NEWS

2017年04月19日 (水)

【イベント】新着★rivabook presents 「5TH DIMENSION」@池袋EDGE★Develop One’s Faculties/キズ/CLØWD/グリモア/ソニックデスモンキー

EVENT - 15:17:52

イベント新着情報です★!

池袋EDGEにて7月に開催!!

 

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■rivabook presents 「5TH DIMENSION」
2017年07月13日(木)EDGE IKEBUKURO

 

[OPEN/START] 17:00/17:30 (21:00終演予定)
[ADV/DAY] 3,500/4,000 [DRINK] 別途

[ACT]Develop One’s Faculties/キズ/CLØWD/グリモア/ソニックデスモンキー

★チケット:
[一般発売日] 5/13
[一般発売所]  e+

 

[問] EDGE TEL:0369071811

 

 

●rivabook
http://rivabook.com/

 

 

今夏もイベントが多そうですっ!!


2017年04月19日 (水)

【lynch.】ついに再始動!最新ビジュアル公開&ツアーファイナル・日比谷野外音楽堂公演を発表!「やっと時間を動かせた───。」

NEWS - 12:30:21

 4月18日(火) 、新木場STUDIO COASTにてlynch.のワンマンライブ「THE JUDGEMENT DAY」が開催された。昨年末、メンバーの脱退を受けてライブ活動を自粛していたlynch.にとって、本日は復活ライブである。

 

定刻を過ぎ、暗転と同時に動員2,400人の大歓声を浴びながらメンバーが登場した。「lynch.です。よろしくお願いします!」という葉月(Vo.)の第一声にて「ADORE」でスタートを切ると、MCで葉月は「色々なことがありました。悲しい思いをさせました。肉声で言わせてください。帰って来ました!ありがとうございます!」と話した。

lynch.がライブのステージに立つのは5か月振り。アンコールではメンバーが個々に想いを明かす。晁直(Dr.)は「みんなが最高のステージを作ってくれたことを嬉しく思います。今日この会場に来た人は、何かを見定めに来た人もいるかもしれないけれど、できることは一つしかないので。これからもよろしくお願いします。」。悠介(Gt.)は「当時はとにかくすごく落ち込んでました。色んな人に助けてもらって、励ましの言葉をもらって。このバンドは恵まれてると実感しました。これからは恩返しをしていかなければいけないという想いでいっぱいです。今日は、みんなの抱いている不安や悲しい気持ちを払拭したいので、最後は笑って帰ってもらえたら良いなと思います。」。リーダー・玲央(Gt.)は「今日という日を迎えるために、どうしたら良いかを考えていました。ネガティブな気持ちを持っている人もいると思うけれど、前に向かうことを止めたらそこで終わり。この5か月間、誰にも会わずに引きこもりでした。次に会うのはファンの皆さんだと思ってたから。」と話した。

 

 ここで葉月から、『2017年全国TOUR「TOUR’17「THE SINNER STRIKES BACK」」の追加公演が発表された。追加公演は、8月3日(木)大阪BIGCAT、8月5日(土)名古屋DIAMOND HALL、そしてツアーファイナルに8月11日(金祝)日比谷野外音楽堂が決定。今後のライブは、人時、Ryo from defspiral、天野 攸紀、Natsuki ex DuelJewelの4人のベーシストがサポートベースとして各地参加する。Wアンコールを終え、最後に葉月は「マイナスをマイナスのままにしたくない。やっと時間を動かせました。ありがとうございます!」と言い放ち、ステージを後にした。

 

終演後、「SINNERS-EP」のジャケット写真とアーティスト写真が公開となった。5月31日(水)に発売される新作EP「SINNERS-EP」には、J、人時、T$UYO$HI(The BONEZ/P.T.P)、YOSHIHIRO YASUI(OUTRAGE)、YUKKE(MUCC)の5人のベーシストが各収録曲のレコーディングに参加している。lynch.が、新たなる第一歩を踏み出した。

 

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【SET LIST】

M1. ADORE

M2. I’m sick, b’cuz luv u.

M3. GREED

M4. DAMNED

M5. DEVIL

M6. THE FATAL HOUR HAS COME

M7. ALL THIS I’LL GIVE YOU

M8. GUILLOTINE

M9. INVINCIBLE

M10. GHOST

M11. melt

M12. an illusion

M13. MELANCHOLIC

M14. D.A.R.K.

M15. VANISH

M16. EVIDENCE

M17. THE OUTRAGE SEXUALITY

M18. MIRRORS

M19. pulse_

M20. EVOKE

 

EN1-1. JUDGEMENT

EN1-2. INVADER

EN1-3. GALLOWS

EN1-4. MOON

 

EN2-1. A GLEAM IN EYE

EN2-2. TIAMAT

 

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■新譜情報

 

New EP 「SINNERS-EP」(読み:シナーズ・イーピー)

発売日:2017年5月31日(水)

 

【初回限定盤】KICS-93497/¥2,222+tax/CD+DVD(Music Video+特典映像予定)

1.SIN (instrumental)

2.TRIGGER feat. J

3.BLACK OUT DESTROY feat. 人時

4.KALEIDO feat. T$UYO$HI

5.DIES IRAE feat. YOSHIHIRO YASUI

6.SORROW feat. YUKKE

 

【通常盤】KICS-3497/¥1,852+tax/全6曲収録(初回限定盤と同内容)

 

■lynch.「SINNERS-EP」レコーディング参加ベーシスト

J http://www.j-wumf.com/

人時 http://hitoki.info/

T$UYO$HI (The BONEZ / P.T.P)http://thebonez.com/ / http://www.paymoneytomypain.com/

YOSHIHIRO YASUI(OUTRAGE)http://www.outrage-jp.com/

YUKKE(MUCC)http://www.55-69.com/

 

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■TOUR’17「DEADLY DEEP KISSES」-SHADOWS ONLY-

5月4日(木・祝)赤坂BLITZ

5月10日(水)名古屋BOTTOM LINE

5月12日(金)梅田TRAD

※SHADOWS(ファンクラブ)限定。詳細はlynch.公式HPに記載。

 

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■2017年全国TOUR「TOUR’17「THE SINNER STRIKES BACK」

参加サポートベーシスト決定!

人時、Ryo from defspiral、天野 攸紀、Natsuki ex DuelJewel

追加公演決定!

8月3日(木)大阪BIGCAT

8月5日(土)名古屋DIAMOND HALL

[TOUR FINAL]8月11日(金祝)日比谷野外音楽堂

 

6月9日(金) 川崎 CLUB CITTA’ 18:15/19:00
6月17日(土) 米子 AZTiC laughs 17:00/17:30
6月18日(日) 岡山 YEBISU YA PRO 17:00/17:30
6月20日(火) 福岡 DRUM Be-1 18:30/19:00
6月22日(木) 熊本 Django 18:30/19:00
6月24日(土) 宮崎 SR BOX 17:00/17:30
6月25日(日) 大分 DRUM Be-0 17:00/17:30
6月27日(火) 山口 LIVE rise SHUNAN 18:30/19:00
6月29日(木) 松山 サロンキティ 18:30/19:00
7月1日(土) 高知 X-pt. 17:00/17:30
7月2日(日) 徳島 club GRINDHOUSE 17:00/17:30

7月9日(日) 山梨 KAZOO HALL 17:00/17:30
7月11日(火) HEAVEN’S ROCK さいたま新都心VJ-3 18:30/19:00
7月12日(水) 水戸 LIGHT HOUSE 18:30/19:00
7月15日(土) 北見 オニオンホール 17:00/17:30
7月16日(日) 旭川 CASINO DRIVE 17:00/17:30
7月18日(火) 札幌 KRAPS HALL 18:30/19:00
7月20日(木) 函館 club COCOA 18:30/19:00
7月22日(土) 青森 Quarter 17:00/17:30
7月23日(日) 秋田 Club SWINDLE 17:00/17:30

7月25日(火) 仙台 darwin 18:30/19:00
7月27日(木) HEAVEN’S ROCK 宇都宮VJ-2 18:30/19:00
7月29日(土) 金沢 AZ 17:00/17:30
7月30日(日) 富山 MAIRO 17:00/17:30

※チケット情報など詳細はlynch.公式HPにて後日発表。

 

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■葉月 単独公演「奏艶」 SOLD OUT!

Piano:匠 (sukekiyo)
5月28日(日) 日本橋三井ホール 16:15/17:00

 

lynch .公式HP http://lynch.jp







2017年04月19日 (水)

【ライヴレポート】<MUCC 20TH ANNIVERSARY 97-17 「羽化 -是朽鵬6極志球業シ終T脈殺-」>2017.4.14 / 4.15 @Zepp DiverCity

REPORT - 12:00:39

2017年。MUCCは20年という節目を迎えた。
茨城という地に生まれ、同じ時代を生き、共に“バンドというサウンドが放つ熱”に翻弄され、友達の提案からノリで付けたMUCCというバンド名で“バンド人生”を歩み出した10代。
今から20年前の彼らは、その頃、今の自分たちを想像出来ていただろうか?

きっと、彼らは迷わず自分たちの変化と進化を、想像出来なかったと語ることだろう。

結成から20年経った今、【MUCCというノンジャンル】を築き上げた彼らは、確実に“自分たちがなりたいバンド”になれていると思う。
しかし彼らは、今の自分たちのスタイルを結成当初から明確に持っていた訳ではないと思うのだ。
というのも、結成当初の彼らの放っていたサウンドは、メインコンポーザーであり、バンドのリーダーであるミヤ(G.)のルーツでもある昭和のフォークを基盤とする、アンダーグラウンドなダークさを宿したサウンドであり、そのサウンドに乗せて唄われる歌詞は、人間の業を赤裸々に吐露する言葉たちだった。
故に、そこにエレクトリックな質感や同期音や英語などは皆無であったのだ。
しかし。20周年という歳月の中にあった様々な出逢いや経験から、MUCCは新たなサウンドへの道を切り開いていった。

目に見えた大きな変化があったのは、2007年10月にリリースされたシングル『ファズ』であったと言えるだろう。
4つ打ちのダンスチューンであるこの曲は、MUCCがエレクトロやテクノといった、いままでのMUCCの音の中に存在することのなかった要素がふんだんに取り込まれていたのだ。

細かい変化としては、オーケストラと共存させたバンドサウンドで聴かせたメジャー5枚目のシングル『雨のオーケストラ』などを含む、2005年の11月にリリースされたアルバム『鵬翼』も、MUCC史上における一つの転換期であったとされるが、分かりやすくデジタルを取り入れたサウンドの変化が見られた2007年以降の彼らは、確実にバンドとしての振り幅と表現力を多いに広げたと言えるだろう。

今、MUCCというバンドは音楽シーンにおいて、いったいどのジャンルに属するのだろう? 
一般的には【ヴィジュアル系】というジャンルに属すると言われるのだろうか? 
日本の音楽シーンの中でヴィジュアル系というジャンルは、なにかと疎外されがちではあるが、MUCCは自分たちが例え疎外感のあるシーンに属され、どう呼ばれようとも全く気にしてはいない。
MUCCは、ヴィジュアルシーンのフェスや、メタルシーンのフェスや、ラウド、パンクシーンのフェスや、流行のロックバンドが一堂に会するフェスと、どのシーンにも堂々とその名を連ねているほど、MUCCという確実なジャンルを築き上げているのだ。

まさしく。MUCCとは、【MUCCというノンジャンル】なのである。

そんな彼らが20周年目に選んだのは、自らの過去との対面だった。
その対面の形こそが、2月4日の渋谷O-EASTから始まったツアー『MUCC 20TH ANNIVERSARY 97-17 「羽化 -是朽鵬6極志球業シ終T脈殺-」』だったのだ。
このツアーは、21ヶ所23公演というスケジュールで全国をまわり、4月14日、15日のZepp DiverCity Tokyo 2days公演で、そのツアーを締めくくった。

今回のツアーのセットリストの軸となっていたのは、1月25日にリリースされた通算13枚目のフルアルバム『脈拍』であったのだが、20周年を記念する“周年ライヴ”であったことから、セットリストには軸となる『脈拍』の他に、もう1枚のアルバムが偲ばせてあったのだ。
今回のツアーでは、その“もう1枚のアルバム”が何であるかが分かる【方程式】が設けてあり、一つ前のライヴでその方程式が解けるという仕掛けになっていたのである。
その仕掛けとは、その日のアンコールの始まりが次のライヴの“もう一つのアルバム”の中の1曲であったのだ。

つまり、オーディエンスは、聴きたい曲を狙ってライヴに来れるということも可能であったという訳。
これは、ただ過去曲たちと対面するというだけでは物足りないという、彼らの粋な計らいだ。

実に、フルアルバムは、2014年の6月25日にリリースされた『THE END OF THE WORLD』以来3年ぶりとあって、アルバムツアーとしても久しぶりだった彼らは、今ツアーでは4曲目までをアルバムの収録順と同じ並びで頭に置き、しっかりとアルバムをオーディエンスの記憶に刻んでいった。

照明が堕とされ、真っ暗になったフロアとステージ。
フロアと客席を隔てる黒い紗幕にいくつもの光が彷徨うと、彼らはステージへと姿を現した。
「脈拍」へと繋がる言葉をステージ中央で逹瑯(Vo.)が唱えると、ミヤの幻想的なギターフレーズに導かれ、逹瑯の叫びと爆音と共にその幕は落とされた。

約2ヶ月ほど前に観たツアー初日と同じ流れとは思えぬほどの成長に息をのんだ。
間髪入れずに届けられていった「絶体絶命」も、つい3ヶ月前に産み落とされ、オーディエンスの元に届けられた新曲とは思えぬほどの馴染み具合である。
ミヤとYUKKEが同時に竿をまわすパフォーマンスもすっかり定番となり、オーディエンスはこの曲で大きなサークルを出現させ、力の限り走り回った。
そんな“最低最悪の景色”は、さすが、アルバム1の人気曲の風格を漂わせていた。

アルバムの流れ通りに届けられていくこともあり、前の曲が終ると、頭の中に刻まれた記憶が既に次の曲のイントロが流れ始める準備をし始める。
そんな脳内で始まった「CLASSIC」の音に、会場のクラップが加わり、音源以上に勢いを増して描かれていく「CLASSIC」が目の前に広がった。
TVアニメ『七つの大罪 聖戦の予兆』のオープニングテーマであり、ベースのYUKKEがシングルとしては初の作詞作曲ナンバーであるこの曲では、YUKKEが中央に立ち舵を取っていくフォーメーションも、このツアーで新たに生まれた景色だ。
続く「KILLEЯ」での、逹瑯が前列のオーディエンスに体を預け、そのまま天を仰いで歌い、フロアの真ん中にはサークルモッシュが出現するというド迫力な景色も、同じくツアー中盤あたりから、この曲のおキマリの演出となっていた。
オーディエンスと共に曲を育ててきた成長の過程が伺えたのも、1曲目から4曲目までを変わらぬ並びでセットリストに置いた、今回のツアーだからこそ生まれた特別な景色だった様に思う。

そして。5曲目に置かれた楽曲こそが、『脈拍』の他に偲ばせてあるアルバムの楽曲である。
それは、9日のZepp Osaka Baysideのアンコールの1曲目であった「誰も居ない家」を受けての「路地裏 僕と君へ」だった。
オーディエンスは、ミヤのつま弾く妖しげなフレーズに、SATOち(Dr.)の大きく構えたドラムが加わり、それが「路地裏 僕と君へ」だと分かると、歓喜の声を上げた。
2004年にリリースされた4枚目のアルバム『朽木の灯』からの選曲である。
業に塗れたとことん暗い世界を描き上げたこのアルバムは、【MUCCという名のノンフィクション】が詰め込まれた重要作と言っても過言では無い。
左手をネックに滑らせ低音で深い闇を描いていくYUKKEのベースがとても印象深いこの曲から、「未完の絵画」「濁空」「幻燈讃歌」と『朽木の灯』の世界が繋がれていく。
この当時のMUCCの唄は、感情そのものであり叫びであるが故、単に歌唱力だけではなく、表現力が求められるものである。13年という時を経て歌われたそれらからは、逹瑯が見て来たこと触れてきたものが積み重ねられた、“表現力の増したあるがまま”を感じ取ることが出来た。

9曲目に届けられた「りんご」から、「勿忘草」「EMP」「秘密」と、『脈拍』のラインナップへと戻されていったのだが、この流れでは確実に進化したMUCCの音の中に、“初期のMUCC”を毎回感じていた。
アルバム『脈拍』は、プロデューサーにKen(L’Arc〜en〜Ciel)を迎えての制作であったのだが、今作は、MUCCのアルバムの特徴でもある【新たなジャンルをMUCCに持ち込むというチャレンジ】よりも、培ってきたMUCCの個性のブラッシュアップを感じる1枚だと思っていたこともあり、「りんご」から始まるこのブロックに差し掛かると、改めて『脈拍』は、原点回帰と進化の両方を含んだ20周年目に相応しいアルバムであったことを実感させられたのである。

「過酷だったツアーも、今日と明日で終ります。ただね、このツアーが終るだけなんですよ。何も終った感がないんですよ」(逹瑯)

 そう。彼らは結成20周年に当たる2017年に20個の卵の孵化を提示し、それらを20周年の使命として自らに課していることから、このツアーが終っても、まだまだ卵は孵化し続けるのである。
現在、20個の内10個の卵が孵化しているが、この日のライヴで2個の卵が孵化することを新たに告知したのである。
 それは、7個目の卵から孵化する、5月4日に茨城県立県民文化センター大ホールで行われる結成記念凱旋公演『家路 〜Happy Birthday to MUCC〜』と、6月20日、21日に行われる、MUCCとして5回目・6回目となる武道館単独公演『MUCC 20TH-21ST ANNIVERSARY 飛翔への脈拍 〜そして伝説へ〜』の会場で購入できるという、会場限定シングル『家路』(1,667円+税 MSHN-026)のリリースと、13個目の卵から孵化する、MUCC結成20周年ヒストリーブック『M』の発売決定(7月19日発売:(株)音楽と人 3,200円+税)だった。

どちらもやはり、過去との対面。シングルでは過去曲と向き合い、新録やパートチェンジで本気で遊び、ヒストリーブックでは過去の自分たちと向き合い、包み隠さず語りきっているのだ。

自らの過去と、とことん向き合うことを選んだ20周年。
1つ目の卵の孵化であった『脈拍』も、2つ目の卵として孵化したこのツアーも、現在の彼らを隠さずに曝け出したありのままの生き様を見せつけられるからこそ、心を大きく揺さぶられるのであろう。

この日、何度か絶頂を越える盛り上りを魅せてくれた彼らだったが、その中でも特に印象的だったのが、「名も無き夢」で魅せた“愛しいまでの最低最悪な景色”だった。
曲中に“人壁”が出現し、一斉にダイブする景色は絶景であった。

「東京! 今日と明日で勝負しようぜ! 未来と勝負しようぜ! 
明日に負けてらんねぇよな! 明日に勝ったら未来に行けるんだよ! 飛べるよな!」(ミヤ)

と叫ばれたミヤの言葉でさらに拍車がかかり、フロアはサークルモッシュとダイブを全力で繰り返し、絶頂を超えたのである。
「名も無き夢」の歌詞の中に在る様に、彼らは、失うことで強くなり、擦り切れた想いを詩として歌ってきたのだろう。

まさしく、彼らのすべては、【MUCCという名のノンフィクション】なのである。

オーディエンスは、そんな赤裸々で不器用で嘘の無いMUCCの生き様に胸を打たれ、自らの足りない部分にMUCCというピースを嵌め込み、心を満たし、自らの背中を強く押すのであろう。最高の関係性である。

「東京! よくやった!」(ミヤ)

なかなか満足度のハードルが高いミヤが素直に認めたほど、オーディエンスは素晴しい盛り上りを魅せたのだ。

そして。「孵化」をラストに、オーディエンスを包み込む圧巻のサウンドで本編を締めくくり、第2部と呼べる、このツアーの見せ場でもあったアンコールへと繋げたのだった。

このツアーの特徴としてもう一つ、次のライヴで届けるもう1枚のアルバム時期の衣装を身に付け、当時のメイクを施し、当時のSEをバックに登場するという、“20周年ならではの見せ場”を用意していたのである。

届けられたのは「絶望」。
これは、2002年にリリースされた2ndアルバム『葬ラ謳』からの選曲であった。

2日目15日。
彼らは、“未来と勝負しようぜ!”という前日のミヤの叫びを、ノッケから自らに課していたかのような勢いで攻めてきた。

「脈拍」「絶体絶命」「CLASSIC」「KILLEЯ」を固定とした昨日と同じ始まりだったのだが、前日に、失うことで強くなり、擦り切れた想いを詩として歌ってきた余力を残さぬ彼らの生き様を見せつけられ、彼らの脈拍を肌で感じたからなのか、その1曲1曲に涙が込み上げ止まらかった程に、深い共感と感銘を受けた。
「絶体絶命」で、フロントの3人がSATOちに向き合い、音を重ね、想いを一つにする姿は、胸を大きく掻きむしった。

そして。この日、5曲目に置かれた楽曲は「絶望」だった。
14日のアンコールの1曲目の「絶望」を受け、「絶望」から「君に幸あれ」「黒煙」へと繋がれたのだ。

「ヤバイ。何十回とMUCCのライヴ観てきてるのに、今日、初めてMUCCを観た感覚に戻れた! 

なんでだろう? ヤバイ。この気持ちなんだろう?」
曲間に耳に入ってきたオーディエンスの言葉がとても印象的だった。

この言葉は、『脈拍』が、結成から20年のMUCCのバックボーンを追っていくアルバムであったことを意味していた気がしてならかった。

20年という節目を迎えられるバンドが少ない中、それだけの歴史を築き上げてきたことも奇跡に近いことではあるが、MUCCというバンドは、ミヤのサウンドブームが、アルバムごとに色濃く反映され、アルバムごとに毎回大きな変化を繰り返してきたバンドである故に、受け取り手である聴き手は、自分の好きなMUCCをどんどんと変化させられてしまうのである。
“提示されたMUCCを好きになれなかったらどうしよう?”という不安が毎回襲いかかる中、MUCCの中に持ち込まれる心地よい違和感のすべては、いつしか“MUCC”へと馴染み、“MUCCでしかない音”となっていくのである。
まさしく、今回のツアーは、それを証明していたものであった気がしてならない。

ステージが透明な光で包まれ、ステージとフロアが全く別の空間にある様に感じた照明の中で届けられた「君に幸あれ」は、スクリーンの中に居る4人を見ているかのような不思議な感覚に包まれた。
現在の彼らのまま、「君に幸あれ」がリリースされた2002年にタイムトリップしているかのような、不思議な時間。ピンスポットを用いず、ほぼシルエットしか見えないほどの透明な強い光が4人を包む。
オーディエンスも、遠い日の彼らをそこに重ねていたのだろう。
身動き一つせず、その曲を聴き入っていたのだった。

そんな静を打ち破り、狂ったように音をぶつけ、一気にその場を静から動へと導いた「黒煙」を境に、SATOちの叫びから、SATOち作曲の「BILLY×2 〜Entwines ROCK STARS〜」が始まった。
ハードロックンロールに、ロックスターに憧れを抱いていた頃の純粋な想いが乗った、手放しで盛り上がれるこの曲で、オーディエンスは完全に心の奥の硬く閉ざされた扉を解放した。

「盲目であるが故の疎外感」を1曲目に置いたアンコールでは、「蘭鋳」で絶頂を迎え、「1997」で絶頂を超えた。

「娼婦」から繋げられたこの曲は、“東京! 悔い残すなよ!”というミヤの叫びから始まった。
いつものように全員を座らせ、ジャンプを煽る前に、逹瑯は、“ファイナルありがとう! 武道館まで突っ走りたいと思います!”と、6月20日、21日に日本武道館で行われる『MUCC 20TH-21ST ANNIVERSARY 飛翔への脈拍 〜そして伝説へ〜』への想いを言葉にした。

そして、「蘭鋳」終わりで、逹瑯がジャンプを煽り、ヘッドバンギングでオーディエンスの熱を滾らせると、ミヤがオーディエンスに挑発的な言葉を投げた。

「東京! 過去と勝負しようぜ! 昨日、“未来と勝負しようぜ!”って言って、すげぇ盛り上がったから、今日は過去に勝とうぜ! 
 このツアーで、20年の過去と対峙してきたけどよぉ、 過去も未来もどっちだって、どうだっていいんだよ! 今しかねぇんだよ! いけるか!?」(ミヤ)

そんなミヤの叫びを受け、オーディエンスは間違いなくこの日1番の景色を魅せてくれたのだった。
このツアーの最後を締めくくったのは「シャングリラ」。
懇々と放たれる音と魂の叫び。それは、とても美しい終わりだった。
盛り上げることだけを目的としない、生きとし生ける全ての者に告ぐ、我(MUCC)こその生き様。
そんな彼らの覚悟を、ここに観た気がした。

20周年の集大成ライヴとなる6月20日21日に控える日本武道館では、20年の歴史にさらに塗り重ねられたこのツアーでの成長を、どんな形で魅せてくれることになるのだろう?

擦り切れるほどに脈打つ感覚を見せつけて来る彼らと向き合うには、相当な覚悟が必要となるに違いない。

 

 

文◎武市尚子

写真◎西槇太一

 

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◎RELEASE情報

 

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■会場限定Single『家路』 MSHN-026 ¥1,667+tax
【収録曲】
01. 家路 -2017 飛翔-
02. 家路 -3 Piece Ver. 2007 New Mix-
03. 家路 -Original Mix from 2001 (青盤)-
04. 世界の終わり -2017 飛翔-
05. 世界の終わり 〜END OF THE EARTH Ver.〜
06. 世界の終わり -Original Mix from 2002 (葬ラ謳)-
07. NO!? -2017 飛翔-
AND…

<販売公演>
2017年5月4日(木・祝)「家路 〜Happy Birthday to MUCC〜」@茨城県立県民文化センター大ホール
2017年6月20日(火)、21日(水)「MUCC 20TH-21ST ANNIVERSARY 飛翔への脈拍 〜そして伝説へ〜」@日本武道館

<購入者全員特典>
「見開きガキムック 〜無垢なMUCC〜」
※A5変形片抜きサイズ

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■「BEST OF MUCC ㈼」 NOW ON SALE
2CD ¥3,500+tax(AICL3311〜2)

■「カップリング・ベスト ㈼」NOW ON SALE
1CD ¥2,500+tax(AICL3313)

■「BEST OF MUCC ㈼ & カップリング・ベスト ㈼」NOW ON SALE
4CD ¥6,920+tax(AICL3314〜7)
※5,000枚限定販売スペシャルパッケージ

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■New Album「脈拍」 NOW ON SALE!!
[初回生産限定盤A(CD+DVD+Art Book)]※3000セット限定販売:豪華盤 ¥6,920+税(AICL-3266〜3268)
[初回生産限定盤B(CD+DVD)] ¥3,800+税(AICL-3269〜70)
[通常盤(CD only)] ¥3,000+税(AICL-3271)

 

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◎書籍情報
ヒストリーブック「M」

【発売日】2017年7月19日(水)
※タワーレコード独占販売
※一般発売分のみ特殊仕様予定
【価格】3,200+tax

<オンライン予約>
ご予約はコチラ http://tower.jp/item/4496335 
※先行発売の予約は不可

<先行発売>
2017年6月20日(火)、21日(水)「MUCC 20TH-21ST ANNIVERSARY 飛翔への脈拍 〜そして伝説へ〜」にて先行発売
(問)音楽と人販売係 03-5452-4266

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<<MUCC LIVE情報>>
■ニコニコ超会議2017 “超音楽祭2017″
2017年4月29日(土)幕張メッセ国際展示場1〜11ホール+イベントホール

■家路 〜Happy Birthday to MUCC〜
2017年5月4日(木)茨城県立県民文化センター ※SOLD OUT
(問)DISK GARAGE 050-5533-0888

■THE BACK HORN「KYO-MEI対バンライブ in KAWASAKI Vol.3」
2017年5月31日(水)川崎CLUB CITTA’

■MUCC 20TH-21ST ANNIVERSARY
飛翔への脈拍 〜そして伝説へ〜

第㈵章 97-06 哀ア痛葬是朽鵬6
2017年6月20日(火)日本武道館
OPEN PM5:00 START PM6:09
(問)DISK GARAGE 050-5533-0888

第㈼章 06-17 極志球業シ終T
2017年6月21日(水)日本武道館
OPEN PM5:00 START PM6:09
(問)DISK GARAGE 050-5533-0888

【チケット一般発売日】 2017年4月22日(土)

(問)DISK GARAGE 050-5533-0888

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<Official Twitter> https://twitter.com/muccofficial 
<Official Facebook> https://www.facebook.com/facemucc 
<Official HP> http://www.55-69.com/ 

<MUCC 20TH ANNIVERSARY 97-17 “飛翔”>
特設ページ http://www.55-69.com/20th/