2017年02月09日 (木)
─櫻井有紀と田澤孝介の“声が奏でる響き”に胸が震える。─Karma『Beat―2017-』イベント・ルポ:2017年2月5日@初台ドアーズ
REPORT - 16:57:00
V系のなかでも歌唱力の高さで屈指の定評がある、櫻井有紀と田澤孝介。
このふたりが同じひとつのステージに立って、たぐいまれなふたつの声のハーモニーを直球勝負で聴かせてくれるのがKarmaというユニットだ。
イベント『Beat―2017-』の初日に当たる2月5日、東京・初台ドアーズのステージに立ったのは、櫻井ソロ、田澤ソロ、そしてふたりによるKarmaの3組。
青いライトで彩られたオープンのステージには、上手にギターのommyこと城石真臣、下手にはピアノの山本裕太の姿がある。
この手練れのふたりによるアコースティック伴奏のほかには、あとはもう歌だけというミニマムなセッティングだ。
フロアを埋めた観客から手拍子が鳴り始めるなか、それぞれダークカラーのスーツに身を包んだ櫻井と田澤が登場。
白っぽい金髪をきれいに巻いて整え、胸元には紅いネクタイを覗かせた櫻井と、軽くセットした黒髪に、ネクタイも黒を合わせたスレンダーな田澤。
ふたりの歌の個性を象徴するように、たがいのルックスも好対照だ。
冒頭、演奏されたのは、ファンキーな彩りを帯びたKarmaの『Beautiful Days~翼をください~』。
この一曲をアントレに、まず櫻井のソロパートに突入する。
櫻井は自身のバンドriceのナンバーから、ときに洒落た、ときにメロウなラヴソングを選び、溢れんばかりの愛の想いを豊かな声でたっぷりと聴かせた。
対して田澤はMCでみせるフランクな印象から一変、テーマ性の勝ったソロ曲を奔流のようなハイトーンヴォーカルに乗せ、残像の残る鮮烈なアクトも交えてドラマティックな世界を築いてみせた。
そして、Karma。
それぞれ持ち寄った楽曲に加えて、Karmaとしてふたりで紡いだ曲を、櫻井はよりドラマティックに、田澤はよりリラックスして観客に向き合い奏でる。
「何年か前に歌の対バンみたいなイベントがあって、共演したのが有紀本人との出会いだったんです。
で、なにかの折に酒を飲んで、ふたりの声を合わせると気持ちいいね、一緒になにかやりたいね、って話になって」
とは、彼らが組むことになったいきさつを語ってくれた田澤の談。
当人同士が「気持ちいい」というのもよくわかる。櫻井の澄んで豊かなウイスパーヴォイスと、田澤のすこし掠れた甘さの宿るハイトーンヴォーカル。
このふたつの声が追い追われ、重なり合って生まれるハーモニーの絶妙さといったら!
ライヴ中のMCでは、5月にKarmaとしてのツアーが決まっていることも公表された。
ただひとの声が奏でる響きに、伝えられてくる想いに胸が震え、肌が泡立つ快感を、ぜひいちど生で体験してほしい。
文●深沢梨絵
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■「Beat-2017-」ツアーは今後、2月19日仙台HooK SENDAIから3月26日東京GARRET udagawaまで全10本が予定されている。
■Karma単体としての Karma Tour 2017 【ein groβ Nacht Musik -fünf-】が5月27日、28日南青山MANDARAにて開催される。
チケットはプレオーダーが3月28日〜4月11日、一般発売は4月22日となっている。
詳細:http://rice.jp/ http://www.takayuki-tazawa.com/
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★「Beat-2017-」告知映像公開中!★
2月5日初台DOORSで行われた「Beat-2017-」初日公演のダイジェスト版が「Beat-2017-」告知映像として公開されています。櫻井有紀、田澤孝介、Karmaが登場。
