2019年02月01日 (金)
【ロングインタビュー】★Kra+NoGoD★<ブリキのサーカス団>演劇的でありエンターテイメント。楽しむことが優先のプロジェクト、楽しさが続く限りやります!
NEWS - 18:00:31Kra(景夕、結良)+NoGoD(団長、Kyrie、Sinno、K)=ブリキのサーカス団。
彼らは3月に行う東名阪ワンマンツアー<サーカスが街にやってくる>を行い、正式に動き出す。
互いのバンドの活動の合間を塗ってその都度「期間限定」という形を取るとはいえ、これからも永続的に続くバンドとして始動している。
と言っても、まだまだ未知数なバンド。
そこで今回、この「ブリキのサーカス団」のメンバーインタヴューをお届けする。
この言葉たちが少しでも彼ら魅力をつかむヒントになってくれたら幸いだ。
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長くバンドをやっているからこそ出来ることもいっぱいありますけど、難しいことも必然的に生まれてくるんですよ。
それを、この企画でなら出来るんじゃないかと思ったのは大きかった。
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──何故、KraとNoGoDが合体し「ブリキのサーカス団」というバンドが立ち上がったのか。
みなさん、そこが気になっていると思います。
結良:きっかけは僕です。昨年、NoGoDさんがいろんなサポートベーシストの方を迎えて活動をしていて、僕もそこに参加した経験があったのと、Kraとしてもギターとドラムの脱退が決まり、ヴォーカルとベースの2人だけになってしまう──そんなときにふっと「うちにギターとドラムが欠けてしまうのか。あっ、そういえばNoGoDにはベースが不在だったな。あれ、これは一緒に組んだらハイトーンヴォイスの上手いヴォーカル2人が並ぶツインヴォーカルのバンドを組めるじゃん」と思ってしまったのがきっかけでしたね。
しかもその時期に僕がKyrieくんとKくんと舞台の音楽制作面の仕事でふたたび一緒になり、いろんな話をしていたことも大きかった。
Kyrie:前にも3人は同じ舞台の音楽制作面で共演、その縁から今年5月に結良さんにはNoGoDのサポートをお願いした経緯もあったし、ふたたび同じ舞台で共演していたのも確かに大きかったこと。
だってそのときの結良さんの第一声が「バンドやろうぜ」でしたからね(笑)。
K:その言葉、聴いたね(笑)。
団長:「バンドやろうぜ」って中高生がバンドを組むときに言う言葉だよ(笑)。
結良:KraもNoGoDも新メンバーの加入予定がなくて「2バンドを合体させるなら今のタイミングだ」と思ったことも、きっかけとしては大きかったなと思う。
──具体的な話を始めたのは何時頃でした?
Kyrie:舞台の再演で共演していたときには話が出ていたから、9月頃?
景夕:9月11日に行ったうちの周年を跨いでの時期に舞台も行われていたので、その辺じゃない?
──だとしても、急な展開ですよね。
団長:急ですよ。そこから「一度6人だけで集まって話をしよう」ということで集合。
そのときに「本当にやるなら、具体的にどういう形でやりましょうか」という話から始めて、互いの役割分担などの交通整理をしたり。
そういうビジネス的な話もありましたけど、それ以上に6人とも純粋に「楽しそう」という気持ちのほうが強かったことから、いろんな展開の話をしていましたからね。
──団長は、この話を聞いたときにどんな気持ちでした?
団長:長くバンドをやっているからこそ出来ることもいっぱいあるんですけど、難しいことも必然的に生まれてくるんですよ。
それを、この企画でなら出来るんじゃないかと思ったことは大きかった。
具体的に言うなら、NoGoDでツインヴォーカルは絶対に出来ないこと。
でもこういう企画だったら、ツインヴォーカルの映える楽曲を作って演奏をすることも出来るし。
話をした時点から、このメンバーでNoGoDやKraの曲をアレンジを変えて演奏しようという話もしていたし、既存の曲たちをツインヴォーカルでやるというチャレンジにわくわくしたことも大きかったですね。
景夕:ブリキのサーカス団は永続的に続けていこうという形で始めつつも、お互いのスケジュールを合わせながらになるので、どうしても定めた期間ごとの活動にはなってしまいます。
だからこそ「お互いに自分たちのバンド活動が軸にある中、ブリキのサーカス団は別の表現を楽しめるチャンスになるな」と思えたことで、僕らもわくわくした気持ちになれましたし。
「ブリキのサーカス団」というバンド名が決まったときにも、うちらもサーカスが好きだし、サーカスにまつわる曲たちもいろいろあったことから、このブリキのサーカス団を通してさらにその表現の幅を広げられそうだな、という気持ちや期待感も生まれましたからね。
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お互いのバンドのイメージに紐付いた名前としてブリキのサーカス団と名付けた。
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──最初の話し合いの時点から、話はどんどん具体化していたのでしょうか?
団長:最初の打ち合わせの段階でバンド名を決めていましたからね。
アイデアを出したのは自分ですけど、Kraさんってすごくファンタジーでメルヘンという印象が自分の中にあったんですよ。
具体的な言葉として示すなら、「ブリキの旗」というイメージがとても強かった。
ブリキって、オズの魔法使いの登場人物じゃないけどメルヘンなイメージにも繋がるもの。
しかもKraさんは衣装も毎回奇抜だし、そこにもロマンティックなものを感じていました。
対して自分はサーカスという存在やテーマが好きで、ずーっと道化寄りの衣装を身につけている。
そこから“メルヘンな形を持ったサーカス団”を作れないかと思い、「ブリキのサーカス団」という言葉をパッと思い浮かべたわけです。
──まさに、お互いのイメージをしっかり投影して具現化した名前だ。
団長:2つのバンドが1つのバンドの中へ混在しているのは事実なのでね。
もちろん、いきなりオリジナル曲を量産していくのは互いのバンドの展開を考えたら難しいのはわかっていたし、ライブを想定した時点で「ブリキのサーカス団として、お互いのバンドの曲をアレンジしてライブで演奏しよう」という話もしていた。
そこでも「2つのバンドが組み合わさったからこそ、互いの曲をこういうアレンジで演奏するんですよ」ということもしっかり示したかった。
それもあって、お互いのバンドのイメージに紐付いた名前として「ブリキのサーカス団」と名付けたところもありましたからね。
──2バンドに紐付かない、まったく異なる存在にするのは違っていたわけだ。
団長:そういう意識は、お互いになかったです。
結良:あくまでも、お互いのコンセプトをくっつけてやろうというスタンスでしたからね。
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すごい想像通りの現場というか、もう楽しい現場という言葉しかないです。
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──ブリキのサーカス団の存在をどう捉えているのか、他のメンバーの方々の言葉も聞かせてください。
まずは、Kyrieさんからお願いします。
Kyrie:せっかくだから、普段のNoGoDではあまりやらないことをブリキのサーカス団では積極的にやろうかなと思っていて。
そもそも、KraとNoGoDでは音の作り方や出来上がりもぜんぜん違うから、どっちかのスタイルへ依存するのではなく、その楽曲に対してどう表現したら格好よくなるかを単純に追求出来る機会になるな、と今回のバンドを動かすときに思ったんです。
普段のNoGoDではSEや同期類などはあまり使わないですけど、ブリキのサーカス団のテーマとしてサーカス感があるように、SEや同期などを用いることで普段のNoGoDの音源では聴けないようなものが出来るチャンスだなとも思いました。
それと、団長と景夕さんでは歌声もしゃべり声もぜんぜん違うから、NoGoDの楽曲を景夕さんに歌っていただくだけで違うカラーになるし、それこそゲストで結良さんに弾いていただいたときもそうでしたけど、他のメンバーさんが加わることでぜんぜん違うアプローチが生まれるので、そこをライブとして楽しめそうだなという気もしています。
──続いては、Sinnoさんに行きますか。
Sinno:ブリキのサーカス団が動き出すときに、団長がすごく積極的に動いていた姿を観て「団長はこういうこともやりたかったんだな」と思えたし、そういう企画になっているのが良かったなと思いましたね。
個人的にはKraの2人とは昔から知り合いではあったんですけど、そこまで深く関わることがなかった中、今回いろいろ触れる機会を重ねてゆくことで「なんて人間味のあふれる面白い方たちだろう」という印象を持てたのも大きかった。
音楽性がうんぬんよりも、一緒にいて「楽だな」と思える人と何かをするのってすごく楽しいこと。
それを、改めて2人に気づかせてもらえたなと感じています。
──人としての繋がりは、とても大事なことですからね。
Sinno:結局は人間と人間がやることなので、「この人たちと何かしたい」と本気で推せることが大事だなとすごく思います。
──Kさんは、どうですか?
K:結良さんとはリズム隊として何度か演奏する機会があったんですが、今回ふたたび一緒に出来ることが自分としては一番デカかった。
というのも、結良さんとはお互いに演奏することを「楽しい」と言える仲。
それをまた味わえることや、その楽しみを今後も広げてゆく機会が出来て、楽しみをどんどん増やしていけるのはありがたい話ですし、その楽しみがこのままずーっと続いたらそれこそもう幸せです。
──結良さんも、改めてお願いします。
結良:すごい想像通りの現場というか、もう楽しい現場という言葉しかないです。
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みんな、その場で臨機応変に対応出来ちゃうところは素晴らしいなと。
そこはまさに、お互いのキャリアの成せる技ですね。
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──お互い、イメージの共有はすぐに出来た形だったのでしょうか?
結良:出来ているところと、まだ出来ていないところとあるけど、そこはね…。
団長:走っていく中で見えてくるものもあると思います。
それでも最初から「こういう風にしたいよね」と共通認識が出来ていれば、そのイメージもすでに楽曲や活動のテーマ性の中へがっつり落とし込んでいるので。
結良:お互いにバンド歴が長いから、急なことにも対応できてしまうのが長年やってきた強みかなというところです。
実際、現場に入ってみて初めて知ったこともメンバーによってはちょいちょいありますけど、それでもみんなその場で臨機応変に対応出来ちゃうところは素晴らしいなと。
そこはまさに、お互いのキャリアの成せる技ですからね。
──現状、楽曲を作っているのはどなたになるのでしょうか?
団長:告知のトレーラーで使ったSEは結良さんがイメージ通りに仕上げてくれました。
Mカードとして会場限定で発売する作品で、MVも作る表題曲の『Enter the Circus』は自分が楽曲を作って、Kyrieがアレンジを担当しています。
そして収録するもう1曲を…。
結良:Kraサイドから提案しようと。取材時点では、絶賛アレンジ中です。
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楽しくなくなったら終わりますし、楽しさが続く限りはやります。
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──先にも語っていましたが、ブリキのサーカス団は継続的に続くバンドなんですよね。
団長:そうです。まさにサーカス団のようなバンドと言いますか。
サーカスってひとつのシリーズ公演をそれぞれの街で繰り広げては、それを終えるたびに新しいシリーズ公演を組んで、街への移動を繰り返してゆく。
ただし、いつ、どの時期にふたたび同じ街に戻ってくるのか予測するのは難しいこと。
それは、ブリキのサーカス団も同じ。
結良:それぞれのバンドのタイミングを見ては動きながら、そのシーズンを終えたら活動を止め、また互いのタイミングを見計らっては動き出す。
しかも神出鬼没のように、突然「イベントをやるんだけど」と呼ばれたら参加する可能性だってあり得るかも知れない。
Kyrie:メンバーさえも、増えてく可能性だってある(笑)。
結良:メンバーが増えるかどうかはわかんないけどね(笑)。
団長:最終的には「We Are The World」になります(笑)。
──それくらい自由なスタンスで変な縛りなくやっていく形だ。
団長:そうですね。楽しむことが優先のプロジェクトであって、まったくビジネスとして考えてないので、楽しくなくなったら終わりますし、楽しさが続く限りはやります。
まずは動かしてみて、その先のことについてはそれからですね、
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ブリキのサーカス団は演劇的でありエンターテイメントな存在。
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──今回のヴィジュアルイメージも、最初から明確に見えていたのでしょうか?
景夕:団長の中ではテーマが明確に固まっていたので、ほとんどそのまま表現しています。
団長:サーカス団の団長である景夕さんと道化である俺。
それ以外を、モブキャラじゃないけどキャストとして統一するのはイメージとして持っていたこと。
ブリキのサーカス団は演劇的でありエンターテイメントな存在だから、そういう見せ方をしたいなというのがずっとあって。
──4人はペストの流行から身を守ったと言われているペストマスクを口に装着しています。
結良:スタイリストさんのおかげで呼吸もしやすくなったので、全編ではないですけど、これを付けてライブをやる予定です。
団長:そこはリハに入ってから考えたほうが懸命だね。
結良:限界までは付けようと思っています。
団長:あれを付けて最後までステージをやったら死にますから。
結良:そこは気合いで。
K:あれを付けていると、鼻がかゆくなるからね。
団長:お前、そこかよ!!
──景夕さんの髭姿も斬新かつ新鮮でした。
景夕:これも団長のアイデアですけど。正直最初は「髭、似合うかなぁ?」と思いましたが…今日付けてみたらね。
団長:ぜんぜん良いっすよ。おかげで俺もキャラを出しやすいなぁとなったので、すごく良かったです。
景夕:お互いのキャラクターが際立っているので、いろんな絡みを作っていけそうですからね。
そこは観てくれるお客さんたちにも新鮮に映るんじゃないかな。
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メロディを歌っている中でのラップの掛け合いは、ツインヴォーカルじゃないと出来ないこと。
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──ブリキのサーカス団はツインヴォーカルスタイルで表現。楽曲にも、そこを反映させるわけですよね。
団長:もちろんです。今の人たちは「EXILE」さんとか「コブクロ」さんなどがツインヴォーカルのイメージかも知れないけど、俺の中のツインヴォーカルって「山嵐」と「ウズマキ」と「ヌンチャク」なんですよ。
いわゆるミクスチャーやラウドロック、90年代ハードコアなイメージ。
どっちかがラップを担当して、どっちかが歌ってという組み合わせこそがツインヴォーカルのスタイルであって、俺の中にはコーラスユニットという概念や引き出しがまったくない。
しかも、NoGoDじゃ絶対に出来ないのがラップということから、俺がラップをして、景夕さんに歌ってもらうスタイルをやりたかったんですよ。
だから『Enter the Circus』は「ラップメタルをやるチャンスだ」と思い、完全にそこへ焦点を絞って曲を書きましたからね。
結果的にはツインヴォーカルというよりもツインMC寄りな、メロディアスだけどラップの掛け合いもあるみたいな。
まさに自分の好きな音楽性を融合した、しかもNoGoDでは使わない同期をこれみよがしに入れた楽曲に仕上げています。
──団長と景夕さんのラップの掛け合いもあるんですね。
団長:言っても、非常に安易なラップの掛け合いですけどね。
あと自分でラップをやってみて思ったのが、自分のやるラップは「大槻ケンヂ」になると言いますか、全部詩の朗読というか、語りになっちゃいますね。
景夕:ツインヴォーカルやラップをやるのはすごく新鮮でした。
メロディを歌っている中でのラップの掛け合いは、ツインヴォーカルじゃないと出来ないこと。
もちろんブリキのサーカス団としては、その先に生まれる楽曲の中に2人のコーラスワークを主軸にするものだって生まれるかも知れないですし、「この2人だからこそ出来ることだよね」というスタイルがこれから増えていけば、ヴォーカリストとしてはより楽しめるなとも感じています。
──今後の展開を考えたうえでも、いろんな歌い方のパターンを作っていく予定だ。
景夕:そうですね。
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今は期待と不安と未知の世界過ぎて、みんなまだ戸惑っている状況じゃないかと思います。
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──ブリキのサーカス団の活動を発表したときの世間でのリアクションも凄かったですよね。
団長:そうなんですけど。みなさん、このメンバーがどういう形式で一体何をするのかは、まだ何もわかっていないんじゃないかな。
現状発表しているのは、このメンバーで東名阪でワンマンツアーをやるという告知のみ。
きっと今回のヴィジュアルやMV、楽曲が世の中へ出たときに初めて、みんなの期待に変わるんじゃないかな。
それまではたぶん、期待と不安と未知の世界過ぎて、みんなまだ戸惑っている状況じゃないかと思います。
サーカスって、何が起きるのかわからないことが楽しみじゃないですか。
最初からわかりきったことにワクワク出来ないのと同じように、サーカス小屋に入ってみて初めて感じるドキドキと同じように、ブリキのサーカス団の音へ触れたときに初めてワクワクを感じ始めていくような気が俺らはしています。
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ずっと綱渡りだけをやるのがサーカスではないように、いろんなタイプの歌詞や曲調があっていいと思う。
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──3月に東名阪を舞台に行われる全国ツアー<サーカスが街にやってくる>。
ここでは、会場限定でMカード入り音源&MVが発売になります。
その表題曲となる『Enter the Circus』、改めてどんな楽曲になりそうか教えてください。
団長:MVも制作した表題曲の『Enter the Circus』は、わかりやすいツインヴォーカルの形を取った、かなりミスクチャーロックな楽曲になっているかと思います。
景夕:もう1曲は、取材時点ではまさに絶賛制作中ですけど。ちょっと毒々しい飛び道具的な楽曲になりそうな予感を覚えています。
──東名阪ツアーでは、その2曲を軸にしなから、お互いのバンドの楽曲も演奏する形になるんですよね。
団長:そうしていきます。お互いの既存の曲たちをツインヴォーカル化するので、そこも新鮮な形じゃないかな。
結良:お互いの楽曲をまるまるコピーする気はさらさらないので、この6人だからこそのアレンジが、どう互いの曲たちに反映していくか…。
団長:お互いの“アク”を楽曲の中へ出しながらやっていくと思います。
──歌詞へ記した世界観も、サーカスに紐付いたファンタジックなものになっているのでしょうか?
団長:自分は、ストーリー性や雰囲気ものの歌詞ってNoGoDではあまり書かないんですよ。
基本、思ったことをストレートに書く歌詞が多いんですが、今回のような機会が生まれたことから『Enter the Circus』に関しては、雰囲気ものというか異世界系へチャレンジしたので、そこは書いていてすごく楽しかったですね。
──ブリキのサーカス団としては、そこは統一した世界観になっていくのでしょうか?
団長:『Enter the Circus』に関しては自分の捉えるサーカスというイメージを踏襲しつつ、ちょっとシニカルに表現はしていますけど。
もしかしたら今後、ものすごく愛を歌いたくなるかもしれませんしね。
それにサーカスっていろんな出し物があるように、全部が一緒なわけではない。
ずっと綱渡りだけをやるのがサーカスではないように、いろんなタイプの歌詞や曲調があっていいと思う。
そこに関しては、あまり制限はつけないようにしたいなと思っています。
──サーカスにはいろんな出し物があるように、どんな演目をみなさんで作ってお披露目するか。
団長:そうですね。今は何をやっても許される場所を作っている最中なので。
景夕:このメンバー、すでに想像を越えたものをみなさん返してくれるので、すでにそこが互いの刺激にもなっていますからね。
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長いスパンで捉えながら、ブリキのサーカス団としての活動をやっていきたい。
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──「何が飛び出すかはツアーをお楽しみに」というのが今の段階でしょうか。
最後に、東名阪ツアーも含め、これから始まるブリキのサーカス団についての期待感を煽る言葉をください。
景夕:「楽しく出来そうだな」という期待感がすごく大きくて、このメンバーで楽しく演っていく中でいろんな新鮮な刺激をもらって、それを自分の糧にしていければ。
そこで得た要素をふたたびKraやブリキのサーカス団に返せる。
そういうものを増やしていけるツアーであり、ブリキのサーカス団のとしての活動にしていけたらなと思っています。
とにかく今は、ただただ楽しく新鮮な気持ちで活動出来そうだなとワクワクしています。
結良:僕はもう単純に「このメンバーとやりたかった」という想いのみで話を進めてきたことだったので、今後も定期的にいつでも活動できるバンドにしておきたいなと思っています。
今回は東名阪ツアーと、Kra&NoGoD FC限定イベントの4回のみのライブにはなりますけど。
お互いのスケジュールの隙を見ては、ふっとブリキのサーカス団としてライブをやる可能性だって十分にあるなとはみんなが思っていること。
ブリキのサーカス団としての楽曲は今回2曲のみですけど、定期的に新曲の制作も続ければ3〜4年後にはフルアルバムだって作れるだろうしね。
それくらい長いスパンで捉えながら、ブリキのサーカス団としての活動をやっていきたいなと思っています。
そのほうが、互いのお客さんたちも楽しみが増えていいんじゃないかな。
K:自分は、単純にブリキのサーカス団としての活動を楽しみたいなぁという気持ちです。
しかも、ブリキのサーカス団として一連の動きを終えたときに「あれ?俺はKraのメンバーだったんじゃねぇ?」と思えるくらいに仲良くなれたらなと思っています。
結良:うちの機材車に乗ってしまうんでしょ。
K:移動も一緒にしましょうか?
結良:それ、ぜんぜん有りかと。
K:それくらい、人として楽しい付き合いをしています(笑)。
Sinno:ブリキのサーカス団に関しては、単純に面白いことが出来そうだなという気持ちもあるんですけど。
まだライブをやっていない現状では「想像通り」という部分と「まったく見えない部分」の両方があるんですね。
「この6人でステージに立ったらどうなるんだろう?」と想像をしたときにも、なんとなくのイメージの絵は出てくるんですけど、それを実践したときにどうなるのかをまずは楽しみたいですね。
それに、ブリキのサーカス団という活動が加わったことを、自分はゲームで言う“ボーナスステージ”をいただけたような感覚でも捉えているよので、そこも思いきり楽しもうという気持ちです。
Kyrie:6人でステージに上がってお互いの曲を演奏していく中でいろいろ新しい発見が生まれそうで、それを楽しみにしています。
実際にライブをやることで2人のヴォーカルならこんなこともできる、この6人ならこんな音楽性も表現していける、というのも見えてくると思うので。
そこで得た刺激を次の音源へと活かして、その音源を手にふたたびブリキのサーカス団としてツアーを行って…という風にやっていけたらなと思っています。
団長:“大人の本気の遊び”っていうものを見せてやろうかなという気持ちです。
その辺のセッションバンドのような片手間なものではない。
「心血注いでやっている大人の遊びは本当に楽しいんだぞ」という姿が観ている側に伝わればいいなと思っています。
ちなみに、ブリキのサーカス団は出入り自由の場。
今後KraやNoGoDにメンバーが増えた場合は、トリプルギターやツインベースにツインドラムの可能性もあります。
その辺も含めて生き物ですから、今後も楽しみにし続けていただけたらなと思います。
TEXT:長澤智典
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<イベント情報>
■Kra/ NoGoD FC限定EVENT 『ブリキのアフター大サーカス』
*トーク&アコースティックライブ&7shot撮影会
2019年3月14日(木) Music Lab.濱書房
・昼の部 OPEN15:00/START15:30
・夜の部 OPEN18:30/START19:00
<チケット> 前売券全席指定:¥4,000
※Kra&NoGoD FC会員限定公演となります。
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<ライブ情報>
■サーカスが街にやってくる東名阪 LIVE TOUR 2019
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3月02日(土) 大阪 阿倍野ROCKTOWN
OPEN17:00/START17:30
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3月03日(日) 愛知 名古屋E.L.L
OPEN17:00/START17:30
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3月08日(金) 東京 高田馬場AREA
OPEN18:00/START18:30
…………………………………………
<チケット>
前売券:¥5,000
当日券:¥6,000
一般発売:2019年2月02日(土)10:00~
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<リリース情報>
★ライブ会場限定発売!!
1st.Release 「Enter the Circus」
Mカード紙ジャケット仕様
特典:オリジナルステッカー封入
収録内容
・音源:新曲2曲+α
・映像:MV+making
・画像:Official Shot -Random-
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▲Vocal.景夕(Kra)
https://twitter.com/kra_keiyu
▲Vocal.団長(NoGoD)
https://ameblo.jp/nogodblog/
▲Guitar.Kyrie(NoGoD)
https://twitter.com/kyrie_nogod
▲Guitar.Shinno(NoGoD)
https://twitter.com/kyrie_nogod
▲Bass.結良(Kra)
https://twitter.com/yuhra_grooving
▲Drums.K(NoGoD)
https://twitter.com/k_nogod
★ブリキのサーカス団official website★
★ブリキのサーカス団official Twitter★
https://twitter.com/burikinocircus


2019年02月01日 (金)
【摩天楼オペラ】2019年2月27日発売、新体制初のニューアルバム『Human Dignity』よりリード曲「Human Dignity」MV short ver. & 全曲試聴トレーラー映像公開!本日のFM NACK5「BEAT SHUFFLE」でも初オンエア!
NEWS - 17:00:572月27日にリリースされる摩天楼オペラの新体制初のニューアルバム『Human Dignity』より、リード曲「Human Dignity」のMusic Videoが、2月1日の21時にオフィシャルYouTubeチャンネルにて公開される事が明らかになった。
公開されるMusic Videoはshort ver.となっており、アルバム収録曲の楽曲が全曲一部試聴できるトレーラー映像も編集された内容となっている。
https://www.youtube.com/user/matenrouking
また、MVの公開に先立ち、2月1日に放送のFM NACK5「BEAT SHUFFLE」(19:10-20:30)内で「Human Dignity」がラジオ初オンエアされるので、こちらも是非チェックしてほしい!
アルバムリリース後の3月からは全国23箇所を巡る全国ツアー[Human Dignity Tour]の開催も決定!
5人編成の完全体に戻り、ますます勢いを増す彼らから目が離せない!
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<リリース情報>
New Album
『Human Dignity』
2019.2.27 Release
<初回限定プレス盤(CD+DVD)>
KICS-93780 / ¥3,800+tax
【収録内容】
[CD]:全12曲収録
[DVD]:MUSIC VIDEO 他 収録予定
<通常盤(CD Only)>
KICS-3780 / ¥3,000+tax
【収録内容】
[CD]:全12曲収録
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<LIVE SCHEDULE>
■[Human Dignity Tour]
3/2(土) 松山 サロンキティ
3/3(日) 高知 X-pt.
3/5(火) 佐賀 LIVEHOUSE GEILS- SPIRITS
3/7(木) 熊本 B.9 V2
3/9(土) 宮崎 SR BOX
3/10(日)鹿児島 SR Hall
3/12(火)山口 rise SHUNAN
3/14(木)岡山 LIVEHOUSE IMAGE
3/16(土)奈良 NEVER LAND
3/17(日)和歌山 GATE
3/23(土)長野 CLUB JUNK BOX
3/24(日)富山 SOUL POWER
4/6(土) 静岡 Sunash
4/7(日) 岐阜 yanagase ants
4/12(金)水戸 ライトハウス
4/14(日)高崎 clubFLEEZ
4/20(土)小樽 GOLDSTONE
4/21(日)旭川 CASINO DRIVE
4/23(火)函館 CLUB Cocoa
4/26(金)青森 Quarter
4/27(土)秋田 club SWINDLE
4/29(月)HEVEN’S ROCK 宇都宮 VJ-2
5/6(月) 恵比寿 LIQUID ROOM [TOUR FINAL]
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【PROFILE】
「摩天楼」+「オペラ」=「現代的なものと伝統美の融合」をコンセプトに2007年結成。
ロックなバンド・サウンドにシンセや合唱を取り入れ、壮大で劇的なロック・サウンドを築き上げ、インディーズ・シーンで注目を浴びる。2010年にはメジャー・デビューを果たす。
コンスタントなアルバム・リリースや精力的なツアーを行い、ヴィジュアル系シーンで確固たる地位を獲得しつつも、 自主企画のメタル・イベント「鋼鉄祭」や男性限定/女性限定ライヴなどのイベントも積極的に行い、ヴィジュアル系だけでなく、メタル・ファンからの支持も得ていく。
2018年JaY(G)を新メンバーに迎える。また、サポートとして、響(Dr)が参加。2018年12月に響(Dr)が正式メンバーとしてバンドに加入し、約3年ぶりに“摩天楼オペラ”が5人編成の完全体へ!!2019年、待望の新作『Human Dignity』をNEXUSレーベルよりリリースする。
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★OFFICIAL Web Site★

2019年02月01日 (金)
【ライヴレポート】<Kra LIVE 2019『創りし者 / FOUR CHILDREN』>2019年1月25日(金)マイナビBLITZ赤坂◆君と小さな花になろう。二人で揺れていよう────。 この4人の結晶全25曲を展開、最高のフィナーレ! そして、nextメルヘン解禁!
REPORT - 13:00:4617年前の9月11日、Kraはこの世に産声を上げた。
景夕(Vo)、舞(G)、結良(B)、靖乃(Dr)の4人は「ファンシー&メルヘンポップ」を掲げ、当時のヴィジュアルシーンの中へ「ファンタジックでメルヘン」な毒を隠し持ちながらも愛らしい世界観を投影しながら、彼らの音楽へ触れた人たちにたくさんの夢を与えてきた。
2011年には新たにタイゾ(G)を迎え、今の体制に。その頃には「ファンシー&メルヘン“ロック”」な姿へと進化。
より多様な表現幅を描きながら、触れた人たちの心へ夢から悪夢まで色とりどりな物語を映し出していった。
その本に綴られた物語へ惹かれるのは、読んでいる間中「この先どうなるのだろう?」と期待に胸を膨らますワクワクがずっと続くからだ。しかも長編作品ほど予測もしなかった展開や悲劇が起こり、期待や願望を裏切られることも往々にしてある。
むしろ読者の期待を裏切る展開が、また新たな期待を膨らませることにも繋がってゆく。
4人で物語を綴り続けてきたKraは、1月25日にマイナビBLITZ赤坂を舞台に行った<Kra LIVE 2019『創りし者/FOUR CHILDREN』>を通し、一つの読点を打った。
そこは“一つの章の終わり”と言ったほうが正しいだろうか。
今回の「章の終わり」は、「次の章」へ向け、とても大きな物語の改変を成すきっかけとなった。
何よりKraとして歩んだ17年間の歴史の歩みや足跡の大きさを、演奏を通しメンバー自身がその身で感じ続けていた。
この日、マイナビBLITZ赤坂で何が起こったのか。
その模様をここへ記したい。
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今宵は身体が求めるまま、熱した演奏と景夕の歌声に合わせ、思う存分に暴れようじゃないか!
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メンバーが登場するたびに響く大きな黄色い歓声。
4人に向けて叫ぶ声が4つの名前を告げ終わると同時に、景夕、タイゾ、結良、靖乃、4人の雄姿を刻むライブが幕を開けた。
冒頭を飾ったのが、Kraの活動初期頃からライブに熱狂を描き続けてきた「artman」だ。
歪みを上げた激しい演奏に合わせ、思いきり頭を振る観客たち。
景夕は時に荒ぶる声を上げ、時に甘い誘いをかけながら、観客たちを自分たちの懐へと導いてゆく。
時空を超え、時代の流れを自由に行き来するように、大勢の人たちが自分の体感してきた思い出の中のKraの姿を今の4人に重ね合わせ、笑顔で歌い、拳を振り上げ、声を上げていた。
騒げ、騒げ。
今宵は身体が求めるまま、熱した演奏と景夕の歌声に乗せ思う存分に暴れようじゃないか!
「君たちの心に眠っている小さな声を胸いっぱいの力で叫んで欲しい。
その声を、我々が世界へ届けよう」。
景夕の声を受け流れたのが、「覚醒ディストーション」。
胸の奥底に閉まっていた荒ぶる感情や歓喜の想いを外へ一気に連れ出すように、観客たちを煽る4人。
光を携え走る演奏に身を預け、誰もが気持ちを素直に開放してゆく。
心の叫びをもっと歪ませろ、身体を振動させながら昂る気持ちを響かせろ。
それこそが、自分を開放してゆく最強の手段。
その楽しさを、彼らが熱した演奏を通して教えてくれた。
とてもたおやかな表情と激しく疾走する勢いをミックスアップ。
「無拓と無択と」が、はしゃぎたい観客たちの身体や感情を右へ左へと揺らしていく。
心へ温かな色を塗り重ねる景夕の歌声へ素直に心を委ねたい。
駆ける演奏に身を預けながらも、気持ちは自由を謳歌する景夕と一緒に、おおらかな心のままこの空間の中で揺らめいていた。
「今日は大事なライブですけど、何時もと変わらないテンションでやらせていただきます。
赤坂BLITZは8年ぶりですよ」(景夕)
「アルバム『ナロとトルテ』ツアーのファイナル以来」(タイゾ)
など、赤坂BLITZにまつわる思い出を語るメンバーたち。
靖乃は、当時のステージで着たカボチャの衣装について「着にくかった」など、8年ぶりの告白も告げれば、「舞台中央に設置していた大きな薔薇が、靖乃がドラム台へ足を運ぶと同時に消え去ったのにはビックリした。あれは靖乃用のセット?」(結良)など、とりとめのない…いや、何時も通りのたわいもない会話が舞台上から飛び交っていた。
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感情の扉を開くよう、触れた人たちの気持ちも思いきり外へ解き放ってゆく。
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「今日は精一杯、4人の力を振り切ってやります。
別れもあれば出会いもあります。
でも我々は、待ち人のように何があっても待ち続けます。」
景夕の言葉を受けて奏でたのが、「待ち人」。
ソリッドなギターの音色へ導かれ駆けだした演奏の上で、哀切な心模様を歌い叫ぶ景夕。
スリリングな楽曲なのに胸を優しく揺らすのは、景夕の歌声が暖かな想いの熱を発していたからだ。
ピンク色の光に包まれた妖しい空間。
会場中の人たちを微睡みの世界へ連れ出すように届けたのが、「上海遊戯」。
心を惑わす妖しく艶めいた世界へ触れていると、そのまま夢の舞台へ堕ちてゆくようだ。
しばし心地好さ覚える宴へ身を委ね、ゆったとり微睡んでいたい…。
タイゾのカッティングギターの旋律を合図に、熱を持って飛び出したのが「Alice」。
「もうこれ以上独りにしないでよ」「僕もそこへ行けるよね」など、心に渦巻いていた想いを解き放つように歌う景夕。
感情の扉を開くような力強い心の叫びが、激しさと浪漫を重ね合わせた演奏が、触れた人たちの気持ちも思いきり外へと開放していった。
「俺とタイゾが脱退するのを発表してから、ここまであっと言う間。
だけど、何時も通り“なんて最高な場所におるんやろう”と感じながらライブをやらせてもらっています。
ほんと、最高!」(靖乃)
「自分で心拍数が上がっていくのを感じててね。
今日だけで3日くらいは寿命が縮んだ。それくらいライブ前は緊張したよ」(結良)
「Kraを長年やってきた上で言うけど、俺はクールじゃないの。
Kraにいると会話に入る隙間がないからクールに見えるの」(タイゾ)
など、何時も通りのとりとめもない会話をしてゆくところがKraらしさ。
3人の会話へ絡む景夕の言葉がちょっとうざ…激し過ぎたので、ここでは控えておきます(笑)。
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一触即発なこの熱した空間に触れているだけで、身体が激しさを求め叫びたくなる。
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「向こうから何かがやってくるぞ、サァカスだ!」
景夕の言葉を、これから始まる物語への期待感を、雄々しい演奏が後押ししてゆく。
Kraが招き入れたのが「サァカス」だ。
何かが起きそうなスリリングな演奏の上、道化のような仕種や語りを魅力に、景夕が観客たちを自身の懐の中へ呑み込んでゆく。
ドキドキとした好奇心が膨らみだす。
さぁ、今宵のKraはどんな興奮と熱狂を届けてくれるんだい?
妖しくうねる結良のベースへ導かれ、心地好い緊張感を持って飛び出したのがクールかつダークでスリリングな「カラスノマクラ」だ。
景夕の叫びを合図に、勇猛さと躍動を増す演奏。
妖しい熱に侵された心や身体が、景夕の誘いに合わせ小刻みに揺れ続ける。
熱を携えたその調べが、心地好くてたまらない。
会場に撒き散らした熱をさらに沸騰させるように、続いて「LOAD MY HEART」を突き付けた。
痛みさえ忘れるくらい昂る感情を胸に、荒ぶる気持ちのままに攻めるメンバーたち。
景夕の誘いへ、身体を折り畳み想いを投げ返す観客たち。
一触即発なこの熱した空間に触れているだけで、身体が激しさを求め叫びたくなる。
「まだまだいこうかー!これこそが現実だ!」
景夕の叫びに続いて届けたのが、雄々しき感情を描き出した「It is What It is」だ。
その演奏は理性を脱ぎ捨て、裸の気持ちでぶつかってこいと誘いをかけ、共に暴れようぜ!と熱狂の戦いを挑んでいた。
誰もがワイルドな演奏へ飛び乗り、全力で跳ね続けていた。
沸き立つ感情をすべて解き放たないことには、ここにいる意味がない!
そんな高ぶる感情を唸るグルーヴを通して熱く揺らすように「GUSTAV」を演奏。
激しくファンキーにうねる野性味たっぷりな楽曲の上で、景夕が全身を震わせ、気持ちの奥底に閉まっていた感情をえぐり出すように叫んでいた。
なんて狂おしいほどに高揚した歌声だ。
情熱を携えた歌声と演奏がどんどん理性を狂わせてゆく。
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熱狂のタクトを振る景夕が、会場中の人たちを淫らな男と女に変えてゆく。
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「頭ー!」
重く激しく疾走した「ダーリンインザダーク」の登場だ。
すべての障害をなぎ倒すように、会場中の人たちが狂ったように身体を揺らし、拳を振り上げ、彼らの作りあげる熱狂の戦いの地へ全力で挑んでいた。
今宵のKraはファンタジックでロマンティックな顔を極力隠し、毒々しい魔性の魅力を持って観客たちの感情を熱狂と興奮という色に染めあげていた。
「いこうぜ、赤坂!」
挑発するように響く結良のベース。
そこへ絡むのは、ヒステリックな旋律を奏でるタイゾのギター。
雄々しい靖乃のドラムビートも重なる中、「恋情フィソロフィ-」を奏で、観客たちの感情を酩酊した音の中へ落としてゆく。
なんて艶めいた景夕の歌声だろう。
雄々しく唸る演奏の上、激情と抑揚など感情のハンドルを巧みに操りながら、景夕は笑顔で観客たちを熱狂の中へグイグイ引き込んでゆく。
微睡みの中で熱を覚える、心地好いこの感覚に溺れそうだ。
ファンキーなブラスの音色が高らかに鳴り響いた。
さぁ、もっともっと妖しい宴の中、心を淫らに染めあげ、Kraと一緒に踊り祭ろうか。
「Cab.D」が連れ出したのは、心を妖しく塗り替える極彩色な宴の園。
華やかなのにスリリングな演奏に乗せ熱狂のタクトを振る景夕が、会場中の人たちを淫らな男と女に変えてゆく。
さぁさぁ心の騒ぐまま、彼らの奏でる華やかでファンキーな演奏に心を染め、踊り続けようじゃないか!
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4人が望むことは、信念を曲げずに奏でていくこと。
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騒ぐ気持ちやはしゃぐ身体へ熱狂のエナジーを注ぐように投下されたのは「ロック~兵定法」。
その歌は瞬く間に理性の留め金をぶち壊し、会場中の人たちの感情の螺子を緩め、暴れ騒ぐ人形へ変えてゆく。
激しく煽る演奏へ触発され、無邪気に騒ぎ狂う観客たち。
誰もが全力で頭を振り乱し、化粧も心も崩していた。
そこから見えてきたのは、熱狂に身を浸しはしゃぐ観客たちの本性。
終盤には感情と感情を、絶叫と絶叫を、魂と魂をぶつけあうバトルも勃発。
続く「ショータイム」でも、誰もが全力で気持ちを一つにKraの4人に熱狂の戦いを挑み続けていた。
それにしてもここまで魔性の牙を剥き出しに彼らが観客たちに挑みかかるとは。
すでに会場は暴れ狂う人たちが入り乱れる、熱した闘技場と化していた。
「今日でこの4人は最後ですけど、おのおのがそれぞれの道を探して、またみんなのところへ戻ってくると思います。
そのときは笑顔で迎え入れてください。
みなさんの心の中には大きな、けっして曲がることのない旗が一つあると思います。
この4人が望むことは、その信念を曲げずに奏でていくこと」
Kraが最後に届けたのは、活動初期からKraの顔として輝きを放ち、彼らを揺るぎない存在として支え続けてきた「ブリキの旗」だ。
眩いミラーボールの輝きを全身に浴びながら、自分たちの強い意志を彼らはこの「ブリキの旗」へすべて注ぎ込み、その場にいる一人一人の心の大地へその旗をしっかりと突き刺していった。
けっして倒れることのない「ブリキの旗」が心の中ではためき続ける限り、僕らも、Kraのメンバーたちも、一緒に旗の袂へ小さな花を咲かせていけるはず。
「君と小さな花になろう 二人で揺れていよう 想いを告げ告げられて...そんな二人でいつづけていよう」と、何度も繰り返される観客たちの合唱。
その声がとても温かく胸に響いていた。
その温かい声をじっと受け止める4人。
その想いは、4人の心へもしっかり届いていた。
Kraは僕らの心に、小さいけど枯れることを知らない、未来へ向かって揺れる花を確かに咲かせてくれた。
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野生な感情を剥き出した演奏に、心が熱く騒いでゆく。
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「アンコールは、この4人から始まったこの曲から。」
景夕の言葉に続いて飛び出したのが、タイゾが加入して初めてシングルとしてリリースした「不思議な世界からの招待状」だ。
華やかで激しいダンスロックへ飛び乗り、フロア中の人たちがふたたび理性のスイッチをパチンパチンと切りながらはしゃぎだす。
舞台上のメンバーも「奇跡をみさせてあげよう」と心弾む演奏を突き付けてゆく。
何時しか演奏は、華やかでゴージャスな姿に変貌。
今宵は、このまま一緒に騒ぎ尽くそうか。
止まることなく演奏は「ミセス」へ。
はしゃぐ気持ちへ熱狂を注ぐように、マジカルでファンタジックな演奏へ熱した感情を重ねあわせ、彼らはフロア中の人たちを妖しく挑発。
甘えたように歌う仕種も魅力的だ。
そして歌が進むごとに熱を持って騒ぎだす演奏が、気持ちを嬉しく掻き乱してゆく。
結良の激しいベースに導かれ、メンバーたちがワイルドでスリリングな演奏を繰り出した。
怪しさも携えた景夕の歌声へ微睡みを覚えながら。
それ以上に、妖しい熱狂を携えた「彷徨えど夜」に触発され身体が熱く火照り続ける。
覚めない熱へどんどん熱を描き加えてゆくメンバーたち。
野生な感情を剥き出した演奏に、心が熱く騒ぎだす。
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何度も何度も、終わりを迎えることを忘れたように「HELLO!!」と叫び続けていた。
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「この4人で最後のライブになります。
楽しんでいただけたら、それが我々の幸せでございます。
我々は、みなさんが楽しかったと言ってくだされば十分でございます。
4人でやってきて、2人が新しい場所へと向かっていくけど、2人を力強く見送ってくださいね」
景夕の言葉に続いて届けたのが、「例え」だ。
タイゾの荒々しいカッティングビートへ飛び乗り、光をつかむように、大空へ駆け上がるよう、彼らは大らかな気持ちと雄々しく躍動する想いを携えながら、観客たちと一緒に音の空間を自由に漂っていた。
演奏に合わせ飛び跳ねずにはいられない。
なんてスカッと晴れた気持ちへ導く歌だろう。
このまま眩い輝きの中、彼らと一緒に楽しく人生を謳歌しようじゃないか。
「雨の」「告白」のやり取りから、演奏は「雨の告白」へ。
激しく跳ねる演奏の上で、明るく挑発するように歌う景夕。
心揺れるまま、身体の騒ぐままにはしゃぎ倒したい。
気持ちを心地好くフワフワと揺らす景夕の歌声に合わせ、このまま跳ね続けようか。
胸を弾ませる、とてもロマンティックな「空中ブランコ」の登場だ。
気持ちを嬉しく騒がせる演奏に合わせ、右へ左へ身体を揺らす観客たち。
間奏では両隣の人たちと手を繋いで飛び跳ねる場面も。
景夕と観客たちとの歌の交わしあい。
何よりこの歌が、会場中の人たちを開放した気持ちへ導いてゆく。
それが嬉しいじゃない。
「暴れていこうかー!」「ぐっちゃぐちゃにしていこうぜ!」
ふたたびこの会場を熱狂の闘技場へ様変えようと、Kraは荒ぶる煽りナンバー「明日屋」を叩きつけた。
終始、攻めの姿勢で観客たちへ挑みかかるメンバーたち。
景夕の叫ぶ「HELLO!」の声はもちろん、靖乃や結良、タイゾの叫んだ「HELLO!」の声へ応えるように何度も何度も「HELLO!」と熱い声を返す観客たち。
叫びを交わしあうたびに、感情のレベルゲージがぐんぐん上昇してゆく。
誰もが気持ちの奥底から沸き上がる声を張り上げ、両手を思いきり花咲かせ、何度も何度も、終わりを迎えることを忘れたように「HELLO!」と叫び続けていた。
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一人一人に夢があれば、我々は何時だって花になれる。
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「いつも通りがいつも必ずあるわけじゃないからこそ、そのときそのときを大切に生きてください」(結良)
「今日は終わりというよりも、次へ繋げる日。
それぞれのメンバーの人生を応援してくれたら俺は嬉しいなと思います。
みなさんも素敵な人生を、幸せに生きてください。」(タイゾ)
「最高に気持ちいいっすね。みんなの笑顔と共に今日を過ごせて最高ハッピーです」(靖乃)
「この先も自分たちの人生はまだまだ続いていきます。
今日のライブが終わっても、それぞれに夢は続けば、君たち一人一人にだっていろんな夢があるでしょ。
その一人一人に夢があれば、我々はいつだって花になれるはず。
そのためにも我々は旗を掲げ、夢を絶やすことなく、それぞれに決めた人生を生きたいと思います。
この4人のこの先も、どうぞよろしくお願いします。
Kraといえばメルヘン、そんな世界を作ったこの曲でお別れしましょう。」(景夕)
景夕、タイゾ、結良、靖乃。この4人のKraとして最後に届けたのが、Kraらしいメルヘンかつファンタジックでカラフルな香りを満載した「エキストラキングダム」だ。
いつも笑顔を届けてくれる彼ららしい、温かく華やかなメルヘンワールドをKraはこの空間に描いてくれた。
誰もが演奏に飛び乗り、くしゃくしゃな笑顔で跳ね続けていた。
キラキラと輝く音をつかんでは、今宵手にした素敵な想いを胸に詰め込みながら、彼らと一緒に夢の景色の中、無邪気にはしゃぐキッズに戻っていた。
ここで物語の一つの章は幕を閉じた。
でも、物語自体はまだまだ続いてゆく。
その夢の続きを、ふたたび一緒に描こうじゃないか。
そして…。
この日、これからのKraの展開を成す様々な行動が発表になった。
彼らは、新たな展開を発表するに当たり「絶えず有り続ける事、それが答え」と言葉を投げかけてきた。
それが、終わらない物語を綴り続けているKraに対する景夕と結良の回答だ。
その物語の続きを、これからも共に見続けていこうではないか。
PHOTO: NORl
TEXT:長澤智典
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◆Kra LIVE 2019『創りし者 / FOUR CHILDREN』
2019年1月25日(金)マイナビBLITZ赤坂
セットリスト
-SE-
『artman』
『覚醒ディストーション』
『無拓と無択と』
-MC-
『待ち人』
『上海遊戯』
『Alice』
-MC-
『サァカス』
『カラスノマクラ』
『LOAD MY HEART』
『It is What It is』
『GUSTAV』
『ダーリンインザダーク』
『恋情フィソロフィ-』
『Cab.D』
『ロック~兵定法』
『ショータイム』
-SMC-
『ブリキの旗』
-ENCORE-
『不思議な世界からの招待状』
『ミセス』
『彷徨えど夜』
『例え』
『雨の告白』
『空中ブランコ』
『明日屋』
『エキストラキングダム』
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★赤坂BLITZ映像化!ライブDVDリリース決定!
LIVE DVD
「Kra LIVE 2019『創りし者 / FOUR CHILDREN』@2019.01.25 マイナビBLITZ赤坂」
*ONLINE SHOP完全受注販売*
[仕様予定]:DVD+20P BOOKLET
[お届け予定]:4月下旬
[価格]:特典付き¥8,000 (税込、送料別)
※特典 OFF SHOT DVD
・PS COMPANY ONLINE SHOP http://psshop.jp/
※予約期間: ~2019年02月28日(木)23:59
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■Kra 主催 イベント『エキストラキングダムvol.1』
2019年3月26日(火)池袋EDGE
[開場/開演] 16:00/16:30
[ゲスト] heidi. / ラッコ
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■Kra SPRING LIVE 『ショータイム2019』
4月14日(日)高田馬場AREA [開場/開演] 16:00/16:30
5月11日(土)町田The Play House [開場/開演] 16:00/16:30
5月18日(土)静岡Sunash [開場/開演] 16:00/16:30
5月25日(土)新横浜NEW SIDE BEACH!! [開場/開演] 16:00/16:30
[前売] 各5,000円(税込、D代別、スタンディング)
☆FINAL
6月22日(土)サンリオフェアリーランドシアター
公演詳細後日
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■Kra LIVE 『サタデーナイトフィーバー2019』
8月03日(土)西永福JAM
8月10日(土)西永福JAM
8月17日(土)西永福JAM
8月24日(土)西永福JAM
公演詳細後日
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■Kra 18th anniversary LIVE【 続・花の青春18切符 】
2019年 9月11日(水) TSUTAYA O-EAST 公演詳細後日
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■MIMIZUQ主催EVENT TOUR「ナミダの森の木の下で」
[出演] MIMIZUQ / Kra / Braymen / umbrella
4月06日(土) アメリカ村BEYOND [開場/開演] 16:30/17:00
4月07日(日) 名古屋ell. FITS ALL [開場/開演] 16:30/17:00
4月15日(月) TSUTAYA O-WEST [開場/開演] 17:30/18:00
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★Kraオフィシャルサイト★
http://www.pscompany.co.jp/kra/
★OFFICIAL FAN CLUBコロポックル★
入会ご希望の方は http://fckra.emtg.jp/(PC・スマホ・携帯) にてお手続きください。
★ ブリキのサーカス団★
