藍-AI-
2016/08/05 (Fri)「藍-AI- コラム「FREAKOLOGY」vol.3」
「怨霊」
皆さんは音楽を聴くにあたって何かこだわりや好みってありますでしょうか?
音質の良いステレオで聴くのが好きだとか、イヤフォンやヘッドフォンで聴く事が多いだとか、特にないけど街中で聞こえてくる感じが好きなんて人もいるでしょうね。
良い音楽を良い音で聴く、環境にあった質感で聴く。
音質に対してのこだわりや好みがある人はたくさんいると思います。
では皆さん「音量」はどうですか?
あまり音量にこだわりや好みがある人はいないと思いますが、この音量というのは音質や楽曲を楽しむ上で結構重要だったりします。
近年何かしら身体に悪いとされるモノばかり取り上げられ、健康でいなさいなと型にガチガチにハメられる傾向であり、その中で大きな音は耳に悪いのよと言われております。
医学や科学的には正論だとは思うのでそれを否定する気はありません。
ただそれだけでは抑えられないのが人間なのですよ。
ロックやメタル、所謂ラウドミュージックの音源やライブは激しい演奏があってナンボですよね。
爆音に痺れ土手っ腹を抉る音響に酔い痴れ快感を得るわけです。
はたまたクラシックやジャズなどの音楽では、ダイナミックであり繊細で卓越した演奏に浸り、凛と透き通る1音に耳を心を魂なんかも奪われちゃうのがよろしいのであります。
それを踏まえた上で疑問なのですが、ラウド系のライブなのに音が小さいと思う事がよくあります。
フルパワーでドラムを叩き轟音でギターを掻き鳴らし、いきむかの如くシャウトをしているのに全然迫力の無いまとまった聴きやすい音でつまらないライブが増えてます。
それって楽しいのでしょうかね?
話しは少しそれますが、先日お祭りに行き花火を見ました。
大空高くまで打ち上げ職人さんの想いを込めた1発1発が開花し、遅れてくる爆発音と共に目と耳と体に響く音圧が醍醐味だと思うわけです。
それが楽しみでたくさんの人が我先にと押し寄せるわけです。
遠くから少しだけ見える小さな花火っていうのも乙なのかも知れませんが、味気ないといえば味気ない。
花火大会だー!うひゃー!と盛り上がり行ってみたところ、線香花火だけだったらいじけるよね?
ジェットコースターだー!うひゃー!が最高速度5キロで勾配が2度とかだったら泣けるよね?
綺麗なチャンネーだー!うひゃーー!
って、まぁこれぐらいでやめておきましょう。
更に脱線しますが、耳栓をつけてライブを観る人がここ数年で増えてきてるみたいです。
勿論何かしら事情がある人なのだろうと理解していますが、出来れば耳をヤられちゃう覚悟でライブを楽しんでもらえたら良いなと思うのです。
わざわざ足を運んで並び、頑張って働いて得たお金を払い、注文してからやっとのことで来た脂ギトギトでニンニクたっぷりのコッテリした大好物のラーメンを、水で脂と匂いを洗い落として鼻を摘んで食べるようなものです。
明日体臭が臭くなっても良いじゃない。
その覚悟が大事。
とまぁそんなこんなで日常では体感出来ない衝撃を求めに行く手段の一つとしてライブがあるわけです。
なんとなくで頭を振り回すのも良いし叫び狂うのを良しですが、爆音に本気で取り憑かれてしまうのがライブの醍醐味だと思うわけです。
ライブに偏った感じになりましたが、普段音楽を聴く時にでも音量で遊んでみて下さい。
もっと音楽が好きになりますよ。
ちなみにワタクシのライブはご存知の通り爆音ですが、小さいと思ったら言って下さいね。
巡り巡って普段ワタクシは大きな音が苦手です。
こんな音楽をやってますが、うるさいのが嫌いです。
人とはそういうモノです。
呪いです。
さよなら。

