2021年04月21日 (水)
【ライヴレポート】<SUGIZO LIVE STREAMING FROM TOKYO EPISODE Ⅱ~VOICE OF LEMURIA~>2021年4月20日(火)◆音楽ジャンルも国籍も人種も宗教も文化も、あらゆる壁を超え混ざり合う総合芸術を提示したライヴ──。
REPORT - 17:07:484月20日(火)、SUGIZOが自身2度目となる配信ライヴ『SUGIZO LIVE STREAMING FROM TOKYO EPISODE Ⅱ~VOICE OF LEMURIA~』をstudio W(WOMB LIVE)にて開催、生配信した。
本来ならば1月の実施を予定していたのだが、新型コロナウイルスの感染拡大状況を鑑みてやむなく延期に。
2020年12月にリリースした最新オリジナルアルバム『愛と調和』からの楽曲を今回、満を持してライヴ初披露した。
本公演の基本編成は2020年10月に開催した初配信ライヴ同様、COSMIC DANCE QUARTET。MaZDA(マニピュレーター、シンセサイザー)、よしうらけんじ(パーカッション)、ZAKROCK(VJ)に加え、スペシャルゲストとして鬼才トランぺッターの類家心平、妖艶かつ神秘的なベリーダンサーNourahが加わった布陣だ。
音楽のみならず映像・照明が重要な役割を果たすのがかねてからのSUGIZOライヴだが、こと配信ライヴでは、画面上で魅力が最大化するよう計算し尽くした撮影・スイッチング・映像加工を行っている。
また、オンライン用ミックスはSUGIZOが〝サウンドアルケミスト″と呼び敬愛するDub Master Xが務め、最高水準の音質で届けられた。
ライヴの幕開けは、ヒーリング音楽作品としての『愛と調和』を象徴する1曲「Nova Terra」。
アルバムのインスピレーション源となった屋久島の森の緑、差し込む光、生命力に満ちた水を音楽・映像・照明の三位一体で神秘的に表現していく。
真っ赤なライトに切り替わり「FINAL OF THE MESSIAH」が始まると、スクリーンにはライヴタイトルが大写しに。
そこには、1曲目とは別人のようなロックスターのオーラをまとったSUGIZOの姿があり、画面越しのオーディエンスを挑発的に手招きしていた。
SUGIZOのギターと類家のトランペットは共に狂騒的で、木霊のように響き渡った。
「NO MORE NUKES PLAY THE GUITER」を続けて放ち、「NO NUKES」の文字を背に、「NO MORE!」とシャウトする幕切れは圧巻。
反戦のメッセージを熱烈に示した後は、青い光に包まれた静けさの中、ドイツの現代音楽家シュトックハウゼンの影響で生まれた電子音楽「Raummusic」へ。
アタック感を完全に消し去ったかのような柔らかいタッチで、コードを繰り返し爪弾くSUGIZO。
よしうらは金属の鎖をスネアに叩きつけて鈍い音を鳴らし、最初は穏やかだった類家のトランペットも次第に高揚。
すると、映像表現も連動して内なる世界から雄大な自然へと変化していく。
次曲「FATIMA」はSUGIZOのライヴに欠かせない曲で、かねてから海とベリーダンサーのモチーフが映像で繰り返し表現されてきたのだが、今回は生身のベリーダンサーNourahが登場。画面から飛び出して来たような彼女が白い衣装とヴェールをなびかせ、レーザー光線に照らされて舞い踊る情景は、幻想美の極み。
更に、配信画面上では海の映像などがオーバーラップされ、奥行きのある美しさを立ち上げていた。
ヒジャブをまとい祈る女性の映像から始まった「ENOLA GAY RELOADED」では再び、深紅の世界をバックに激情を放出するSUGIZO。
その殆どがインストゥルメンタルであり言葉を介さないSGZ MUSICだが、核実験のキノコ雲、原発の脅威をモチーフとした映像がオーディエンスに問い掛けるものは大きい。
「NO NUKES」のメッセージを刻んだ大きなフラッグを振り、その同じ手でギターを握れば、迸る強い念そのもののような艶やかな音色を響かせる。
SUGIZOにとって社会問題に向き合うことも音楽を奏でることも地続きで同義なのだ、と痛感する曲である。
曲調の切り替わりと完璧に連動した照明、ズームを駆使した鮮やかなカメラワークも相まって、画面越しであっても臨場感とダイナミズムが伝わったことだろう。
基本的には歌唱もMCも無くノンストップで突き進んでいくSUGIZOのライヴ。終盤を迎えて披露した「Decaying」では、SUGIZOと類家が交互に音を鳴らし、全く展開の読めないインプロビゼーション的プレイバトルを熱く繰り広げた。
メンバーのフォーメーションは360度円を描くように内側を向く形で、SUGIZOと類家は対面。距離は離れているが、映像の切り替えによって2人が間近にいるような迫力が感じられた。
「禊」ではジャンベを手にセンターへ出て来たよしうらとSUGIZOが向かい合って、剣術の試合をするようなプレイバトルを展開。
思わず息を呑むほどにスリリングな2曲だった。
野性を解き放って吠えるような激しいプレイと、寸分の狂い無くコントロールされたメンバー間の呼吸。
その両極を行き来するエキセントリックな楽曲は、激情と理知を兼ね備えたSUGIZOらしさの表れなのかもしれない。
本編ラストは「DO-FUNK DANCE」は極彩色のレーザー光線が飛び交うサイケデリックな空間で、SUGIZOは髪を振り乱しながら、今回は類家に物理的に接近してプレイバトル。
音符として譜面に書き表すことができないような息遣いも含めた、エモーショナルな音楽がそこには鳴っていた。
感謝を述べ、メンバーを紹介した後一旦ステージを去ったSUGIZO。ほどなくしてタブレットを手にして戻り、Twitterのハッシュタグで寄せられた視聴者からのコメントを紹介。
有観客でもオンラインでも、ファンとの繋がりを常に重視するSUGIZOにとって欠かせない時間である。
このライヴが延期を経て実現に漕ぎつけたことを改めて説明し、「開催できてうれしい」と喜びを述べた。
英語で寄せられた海外からのメッセージも読み上げたのだが、こういった参加の形は、コロナ禍で定着した配信ライヴがもたらしたメリットの一つと言えるだろう。
コロナ禍の経済的、精神的苦痛に心を寄り添わせながら、「まだまだ闇の時間は続きますが、必ず、明けない夜はない」とSUGIZOはファンに力強く語り掛けた。
アンコールとして、「この苦難の時を乗り越えるための祈りとして」(SUGIZO)選んだのは、『愛と調和』から「CHARON~四智梵語~」。
静けさを際立たせる虫の音。
スクリーンには夕暮れの空、蕾がほころぶ睡蓮、桃色の太陽、樹影、五重塔などのモチーフを投影。
僧侶による疫病退散の声明(※声で唱える念仏)が荘厳に響き渡る、摩訶不思議な空間が広がった。
SUGIZOの爪弾くアルペジオは一音一音から慈愛が感じられ、類家のトランペットは郷愁を帯びている。
アーシーでオーガニックなドレスを身にまとったNourahがここで再び登場。指先のフォルムに至るまですべての動きが美しく、この曲に込められた祈りという本質を全身で表現していた。
静けさの中で曲を届け終えると、改めてメンバー紹介をし、カーテンコール。
SUGIZOは左右2人の肩に腕を回し、全員で深く長いお辞儀。
約1時間30分があっという間に過ぎ去り、第2回目の配信ライヴは幕を閉じた。
ライヴタイトルにあるLEMURIAとはレムリア文明を指し、『愛と調和』の重要なモチーフとなった縄文文明のルーツとの説もある、SUGIZO思想の根幹にある言葉。
憎しみではなく愛を、対立ではなく調和を、利己ではなく利他を。音楽ジャンルも国籍も人種も宗教も文化も、あらゆる壁を超え混ざり合う総合芸術を提示した今回のライヴは、SUGIZOが掲げるそんな理想の一つの実証例。
コロナ禍において不要不急などと言われ続けてきた音楽、エンターテインメントの力を実感できる意義深いライヴでもあった。
配信チケットは4月23日(金)21:00まで受付中で、同日23:59まで視聴することができる。
また、来月5月20日(木)にサイケデリック・ジャムバンド SHAGの配信公演が、『LIVE STREAMING FROM TOKYO EPISODE Ⅲ ~THE SHAG STRIKES BACK~』として開催が決定した!
是非期待してほしい。
Text by Tae Omae
Photo by Keiko Tanabe
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▼Information
SUGIZO 4月20(火)配信ライヴ
『LIVE STREAMING FROM TOKYO EPISODE Ⅱ ~VOICE OF LEMURIA~』
2021年4月23日(金)21:00までチケット受付中!
(※アーカイヴは日本時間 4月23日(金) 23:59までとなります)
詳細はこちら→ https://sugizo.com/feature/VOICE_OF_LEMURIA
SHAG 5月20日(木)配信ライヴ
『LIVE STREAMING FROM TOKYO EPISODE Ⅲ ~THE SHAG STRIKES BACK~』
詳細は後日発表









2021年04月21日 (水)
シド・Shinji(Gt)、ソロプロジェクト始動!Rayflower・田澤孝介(Vo)と新ユニット「fuzzy knot」を結成!
NEWS - 12:00:19ロックバンド・シドのShinji(Gt.)がソロプロジェクトを始動することが決定した。
ヴォーカルにRayflowerの田澤孝介(ex. Waive)を迎え、新ユニット「fuzzy knot」を結成!
デビュー作となる1st Single「こころさがし」が4月26日(月)に配信限定でリリースされる。
田澤孝介は、SOPHIAの都啓一が中心となり結成した「Rayflower」のヴォーカルとしても活動しており、そのメンバーはドラムにZIGZOのSakura、ベースにBULL ZEICHEN 88のIKUO、ギターにAcid Black Cherryのサポートとして活躍したYUKI、と名だたるミュージシャンが勢ぞろいしたスーパーバンド。
まさに超実力派シンガーと、シドのギター・Shinjiという夢の共演が、この「fuzzy knot」で実現されることとなる。
“fuzzy knot”の意味は「曖昧な結び目」。
Shinjiが最も影響を受けた90年代のサウンドを織り交ぜつつ、ギターロックだけではなくジャンルに“縛られない”音楽を発信する、として名付けられた。
曲の解釈、“最後の締め”は聞き手次第という2人からのメッセージでもある。
作曲は全てShinji、作詞は田澤と楽曲の全てを2人で担っている。
「ソロプロジェクトだからシドと違うことをやろう、というわけではなく、『自分のやりたいことはこれ』と明確にすることがfuzzy knotをやる理由」と語るShinjiとそれに共鳴する田澤。
そんな2人の曲は、シドで培われたShinjiのキャッチーなメロディーと、ハイトーンヴォイスを自在に操る田澤の突き抜けた歌声によって織りなされる。
配信限定でのリリースとなる1st SINGLE「こころさがし」のテーマは春。
軽快なロックサウンドから感じられるポジティブさとは裏腹な憂いを帯びた歌詞が、変化に対する期待と不安に揺れ動く心情を歌う春らしい一曲となっている。
また、90年代の要素も各所に散りばめられており、どこか懐かしくも新しさを感じる妙にそそられる楽曲だ。
この曲を皮切りに、2人は世界に新たな糸口を広げる衝撃のデビューとなるだろう。
デビューに先駆け、本日4月21日(水)よりオフィシャルサイト、公式Instagramを開設。
是非チェックしてほしい。
「こころさがし」の音源は、4月23日(金)のNACK5「BEAT SHUFFLE」にて初OAされる事も決定している。
また、「こころさがし」配信日当日の4月26日(月) 19時30分よりMAVERICK DC GROUPの公式YouTubeチャンネルにてデビュー特別番組を生配信する。
「fuzzy knot」として姿を現すのはこの番組が初めてで、「こころさがし」のMusic Videoを番組内で初解禁する。お見逃しのないようにしていただきたい。
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<配信シングルリリース情報>
★こころさがし
2021年4月26日 Release
品番:DCCA-1050
【収録曲】 01. こころさがし
作詞 田澤孝介 / 作曲 Shinji / 編曲 fuzzy knot
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<fuzzy knotデビュー特別番組>
「fuzzy knot デビュー&1st SINGLE「こころさがし」リリース記念特別番組」
【配信日時】 2021年4月26日(月) 19:30〜
MAVERICK DC GROUP公式YouTubeチャンネル https://youtu.be/9p3P7ramUVg
fuzzy knot オフィシャルサイト https://www.fuzzyknot.com/
fuzzy knot オフィシャルInstagram
https://www.instagram.com/fuzzyknot_official/
Shinji オフィシャルTwitter https://twitter.com/shinji_sid
シド Shinjiのオンラインギタースタジオ https://lounge.dmm.com/detail/3121/
シド オフィシャルサイト http://sid-web.info/
シド オフィシャルTwitter https://twitter.com/sid_staff
シド オフィシャルWeibo https://www.weibo.com/sidofficial
田澤孝介@STAFF Twitter https://twitter.com/tazawa_staff

2021年04月21日 (水)
【KAKUMAY】2021年6月リリースのミニアルバム、トレーラー映像第二弾を公開!
RELEASE - 00:00:531年前発売中止のなった、初となるミニアルバムを全曲一新し、2021年6月にリリースすることが発表されているKAKUMAY。
先日はそのトレーラー映像第一弾が公開されたが、その第二弾が解禁となった。
5月1日には新曲である「アンチヒーロー」のMVがリリースに先駆けて公開されるとのこと。
あと約10日、期待して待とう!
トレーラー第二弾
始動ワンマン「旗揚げ」は5月30日(日)高田馬場AREAにて開催されるので、そちらも合わせてチェック!
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<ライヴ>
■始動ワンマン「旗揚げ」
出演:KAKUMAY
日時:2021年5月30日(日) 開場18:00 / 開演18:30
会場:高田馬場AREA
<チケット詳細>
【FIRST CLASS「S」チケット】¥15,000(税込)SOLD OUT
【手売りチケット】
¥3000 (税込)
※手売りチケット販売用のアカウント(@MAKO_YUUSYA)にてDMを送って是非チケットを購入し、KAKUMAYの旗揚げを見届けよう!
★OFFICIAL HP

