NEWS

2020年10月31日 (土)

Ricky(DASEIN)が、Birthday Liveを無観客ライブ配信スタイルで実施。「THE☆IWAINA★祭夜」~生まれて翔び出てエイリアーン♡~ライブレポート!

REPORT - 21:00:38

1020日に誕生日を迎えるRicky(DASEIN)が、今年もBirthday Liveを行った。ただし例年とは異なり、今年はコロナ禍により無観客ライブ配信スタイルで実施。

1018()に渋谷REXを舞台に行われた「THEIWAINA★祭夜」~生まれて翔び出てエイリアーン♡~の模様を、ここにお伝えしたい。 

DFCL0772 

 Rickyのライブは、「AGITATOR of Amy」が始まると同時に、時空を超えた異世界へ観客たちを呼び込みPartyを催すように始まった。

Rickyの歌声が、画面の先の人たちをポップでエレクトロな心地好い空間へ「一緒に遊ぼうよ」と誘い込む。

DFCL0875

  楽曲は一気に速度を上げて駆けだした。

躍動する「洗脳ビリーヴァー」に乗せ、Rickyは観ている人たちの気持ちをグイグイとアゲてゆく。

画面の先がどんな環境だろうが、Rickyがライブを描き出せば、そこはきらめくダンスフロアに塗り変わる。

続く「キミリテラシー」でも、トリッキーなビートに気持ちが騒げば、次々と転調しながらドラマを描き出す楽曲に触発され、身体の揺れを抑えられない。

DFCL0980

  Rickyが、ダンサーたちと一緒に、手にしたサイリウムを振りながら舞台上に華やかな彩りを与えだす。

躍動する「HURRY UP!!!」のエレクトロなビートの上で、Rickyはサイリウムの光を用いた華やかな演出も示していた。

 DFCL1196

  「コロナ禍というモノクロの色褪せた僕の世界が色付いてくのは、君がいるからです。」の言葉に続いて披露したのが、雅な音色が心をうっとりと揺らす、「君がいたColors~はじまりの朝~」 。

デジタルなサウンドにピアノの音色が美しい彩りを添えてゆく。

Rickyも言葉のひと言ひと言を大切に、愛しい人への想いを歌いあげていた。心酔いしれる歌声だ。

ときに舞台へ膝をつき、気持ちの内側から沸き上がる想いを、Rickyは麗美な音へ導かれるように朗々と歌っていた。

彼の歌声が、この世界を色鮮やかに染め上げる。

魂を震わせ歌うその声が、観ている側の気持ちを涙色にも震わせる。

 

  幻想的なデジタル音とピアノの音色が優しく寄り添い合う。

哀切さも抱いた音の上で、Rickyは想いを零すように「アオイツキ」を歌いだした

彼が歌声の先に見据えていた君は誰だろう。

この曲に、心を震わせるように歌うRickyの声に触れている間、同じよう壊れそうな心を必死に支えながら、脳裏に浮かんだ蒼い月を見つめていた。

DFCL1292

 暗い影が押し寄せる。

激しく、黒い衝動音で浸食するように「BLACK ANT」が流れだす。

迷走する心模様を零しながら、愛しい人を強く求めるように、Rickyは焦燥覚える気持ちをぶつけるように歌っていた。愛しい人へ向けたいたたまれない感情を、想い乱れる気持ちのままに絶唱するRicky。心乱れゆく強烈な様に、視線が、気持ちが痛く惹きつけられた。

 

 続く「覚醒リフレーミング」では、ふたたびRickyとダンサーたちがサイリウムを手に、感情を騒がせる音に合わせ、大きく手を振り、さりげない光の演出も施していった。

歌詞に合わせサイリウムで三角形を作るなど、観ている人たちの感情をカラフルに彩りながら、騒ぎたい衝動を与えるのみならず、視覚面でも楽曲の世界観を彩ってゆく。

タイムラインにも次々とサイリウム(箸?)の絵文字が流れていたのも、配信ライブらしいじゃない。

DFCL1233 

 「どうですか、新体制でのバンドレスのステージは。きっと「いいー!!」となっていると思うけど。画面越しに観てくれていれば、俺の中では無観客ではないので」と語りつつ、なぜか舞台の上で香水を身に振りかけるRickyが、そこにはいた。

 

  ここからはRicky流のアゲアゲナンバーを連発。

届けたのが、ゆったり幻想的に幕開けながらも、ビートが躍動しだすと同時に、次々と熱狂のギアを入れ興奮の域へと連れ出す「人の振り見て我がREFRECTION」。

クールでスリリングなエレクトロチューンのように、Ricky自身も感情を爆発させるというよりは、高ぶる気持ちを楽曲とシンクロしながら心のアクセルを踏み込んでいた。

曲は止まることなく「ヨウコソサヨウナラ」へ。

「さぁ体力使おうぜ!!」の言葉を合図に、Rickyもリズムと重ねあわせ身体を揺らしながら歌いだす。

ファンキーで華やかなダンスポップチューンに身を預け、攻めるように歌うRicky

スタイリッシュでダンサブルな、でも、沸き立つエナジーを抱かせる楽曲だ。

それだけRicky自身が、気持ちを熱くぶつけるステージングを見せてたということだ。

終盤には、ダンサーたちと一緒に飛び跳ね、煽るRickyの姿もそこにはあった。

 

 ダンスは止まらない、Partyは終わることを知らない。

アガった気持ちを更に煽るように、Rickyは「Hi-Techno-Boy」を絶唱。

凛々しいRickyの姿に、「きゃー」「はーい」という書き込み人がものすごい勢いで流れていた。

Rickyも、画面の先にいる人たちを激しく煽りたてる。

「踊れー!!」のスクリームに、観ている人たちが指を踊らせ、次々と書き込んでゆく。

Hi」「Techno-Boy」と歌い踊るRickyの姿が格好いい。

     

 「一日一日生き抜くことがどれだけ大変か実感していると思いますが、今日も生き抜いた喜びを分かち合いましょう」。

ここで想いを交わしあえていることへ喜びと幸せを覚えるように。今、こうやって一緒に心と分かち合えていることを感謝するよう、最後にRickyは「僕は生きるよ ただ生きてるよ」「君は生きるよ まだ生きてるよ」と、優しい声で高らかに「I’m Alive」を熱唱。

今、このときを一緒に過ごしていられることの幸せを噛みしめるように歌っていた。

Rickyの歌が、繋がりあえていることの喜びを改めて教えてくれた。

きっと画面の先でも、Rickyと一緒に歌を口ずさみながら、想いを分かち合っていた人たちも多かったに違いない。

「逢いたい」という書き込みも次々流れていたように、本当なら、この感動を目の前で分かち合いたかった。

でも、距離も環境も関係ない。互いの心が結ばれたのを実感するたびに、嬉し涙が溢れるほど心が熱く揺れ動く。

「目の前に愛する人がいる」なら、心は距離も空間も超えて繋がりあえる。

ますますRickyのライブが愛おしくなった。

Rickyの存在を愛おしく感じていたLadyたちも、多かったに違いない。

 

 アンコールは、おおくぼけいの奏でる物憂げなピアノの音色へ導かれるように始まりを告げた。

幻想的な音を塗り重ねるマニピューレーターの巧。

次第に音色は「闇の世界~Light to Light~」へ。

眩い光を背に受け、歌声をはべらせるRicky

闇の世界へと広がり出した光、Rickyの歌声が闇から光へと連れ出す道標となり、観ている人たちの気持ちを、先に輝く真白な未来へと連れ出してゆく。

 

 舞台の前には巨大なフラッグが。シルエット姿で着替えるRicky

着替えを終えたRickyは「ALIEN from TOKYO」を歌い、ふたたびこの空間をSpacyParty空間へと塗り上げていった。

ダンサーたちを引き連れ、振りを交え、観ている人たちをダンスフロアへと招き入れていった。

 

  「コロナの中でもまたRickyの世界が広がったと思います。一緒にRickyの世界を支えてください」の言葉に続き、Rickyは「RMY WORLD」を届けてくれた。

熱唱するRickyの歌声へ導かれるように楽曲も次第に熱を上げだす。

「たった一つの僕の世界  君の存在」と歌いながら、ともにこの空間を分かちあえることをRickyは謳歌していた。

コメント欄にも数多くのサイリウムの絵文字が流れていたように、誰もがRickyと一緒にこの時間を分かち合っていた。

 

  最後にRickyは、「僕はここにいるよ」「ここで歌い続けるよ」と自分の存在意義を示すように、壮大なエレクトロナンバー「My name is・・・」を朗々と歌いながら、素敵なPartyに幕を降ろしていった。

何があっても、ここが、「君が」僕のMy HomeだからとRickyは歌いながらFamilyたちと、互いの心の絆をきつく結びあっていった。

最後に投げた「Happy Birthday To Me」の言葉が、らしいじゃない。

 

  

 ライブ配信に続き催されたのが、「アフタートーク」のコーナー。

まずは、乾杯の挨拶から。

ここからは、出演者たちどうしで、この日の演奏の面でのマニアックな演出の裏話を繰り広げていた。

DFCL1669

 ケーキの登場とともに、RickyBirthdayコーナーへ。

みずから「BIRTHDAY SONG」を歌い、自身を祝福。

メンバーからのプレゼントをいただいた後、最後に「↑UPSIDEDOWN↓」を演奏。

トークコーナーでも、まさかのアゲアゲ曲のサプライズ演奏が飛びだすとは。

しかも、フロアに降りて歌うはしゃぎっぷりも披露。最後の最後まで、観ている側がRickyからプレゼントをいただいた気分だった。

DFCL1669 

 

PHOTO:折田琢矢

TEXT:長澤智典

 

 

 <SET LIST

AGITATOR of Amy

「洗脳ビリーヴァー」

「キミリテラシー」

HURRY UP!!!

「君がいたColors

「アオイツキ」

BLACK ANT

「覚醒リフレーミング」

「人の振り見て我がREFRECTION

「ヨウコソサヨウナラ」

Hi-Techno-Boy

I’m Alive (オケ+生ピアノ)

-ENCORE-

「闇の世界」

ALIEN from TOKYO

RMY WORLD

My name is・・・」

 

 

ーアフタートークー

「↑UPSIDEDOWN↓」

 

…………………………………………

 

Ricky Birthday Oneman Live 2020

THEIWAINA★祭夜」

~生まれて翔び出てエイリアーン♡~

<日程>

20201018()

<会場>

渋谷REX

<配信チケット> 

3,900

https://twitcasting.tv/shibuya_rex/shopcart/29324

 

視聴期限: 20201031() 23:59 まで

 

Ricky オフィシャルサイト
http://hyperneosoloist.com/ricky/
Ricky BLOG
https://ameblo.jp/ricky-soloist
Ricky twitter
https://twitter.com/Ricky_A_Prmkv
HyperNeoSoloist YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/HYPERNEOSOLOIST









2020年10月30日 (金)

【XANVALA】初の流通盤「XANADU」を12月16日に発売!12月25日にはクリスマスワンマン公演も開催!

NEWS - 22:03:55

 MVのように作り込んだ形でライブ配信を行なえば、制限された中とはいえ、有観客でも熱狂したライブを作り上げるなど、有観客/ライブ配信様々な形で音楽を届けながら、観客たちに刺激を与え続けているXANVALA

 

  彼らが、1216()に流通盤としては初となるシングル「XANADU」を発売する。これまでに3枚のシングル盤と1枚のアルバムを通販/会場限定盤として販売してきたが、シングルは今やすべて完売状態。1stシングル「XANADU」は流通/通販と2つの形で販売するが、それぞれ限られた枚数でのリリースのように、今回も、気がついたら店頭や通販サイトから姿を消してしまう可能性が高い。是が非でも手にしたい方は、事前に対処していただきたい。

  

  XANADU」は、解放的かつ疾走するサウンドが気持ちをスカッとさせるアップチューン。巽の歌声や歌メロも耳心地好く絡みつき、心を捉えてゆく。「帝」は、XANVALAらしい重く黒く激しい衝動を叩きつけるグロウル系ラウドナンバー。サビではつかみを持った歌を示すところもXANVALAらしさ。2曲とも、XANVALAの根底にあるらしさを活かした楽曲だ。そのうえで、どんな風に新しい風をそれぞれの曲の中へ吹き込ませたのかは、あなたの耳で感じていただきたい。

 

XANADU」の「通販限定盤」には、「XANADU」のMV。さらに、先日ライブ配信した作り込んだライブ映像「千幻緑色刺ス灰紅」の模様を完全収録したDVDもついている。こちらは、手元に残しておきたい内容だ。

 

  1113日には、恵比寿club aimでシングルの先行発売を記念した単独公演も行なわれる。いち早く音源を手にしたい方は、この場に足を運べば間違いなく手にすることが出来る。

 

  他にも、11月にはミスイと蟻との2マンライブがそれぞれ控えていれば、1225日には恵比寿club aimを舞台に「XANVALA Xmas ONEMAN LIVE」と題したクリスマスワンマン公演も決定している。

  

  今も、以前のように数多くライブを詰め込むのは厳しい環境だが、そのぶん、11本濃い内容を用意しているように、限られたライブの機会も逃すことなく楽しんでいただきたい。

 

 

TEXT:長澤智典

 

====================

 

XANADUTrailer / XANVALA

 

 

====================

 

●MEMBER

tatsumi 193

 

▲Vo.巽(たつみ)

https://twitter.com/XNVL_Tatsumi

yuhma 290
▲Gt.Yuhma(ゆうま)

https://twitter.com/XNVL_Yuhma

souma 011
▲Gt.宗馬(そうま)

https://twitter.com/XNVL_Souma

nao 222
▲Ba.70. (なお)

https://twitter.com/XNVL_70

tomoya 059
▲Dr.知哉(ともや)

https://twitter.com/XNVL_Tomoya

 

 

★インフォメーション★

 

XANVALA 1stシングル流通盤「XANADU20201216日発売

型番:PICD-007

発売元:PARAGUAS inc.

販売元:FWD Inc.

価格:1,320(税込)

限定:完全限定300

 

 

CD収録曲:

1. XANADU

2.

 

…………………………………………

 

XANVALA 1stシングル通販限定盤「XANADU

20201216日発売

型番:PICD-007B

発売元:PARAGUAS inc.

価格:3,850(税込)

仕様:CD+DVD/12ページブックレット

限定:完全限定300

 

CD収録曲:

1. XANADU

2.

 

DVD収録曲:

1. XANADU(MV)

2. 独善(千幻緑色刺ス灰紅)

3. SCALA(千幻緑色刺ス灰紅)

4. DROID(千幻緑色刺ス灰紅)

5. トラジェディは擬態する(千幻緑色刺ス灰紅)

6. (千幻緑色刺ス灰紅)

7. ratchet(千幻緑色刺ス灰紅)

 

予約商品をあわせてご注文されますと、それらの商品のうち、最長の発送可能時期(発売日)にまとめて発送されますので、単品でのご注文をおすすめします。

20201113日より会場先行発売いたします。

 

オンラインショップでのご購入

https://starwave.official.ec

 

全国のCDショップでのお取り寄せ:

全国のCDショップにて取り寄せが可能です。取り寄せをされる時にはお店のほうに「流通 FWD Inc.」「アーティスト名 XANVALA」「タイトル名 XANADU」「型番 PICD-007」をお伝え下さい。

INFORMATION

CDに関する問い合わせ先

E-MAIL: info@starwaverecords.jp

 

====================

 

XANVALA Web

http://xanvala.com/

XANVALA twitter

https://twitter.com/XANVALA




2020年10月29日 (木)

谷琢磨をゲストに迎え、男の娘たちによる「ねこみみ。」が1日復活。「ねこみみ。featuring 谷琢磨」の単独配信公演をレポート!

NEWS - 23:00:41

  先に、公式Webの文章を記したい。「この度、秋葉原発男の娘によるロックバンド『ねこみみ。』は、インフルエンサーとしてシンガー、モデル、アパレルプロデュース、イラスト等幅広く活躍している谷琢磨氏をゲストボーカルに迎え『ねこみみ。featuring 谷琢磨』として新曲2曲を配信リリースおよびミュージックビデオを公開し、配信ライブおよびwithコロナ時代のエンターテイメントビジネスについてのウェビナーを主催致します」。

 

  ねこみみの首謀者である綺羅と大伴涙が、“withコロナという時代の中、どう生きてゆくかを討論しようと、今回のイベントを配信ライブ&トークセッションという形で届けた。

 

  配信は、ねこみみ。featuring 谷琢磨のライブを第一幕に。第二幕では、配信会場となった「沼袋Section9」オーナー琴羽しらすを加え、この日の企画を彩った谷琢磨(Vo).大伴涙(Gt).綺羅(Ba).雄大(Dr)が登壇する形で「コロナ禍」をテーマに据えたセミナーを行なう形で進められた。

 ここでは、第一部に行なわれた「ねこみみ。featuring 谷琢磨のライブ」の模様をお伝えしたい。

 

 「魔法にかかったみたい、僕だって女の子になれるんだ」のナレーションを受け、メンバーがSEに乗せ舞台へ姿を現した。ねこみみ。featuring 谷琢磨のライブは、「ジブン史上最高カワイイ」からスタート。華やかさと激しさを重ね合わせた演奏の上で、愛らしさを振りまきながら谷琢磨が歌えば、大伴涙が刺激的なギタープレイを通してスパイスを注入。可愛いを軸に据えながらも、サウンドはハードロック寄りで進行。チャーミングさやポップなフレイバーを振りまきながらも、かなり攻めたステージングを示してゆく。そこが、酸いも甘いも知り尽くしたねこみみ。スタイルか?!甘えたようにせまる谷琢磨の横で、刺激を注ぐように過激な音を繰り出す大伴涙。そのコントラストも、この日のステージでは大きな魅力を形作っていた。

 

  谷琢磨の魅力を成すオペラヴォイスも駆使しながら、楽曲はキラキラ輝く光を集めるように少年シンデレラ(谷琢磨・大伴涙・雄大が参加)のナンバー「I Love…」へ。馳せる気持ちをダイレクトに投影したように、ドキドキした気持ちが激しい演奏に煽られどんどん膨らんでゆく。谷琢磨も、何時も以上に攻めた歌声で煽れば、横で大伴涙もギターの音を唸らせ積極的に煽り続けていた。2人をタイトな演奏で支える綺羅と雄大。気持ちが高ぶるのに合わせ、メンバーたちの感情のボリュームもどんどん上がってゆく。ときめく気持ちが、ねこみみ。featuring 谷琢磨の演奏を通してどんどん色づいてゆくようだ。

 

最初のMCでは、「今日は文化庁の支援事業という最高の条件の中、国の予算を使って、女装界最高峰のヴォーカリスト谷琢磨さんをお迎えしてお送りします」と挨拶。なかなか豪華な企画ライブだ。メンバーみんな猫耳をつけていたように、谷琢磨も猫耳をつけて歌えることを素直に喜んでいた。

 

 次に披露したのが、ねこみみ。featuring 谷琢磨として作り上げた新曲の「afterglow」。谷琢磨の伸びのある歌声を中心に据えた、スケールあふれながらもロマンチックなサウンドとは裏腹に、とても切ない心模様が見えてくる楽曲だ。猫型マイクを用いて力強く歌いあげる谷琢磨、大伴涙のギターも歪みを上げた音を響かせながら、この空間を哀切な色に染めあげていった。胸をキュッと疼かせる哀愁浪漫な楽曲だ。その切ない想い、気持ちを解き放ったサウンドや開放的なメロディーに乗せ、暮れゆく空の彼方まで吹き飛ばしてしまえ。

 

  MCでは、谷琢磨とねこみみ。との出会いについての話を繰り広げていた。その流れで披露したのが、谷琢磨が実験台モルモット時代に作った猫をモチーフにした2つの楽曲。

 

  跳ねたリズムやサウンドも印象深い「100万回死んだぼく」を通し、ねこみみ。featuring 谷琢磨は会場に妖しくも華やかなムード漂う世界を描きだす。自己嫌悪に落ち、みずからを否定してゆくような痛い歌詞を伝える歌声が、ジャジーかつ歌謡ロックした楽曲を通して舞い踊る。メンバーたちは妖艶な色を放つ楽曲を、身体をスウィングしながら届けていた。まるで病みを抱えた人たちが集う、闇の奥にひっそり存在する大人の遊園地に迷い込み、妖しい世界に魅了されたようだ。

 

 わちゃわちゃとしたマジカルでポップな楽曲が飛びだした、続く「猫になれる薬」では、谷琢磨が身体を揺らし、愛らしさを振りまきながら歌唱。とても胸を弾ませる楽曲だ。でも、相変わらず歌詞は(投身自殺をテーマにした?)痛い心模様を記した内容。触れた人たちの気持ちをうきうきさせながらも、奈落へ落とす歌詞という黒い絶妙なコントラストは、流石だ。最後に谷琢磨が口にした「にゃん」の声も愛らしかった。

       

  ねこみみ。は女装のための女装のポップスを作り続けているバンド。ライブの終盤は、そのテーマを示すような、ねこみみ。featuring 谷琢磨として新しく作りあげた女装ポップスナンバー「キミの中のオンナノコ」を披露。感動に浸りながら聞きたい、大作映画のクライマックスやエンドロールを彩るような壮麗で壮大な楽曲だ。谷琢磨のファルセット声とロマンチックなポップワールドが絶妙にミックスアップ。とても華やかなサウンドとは裏腹に、歌詞には、男の娘として活動していく中、心に抱えた痛い本心やつらい気持ちを零すように記述。傷つくことさえ恐れず立ち向かうようにと、谷琢磨が希望を、守りたい大切な想いを示すように高らかに歌っていた。終始クライマックスを描くような楽曲がロマンチックな世界を描きだす。谷琢磨も、大きく手を伸ばし、「届け届け」と想いの丈を歌いあげる。この歌に触れている間、ずっと心がキラキラした輝きに包まれていた。谷琢磨と大伴涙が向かい合い想いを確かめあうように歌い奏でる姿も印象的。触れた人たちの心に、自分を肯定する強い勇気を与えてゆく、とても素敵な楽曲だ。

 

 「またみなさまと素敵な時間を作ろうといろいろ動いています」の言葉を受け、最後にねこみみ。featuring 谷琢磨が届けたのが「FLOWERS」。ファイナルを飾るに相応しい、触れた人たちをファンタジックな世界へ一瞬にして連れ出すシンフォニックなメルヘンナンバーだ。メンバーたちも躍動する気持ちを、力強く行進するような表情で届けてゆく。心に晴れた光射す世界へ向かって一緒に歩きたい。大伴涙の勇壮なギター演奏が胸を熱く騒がせれば、共に躍進したい気持ちに染め上げる。この「FLOWERS」、心を熱く騒がせ、気持ちを前へ前へと突き動かす勇壮かつドラマチックな最高のロックオペラチューンだ。わくわくした気持ちを次々と塗り重ねる演奏に、心がハレルヤな気持ちに染まっていた。

 

 アンコールは、初期ねこみみ。の代表曲「ニャンダフルライフ2020」をオリジナルスタイル以上にアグレッシブな表情へバージョンアップ。愛らしい猫が急に爪を剥き出しに襲いかかってきたような荒々しさを持った演奏だ。それでも、谷琢磨の甘えた歌声が重なることで、楽曲に離れられない愛おしさを覚えてしまうのが嬉しい。隠した牙と爪を研ぎ澄ませ愛らしい表情で悪戯を仕掛けてゆく、そんな飼い主を惑わすような表情で、ねこみみ。featuring 谷琢磨は観ている人たちへ痛心地好い刺激を最後に与えてくれた。

 

 ねこみみ。featuring 谷琢磨が,ふたたび動くのかははまだ未定だが、女装ヴィジュアル界には貴重な存在の人たちだけに、ぜひ、復活を所望したい。

 

 

TEXT:長澤智典

 

====================

 

afterglow/ねこみみ。 featuring 谷琢磨 MV

 

ねこみみ。Feat.谷琢磨「キミの中のオンナノコ」OfficialMV

 

 

====================

 

★インフォメーション★

 

ねこみみ。Web

https://aquamusicweb.wixsite.com/nekomimi

大伴涙  twitter

https://twitter.com/otomorui

綺羅  twitter

https://twitter.com/0610pp

谷琢磨  Web

http://tani.site/

谷琢磨 twitter

https://twitter.com/tani_takuma

沼袋Section9 Web

https://numabukurosection9.wixsite.com/mysite

沼袋Section9 twitter

https://twitter.com/section9_numa

琴羽しらす twitter

https://twitter.com/syllasukotoha

雄大  twitter

https://twitter.com/tearcity_kanae

 

====================

【インフォメーション】

ねこみみ。2020 Project新曲「afterglow」「キミのナカのオンナノコ」iTunesspotifyをはじめ各ストアより配信中。

 

ねこみみ。feat谷琢磨 について

2008年秋葉原の男の娘メイド喫茶雲雀亭に集まったメンバーにより活動開始。

ヴィジュアル系界隈でライブ活動を行い、CD10枚、DVD2枚をリリース。

数回のメンバーチェンジ、活動休止期間を経て202010月大伴涙(Gt)、綺羅(Ba)、谷琢磨(ゲストVo)により活動再開、現在に至る。

 

 

メンバーについて

・谷琢磨(ゲストVo3歳からクラシックを学び、ソロシンガーおよびバンド「実験台モルモット」「ハイダンシークドロシー」のボーカルを務める傍ら、モデル・タレントとしてTVWEBメディアへ出演多数。アパレルプロデューサーやイラストレーターとしても活躍中。Twitterフォロワー2万人超のインフルエンサーである。

https://twitter.com/tani_takuma

 

・大伴涙(Gt2010年よりねこみみ。の活動の中心となって数多くの音源制作、ライブツアー、イベント出演について企画立案・実施を手掛ける。数々のCMディレクションにも携わるアートディレクターとしての顔を持つ。

https://twitter.com/otomorui

 

・綺羅(Ba)ねこみみ。の創設者。元歯科医師。現在、作曲家綺羅空心斎として多数のアイドルやアーティストの楽曲制作を手掛ける。プロデュース業でも活躍。

https://twitter.com/killa_nekomimi