2022年03月07日 (月)
【ライヴレポート】<DEZERT CHIAKI Birthday Live「透明人間」>2022年3月2日(水)Spotify O-EAST◆「あんたらの代弁者にはなれないけど、 一緒に悩もう。」──千秋(Vo)
REPORT - 20:00:15フロントマンである千秋の誕生日当日、3月2日Spotify O-EASTにて[CHIAKI Birthday Live「透明人間」]を開催したDEZERT。
DEZERTとしての今年初のライヴ、そして大変おめでたい日のライヴということもあり、熱気溢れる、記憶に深く刻まれる一夜となった。
今回はそんな今後につながる特別な夜となった公演の様子をレポートする。
生命たちがそれぞれに蠢動しだす季節を迎えた中、今年もまた“彼”の誕生日がやってきた。
梅が方々で咲きだし、花粉も飛び始めて、だんだんと新しい季節の始まりが感じられるようになって来た、ある春先の一夜。
DEZERTがこのたびO-EASTにて開催した[CHIAKI Birthday Live「透明人間」]は、まさにタイトルどおりフロントマンである千秋の誕生日を記念した特別なものとなっていたのである。
ちなみに、昨年はバンド名義ではなく[一ノ瀬千秋 単独公演~ひとりじゃできないもん!2021~ゲストミュージシャン:DEZERTな皆様]というかたちで、ソロ名義でのステージが展開されメンバーは敢えてのバックバンド扱いとなっていたのだが、今年は来たる3月23日にニューシングル『再教育』の発売や、3月29日からは渋谷CLUB QUATTROより始まる[DEZERT LIVE TOUR 2022 “再教育ツアー”]が控えているほか、このライヴ自体がDEZERTとしては今年初のライヴとなったこともあるのか、実質的には千秋のことを祝うバースデーパーティであるだけでなく、今後に向けてのスタートアップ的な内容になっていたようにも見受けられた次第だ。
「さぁ、“今日”を始めようか。生きてるか?東京!久しぶりだな。僕たちも精一杯生きて帰るから、思いきり生きて帰ってくれよ」
この千秋の言葉を受けてまず場内に向けて放たれたのは、昨今であればライヴの最後を飾ることが多かった、
彼らにとっての真摯なる所信表明チューン「TODAY」。
気付けば何時の頃からか、千秋はライヴの場でオーディエンスに向けて「生きてるか?」という言葉をことあるごとに投げ掛けるようになっていた気がするのだが、カオスなコロナ禍が始まり、それさえ終息しない中で世界情勢が一層の混迷状態に突入してしまった今、ここでの「生きてるか?」という率直な問い掛けや、「TODAY」で聴けた〈生きててよかった そう思える夜をずっと探してる〉という歌詞が、やたらと何時も以上に胸に響いてきてしまったのは筆者だけだろうか。
そして、結果論からいくとこの夜のライヴについては、それこそ生きているからこそ感じられる感覚や感情というものを、さまざまな瞬間から存分に味わえる場面に満ちあふれていたとも言えよう。
たとえば、3曲目に演奏されたライヴ初披露の新曲「インビジブルビリーヴァー」は、今回のライヴタイトル「透明人間」の引用元となるものであり、3月23日発売予定のニューシングル『再教育』に収録される1曲になるものの、なにしろ演奏が始まった瞬間からその場に発生した“圧”がタダゴトではなかった。
バンドが渾然一体となって打ち出してくる音像しかり、千秋のエモみ全開なヴォーカリゼイションといい、この閉塞し迷走する時代の空気感を撃破するようなダイナミズムが、そこにはありありと息づいていたと断言出来る。
なお、この「インビジブルビリーヴァー」に関しては2月末よりYouTube公式チャンネルにてドラマー・SORAの制作したというリリックビデオが先行公開されているので、未見の方はぜひ一見されたし。
そんなバンドとしての烈しい面を凝縮した最新曲がお披露目された一方、この夜のライヴでは、Miyakoがアコースティックギターを手にして美しい旋律を聴かせてくれた「I’m sorry」や、DEZERTの擁する繊細で叙情的な表情を投影した「「遭難」」などが本編中盤あたりで供されたりもしつつ、佳境に向けては各メンバーのプチソロを組み込んだ「デザートの楽しいマーチ」をはじめとして、彼らのライヴにおける鉄板曲たちがこれでもかと揃い踏みすることに。
「あのね。僕は昔、なんと「ありがとう」が言えなかった人間だったんですよ。
頑張っても「Thank you」が精一杯で(苦笑)。だけど、この2年くらいかな。亡くなった方、消えちまったやつが初めて自分の周りで出て来たわけ。友だちしかり、尊敬する人しかり。
まだ、おじいちゃんおばあちゃんもご存命な中でそれは初めてのことでさ。
そうなった時、「ありがとう」っていう言葉を適当に出来ないなっていう気持ちになってきました」
なるほど、やはり。千秋が昨今ライヴの際に「生きてるか?」と口にするようになった背景には、明確に転機となる出来事があったということだったらしい。
「そこから「丁寧に生きよう」っていうのが2018年の『TODAY』(アルバム)から始まって。自分たちは全然バンドとしてもまだまだだし、歌だって上手くないけど、それでもDEZERTの音楽でひとりでも多くの人を救いたいなぁ、って思ってた時期もありました。(中略)
でも、いろいろ考えたらそんなんじゃ誰も救えねぇんだよな。救う気でいちゃ駄目だ、そうじゃなくて俺は俺自身を救わなくちゃいけないんだ、ということにあらためて気付きました。
だから…要は何が言いたいかっていうと、多分DEZERTってみんなと一緒に悩んでいくバンドなんじゃないかなぁ、と。
今日は誕生日だし、今年の初ライヴだから、ここでそれを決意表明として言っておきます。あんたらの代弁者にはなれないけど、一緒に悩もう。そして、この歌はあんたらと一緒にもっと育てていきたいんで最後に付き合ってください!」
ここで歌われたのは、昨年発表された音源『RAINBOW』に収録されていた寛容なる愛とこの世の真理を描いた「ミザリィレインボウ」だ。
〈銃声が鳴り止まなくても 歴史に押しつぶされそうでも 今夜なら優しくなれる気がしてんだ〉
〈違いを赦して 違いを愛して 互いを照らしてくれ レインボウ〉
という歌詞たちを力強く歌いあげながら、曲間で「俺は綺麗事を歌うよ。汚いことも歌うよ!」と叫んだ千秋。
その姿からは彼がいかにアーティスト・表現者として、その時に何が最も必要なのかを的確に把握することが出来る逸材であるのか、ということを再確認することが出来た。彼がこの時代に誕生してきたことは、おそらく必然だったのだろう。
しかし、そうした感慨にふけっていると一転してアンコールでは、[CHIAKI Birthday Live「透明人間」]ならではということで、千秋およびメンバーのお気に入り曲カバー大会が始まるはこびとなり、まずここで1曲目として選ばれていたのは、ELLEGARDENが20年前に発表した名曲「風の日」。千秋のみならずSORAも熱いエルレフリークであるとのことで、演奏が終わったタイミングではELLEGARDENのフロントマン・細美武士氏がよくステージ上で見せるポーズを、ふたりが嬉々としながら真似ていたのもなかなか微笑ましい一幕であった。
また、この後には昨年に引き続いて元・ペンタゴンの眠花をゲストベーシストに迎え、Sacchanはキーボードを弾き、Miyakoが再びアコースティックギターを操りながら「Honesty」(ビリー・ジョエル)と「Breath」(2005年に出たKinKi Kidsのアルバム『H album -H・A・N・D-』に収録されていたシンガーソングライター・河口恭吾氏が提供した堂本剛のソロ曲)が客席へと届けられ、集ったファンは普段のDEZERTのライヴとは全く異なるレアな味わいを堪能することになったに違いない。
くわえて、最後にはSORAがギタリストとしてステージ下手に立ち、サポートドラマー・静岡のJoeyが参加するかたちでhide with Spread Beaverの「ROCKET DIVE」と、本来の4人編成に戻ったうえでの突然なサプライズとなった「doze.」(こちらはDEZERTのオリジナル曲)で、アンコールだからこそのブチ上がり感がハジけた場内はおおいに盛り上がったのだった。
かくして、千秋の誕生であり、今年初のライヴにして、シングル『再教育』の発売を控えた中での本公演[CHIAKI Birthday Live「透明人間」]は、もちろんDEZERTにとって良い景気づけになったはず。
3月29日の渋谷CLUB QUATTRO公演から始まってゆく[DEZERT LIVE TOUR 2022 “再教育ツアー”]と、6月18日に決定しているDEZERTにとって初の日比谷野外大音楽堂ライヴは当然ながら要注目となる。
生命たちがそれぞれに蠢動しだす季節を迎えた中、ここからさらに大きく躍動していくDEZERTが、ファンと共に悩みながらもたゆまず邁進していく日々に、どうか光あれ。
来たる3月23日にはニューシングル『再教育』の発売を控えているDEZERT。
さらに3月29日より始まる7大都市ツアー[DEZERT LIVE TOUR 2022 “再教育ツアー”]のチケットが、3月12日(土)より一般発売開始される。
いよいよ2022年怒涛のDEZERTイヤーの開幕である。今後の動きにも要注目してほしい。
文◎杉江由紀
写真◎上原俊
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CHIAKI Birthday Live「透明人間」
2022年3月2日(水)Spotify O-EAST
<SETLIST>
01 TODAY
02 Thirsty?
03 インビジブルビリーヴァー
04 「殺意」
05 Hello
06 カメレオン
07 殺されちゃう
08 包丁の正しい使い方~実行編~
09 「教育」
10 I’m sorry
11 「遭難」
12 MONSTER
13 デザートの楽しいマーチ
14 Your Song
15 「遺書。」
16 「君の子宮を触る」
17 ミザリィレインボウ
En1 風の日 (ELLEGARDEN)
En2 Honesty (Billy Joel)
En3 Breath (堂本剛)
En4 ROCKET DIVE (hide with Spread Beaver)
En5 doze. (DEZERT)
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≪DEZERT最新ライヴ情報≫
■DEZERT LIVE TOUR 2022 “再教育ツアー”
2022年3月29日(火)SHIBUYA CLUB QUATTRO ※スタンディング
OPEN 17:45 / START 18:30 (問) DISK GARAGE 050-5533-0888
2022年4月2日(土)仙台Rensa ※座席あり
OPEN 17:00 / START 17:30 (問) EDWARD LIVE 022-266-7555
2022年4月9日(土)福岡DRUM LOGOS ※スタンディング
OPEN 16:45 / START 17:30 (問) BEA 092-712-4221
2022年4月10日(日)広島LIVE VANQUISH ※スタンディング
OPEN 17:00 / START 17:30 (問) YUMEBANCHI 082-249-3571
2022年4月23日(土)札幌cube garden ※座席あり
OPEN 17:00 / START 17:30 (問) WESS info@wess.co.jp
2022年4月24日(日)札幌cube garden ※座席あり
OPEN 16:30 / START 17:00 (問) WESS info@wess.co.jp
2022年4月30日(土)なんばHatch ※座席あり
OPEN 16:30 / START 17:30 (問) キョードーインフォメーション 0570-200-888
2022年5月1日(日)名古屋DIAMOND HALL ※スタンディング
OPEN 16:30 / START 17:30 (問) サンデーフォークプロモーション 052-320-9100
【チケット料金】前売¥6,000(税込・全自由)
※入場時ドリンク代別途必要、入場整理番号付き、営利目的の転売禁止、未就学児童入場不可
【一般発売】 2022年3月12日(土)~
イープラス https://eplus.jp/dezert/2022/ ※全公演受付URL共通
ローソンチケット https://l-tike.com/search/?keyword=DEZERT
※3月29日(火)SHIBUYA CLUB QUATTRO 4月9日(土)福岡DRUM LOGOSのみ。
チケットぴあ https://t.pia.jp/pia/search_all.do?kw=DEZERT
※3月29日(火)SHIBUYA CLUB QUATTRO、4月9日(土)福岡DRUM LOGOSの。
※本公演は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、政府の感染防止ガイドラインに沿った対策を十分行った上で開催致します。
※政府からの「新型コロナウイルス感染拡大を防ぐためのイベントの開催自粛要請」が発令された場合、
延期、もしくは中止になる場合がございます。
DEZERT LIVE TOUR 2022 “再教育ツアー”特設サイト https://www.dezert.jp/tour2022/
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≪DEZERT最新リリース情報≫
■SINGLE『再教育』 2022年3月23日発売
<初回限定盤>(CD+DVD)DCCL-242~243 3,500円(税込)
<通常盤>(CD)DCCL-244 1,500円(税込)
【収録曲(初回限定盤/通常盤共通)】
1. 再教育
2. インビジブルビリーヴァー
3. ミスターショットガンガール
【初回限定盤特典】
・特典DVD付
「DEZERT LIVE TOUR 2021 RAINBOW –カメレオンは空を見上げて笑えるか?–」
2021年7月23日 Zepp Haneda公演と10月16日 恵比寿LIQUIDROOM公演から7曲収録。
<収録内容>
7月23日 Zepp Haneda 1.「絶蘭」 2.さくらの詩 3.神経と重力
10月16日 恵比寿LIQUIDROOM 1.「絶蘭」 2.殺されちゃう 3.MONSTER 4.デザートの楽しいマーチ
・初回盤仕様ジャケットデザイン
・トレーディングカードゲーム3枚入り(ランダム封入)
※トレーディングカードゲームの絵柄は選べません。
【通常盤特典】
・トレーディングカードゲーム1枚入り(初回プレスのみ。ランダム封入)
※トレーディングカードゲームの絵柄は選べません。
トレーディングカードゲーム名:DEZERTバトルカードvol.2~再教育の輪~(全10種類)
※その他の詳細は、随時DEZERTオフィシャルサイトでお知らせいたします。
≪インビジブルビリーヴァー リリックビデオ≫ https://youtu.be/dwCK1va2ZyQ
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DEZERT オフィシャルサイトhttp://www.dezert.jp
DEZERT YouTube URL https://www.youtube.com/dezert_official
DEZERT 公式Twitter https://twitter.com/DEZERT_OFFICIAL
DEZERT 公式 Instagram https://www.instagram.com/dezert_official/?hl=ja
千秋 YouTubeチャンネル https://www.youtube.com/channel/UCbWWFZ7Px-9sWIyInENfc6g
SORA YouTubeチャンネル https://www.youtube.com/channel/UC4DXfy7kAvGfRuA_A4-VATQ
SORA Voicy「SORAの元気になるハナシ」 https://voicy.jp/channel/1890






2022年03月07日 (月)
【Zeke Deux】2nd Demo Tape「Awake~From The Darkness~」完売直前インタビュー!◆Kakeru編(Vo)編◆「皆さんの心に届く、そして明日を生きていけるようになる楽曲、企画を考えて活動していこうと思う」
NEWS - 20:00:09Zeke Deuxが3月16日に発売する2nd Demo Tape「Awake~From The Darkness~」が、カセットという発売スタイルにも関わらず、会場先行販売や予約受付分のみで完売しそうだ、との情報がレーベルから伝わってきた。
1st Demo Tape「Zero」も、会場/通販での販売という形ながら完売したように、今回の2nd Demo Tape「Awake~From The Darkness~」もそうなりそうだ(まだ間に合うので興味のある方は急いでチェックを)。
今のZeke Deuxを取り巻く勢いや、まわりの関心の高さについて、このたびメール・インタビューという形でKakeru(Vo)とHaruka(Gt)に伺った。ここでは、Kakeruのメール・インタビューをお届けしたい。
▲Kakeru(Gt)
――2nd Demo Tape「Awake~From The Darkness~」が、カセットという発売スタイルにも関わらず早くも完売しそうと聴きました。この反響をどのように受け止めていますか?
Kakeru:本当に嬉しく、感謝の気持ちでいっぱいです。自分たちメンバーとしても自主制作をリアルに体感でき、作品の大切さ、手に取って貰えるありがたさ、わかっていたけど再確認できるキッカケとなりました。
――1st Demo 2nd Demoもカセットテープという形を取りました。なぜCD(CD-R)ではなくカセットテープだったのでしょうか。今は、聞けない方のほうが圧倒的に多い形だと思うのですが…。
Kakeru:初心を思い出したかった、原点を思い出したかったということに意味があります。CDも業者に発注掛ければパッケージングされて事務所に届くので、自分たちでそういったところからやろう!となって。どうせやるなら、CDではなくTapeで!って。そのために楽曲は1st DTは「Zero」ということでゼロからのスタート、そして今回の「Awake~From The Darkness~」所謂、「目覚め」「覚醒」ですね。原点を思い出して未来へ進むなら必要なことだと思います。
――その形での販売に対して、ファンの方々からの反応も教えてください。
Kakeru:ほとんどの人が聞けないって言ってましたね(笑)そのことに関しては申し訳なかったですが、皆さんもラジカセ等を購入した方、記念に取ってあるかたと様々で。そういったことを一緒に経験すると言うことで、自分としてはバンドもファンも一緒に原点の世界を見れたと思います。ここからは未来へ進むだけですね。
――昨年11月にZeke Deuxは活動を開始。着実にライブ本数を増やせば、確実に支持も集めだしています。ここに至るまでの約4ヶ月間の活動を振り返っての思いを聞かせてください。
Kakeru:Haruka君もだけど、俺自身も2つバンド掛け持っていて、目が回るような忙しさだけど、そもそもこれは自分が望んだことだし、両方とも頑張るって決めたことなので。振り返ると、とにかく全力疾走って感じでしたね。上手くいかないことも沢山あったけど、Haruka君の頑張り、プロジェクトメンバーの支えがあって、沢山の人に知って貰い愛して貰うキッカケが掴めたのかなと思います。
――Zeke Deuxを始めたことで、今の自分の意識はどんな風に変わってきていますか?
Kakeru:まず、業務連絡のレスポンスの速さは尋常じゃない。(笑)自分が他のこととかやっている時、LINEを短時間放置していただけなのに、数十件メッセージが溜まっていたり(笑)でも、これは自分のモットーにもしていたので、安心して音楽活動が出来る原動力にもなっていますね。2つバンドを掛け持っている分、尚更その安心感に支えられています。ただ、この安心感に甘えちゃいけないと自分を刺激する起爆剤にもなっているので、もっと頑張らなきゃって思っています。
――改めて、Zeke Deuxが軸に据えている/魅力にしている音楽性について聞かせてください。
Kakeru:軸としてはヘビーメタルといったハードな部分にクラシカルな美しさを合わせたところが根底にあります。それを軸にまた新しいリズムアレンジ、ノリが加えられていっているところですね。作詞をする人間としての観点から言うと、言葉での心の抉り具合を体感して欲しいですね。
――2nd Demo Tape「Awake~From The Darkness~」の表題曲となる「Awake~From The Darkness~」は、フォニック/ラウド/ハードコアな要素も組み込みながらも、耳心地好い歌メロを軸に据えた様式美要素の強いハードロック/ヘヴィメタルな音楽性という印象も受けます。この楽曲の聴きどころ。今のZeke Deuxの中でどんな位置を成す楽曲かを教えてください。
Kakeru:最初、Haruka君からDemoを聞かせて貰ったら、彼らしい雰囲気だな!って思ったのが第一印象で、彼が付けた仮タイトルにサブタイトルを付け、始動前に彼と打ち合わせたりしたときに言っていた彼の好きな言葉である「奇跡」という言葉を盛り込んで、美しくも華麗な雰囲気の中でも、どこか前向きになれる楽曲に仕上げました。とにかく、そのまま直訳で「闇からの覚醒、目覚め」と言った位置づけです。
――2曲目に収録した「Dragon Heart」はハードロック/ヘヴィメタル好きの魂を熱く騒がせる楽曲。こちらの魅力や聞きどころも教えてください。
Kakeru:この曲はプロジェクトメンバーのLoaの作曲で彼が参加するときに数あるデモを聞かせて貰ったけど今のZeke Deuxではコレだ!ってなって、音源化しちゃいました。作曲者のLoaが熱い、というか熱すぎるヤツなので「らしい」曲にしようって思い制作しました。俺もそういう熱いの大好きなので(笑)とにかく、この曲は歌詞も熱くしているので、楽曲歌詞共に全身で体感して戴きたいです。
――今、新しい楽曲も制作中と聞いています。語れる範囲で構いません。今後、どんな展開を見せてゆくのでしょうか。音源を手にしたくてもすぐに完売してしまうので、なかなか手にできずに悲しがっている人たちも多ければ、音源を手にしても再生機器がなくて聞けない方々も多いと聞きますので。
Kakeru:次回作は遂にCDとなります。ちゃんと1st DT、2nd DTからと繋がっている物語的な展開になる感じですね。聞きごたえ十分な作品になることは間違いないですよ。その分、今レコーディングに苦しんでいますが。(笑)
――Zeke Deuxのライブでは、アニソンを多めに、よくカバー曲も演奏しています。これまでに披露してきたカバー曲たちを教えてください。その曲たちを選んだ理由も語っていただけたら嬉しいです。難しいとは思いますが、今後披露する予定のカバー曲も言えるならお願いします。
Kakeru:まずは「紅蓮の弓矢」これは俺が提案したんですが、これから始まるZeke Deuxに相応しい楽曲だなと感じたのがキッカケでカバーすることによって自分たちの気も引き締まるのでは?と思ったのです。「ペガサス幻想」は単純に俺の好みです。(笑)ただ、この曲はライブで盛り上がるアレンジにしたい!って思いがあって、イントロのオープニングの尺を増やしました。
「微笑みの爆弾」はHaruka君提案で、この撮影は楽し過ぎた (笑)ドラゴンボールもですし、先日ライブで「ウマ娘 プリティーダービー」のカバーも発表しましたし、実は某人気の鬼と戦うアニメのカバーだったりも準備を始めています。「サザエさん」もうちょっと待ってください(笑)
――4月には、NETH PRIERE CAIN × Zeke Deuxカップリングツアー「祈誓回天〜Zeke Prayer」も決定。これからは積極的に各地へ足を運ぶという意志の現れとして受け止めても良いのでしょうか?
Kakeru:もちろん、都内近郊だけじゃなく「やるからにはとことん」です。伝えたいことや見たい景色があるし、見せたい景色も。強き意志で向かいますよ。
――今後に向けての思いも語っていただけますか?
Kakeru:希望だけが溢れている未来じゃないかもしれないけど、Zeke Deuxのメンバーやファンが温かいからしっかり前に進む意志が生まれます。その気持ちに応えられるように歌い続けたいと思います。
――最後に、自由に今の気持ちを書いてください。
Kakeru:いつも応援してくれている人達、ありがとう。皆さんの心に届く、そして明日を生きていけるようになる楽曲、企画を考えて活動していこうと思います。初めましての皆さん、我々の音楽はきっと気に入って貰えるものだと思います。一度手に取ってみてくださいね!
質問:長澤智典
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★音源情報★
Starwave Records Zeke Deux 2nd Demo Tape
[Awake~From The Darkness~]
2022年3月16日発売
「苦しみと共に生まれた奇跡、大切に育てよう」
1st Demo Tape「Zero」を即完売させたZeke Deuxが次なる作品をリリース!
2022年2月17日(木)巣鴨獅子王にて会場先行発売!
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※予約商品をあわせてご注文されますと、それらの商品のうち、最長の発送可能時期(発売日)にまとめて発送されますので、単品でのご注文をおすすめします。
型番:SWZD-002
発売元:Starwave Records
販売元:FWD Inc.
価格:2,000円 (税込)
仕様:カセットテープ
限定:完全限定100枚
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収録曲:
01. Awake~From The Darkness~
02. Dragon Heart
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ご購入方法:
オンラインショップでのご購入
https://starwave.official.ec/
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全国のCDショップでのお取り寄せ:
全国のCDショップにて取り寄せが可能です。取り寄せをされる時にはお店のほうに「流通 FWD Inc.」「アーティスト名 Zeke Deux」「タイトル名 Awake~From The Darkness~」「型番 SWZD-002」をお伝え下さい。
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INFORMATION:
デモテープに関する問い合わせ先 E-MAIL: info@starwaverecords.jp
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▲Vocal.Kakeru
https://twitter.com/xkakerux0712
▲Guitar.Haruka
https://twitter.com/rvd_gt
▲Guitar.Satsuki
https://twitter.com/GERTENA_satsuki
▲Bass.Maya
https://twitter.com/TunBass
▲Drums.Loa
https://twitter.com/Loa_drum
SNS
https://twitter.com/ZekeD_Official
Zeke Deux「Awake~From The Darkness~」MV FULL
https://www.youtube.com/watch?v=Zwbby10E9I0
Zeke Deux 2nd Demo Tape[Awake~From The Darkness~] 2022年3月16日発売
https://www.youtube.com/watch?v=sgzJCynUfIY
Zeke Deux「Zero」MV FULL
https://www.youtube.com/watch?v=kQbCK_U4CDU

2022年03月07日 (月)
【ライヴレポート】<PENICILLIN HAPPY BIRTHDAY & VALENTINES DAY LIVE SPECIAL 2022『The beginning of 30th anniversary』>2022年2月13日(日)新宿ReNY◆結成30周年の口火を切るバレンタインライブは初期のインディーズ曲が中心、贅沢なセットリストに陶酔!4月には<30th anniversary 関東サーキット2022「The Time Machine」>開催!
REPORT - 19:00:41去る2022年2月13日(日)、PENICILLIN HAPPY BIRTHDAY & VALENTINES DAY LIVE SPECIAL 2022『The beginning of 30th anniversary』が行われた。
会場は新宿ReNY。頭上にはシャンデリア、そしてステージを覆うは真紅の幕と、その華やかな内装は30周年の口火を切るに相応しい会場と言えるだろう。
定刻を少し過ぎて姿を現したPENICILLINの面々、赤と黒を基調として色合いに統一感を持たせており、HAKUEI(Vocal)はレースの装飾とゴーグルが施されたハットに近年のトレードマークともなっているアイパッチ。インナーには大きな唇がプリントされている(思わず“NICE IN LIP+L!“と心の中で叫んでしまった笑)。
千聖(Guitar)はハットに黒のレザー調のコート。演奏面の配慮であろう、袖のないデザインだ。
O-JIRO(Drums)は最早こちらもトレードマークと言えるであろうベレー帽にベスト、そしてネクタイの装い。
サポートのCHIYU(Bass)は柄シャツにジャケット。同じくサポートのShige(Keyboard)はドレッドヘアーにハットと言う出立ちであった。
前日となるDay-1はまさかのインディーズ時代の曲が中心となるセットリストであった為、今宵はどんな曲を聴かせてくれるのだろう(何ならそのままでも良いとすら思うくらい1日目も素晴らしいが過ぎるセトリでした笑)と興奮高まる中、本日はハードロッキンに疾走する「Desire」からのスタート。
千聖の愛機であるフライングVシェイプのギターから繰り出されるハーモニクスを交えたリフが鋭く耳をつんざき、熱く心を扇動する。
HAKUEIの煽りに続いては初期の代表曲の1つであり、ファンクラブ名としてもお馴染みの「Quarter Doll」。
クローズドハットを中心としたビートロック調の演奏ながら、そこに乗せられたテンション高めのメロディとのコントラストがたまらない。
千聖の十八番である光線銃ギターソロが早くも飛び出し、歌詞の通り“あなた(ここではステージ上のPENICILLIN)にしばられてもう動けない“状態となってしまう。
そしてヴィジュアル系の王道である食い気味の進行が心地良い「Brand New Lover」だ。いきなりの初期曲3連発には目眩を覚える程。
早速の何とも贅沢なセットリストに陶酔するオーディエンス。それが盛大に彼方へとぶっ飛ばされたのが本日最初のMC。なんとHAKUEIは開口一番場内の暖房調節について語り出したのだ(笑)。
客席への気遣いからなのは勿論であるのだが、場内スタッフへの言葉から始まるMCはあまり聞いた事がないぞ(笑)。
当日は生憎の雨模様であった為、“お足元の悪い中お越し下さりありがとうございます“と再び気遣いの言葉をかけてくれる。
“昨日今日の2日間から30周年イヤーと言う事で、ライブや新曲などの動きが始まる“と期待に胸が高まる発言や“本当の結成日は明日の2/14、モテない男4人が結成したバンドだったので“と言う何とも物悲しい裏話も聞かせてくれた。
裏話ついでに明かされたのは薬品としてのペニシリンは世界初の臨床実験が成功した日として2/12がペニシリンの日とされているが、HAKUEIの母親の誕生日も2/12なので、強引ではあるがちゃんと繋がっているとの事であった(笑)。
続く曲目についても前日と同様にインディーズ時代の楽曲が中心となったセットリストである事が明かされ“知らない人は乗れないかもしれないけどどうせ今は乗っちゃいけないし、でも自分達の歴史を彩った大切な楽曲たちなので、楽しんで頂ければ!“の声と共に場内に妖しく響くのはギターの単音リフ。フライングVからエクスプローラーシェイプへと千聖はギターを持ち替えている。「冷たい風」だ。
縦ロール姿のHAKUEIが何とも美しいMVも印象的であるが、“いつまでも いつまでも“と切なく歌われるサビに合わせ艶かしく動く眼前のHAKUEIは時を重ね表現力や妖艶さに深みを増すばかりだ。
O-JIROの4つ打ちのドラムで曲間を繋ぎ演奏された「FIORE」はイタリア語で“花“の意味を持つ楽曲。少し跳ねた様なリズムと異国情緒漂う雰囲気に、CHIYUも指弾きによる柔らかなトーンで寄り添っている。
と、ここでいきなり一際ダークな“マゾヒスト“が投下。ひたすらにインモラルな曲調はPENICILLINの真骨頂の1つとも言えよう(と言うのも筆者はこの曲や「Blood Type:M」が大好物笑)。
狂気を感じさせるツタツタ系のリズムを刻むO-JIROがそのギアを更に上げていき、HAKUEIは張り裂けんばかりのシャウトを聞かせる。曲が終了を迎えるや否や鳴り止まぬ拍手。こんな熱演で魅せられたらそりゃそうもなるよなあ。
2度目のMCはO-JIROと千聖のターン。互いの装いを“強そうなスナフキン(千聖)“、“上等なおぼっちゃま(O-JIRO)“とやり合ったり、初期の爆笑エピソード(当時は雑誌の自己紹介アンケートに“暗く、ダークです“と意味不明な事を書いていたらしい)を披露してくれたりと、そこは最早トークショーさながら(笑)。
“そろそろ新しい曲も“とHAKUEIの仕切り直しで続くはうねるベースがヘヴィな「パライゾ」。光溢れる「still alive」でのO-JIROはブレイクの合間に笑顔でスティックを掲げており、こちらも思わずマスクの下でにっこりである。
ポップでありながら一種の荘厳さも感じさせる「Little Love Story」ではもうライブが後半へ差し掛かっている事に気付き、少しだけ寂しくなってしまった。
今度はHAKUEIが結成からの歩みを振り返る形でのMCを挟み、断トツで1番好きだった「8時だョ!全員集合」と同じ舞台である渋谷公会堂での初ライブの感想などを聞かせてくれた。
煽りをCHIYUに任せ後半戦がスタート。「Melody」である。個人的には彼等の冠番組「ペニシリンSHOCK」のエンディングテーマとして親しんでいた為、演ってくれてめちゃくちゃ嬉しかったです終盤のギターソロが大好きなんです…(笑)と、筆者の文体にも乱れが生じた所で最新の暴れ曲「Just a kiss on your 3rd eye」と初期の暴れ曲「Chaos」を続いて叩き付けると言うドSなセットリストで本編は終了。
アンコールでは30周年記念Tシャツに着替えた面々、お祝いのケーキに“景気がいいね“と返す千聖や続く曲の歌詞をど忘れしたせいでなかなかステージに戻ってこないHAKUEI(装いはレザーのベレー帽にアディダスのポンチョを合わせると言うセンス爆発コーデ!)と微笑ましい展開であったが、“10年振りくらいかな…心を込めて歌います“と演奏されたのはまさかの「マザーグース」である。
実にメランコリックな千聖のアルペジオとShigeのピアノとHAKUEIの歌声。郷愁を誘う感動的なサプライズに酔い痴れる会場。その余韻と、そしてPENICILLINの続いて行く旅路を祝福するかの様な「Virginal」には心を抱き締められる思いであった。
ここで中継による配信は終了し、場内来客者のみに「Fly」と「Imitation Queen」のコンボがまたもやドSに叩き付けられ、ライブは狂乱のクロージングを迎えた。
今後の動きとしてアルバム毎の振り返りではなくツアーのセットリストを振り返ると言う趣で開催される関東サーキットの発表や、各々ソロ活動に関しては、HAKUEIは俳優・佐藤流司がRyuji名義で率い、自身がツインボーカル、トータルプロデューサーとしてが参加するThe Brow Beatのメジャー1stアルバムの発売も控えていたり、千聖はソロプロジェクトのCrack6のファンクラブ旅行が3月26日と27日に開催予定だったりと、PENICILLINの動きは本体やソロ活動に至るまで止まらない。
本公演にカメラ収録が入っているとの事で映像化の可能性も示唆されており、そちらの続報もとにかく待たれる所だ。
取材・文 庄村聡泰
撮影 折田琢矢
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<セットリスト>
HAPPY BIRTHDAY & VALENTINES DAY LIVE SPECIAL 2022
『The beginning of 30th anniversary』
2022年
2月13日(日)新宿ReNY
01. Desire
02. Quarter Doll
03. Brand New Lover
04. 冷たい風
05. FIORE
06. マゾヒスト
07. パライゾ
08. still alive
09. Little Love Story
10. Melody
11. Just a kiss on your 3rd eye
12. Chaos
—Encore1—
01. マザーグース
02. Virginal
—Encore2—
01. Fly
02. Imitation Queen
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<ライブ情報>
■PENICILLIN 30th anniversary 関東サーキット2022「The Time Machine」
4月02日(土) 新横浜NEW SIDE BEACH!! 開場17:30/開演18:00
4月16日(土) HEAVEN’S ROCKさいたま新都心VJ-3 開場17:30/開演18:00
4月17日(日) 柏PALOOZA開場17:30/開演18:00
4月23日(土) 東京キネマ倶楽部 開場17:15/開演18:00
全自由(整理番号順の入場):9,000円(税込/D別)
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・ Return of Japanese Ultra Wars Tour
・ Return of NUCLEAR BANANA Tour
・ Return of JOKER IN A POT Tour
・ Return of Happy Flower Circus Tour
過去30年間で行われたtourの中から、1日ごとにいくつかのtourをフォーカスした形のライブをお届けします。
※どの日にどのツアーが来るかは後日発表になります
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