXT:長澤智典

 

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<ライブ情報>

 

 

■Autumn Stakes

11月04日(土)池袋エッジ

11月06日(月)札幌クラップスホール

11月07日(火)札幌クラップスホール

11月09日(木)仙台マカナ

11月17日(金)名古屋エルフィッツオール

11月18日(土)大阪ルイード

11月20日(月)福岡DRUM Be-1

11月21日(火)福岡DRUM Be-1

11月27日(月)渋谷TSUTAYA O-WEST

 

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■ギャロ特別単独公演『黒鶏現象-GALLOMENON-』

 

平成29年12月08日(金)池袋サイバー

 

開場:18時00分 / 開演:18時30分

※入場無料 / ドリンク代別途

 

★チケット:

<入場に関して>

※11月開催の「Autumn Stakes」全9公演中いずれかに御来場の御客様のみ入場可(入場券半券が必要です)

<御申込方法>

池袋サイバー / メール予約 受付期間:平成29年10月07日~(整理番号1-)

・件名→12月08日予約

・本文→名前

下記のアドレスに御記入の上、御申込み下さいませ

 

cyber@explosionworks.net

※予約に関しては御一人様、一回迄とさせて頂きます

※本公演入場の際は事前のメール予約とAutumn Stakes半券が必要と為ります

※内容に不備がある場合、返信は致しません

※御予約メールを頂いた御客様には池袋サイバー(cyber@explosionworks.net)

より予約受付番号(整理番号)を御知らせ致しますのでメール受信設定を御願い致します

※一週間以内に返信メールが無い場合は御手数ですが再度、御送り下さいませ

※公演当日、返信メールの確認が出来ない方に関しては整理番号無しの御入場と為ります(整理番号を御持ちの方の入場を優先させて頂きます)

 

・入場順:整理番号順

・備考

・黒鶏式撮影会あり

・黒鶏式猥談会あり

主催 ギャロ / ヱンペラーレコード

企画 極東企画 / 制作 極東企画

 

(問)池袋サイバー03-3985-5844

 

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セットリスト

『無題』

『死神-THANATOS-』

『ALICE IN WORLD’S END』

『東京破廉恥大サーカス-新世界-』

『SNOW WHITE AND THE THIRTEEN RxPISTS』

『BOUTIQUE BEELZEBUB』

『ALICE IN DEAD END』

『詐欺師』

『調教師』

『夢葬』

『阿片』

『朱いピアノ線』

『道化師』

『黒鶏論-破壊編-』

『男娼バレリーナ』

『曲芸師』

『東京シンデレラ』

『裏・東京シンデレラ』

『淫魔-BELPHEGOR-』

『魔王-闇詩-』

『横濱赤線地帯連続猟奇殺人事件』

『大日本黒鶏主義者聯盟行進曲ホ短調』

『神風型駆逐艦・闇風』

『夢魔-INCUBUS-』

-ENCORE-

『蚯蚓』

 

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ギャロ Web http://9allo.jp/

ギャロ twitter @9alloxNero