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2016年05月06日 (金)

【ライブレポート】ベル 初東名阪ワンマンツアー「THE平成歌謡ワンマンショー」★グランドファイナル★2016年5月5日(木)東京キネマ倶楽部!

REPORT - 14:03:14

          

2月に発売した1stアルバム『歌謡サスペンス劇場』を手に行われたベル初東名阪ワンマンツアー「THE平成歌謡ワンマンショー」、同ツアーのグランドファイナル公演が5月5日(木)に東京キネマ倶楽部で行われた。タイトルへ「THE平成歌謡ワンマンショー 東京編〜ハロ生誕記念〜」と名付けたように、この日はハロ(Vo)の誕生日のお祝いも兼ねて実施。

 

 

 いなたい昭和の時代へ時間の針を巻き戻す『歌謡サスペンス劇場』(SE)に乗せ、メンバーが次々と二階にある小舞台から姿を現した、沸き上がる歓声。劇場公演は、哀切な歌が胸をキュッと疼かせた『シャボン玉』から幕を開けた。大きく手の花咲かせ、駆ける演奏へ軽快に身を寄せていく観客たち。わくわくとした気持ちが次々とシャボン玉のように飛んでゆく気分だ。

夢人のスリリングなギターの旋律を合図に、観客たちの感情へ一気に熱い興奮が注がれた。『家出少女』が導いた、はしゃぎたい嬉しい衝動。絶叫が、ずっと会場中へこだまし続けていた。

「生きてるかい!!」。ハロの声を合図に飛び出した『ノンフィクション』。妖艶な歌と演奏に合わせ横揺れすれば、サビではハロの動きに合わせ大きく手を振り、誰もが妖しい熱に溺れていった。

『ゼンマイピエロ』は、ベル流のGSナンバー。妖しく、華麗に歌いかけるハロ。軽快に駆ける演奏が、嬉しい興奮のビートを身体へ刻み込んでゆく。間奏で夢人が奏でたギターソロが、なんて泣き続けていたことか。

「1stアルバムとまったく同じ舞台セットにしました。このシャンデリアも、今回のライブのために購入しました」(ハロ)。その、徹底したこだわりこそがベルらしさ。

 

 正人と明弥の導いた跳ねた演奏の上、夢人のむせび泣くギターの音色に導かれたのが、哀愁浪漫と妖艶な香りを携えた歌謡メロウな『さようなら僕だけの人』。まるで昭和の場末のキャバレーで箱バンの演奏を聴いている感覚さえ彼らは与えてくれた。

いなたい香りを携えたまま流れた『ビードロ』。その歌は、ひび割れた悲しい想いを呼び起こしてゆく。忘れたい恋の傷を痛い涙のナイフでえぐるように…。

バックビートの上で、ゆったり気持ちまどろむように奏でた『もう一度』。ねぇ、なんでこんなに泣かせようとしていくの?!。痛い想いや思い出に浸りたいなら。ほんの少しだけ光に触れたければ、ベルの歌に触れればいいってこと??。痛い心の擦り傷を、さらに広げるように流れた『あなたまぼろし』。哀切さをたっぷり湛えながらハロは歌いかけてきた、心に抱えた愛しき想いはまぼろしだったと…。

二階の小舞台に登場した怪すぎる司会者。正体は、MVに毎回登場している黒ちゃん。これは、歌謡ショーの幕開け?!。MV撮影の中、明弥のお尻を触って「良かった」と興奮した想いを黒ちゃんは語っていた。明弥と黒ちゃんは抱き合った仲?!。詳細は、彼らのMVで確認していただきたい。ちょっと下世話過ぎるので、これ以上文字にすることは遠慮しておこう。

 加えて、ハロがメンバーへ誕生日の祝いを強要するシーンも。さらに、『厚化粧の女』でハロのバースデーを祝う予定をネタばらされてしまうハプニングまで。次々飛び出す、ハロの事故(自己)中過ぎる発言。メンバーは巧みにハロの振りを逸らしつつ、場内に笑いを取っていた。

 

弾け飛ぶスリリングな衝動与える『RED』が放たれた。前のめりな姿で客席を煽るハロに刺激を受け、演奏陣が突き付けたザクザクと疾走したビートに感情を煽られ、会場中の人たちが一斉に跳ねだした。場内を揺らす熱狂。ふたたび熱がこの空間を支配し始めた…。

「ワオッ!!」…ハロ、明弥、夢人、ハロと続いた観客たちとの声のやり取り。「バカになってください」、ハロの声を合図に炸裂した『音見世ディスコ』。妖しく艶やかな、でも騒がずにいれない熱い衝動を与えてゆく激しい演奏だ。何時しか誰もがタオル振りまわせば、頭振り乱し祭の中へ溺れていた。

「まだ殺れるよな!!」、哀切で情熱的なギターの旋律を合図に飛び出したのが、『バイバイ』。ハロは二階の小舞台に駆け上がり、観客たちを煽っていた。メンバーの凛々しく熱い演奏に刺激された場内中の誰もが、大きくバイバイしながら踊り騒ぎ立てる。ヤバいくらいに急上昇し出した場内の熱。

『やってない』で会場中に咲き誇った大きな手の花の光景。跳ねずにいれない。咲かずにこの宴へまみれてなんかいられない。何時しか夢人や明弥も、小舞台の上で演奏。それくらい煽り騒がずにいれない楽しさが、ここには満ちていた。

 最後は、雅な音色響かせた『華』を心に響かせながら、彼らは今宵の熱狂劇を優しく抱きしめてくれた。最後に泣かせる歌を持ってくるなんて、ずるくないか?!

 

 

アンコール前には、ビジュアル系の煽りパターン話から、即興でデスボ煽りナンバー『死ね、やっぱり、生きろ』という新曲も制作し、演奏。音源化されることはないだろうが、何処かのライブで披露してくれる可能性はありそうだ。

 

アンコールの一曲目を飾る『アモーレ』、その煽りから歌へ…と思った瞬間、ここでハロのバースデーを祝うサプライズが。ハロはメンバー全員に、ケーキに載っていた苺を頬張らせてもらう場面も。事前に『厚化粧の女』で祝うと公言していたところを、さらっと嬉しい裏切りを見せてゆく様はさすがだ。

アンコールは、歌謡ラテンムード抱いた『アモーレ』からスタート。サビでは♪アモーレ♪のやり取りも登場。ふたたび熱が産まれだした場内。フリーキーなギターの音色とシェイクするビートが炸裂、『涙傘』を通し、会場中の人たちが跳ね続けた開放的な風景。左右にモッシュ。感情を熱く熱く掻き立ててゆく『厚化粧の女』に飛び乗り、騒ぎ狂うファンたち。間奏ではくるくる廻る様も。もはや興奮と昂揚のドラマは「壊れる」というクライマックスを迎えるのみ!!

最後に突き付けた『スローエモーション』でも、身体を思いきりシェイクさせ、サヒではタオル振りまわし、「歌謡サスペンスな激情」をベルは東京キネマ倶楽部に作りあげて逝った。

 

 「ちょうど一年前、池袋サイバーでワンマンをやりました。それから一年後にこんなに大勢の人たちに包まれた景色を作ることができました。俺らはこの風景を忘れないし、これからも作っていくから」。ハロの言葉が、これからの未来へ向かうベルの意志を示していた。

「この4人ならずっと続けていける気がします」(夢人)

「この4人で活動出来ることが奇跡。この奇跡を続けていきます」(明弥)

「成長していく僕らをずっと側で観ていて欲しいなと思います」(正人)

 そして…。「この4人で歩みを止めずにこのシーンを盛り上げていきます。つねに俺たちはもっともっと上を目指したいし、君らのことを考えているから。僕のことは嫌いになってもベルのことは嫌いにならないでください」(ベル)

 

 

最後に最新情報を。「7月13日(水)に4thシングルのリリース」が決定。「ベル夢人誕生日ワンマン公演」を、9月22日(祝・木)に四日市club CHAOSを舞台に「第二回 四日市市民大作戦」と題して開催。新宿ReNYを舞台に「2nd Anniversary〜冬の五大都市ワンマンツアーに向けてメンバー一同頑張っていきます。」と題し、10月18日(火)に「ベル 結成2周年記念ワンマン公演」を実施。そして、「ベル冬の五大都市ワンマンツアー『歌の大事件』」を行う。ベルにとっては初の五大都市ワンマンツアー、ファイナルは1月8日(日)TSUTAYA O-WESTだ。彼らの動向から目を離さずにいてくれ!!

 

 

TEXT:長澤智典

 

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―セットリスト―

『歌謡サスペンス劇場』(SE)

『シャボン玉』

『家出少女』

『ノンフィクション』

『ゼンマイピエロ』

『さようなら僕だけの人』

『ビードロ』

『もう一度』

『あなたまぼろし』

『RED』

『音見世ディスコ』

『バイバイ』

『やってない』

『華』

-ENCORE-

『アモーレ』

『涙傘』

『厚化粧の女』

『スローエモーション』

 

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★トピック.1★

 

7/13(水)4th シングルリリース決定!

 

★トピック.2★

 

9/22(祝・木)ベル夢人誕生日ワンマン公演

「第二回 四日市市民大作戦」

会場:四日市club CHAOS

 

★トピック.3★

 

10/18(火)・新宿ReNY

ベル 結成2周年記念ワンマン公演

「2nd Anniversary〜冬の五大都市ワンマンツアーに向けてメンバー一同頑張っていきます。」

 

★トピック.4★

 

ベル冬の五大都市ワンマンツアー

『歌の大事件』

 

 

日時:2016年11月26日(土)

会場:HOLIDAY NEXT NAGOYA

タイトル:ベル冬の五大都市ワンマンツアー『歌の大事件 ~名古屋編~』

 

日時:2016年11月27日(日)

会場:心斎橋VARON

タイトル:ベル冬の五大都市ワンマンツアー『歌の大事件 ~大阪編~』

 

日時:2016年12月2日(金)

会場:福岡Drum SON

タイトル:ベル冬の五大都市ワンマンツアー

『歌の大事件 ~筑豊魂2016~』

 

日時:2016年12月18日(日)

会場:仙台HOOK

タイトル:ベル冬の五大都市ワンマンツアー『歌の大事件 ~仙台編~』

 

日時:2017年1月8日(日)

会場:TSUTAYA O-WEST

タイトル:ベル冬の五大都市ワンマンツアー ファイナル『歌の大事件 ~東京編~ 』

 

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ベル Web

http://www.belle-web.info/

 

 






2016年05月06日 (金)

【ライブレポート】MASK 一夜限りの復活ライブ「GOAL」~ループ開き~2016年5月1日(日)ZEPP TOKYO!

REPORT - 12:47:26

 

2006年5月1日、ZEPP TOKYO。悲しみに暮れる2千人を越すファンたちの嗚咽と絶叫を身体中に染み込ませながら、「卒業(解散)」という言葉を持ってMASKは活動を止めた。当時、ヴォーカルの尽(HERO)は、まだ10代だった。リーダーの未散は、この日を最後に表舞台からは姿を消してしまった。

時の流れは、様々なドラマを生み出してゆく。解散後、メンバー全員が音楽に携わり続けてきたからこそ「有り得ないこと」が「現実」にもなる。

 

10年の歳月を経て…。10年後となる2016年5月1日にMASKは、ZEPP TOKYOを舞台に「一夜限りの復活」ライブを行った。MASKは、第一期/第二期メンバーという2つの形態を持って活動してきたバンド。その2つのスタイルをこの日披露することから、かつてMASKに熱狂してきたMASKER(ファン)たちは、その事実を知ったときから、この日をずっと心待ちにしていた。MASK解散後にメンバー個々が活動を続けていく中、それぞれのファンになった人たちも、彼らのルーツに色濃く刻印されたMASKの存在へ興味を示し、チケットを手にしていた。中には、時の流れを経て「伝説」と化したバンドに興味を抱き、この日足を運んだ人たちもいた。

チケットは発売後、瞬く間に完売。つい先日も、求める声の多さから使用予定の無かった場所まで開放。そのチケットも売り切れたように、会場は大勢のファンで詰め尽くされていた。

 

この日は「GOAL~ループ開き~」と題したように、未散率いたLOOP ASH時代のバンドが集結。現在も活動中のアンティック-珈琲店-を筆頭に、SCISSOR、HeaRt、カミカゼ少年團が期間限定で復活。MASKの復活に華を添えてくれた。

 

ライブは、「MASK第一期」から幕を開け、それぞれのゲストバンドのライブを挟み、「MASK第二期」のライブが行われる形で進行。

 

SE『お通しパレード』を背にしての登場。「真の終わりを迎えるには始まりを知ることが大切、俺たちがMASKだ!!」、AOIの言葉を受け『赤裸々ノイローゼ』から幕を開けたAOI(Vo)+SANA(G)+MICHIRU(G)+KAZUTAKE(B)+NANA(Dr)による「MASK第一期」のステージ。当時はダークでハードエッジな音楽スタイルを軸に据えていたように、終始突き刺さる激しい音を突き付ければ、AOIに至ってはデスボイス混じりに観客たちを煽り続けていた。激しくワイルドに、暗鬱な色に塗りつぶしたロックナンバーの『赤裸々ノイローゼ』を用い、5人はMASKERたちを煽りだした。

「合わせ鏡の中…」。『Gemini』が導いたのは、激しさと、その中に隠し持った哀切な表情。デスボイス混じりに攻めの姿勢でMASKERたちを煽り続けてゆくAOI。演奏陣もソリッドでダークな音を次々と放ち、MASKERたちに痛い恍惚を突き付けていた。闇を携えたMASK、その姿はなんて黒く華やかなんだ!!

「壊れちまえよ!!」。激しいブラストビートが炸裂。理性を一気に破壊するように、狂気の刃を剥きだし『XxxXマスター』が襲いかかってきた。今の時代のダークさとは異なる、そこには妖しい華がある。いくら激しく攻めようが、身体が黒いウネリに溺れようと、そこには痛い優しさを覚えてゆく。

 

「10年ぶり、俺とNANAくんは13年ぶり。まさか13年後にこの日が訪れるとは夢にも思っていませんでした。今、この瞬間はこう名乗らせてください、MASKです。10年、13年と月日が経つと、俺たちは美化されていくと思うんです。君たちがこの瞬間に期待して集まってくれてた以上の姿でいけるか不安だったけど。久しぶりにこのメンツの顔を見た瞬間「いける!!」と思いました。この5人のMASKが最高だよな、そうだよな!!最初からクライマックス迎えちゃっていいよな!!俺たち5人の13年分の想い、余すことなく持っていけよ!!」

 

場内を染め上げた真っ赤な光。『赫い盲目』が流れ出すと同時に、会場中の人たちが思いきり頭を振り出した。痛い痛い奈落へ引きずり込むよう激しく妖しい調べを持って、MASKが満員の観客たちを赤い熱狂の中へ巻き込んでゆく。サビで響いた嘆きの歌、激しく狂わせるだけではない、心をチクチクと涙な思いを持って突き刺してゆく。咲かずにいれない。酔わずにいれない、何より、嘆き騒がずには、この高ぶる衝動を抑えるなんて出来やしない!!

ヒステリカルなギターの旋律が高鳴りだした。MASKERたちを挑発するように流れたのが『一見氏』。理性という言葉はすでに忘れてしまったよ。ただただ黒い刃剥きだした音楽へ、興奮した感情をぶつけてゆくのみ。それが、感情を壊した人たちにとって一番最適なルールなんだもの。

MICHIRUの哀切なギターの旋律の上で、切々とAOIが歌いあげてゆく。涙気分誘う幕開け。だが、ドラムカウントが加わると同時に、楽曲は一気に黒い唸りを上げて駆けだした。エキセントリックな『東京トリックシアター』が理性の螺子をどんどん緩めていく。激しさと嘆く想いが交錯する中、MASKが描き出したドラマへ、誰もが熱狂携えつつも魅入っていた。何時までも、夢見る少女でいてもいいよねと5人へ伝えるように。

「俺たち5人はこれで終わっちまうぞ!!イケるかー!!!!!。色鬼、始めましょう」。第一期MASKの最後を飾ったのが、つねにライブで絶叫と絶頂の宴を繰り広げてきた『色鬼』だ。「鬼さん」「こちら」「手のなる」…メンバーの誰もがステージ前ギリギリまで駆け出しては、MASKERたちを煽り続けていた。舞台最前線では逆ダイのバトルを繰り広げれば、大勢の人たちがガンガン身体を折り畳んでゆく。巨大なZEPP TOKYOがまるでO-WESTクラスの会場に見えてきたように、誰もが狂った鬼と化し、煽り続けるMASKの演奏へ溺れ続けて逝った。君が今騒ぎ続けているビジュアル系のライブスタイルのルーツが、この日、この会場に甦っていたんだよ。この5人の導きによって…。

 

SE『WE ARE MASKER』での登場。10年前の感動を再現するように、ステージ場へ桜舞い散る演出を施した『桜』からスタートした尽(Vo)+SANA(G)+未散(G)+和矛(B)+MINAMI(Dr)による「MASK第二期」のステージ。天空から降り注ぐ無数の桜の花びらを浴びながら、尽はたおやかに、艶やかに『桜』を歌いかけてきた。なんて、美しも華やかな幕開けだ。駆けだした演奏に合わせ、会場中を埋めつくした手の花も大きく大きく咲き誇ってゆく。この瞬間だけは、この会場に満開の桜の風景が広がっていた。

SANAの奏でた美しい旋律。「逆ダイだ、飛んで来い!!」、尽の叫びを合図に、演奏は一気に激しさを持って走りだした。MASKERたちの騒ぎたい衝動を『Boys be ambitious』が熱く熱く煽ってゆく。舞台前方では逆ダイの風景広がれは、場内には無数の荒れ狂う髪や大きく揺れる手の花が咲き続けていた。

 

「10年前みたいに声をくれっ!!」と叫ぶ尽。「MASK、10年ぶりですね。AOIさんハードル上げ過ぎ、俺たちがMASKだと。そのとき袖にいた俺の心境考えてください。あなたもMASK、私もMASK、一緒だと」。ここで尽がAOIを巧みにいじってゆく。そこが、尽らしさ。

「10年前のライブに来た人」の問いかけへ手を上げた人たちに対し「ばばぁ……ばっはぁーと言っただけだから」など、何時も通りの壊れたMCで、尽は場内を爆笑の渦に包みこんでいった。

「老いに負けるなー!」の声に続いたのが、『世の中の日常で頻繁に起こる今ではごく当たり前とされている出来事』。気持ちをガンガン煽る演奏に刺激されたMASKERたちも、手バンしながら高ぶった想いを舞台上へふつけていた。どんどん上がってゆく会場の熱。

歌始まりの『C』が優しく場内に響きだした。哀切な想いを吐きだすように、切々と歌い上げてゆく尽。触れた人の心に悲しい涙を呼び起こす、なんて哀愁な表情なんだろう。

気持ち潤す様を受け継ぐ形で、SANAの爪弾くギターの旋律が優しく流れだした。ゆったりとビートを刻むMINAMI、その上へソッと音を重ねてゆく和矛と未散。尽が「『空』」と叫んだとたん、楽曲は一気に青春の息吹携え、心地好く駆け始めた。「10年前みたいに咲け!!」、尽の言葉へ呼応するように、場内を中を埋めつくした揺れる手の花・花・花。MASKERたちを煽りながらも、愛情を込めて歌いかけてゆく尽。その優しさが嬉しいじゃない。誰もが、笑顔で想いを返したくなるのも納得だ。

「また何時かやれたらいいな」。尽の言葉に続いて、ライブは終盤戦へ。轟くドラムビートに合わせ、ダークな装いを持った楽曲が激しく流れだした。『求めたゆえに残ったもの』に合わせ跳ね続けるMASKERたち。最前線では逆ダイしてゆく人たちも。時には挑みかかるように、時には朗々と歌いあげてゆく尽。♪ARE YOU READY♪と歌いかけながら、彼はMASKERたちの 感情をどんどん高ぶらせていた。

「今日絶対に悔い残すな。今日を全力で生きろ!!」。明るく開放的な表情と、激しく華激な様を様替えながら気持ちを煽ってゆく『ローズ・マリー』に合わせ、場内に産まれた暴れ祭る風景。開放的な表情抱いたサビでは、超高速な手バンも炸裂。尽の歌が招くままにはしゃぎ続けるMASKERたち。場内の熱はどんどん上がってゆく。誰もが心を笑顔で開放しながら。そして…。

第二期MASKの最後を飾ったのは、やはりこの曲。心に光をを射してゆく『未来への翼』だ。尽はWAVEを導こうと左右に走りだした。誰もが、感情を嬉しく弾ませる歌へ寄り添っては、空に向かって両手を羽ばたかせていた。騒ぐだけがライブじゃない、気持ちへいくつもの希望の羽毛を与え心を翼に変えてくれるのも、音楽の楽しさ。それを10年以上前から示していたことを、改めてMASKに教えられた。自分の想いが光へ向かってさえいれば、何時だって飛べる。誰もが頭上高く大きく両手を広げ、舞台上の5人へ「ありがとう」の気持ちを届けていた。

ふたたび、第二期MASKがアンコールに登場。「10年ぶりです。ここまで10年間別々の道を歩いたけど、最終的にここに集まれて良かったです。何時まで歩けるかわかんないけど、メンバーみんなこれからも一生懸命歩いてくから、また一緒に歩いてくれたら嬉しいなと思います」と語ったのは尽。その言葉を受けて奏でたのが、メンバーの名前を叫ぶ『コ~ルナンバ~』。会場中の人たちが、尽の煽りに合わせ、各メンバーへ熱いエールを送り続けていた。終盤には第一期メンバーのNANAとAOIも参加。ついにここで計7名による第一期/第二期MASKが誕生!!

 

「AOIさん、俺もMASKです」「尽くん、いろいろあるんです」と会話したのは、尽とAOI。「GOALは未来へのSTARTへ繋がっている」とAOIが述べつつ、総勢7人となったMASKが最後にぶつけたのが、ライブで熱狂と絶叫を作りあげるに相応しい『色鬼』だ。

「鬼になれますか!!」とAOIが煽れば、NANAが「鬼さんこちら 手のなるほうへ」と煽りだした。そして、AOIの「色鬼始めましょう」の声を合図に演奏がスタート。AOIと尽の歌の掛け合いや煽り、演奏陣の轟く激しいプレイに煽られ、会場中の人たちが一斉に暴れだした。「鬼さん」「こちら」「手のなる」の叫び声に合わせ、場内に生まれた大きな逆ダイの光景。2千人を越す観客たちがフロアー中で暴れ続ける様のなんと壮観なことか。SANAに至っては客席へダイブ。MASKERだけじゃない、メンバーらも理性を壊し、身体が導くがまま狂った鬼に成り暴れ続けていた。

 

MASKとしての伝説は、これで永遠に封印されるのだろうか!?。今のシーンに刺激を与えてゆくに相応しい個性を持った音楽に触れながら、つい勝手な夢を求めてしまう。そう思っているのは僕だけじゃないはず。そんな僅かな希望を抱きつつ、再発されたベスト盤『MASKING』を聴きながら、この日の余韻に浸ろうか。。。

            PHOTO:菅沼剛弘

TEXT:長澤智典

 

―セットリスト―

<MASK第一期>

~SE~『お通しパレード』

『赤裸々ノイローゼ』

『Gemini』

『XxxXマスター』

~MC~

『赫い盲目』

『一見氏』

『東京トリックシアター』

『色鬼』

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<MASK第二期>

~SE~『WE ARE MASKER』

『桜』

『Boys be ambitious』

~MC~

『世の中の日常で頻繁に起こる今ではごく当たり前とされている出来事』

『C』

『空』

~MC~

『求めたゆえに残ったもの』

『ローズ・マリー』

『未来への翼』

———————–

EN(MASK7名セッション)

『コ~ルナンバ~』

~MC~

『色鬼』

 

MASK Web

http://www.loopash.com/

MASK twitter

https://twitter.com/mask20160501 





2016年05月06日 (金)

奴らは闇に支配された、絶望を喰らい生き続ける死地からやってきた。「ラヴェーゼ」、ついに降臨。

NEWS - 00:01:01

 

奴らは闇に支配された、絶望を喰らい生き続ける死地からやってきた。
破壊的な音の衝撃は、重厚な音の衝動は、奴らが生きる糧とした力。嘆く歌声は、咽ぶ心の叫び。
5人は、こんな言葉を投げかけてきた。

「──暗闇の底から呼ぶ声──ラヴェーゼ、お前らの魂を喰らい尽くしてやる!」

「深淵への契約」をコンセプトに誕生。
ラヴェーゼが描こうとしているのは、「暗闇の底から見える世界」。
絶望こそ、奴らの好物。絶叫こそ、奴らの脈動する血流。
奴らへ愛した声を捧げることで、孤独から”あなた”を救ってくれる──?
死地(会場)にどす黒い華を咲かせてゆく。

紗弥-saya-(Vo)
凪斗-nagito-(G)
聖薇-serah-(G)
雛葵-hinaki-(B)
柊椰-tohya-(Dr)

この5人がラヴェーゼとしてこの地に降り立つのは、7月13日(水)高田馬場AREA。
この日を持ってラヴェーゼは、ヴィジュアルシーンへ進撃を開始する。

今は遠くから聞こえるファンファーレが、次第にその黒い音色を大きく響かせてゆくだろう。
その調べが臨場感を持って鳴り響いたときから、何かが動き出す。
それが、シーンを揺さぶる歴史の始まりになるのか。ただのホラ(ー)を吹かす道化となるのか。

まずは、目撃して欲しい。7月13日(水)という奴らが降り立つ日を。

TEXT:長澤智典

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【始動ライブ情報】
7/13(水)
高田馬場AREA
OPEN:16:00 / START:16:30
前売:¥3,500 / 当日:¥4,000
出演:ラヴェーゼ/Synk;yet/アヴァンチック/SAVAGE/SHIVA/MORRIGAN/Nihilizm/シュヴァルツカイン

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【LIVE INFO】
2016年5月20日(金)HOLIDAY SHINJUKU(DEMO LIVE)
2016年6月8日(水) 池袋CYBER(DEMO LIVE)
2016年6月15日(水)池袋CYBER(DEMO LIVE)
2016年7月13日(水)高田馬場AREA(始動ライブ)
2016年11月16日(水)池袋EDGE(初主催ライブ)

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【偽りのディストピアPV SPOT】

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【RELEASE情報】

1st SINGLE【偽りのディストピア】(通常版Type-A)
2016年7月6日(水)発売

■完全生産444枚限定
収録曲:CD+DVD
CD
1.偽りのディストピア
2.未完ノ刻ト悲愴ノ渦
3.断罪者
DVD
1.偽りのディストピア(MV)
品番:GLLA-1
価格:\2,160(TAX IN)
販売元:FWD Inc.

1st SINGLE【偽りのディストピア】(会場限定版Type-B)
2016年7月6日(水)発売
■完全生産444枚限定
収録曲:CD+DVD
CD
1.偽りのディストピア
2.未完ノ刻ト悲愴ノ渦
3.断罪者
DVD
1.偽りのディストピア(MV)
品番:GLLA-1B
価格:\2,160(TAX IN)

■ラヴェーゼWeb
http://labaiser.com/